ハートキャッチプリキュア!~大樹の守護者と青い鎧戦士~ 作:sora1996
「女ノコッテイウダケデサッカー部ニハイレナナンテ、ヒッドーーーイ!!」
サソリーナの悪魔の囁きに暴れまわるデザトリアン。全ては心の花の持ち主の悲痛な叫び・・・それを利用し暴力にされる。
「そ、そんなこと僕らに言われても・・・」
「ウルサイ!ウルサイ!!楽シクサッカーヲスルンジャナイワヨ!!
少年団のサッカーチームに自分の持つ不満を叫び喚きながらサッカーボールの大きな手を少年たちに振り下ろされる・・・が間一髪ブロッサムが盾になるように前に立ちデザトリアンの腕を受け止める。
「たぁああっ!!!」
次の瞬間にはブルービートが飛び上がりデザトリアンの顔面に両手からのダブルパンチを浴びせてものすごい衝撃によって後ろに吹っ飛ばした。
「さぁ、みんな逃げて!!」
ブロッサムの言葉に我に返る少年団のメンバー。助けに現れた二人に感謝し恐怖しながら少年達は大急ぎで逃げて散り散りになった。全員の避難が完了したことを確認した二人はデザトリアンを睨む。
「デザトリアン、やっちゃってぇ~~~」
現れた邪魔者を今度こそ片付けてやるとデザトリアンにサソリーナは指示する。それを聞いたデザトリアンはサッカーボールに形を変えて高速で転がって体当たりを仕掛けてきた。
「っ!!」
二人は同時に横に飛んでデザトリアンのボールアタック攻撃を避ける。流石に単調な体当たりレベルではブロッサムでも避けることはできるのは言うまでもない。
「コドモノコロカラダイスキダッタ【サッカー】ヲ、中学生ニナッテモ続ケラレルト思ッタノニィ!!!」
体当たりをよけられてグランドの泥濘に落ちるデザトリアン。泥沼から上がってきたデザトリアンは悲痛の叫びを浮かべながら目からは泥と共に涙を流している。 このデザトリアンの心の花の持ち主はそれだけサッカーに対する愛が強いのだ。それ故に【女子】というだけの理由で続けられないことは理不尽以外なんでもなかったのだ。
「サッカーなんて一人でも出来るでしょ?・・ホント、ちっさな悩みね」
泥と混じった涙を流しながらそう呟くデザトリアンにサソリーナは冷たい口調でそう言った。その言葉を聞いた瞬間ブロッサムは即座に大声を上げる。
「ちっちゃくありません!!」
「さやかさんの純粋な心、サッカーを好きという気持ちを弄ぶなんて・・・私、堪忍袋の緒が切れました!!」
「人の何かに対する愛情を利用した罪は重い。許さないぞサソリーナ!!」
ブロッサムの怒りの言葉に続きブルービートも同じく呟いた。何かを心の底から愛することはそう簡単にできるものではない。自分にもそれの思い当たる節はあったため共感できる。ブルービートは拳を握り締めたサソリーナを指差してそう言う。
「はぁ?何よ、勝手にキレてなさいよ!!・・・デザトリアン!!」
デザトリアンが高速回転すると凄まじい突風が発生し辺りの視界が悪くなる。ブルービートとブロッサムは腕を組みなんとか突風に飛ばされないように身を丸くして踏ん張る。
「っ!?・・・きゃぁあああああっ!!!」
だがそれに気を取られていたことの二つの悪環境が重なりデザトリアンの攻撃でブロッサムは飛ばされてグランドに叩きつけられてしまう。
「ブロッサム!!・・・っ!?・・ぐぅ!??」
飛ばされたブロッサムを呼ぶブルービートに対して今度はターゲットを絞ったデザトリアンの強大な腕の連続パンチ攻撃が雨のように降り注がれる。ブルービートは間一髪腕を組んで防御の体制をとったが連続で攻撃を受けることは流石の彼も限界があった。
「ぐあぁあっ!?・・・うわぁあぁああああああああっ!!!!」
5発目のパンチで腕のアーマーに火花が発生してショートすると衝撃に組んでいた腕が弾かれてブルービートの腹筋にパンチが叩き込まれる。
「すごい威力だ!!・・・ぐぅっ!?・・うわぁあああああっ!!!」
ブルービートはそのまま勢いよく飛ばされて地面に叩きつけられる。パンチを受けた部分のアーマーはショート煙が上がっているがまだ余力は残っている様子。
「ぐぅ・・あぁあっ!?」
「ブルービート、大丈夫ですか?」
勢いよく飛ばされてグランドに倒れたブルービートに駆け寄るとブロッサムは彼に肩を貸す。ブルービートは何も言わず立ち上がりデザトリアンを睨みながらも胸を抑えブロッサムは左肩を抑える。
「俺のことより自分の心配をしておけ」
ダメージを受けながらも二人はもう一度散り散りになるとブルービートはジャンプして空に飛び舞い上がるりインプットマグナムを連射し注意をひきつける。その間にブロッサムは走ってデザトリアンと距離一気に距離を縮めて接近戦を挑んだ。
シプレは心の花の状態を確かめるためにハート型のミラーでデザトリアンを透視すると心の花はあと少しのところで枯れる寸前にまで蝕まれている。
「【心の花】がもうすぐ枯れてしまうですっ!!」
「え?」
「心の花を取り戻さないとこの子は元に戻れないです!!」
苦戦する二人を見ながらコフレの説明を聞くえりか。そして自分よりも遥かに大きくそして強大な力がある相手に対して恐ることなく立ち向かう姿を見て二人の背負っている責務の重さを感じる。
「つぼみは皆のためにプリキュアしてるのね」
「そうです!!」
「皆の心の花を守るためにブロッサムはブルービートと一緒に戦っているのです」
えりかはそれを聞いて腕の拳を握った。つぼみは誰かの為に一人で・・いや、あの蒼い鎧騎士と共に戦ってはいるのに自分はファッション部のことだけしか考えてず部活の勧誘にまで付き合わせてしまった。
自分のことだけに手一杯になっていた事に無意識に嫌悪と情けなさを感じたのかもしれない。えりかは決意を秘めた瞳をするとコフレの方を向いた。
「あたし、プリキュアやるわ!!」
「ホントですか?」
「ホントの本気よ!!あたしだって、みんなの心を守りたいもん!!」
自分に戦う力があるなら選ばれた者として戦う責務がある・・・。なら逃げるわけにはいかない!!そして何よりも自分がデザトリアンとなった時に身を徹して助けてくれたつぼみに恩返しをする為に迷いは捨てると決意した瞬間・・・
「これはどうしたですっ!?」
突然コフレの青いハート型のエンブレムが明るい青の光を放った。これはつぼみがパヒュームを受け取りプリキュアに覚醒した時と同じ現象・・・
「ココロパヒュームがえりかの心の反応してるですっ!!」
そうソレはココロパヒュームがえりかのプリキュアになり戦士として戦う決意を認めた瞬間だ。コフレも自分の目に狂いはなかったと光を彼女に向ける。
「やっぱり、えりかにはプリキュアになる資格があったですっ!!」
光が凝縮して2つめのココロパヒュームを生み出した。つぼみのパヒュームとの違いはなく全く同じもの。
「ぐっ!?・・あぁあああっ!!」
一方その頃ブルービートとブロッサムは連携プレーでデザトリアンを浄化しにかかるもデザトリアンの素早さと防御力に苦戦していた。接近戦を挑んだブロッサムは腕で体を放り上げられるとリフティングのような動きで弾き飛ばされてサッカーゴールに身体を叩きつけられてしまう。
「ブロッサム、大丈夫か!?」
ゴールネットがあったといえども衝撃は凄まじくブロッサムはすぐに立てないでいた。ブルービートはなんとか彼女を守ろうと向かってくるデザトリアンの前に立った。
「さぁ、デザトリアン・・・生意気な鎧騎士とプリキュアを踏み潰しちゃって!!」
近づくデザトリアンに対して身構えるブルービート。彼女を守りきりながら戦うのは厳しい・・こうなれば躊躇せずにあれを使うしかないと覚悟を決める。
「そうはさせない!!」
だがその思考も少女の声で一度止まった。動けなかったブロッサムは声のした方を向くと其処にはココロパヒュームを握り締めたえりかの姿があった。
「何よお前は?」
「あたしは来海えりか。二人目のプリキュアよ!!」
サソリーナの問にえりかはそう答えココロパヒュームを見せた。その瞬間に彼女は青の光に包まれて服もつぼみと同じく光のワンピース衣に変わる。彼女の胸に光が集まりそれがコフレに送られると・・・
「プリキュアの種、いくですっ!!」
コフレに集まった光が収縮凝縮し青いプリキュアの種に変化するとえりかはそれを手にとった。そしてソレをパヒュームにセットする。
「プリキュア!オープンマイハート!!」
種をセットした瞬間に青い光が眩く発生する。えりかはパヒュームを胸に浴びせ上半身からブロッサムとフリルワンピースにロングブーツを装備装着される。最後にブロッサムとは違い髪はストレートロングに目の色と髪の色がメインカラーの水色に変色し変身が完了する。
「海風に揺れる一輪の花、キュアマリン!!」
変身完了後に手を花に見立て指を開かせるポーズを決めたあとに名乗りあげセリフと共にポーズを決める。今この場に来海えりかは海の戦士【キュアマリン】に覚醒した。
「二人目っ!?」
まさかの二人目のプリキュアの覚醒に驚愕するサソリーナ。それとは逆にブロッサムは笑顔になりブルービートも祝福するように鼻で少し笑った。
「キュアマリン~~~♪」
「でもなんで教えてないのにプリキュアに変身できるのですか?」
二人目の戦士の覚醒に喜ぶ妖精二人。しかしコフレは疑問だった。どうして何も教えてないのにこうも簡単にプリキュアに変身できたのかだ。言われてみれば普通こういう場合は手ほどきを受けるものなのだが・・・
「昨日夢で見てたし、名前は今朝プリキュアになってって頼まれたあとずっと考えてたの。とぉう!!」
なんとこう言う準備は用意周到。えりかはつぼみとは違いこういう事にかけては起用なようだ。そしてマリンはその場から飛び上がってブルービートの隣に着地する。どうやらプリキュアの力の制御もつぼみとは違い使いこなせるだけの技量はあるようだ。
「ここはあたしに任せて休んでいて」
「キュアマリン!!」
マリンはブルービートと同じく自分よりも力のコントロールがスムーズなのを見てブロッサムは頼もしさに目を輝かせる。
「うん!!・・・さぁ、あたしが相手よ。かかってきなさい!!!」
「デザトリアン、何ボケっとしてるの?早くやっつけちゃって!!」
指をさしながらマリンは挑発する。その挑発に一番先に反応したサソリーナはデザトリアンに命令しデザトリアンは回転攻撃で突風を発生させる。
「同じ手はあたしには無駄よ!!頭の上は隙だらけ!!」
マリンはその攻撃の弱点を見抜いていたのだ。回転攻撃は横四方からの攻撃には完璧なる防御を誇るが頭上からの攻撃には対処できないのだ。それ台風で例えるならば中心の目の部分が穏やかであるのと同じ理論だ。
「はぁあっ!!!」
頭に対する攻撃で回転攻撃を止められたデザトリアンは肉弾戦を挑むもマリンの動きは素早くデザトリアンをぎゃくに返り討ちにするように胸にパンチを与えて吹っ飛ばした。
「マリン・シュート!!」
マリンは右手を回して水の塊を無数に作り上げるとソレをデザトリアンに叩き込んだ。デザトリアンは無数の水の塊を身体に受けると衝撃でその場に倒れた。
「やっり!!!!」
初出陣にして大活躍。マリンはガッツポーズをとりしてやったという顔を浮かべるがその隙をデザトリアンが見逃すはずがなかった。
「ボーーーール!!!」
デザトリアンは起き上がるとボール状に身体を丸めてマリンに向かって高速体当たりを仕掛けた。マリンが気がついたときには既に回避は間に合わない距離にまで縮まっていた。
「危ない!!!」
体当たりが当たるか当たらないかのギリギリのところで間一髪ブルービートがマリンを抱きしめて彼女と共に横に飛んだ。彼女を庇いながらブルービートが地面に転がりマリンへのダメージは最小限に防いだようだ。
「あ、ありがとう」
「戦闘中に油断するな!!」
辛口のコメントをしながらも二人の青い戦士は立ち上がった。なんとかデザトリアンの動きを止めなければとブルービートはインプットマグナムを構えるがソレをマリンに止められる。
「・・・お前の初出陣だ。あとはお前が決めろ」
何をするつもりだと思ったが仕方がない今回は美味しいところは譲ってやるとマグナムをホルスターにしまう。
「キュアマリン、心の花を取り戻すですっ!!」
「それも分かってるって!!!」
そこにコフレが合流しマリンに指示する・・・前にえりかは既にその方法もわかっていた。マリンは胸のクリスタルから青いハートの結晶を手に出すとそれが輝き先端の宝石と青いエンブレムのブロッサムと色違いのアイテム【マリンタクト】を召喚する。
「集まれ花のパワー、マリンタクト!!」
マリンタクトのクリスタルドームを回して虹色の光を青いクリスタルに集めるとエネルギーを充填させると青い光がタクトのクリスタルから放出される。
「花よ煌めけ、プリキュア!ブルーフォルテウェイブ!!」
充填させた花のパワーを一気に集中させるとを水色の花の形に形成させたエネルギー弾に変換させてデザトリアンに向けて勢いよく発射した。
「はぁあああああああああああああああああっ!!!!!」
タクトのクリスタルドームを回転さえてエネルギーを送り込んでいく。するとデザトリアンの身体は宙に浮かんでいき浄化のエネルギーが送り込まれると光を発し心の花と媒体となっていたサッカーボールが分離する。
「おのれっ~~今度はあたしが相手よ」
一度ならず二度までも作戦の邪魔をされたことに憤怒しないはずがない。サソリーナは今度は自分が相手になると前に出るがそれと同時に休んでいたブロッサムがマリンの隣に立った。
「サソリーナ!!これ以上悪さを働くというのなら・・・」
ブロッサムはマリンと顔を合わせるとお互いに目と目で会話し頷くと同時に指をさした。
『私たちが相手よ!!』
今度は二人で勝負だとブロッサムとマリンは宣言する。それに隣でインプットマグナムをブローバックさせてサソリーナに銃口を向けるブルービートも加わる。
「3対1だ。例えそれなりの強さを持つ貴様でプリキュア二人にビーファイターを一度に相手には出来ないだろう。・・・だがもし今この場で勝負しようというのなら・・・俺達は容赦はしない!!」
最後にブルービートが締めのゼリフを言うと流石のサソリーナもこの状況で勝負を挑むほど馬鹿ではないようで顔に汗を浮かべながらも舌打ちすると・・・
「おのれぇ・・・今日のところはこれくらいで許してあげるわ!!」
負け犬の捨て台詞を吐くとサソリーナはその場から瞬間移動で姿を消す。今回もなんとか退けたのだ。
「キュアマリン、やりましたね」
勝利を確信したプリキュア二人はハイタッチして勝利を分かち合った。そしてマリンの手によって取り返した心の花を水晶と合体させる。
さやかが元に戻り自分が間違っていることをつぼみたちに語り今度は女子サッカー部を作るという話の一部始終をブルービートは離れた場所から聞いていた。そしてつぼみの解説によれば彼女の花は【ポインセチア】であり花言葉は【私の心は燃えている】だそうだ。
「【私の心は燃えている】・・・か」
ブルービートは空を見ながら何かを懐かしむようにそう言った。一部始終すべてを見届けた彼はその場から立ち去ろうとするとまたもつぼみに見つかってしまう。
「また来てくれたんですね・・・ありがとうございます!!」
「言ったはずだ・・・心の大樹を守る為に俺はいると。それだけの事・・・・っ!?」
つぼみにお礼を言われても彼は何も返さないまま背を向ける。すると今度はえりかがかれの腕を掴んで無理やり正面を向かせる。
「もう、素直じゃないんだから・・・あたし達仲間じゃん!!なんでそんな態度なのよ?」
「【仲間】・・・か」
えりかの【仲間】と言った瞬間にブルービートはなにか寂しそうにそう言った。するとえりかはまたいつもの悪い癖で彼にとって気に障ることを言ってしまったのかと思って申し訳なさそうな顔をする。
「あ、あの・・・もしかして気に障ること言っちゃった?」
「・・・いや、何でもない」
ブルービートはえりかに静かにそう言うとまた彼は空を見た。しばらく考え込んだかと思うと突然・・・彼女の方を見つめ直す。
「来海えりか。言い忘れていたが・・・君にある奴から伝言を頼まれた。」
「伝言?」
突然改まった態度になったブルービートにマリンも緊張しているのか畏まった表情になった。
「おまえは確かに自分の意見を言い過ぎて暴走する癖がある。だけどそれは時として【誰に対する救いになる】だから、無理に直すことはない・・・と」
自分が気にしていたことを知っているかの口調にえりかは驚いた顔になった。そしてしばらく考え込むと笑顔を見せる。
「・・・じゃあその伝言を貴方に言わせた奴に伝えて。【あたしの事をちゃんと見ててくれてありがとうって】」
「ああ。必ず伝えておく」
確かに伝言は受け取ったとブルービートは頷くとインプットマグナムをブローバックさせ煙幕弾を発射させる。二人が視界を取り戻した瞬間には既に彼の姿はなくなっていた。
「一体誰なんだろうブルービートって。まるで私たちのことを知ってるみたいだったよね」
夕日が照らす街を歩きながら二人はブルービートの事が気になっていた。どうして彼は自分達を助けてくれるのだろうか?大樹の守護者だからか?・・・それにしてはまるで自分たちがピンチである時に絶妙なタイミングで助けに現れる。そんな偶然が何回も続くものだろうか?
「そう言えば昨日えりかを助ける為に私と戦ってくれた時に「えりかを助けるぞ」って言ってました」
「ああ!!」
えりかも夢の中のことだから今の今まで忘れていたが思い出した。自分はブルービートと会ったのは今日が初めてのはず。そしてまるで自分を知っているかの口調。謎が謎を呼ぶ蒼い鎧騎士ブルービート・・
彼は本当に味方なのか?・・・心の大樹の最後の守護者「ビーファイター」という言葉だけが彼に対して深い謎を呼ぶ。
「でも、悪い人じゃない気がします。だって私やえりかを二回も助けてくれたんですから」
「そうだね!!・・・よぉ~し今度出てきたらあの仮面とっちゃおうかな♪」
悪ふざけのつもりかそう言うえりか。そしてその態度を見てつぼみは笑う・・・二人は彼の正体が気になってはいたが無理に追求はしないことにした。いつか彼が自分から正体を明かしてくれるということを信じて・・・今は待とう。彼がこちらに歩み寄ってくるその日を。
「・・・仲間か」
重甲を解除した拓哉はある場所で落ちていく夕日を眺めていた。その場所は自分にとって特別な場所・・・。彼の前には十字架があり誰かの墓が作られていて彼はその墓前で真剣に悩んでいるようだった。
「・・・俺に仲間を持つ資格なんてない。・・・俺は・・・」
ビーコマンダーを強く握り締めながらも拓哉は震える声を出す。そしてしばらく目を瞑って黙り込んだあとその場所から姿を消した。誰にも気づかれず一人孤独の道を何故彼が突き進むのか?・・・それが分かる日はいつ来るのか・・・それは彼にしかわからない。