タイトル変えました。
視点が転生者視点なので、少々見苦しいかもしれません。ご了承ください。(ペコリ)
NO SIDE
とある日曜日の朝。ここは海鳴市藤見町の住宅街にある高町なのはの家。ここに一人の転生者が訪れた所から、始まるひとつの物語…
SIDE:??
ふぅ…これが高町家か!さすがに尋常じゃないオーラを感じるな…。
…俺の名は跡原剣壱(あとはらけんいち)。
俺は所謂転生者だ。元の世界の神様のミスで死んでしまった俺は、その神様の力で
念願だったリリカルなのはの世界に転生した。
もらった特典は3つ。1つ目はインテリジェントタイプの剣型デバイス。2つ目は、魔力ランクSSS。そして3つ目は[魔性の微笑み]……所謂ニコポだな。
この3つがあればなのはも、フェイトも、はやてもみんな俺の嫁だ!さすがに魔力は9歳だからAAAぐらいだけどな。
…ただ1つ、神様の奴が言ってたことが
気にかかる。やたら「にぱ~♪」を連発する紫髪の幼女の姿をしてたが、こちらの
世界に送られる直前、雰囲気がガラッと
変わったんだ…
『この世界は何かが違うわ…精々気をつけることね…』
「何が違うんだ?!教えろよ!」
『…教えてあげないわ、意地悪だから。…じゃあ頑張りなさい。』
…………
何かなのはに声が似てる神様だったな…。確か名前は…フレデリカ…いや、フルデリカ?!
…まぁいい。それより今日ここに来た理由は、なのはの心を射止めるのは勿論だが、早めに時空管理局にスカウトしてもらうためだ。
何故かはわからないが、俺が転生した時にはジュエルシード事件は終わってしまっていた。
この世界に俺以外の転生者がいると仮定すれば、そいつらに対して俺は出遅れたということだ。闇の書事件が始まる前になんとしてもリンディさんやクロノと知り合いたい。そう考えた俺はここ、高町家を訪れた訳だが…。
「ちょっとあんた、そんなとこでなにしてんのよ!」
後ろから声をかけられ思わず振り向いた。だって今のはこの世界で聞ける可能性は
低いはずの[閣下]の声…
そこにいたのは1人の少女と1匹のフェレットだった。…はて、この少女の顔どこかで…?それに肩に乗せてるフェレット、間違いなくユーノ・スクライアだよな?
「あ、あぁ。僕、この道場に興味があって…。君こそどうしてここに?」
俺はそう答えるとニコッと笑って見つめ返す。ユーノと知り合いということは、この子も転生者かもしれない。見た目可愛いし、俺の嫁候補に…
「…あたしん家隣だから。道場に興味があるんだったら今から行くからついてくる?」
…あれ?あからさまに不快な顔された?!俺のニコポが効かない…だと?!
まあ隣の家の人間らしいし、案内してもらったほうが怪しまれずに入れそうだ。
俺は謎の少女に連れられ、高町家の門をくぐる事にした。
庭を通り抜けた先には、アニメと同じように道場があった。中からは木刀の打ち合う音がする。ということは中にいるのは恭也と美由希か?…とりあえず中にっておい!
謎の少女は俺を無視して中に入っていく。
「「おはよーごさいまーす!」」
「あぁ、おはようリナ、ユーノ。」
「おはようリナちゃん、ユーノ君!」
…道場で鍛練に励んでいたのは恭也と…
なのはだと?!…ははぁ、読めたぞ?
この世界はイノセント寄りなんだ。だからなのはが胴着をきて、恭也から剣術を教わってるんだな。
「おはよう、なのは!」
「恭也さんもおはようございます。それじゃ僕達も着替えてきます。」
2人は挨拶を交わすと、着替えに向かったらしいな。
「えーと、どちらさんですか?」
なのはが俺に気がついたのか、話しかけてきた。…恭也は気づいてないし、今がチャンス!
「やぁなのは、僕は剣壱っていうんだ。
僕と友達になってくれるよね?!」
俺は目に力を込めて、満面の笑みを返した。…これでなのはの心は俺のもの、すぐに蕩けるような笑みを…
「…残念だけど、初対面からそんなこと言う人とは友達にはなれないの。できれば、お引き取り願いたいの。」
えっ?!なのはにまで拒否された?!
どうして俺の力が効かないんだ?
「ん…なのは、どーしたの?なんかあった?」
声に振り向くと、さっきの少女とユーノが道着に着替えて立っていた。
少女はポニーテールにしていた茶色の髪を後ろに束ねている。やっぱりこの世界にいないかんじの子だ。…それにユーノって、こんないい身体してたか?なんていうか、細マッチョ?
「あ、リナちゃん!実は…」
なのはは少女に近寄ると何かを耳打ちした。へぇ、あの子リナって…おい、待て?!
名前が「リナ」で声が「閣下」だと?
そういえば髪型こそ違うが見た目も似ている…いや、イメージ通りだ!まさか彼女は『魔王の食べ残し』?!
「…あんた、今失礼な事考えたでしょ?」
うぉっ、どうしてわかったんだ?やっぱりこの少女、あのリナ・インバース?
「…まぁいいわ。あたしやなのはに変な
力使おうとした罪は万死に値するわね!」
リナがそう言った瞬間、道場が結界に包まれた。…ユーノか?!
「…結界完了。さて、どうするリナ、なのは?」
「わたし、O・HA・NA・SHIするの飽きちゃった…今月入って5人目だよ?」
「あたしも7人ぐらいかな、O・SHI・O・KIしたのは…もういい加減勘弁してほしいわね。」
ひぃ!高町流会話術と[故郷の姉ちゃん]直伝の拷問のコラボなんて最悪だ!どうすればこの場を…
「…だったらユーノに任せたらどうだ?」
助けの船を出してくれたのは、意外にも
恭也だった。
「どうやらユーノも相当怒ってるみたいだぞ。そうだろ、ユーノ?」
「…当たり前じゃないですか!友達や姉に手を出そうだなんて許せませんよ!」
ユーノは拳を握り締めて怒りを露にする。…今「姉」って言わなかったか?友達と言うのはなのはだろうから…リナが姉?!
「ユーノ、あんたに任せるわ。おもいっきり殺っちゃって。」
「ユーノ君頑張って!!」
…だがこれはチャンスだ。ユーノの魔力ランクは確かAだったはず。仮に俺のランクがAAAだとしてもお釣りが来る。
どうやら恭也に剣術を教わってるらしいが、デバイスの無いユーノに負けるはずがない。
「よし、それじゃ今からユーノとそこの少年…そういえば名前を聞いてなかったな?」
「剣壱だ。跡原剣壱。」
「…これよりユーノと剣壱で真剣勝負をしてもらう。剣技はもちろん、直接の攻撃じゃなければ魔法も使用していいぞ。」
恭也も魔法の存在を知ってるのか…ならば…
「得物はなんにする?剣か、小太刀か?」
恭也の問いに俺はかぶりをふる。
「俺の得物は…これだ![シャイニー・ブレード]、セット・アップ!」
俺は首にかけていたペンダントを掲げるとそれは1振りの剣に姿を変える。これが、俺のデバイス、シャイニー・ブレードだ。
その刀身は俺の魔力光・金色に光輝いている。インテリジェントデバイスの癖に一言もしゃべらないシャイなやつだ。
「…それって、ただのストレージデバイスなんじゃ…」
おい、心を読むんじゃないユーノ!俺も
気にしてるんだから!
「それよりユーノ、お前の得物はなんだ?…まさか無手か?!」
俺が優位性に浸ってると、リナが首にかけていたネックレスをユーノに投げた。デバイスか?
「有り難く借りるよリナ。…ゼルガディス・ソウル、セット・アップ!」
ユーノの声にデバイスが翠色の光を放つと、長剣に姿を変える。
『ユーノ、俺が力を貸してやる。あんな馬鹿はふっとばしてやれ!』
「あぁ、絶対に勝ってみせるよゼル!」
…!あれはもしかしてゼルガディスなのか?馬鹿にしやがって!!こてんこてんにしてやる!
「跡原剣壱、全力でいくぜ!」
「ユーノ・スクライア改め、逢魔・S・ユーノ、まかり通る!」
NO SIDE
こうして幕を開けた剣壱とユーノの対決。しかし、剣壱は気づくべきだったのだ。
自分が2人の魔王と、その守護者たちに
喧嘩を売ってしまったことに…。
…書いていて憂鬱になりました。モブ転生者って変態だなぁおい。後編ではユーノが吹っ飛ばしてくれるはずなので、どうか期待してください。
それでは次回、「三十一、転生者 魔王2人と ご対面(後編)」
次回も見てくんないと…
「俺はモブじゃ…「なくて変態なの!」ひどいぃ!」
(BY剣壱&なのは)