魔法少女リリカルすれいや~ず!   作:タカヒロオー

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コラボ編もいよいよ大詰めです。なんとか5月中に終わるかな…?


コラボ編12 秋羅の真実…そして終焉の時

NO SIDE

 

壮絶な戦い(と愛の告白)の末、レヴィを奪還する事に成功した一夏。

 

しかし、攻撃の余波によりレヴィはかなりのダメージを負ってしまった。

 

SIDE:一夏

 

「あいたたっ…?!」

 

「大丈夫かレヴィ?…ごめんな、手加減出来なくて。」

 

謝る俺にレヴィは大きく横に首を振る。

 

「ううん、一夏は悪くないよ?だけど…この身体じゃ秋羅のヤツぶん殴るのは難しいかなぁ?」

 

 

…確かに。俺の竜破斬剣・終の太刀を喰らって立ってるだけでも奇跡的だからな。

 

『ご主人たま、あたしをユニゾンアウトして!』

頭の中にユニゾン中のマテリアル、リヒトの声が響く。

 

『リヒト、どうした?』

 

『ご主人たま、あたしはマテリアルだからご主人たまだけじゃなくレヴィや王様、シュテル、ユーリともユニゾンできるんだ。だから…』

 

…!そうか、そういうことかっ!

 

「よしリヒト、ユニゾンアウトだ!」

 

俺の言葉に反応したリヒトが融合を解き、姿を顕す。

 

「それじゃリヒト、レヴィをよろしく頼むな?」

 

「了解しましたご主人たま!そんじゃいくよ…ユニゾン・イン!」

 

リヒトは翠色の光と化すとレヴィの胸へと吸い込まれ…

 

「うぉ~っ?!みなぎるぞパワーっ!」

 

レヴィのバリアジャケットが白っぽい翠に変わり、デバイスは…やはり翠色のライオットスタイル。ただ形状はサンドロック改のショーテル…って言ったらわかって貰えるのか?

 

「すごいよリヒたん!これならあの馬鹿ぶっ飛ばせるよっ!」

 

『あは、リヒたんかぁ…ま、それもいいかな。とにかくあたしとユニゾンしたらオリジナルの影響受けちゃうからね?ま、今回は気にしなくてもいいけど。」

 

当然っ!あのアホ秋羅なんぞぶっ飛ばしてなんぼだっ!

 

『それじゃ早速行こうかご主人たま?…多分オリジナルも来てるっぽいよ?』

 

…え、リナも来てるのか?…あいつ確か魔法使えないんじゃ…でも、あいつにはL様がついてるからなぁ~っ?

 

『なんかご主人たまを待ってるみたいだよ?』

 

「…ゲ、マジか…そんじゃ待たせるのもなんだし、行くとするかレヴィ?」

 

「うん、一夏!…腕組んでも、いい?」

 

…う~ん、本来は真剣な場なんだけどなぁ…特別だぞ?

 

「うん、ありがと♪そんじゃアホ秋羅をぶっ飛ばすぞ~っ!」

 

ふとレヴィの方を見ると…レヴィは顔を赤らめ俯いてしまう。

 

なんでだろ、無性にレヴィが可愛く見える。

 

「今度こそあの腐れ馬鹿、完全消滅させてやる!…いくぞ、レヴィ!!」

 

「うん!…一夏と一緒だったら何も怖くないよっ!」

 

俺とレヴィは手を繋ぐと物凄く騒がしい音のする方へ向かった。すると…

 

「へへん、どうしたのよ秋羅…そんなんじゃいつまでたっても当たんないわよ?」

 

「ち、ちくしょう…なんで攻撃が当たらねぇ?俺は世界最強のそんざ…」

 

「あんたなんか1万人の中にも入らないわよっ!…あたしだってトップ100に入らないんだから。」

 

そこでは格闘家の格好をしたリナが秋羅を子供扱いにしていた。

 

「…あ、一夏にレヴィ!よかった、無事助けだせたのね!」

 

「ああ、なんとかな…それよりリナ、お前で100傑に入らないなんて…嘘だろ?」

あの強さでそれは無いだろ…

 

「あ~、あたしの強さってL様があってのことだからね~?…ま、故郷の姉ちゃんみたいな化け物もたくさんいるし(汗)。」

 

マジか…前々から聞きたかったんだけど、前世のお前の姉ちゃんって…?

 

「それは聞かない約束よ一夏…ま、ぶっちゃけ言うとプラズマ・ドラゴンぐらいだったら包丁で倒しちゃうし、上位魔族の呪力結界程度だったら素手で破っちゃうような人だから…はぁ、赤の竜神の騎士〈スィーフィード・ナイト〉の名は伊達じゃないわ全く。」

 

…それ人間かぁ?…駄目だ、考えないようにしよう。うん、そうしよう。

 

「てめぇ一夏にレヴィ?!…馬鹿な、あの呪いを破ったっていうのか?」

 

あいにくだな秋羅…俺とレヴィの絆はあんなちんけな呪いなんかじゃ縛れない!

「…ってか、もうばらしていいかな~っ秋羅、お前のホントの名前!」

 

「…………?!…ば、馬鹿やめろっ!それだけは止めて…」

 

レヴィの言葉に狼狽える秋羅。そういやコイツ転生する前の名前ってあるはずだよな…なんでレヴィがそれ知ってんだ?

 

「んっとね…ほら、操られてる時に一時魂を共有されてたからさぁ…」

 

なるほど。よしレヴィ俺が許す、教えろよこの馬鹿の真の名前を…!

 

「んっふっふ~、りょ~かい一夏!…この秋羅のホントの名前は…〈山田権兵衛/やまだごんのひょうえ〉だよ~っ!」

やまだ…ごんのひょうえ…だとっ?別に男らしい良い名前なんじゃ…

 

「何いってやがるっ?!こんなダサい名前のおかげで俺の前世は最悪だったんだよっ!誰も俺を認めねぇ、一念発起して告白した女には『あんたみたいなグズとは付き合えない』って言われる始末…転生してやっと主役の座を手にしたと思ったらグズのはずの一夏が俺よりチートの上にモテモテなんて…そんな不条理あってたま…」

 

「「不条理なのはお前だ(アンタよ)っ!!」」

 

ゴキッ!

 

秋羅の正面からリナのシャイニング・ウィザードが秋羅の顔面を、背後から俺のキンシャサ・ストライクが秋羅の延髄をダブルクリティカルヒット!

 

「…いって~じゃねえか?!不意討ちなんて卑怯じゃねえのかよ一夏ぁっ!」

「てめぇみたいなやつに言われたかねーよっ!…それよりてめぇ、なんで首こっち向いてんだ?」

 

…そう、秋羅の首は背後の俺の方を向いていた。…どうやら本気で人間辞めたみたいだな。

 

「…まぁイイサ…コンナおもイドウりにナラナイ世界…潰してヤルヨ!」

 

そう叫んだ次の瞬間、秋羅の体は何十倍に膨れ上がり…異形の姿を顕す。

 

「フヒャハハハハッ…ドウダ、コレガオレノホントウノチカラダッ!」

 

 

え、嘘だろ…まさか、まさか…

 

「ナハトヴァールって、どんだけワンパターンなんだよてめぇはよ!」

 

「全く…この面子の前でその姿をさらすなんて、自殺行為よ?」

 

いくらナハトヴァールが強いとしても、俺たちには遠く及ばない…それを今から証明してやる!

 

「…さぁ、いよいよラストスパートや!」

 

「リイン、私とユニゾンだ…いけるな?」

 

「はいです、お姉ちゃん!」

 

アインスさんはリインとユニゾンし本来の力を取り戻す。更に…

 

「なはと、お前も頼むぞ!」

 

『キュイ♪』

 

なはとはアインスさんの左腕にパイルバンカーとして装備され、右手には黒い魔剣が具現化する。

 

『真なる祝福の風、今ここに!…紛い物の闇よ、必ず滅してやる!』

 

うわ、すごい迫力…アインスさんも本気だな。

それによく見るとはやてさんとなのはさん…それってまさか、王様とシュテルか?!

 

『ふっ、やっと気付きおったか一夏?』

 

『レヴィも無事でなによりです。』

 

そうか、オリジナルの2人となら融合率は完璧だからな。

 

「わたしたちも忘れないで!」

 

「悪は全力で滅します!」

 

フェイトさん、アメリア…

 

「さぁ、化け物退治だよ一夏!」

 

「バカはボクが千枚切りにしてやる、覚悟しろーっ!」

 

ユーノさん、レヴィ…

 

「さ、ちゃっちゃといこか?!」

「勘違い転生者にはお仕置きなの!」

 

「秋羅…いや、山田権兵衛!アンタの下らない野望、ここで終わらせてあげる!行くわよ一夏!」

 

リナ…あぁ、コイツとの宿因はここで終わらせるぜ!

 

NO SIDE

 

〈推奨BGM:Sleyers 4 the futers (with 一夏&マテリアルズ)〉

 

最後の激戦の幕開けは秋羅の魔力弾乱射から始まった。

 

「ミンナフットビヤガレェーッ!」

 

しかし、最強の力を得たリナや一夏たちにその程度の攻撃など通用する訳もなく、軽々と回避していく。そして…

 

「我々で斬り込むぞアメリア!」

「はい、アインスさん!」

 

切り込み隊長をアインスとアメリアの夜天コンビ。

 

「切り裂け…紫電一閃!」

 

「ぶち抜け、ジャスティス・シュラーク!」

 

アインスが襲いかかる触手を切り払い、空いた懐に飛び込んだアメリアが土手っ腹に言葉通りの正義の鉄槌をぶちこむ。

 

「ゲフッ?!マダマダコンナモンジャヤラレハ…?」

 

「じゃ、こんなのはどう?ジェットザンバー!」

 

「僕もいくよ…魔を絶つ太刀…斬魔剣・極の太刀!」

 

 

続けて放たれたフェイトとユーノの斬撃は秋羅ヴァールの足を全て薙ぎ払いその動きを封じる。

「まだまだいくで…なのはちゃん!」

 

「うん、はやてちゃん!」

 

更に自らのマテリアルの力を得たなのはとはやてが魔力をチャージしていた。

 

『我の呪文を使うがよい子鴉!…吠えよ巨獣、ジャガーノート!』

 

まずは、はやてがディアーチェの必殺技・ジャガーノートを放ちさらに…

 

「シュテルちゃんの力、貸してもらうね!光と炎、双つの星が闇を穿つ…いっけ~っ、エクセリオン・ディザスター・A.C.S!」

 

なのはがレイジングハートに炎を纏わせ突撃、前面装甲を破壊する。

 

「ソ、ソンナ…ナンデコンナ…オレハサイキョウノハ…」

 

「そんなこともわかんないの?…だからアンタはダメなのよ!」

 

「ナン…ダト?!」

 

思わずぼやいた秋羅に辛辣な言葉を返すリナ。

 

「いくらアンタが強い力を持ってたって、頼るべき仲間も愛すべき大切な人もいないんじゃ宝の持ち腐れ…最後の忠告よ、大人しく負けを認めなさい?」

 

「…フザケルナァ!オレガホシイノハチカラトサカワラナイシモベダケダァ!」

 

「…処置なしだなこりゃ…仕方ねぇ、最期はできるだけ苦しまねぇように消し去ってやるよ。…いくぜみんなっ!」

 

一夏の声に従うように全員が秋羅の周りを包囲するように展開する。

SIDE:リナ

 

あ~、予想はしてたけどやっぱり認めなかったか、自分の弱さ。

 

ま、それができるならとっくの昔に改心してるってか。

 

「これで決めるわよ!見せてよね、みんなの全力全壊!」

 

「あぁ!愚者よ闇に沈め!…」

 

「…愛と、勇気と、希望の力を今ここに…お願い、ウィングクリス!」

 

おいこらまてアメリア!アンタまたあの赤ずきんネタかいっ!

 

「これで終わらせる…雷光一閃!」

 

「永久にさよならや…響け、終焉の笛!」

 

まずは第1陣のメンバーの攻撃ね…それじゃ、いっちゃって!

 

「…ディアボリック・エミッション!」

 

「…バーニング・フラーッシュ!」

 

「…プラズマザンバー!」

 

「ラグナロク!」

 

アインスの広域魔法、アメリアの不死鳥、そしてフェイトとはやての集束砲撃が秋羅ヴァールの装甲を剥ぎ取っていく。

 

「アガガガガ………?!」

 

「まだまだ!…君の輪廻、ここで断ち切ってやる!」

 

「覚悟するの!…全力全壊・轟熱滅砕!!」

 

さらに弱った秋羅にユーノとなのはが近寄る。

 

「…天剣一刀・超雲切!」

 

「…炎聖王集束斬〈ブレイズ・スターライトブレイカー!〉」

ユーノが秋羅の本体を切り離し、残った部分はなのはが至近距離からの炎熱集束砲撃で焼き尽くす。

 

「バカナ…ソンナバカナ…オレハ…?!」

 

もはや秋羅は上半身のみ、抵抗などできるはずもない。

 

「覚悟はいいか、秋羅…いや山田権兵衛?決めるぜリナ、レヴィ!!」

 

「…さよならごんのひょうえ~!」

 

「最期の一撃よ、観念しなさい!」

 

あたしと一夏、レヴィはそれぞれ構える。そして…

 

「轟雷爆殺!…雷神滅殺・きょっこうざ~んっ!!」

 

「あばよ権兵衛…我流・撃槍砲雷…絶槍!!」

 

レヴィの集束砲撃、そして究極形態のエクスドライブ(XD)モードに変化した一夏の雷撃が秋羅…いや、権兵衛を撃ち抜く。

「ウギャァァ~ッ?!」

 

「止めは頼んだぜリナ!」

 

りょ~かいっ!あたしは魔力と気力の全てを右脚に込め、武技言語を発動させる。

 

『我が力は虚無なり、虚無の前では全ては無力…虚無の力は烈光なり!』

 

さぁ、久遠の彼方へ消え去れ、権兵衛!

 

『クルダ流交殺法・独門奥義…烈光剣・神殺〈ゴルンノヴァ・カオス〉!』

 

ズッカーンッ!

 

あたしの放った蹴りは極太の光の帯となって権兵衛に激突!

 

「ソ、ソンナ…オレハサイキョウノハ…」

 

バシュン!

 

権兵衛…いや、最期くらい秋羅って言ってやるか。

 

秋羅の身体は消滅し、後に残されたのは黒い宝珠(オーブ)。

 

「…どーやらこれがあいつの正体みたいね。一夏、これはあんたに預けとくわ。どーせまたやんでしょ、粛清?」

 

「あぁ!今度こそは完全に消し去ってやるぜ!…リナも手伝ってくれるんだろ?」

 

仕方ないわね…ま、乗りかかった船だしね。

 

「ユーノ、あんたも手伝いなさい。」

 

「うん。僕でよければ手伝うよ。」

 

「それじゃそろそろ帰ろうか?みんなぼろぼろだし。」

 

なのはの声にみんな頷く。

 

…こうして後に「P・M(パラレル・ミッドチルダ)事件」と呼ばれた出来事は終わりを迎えた。

 

まだ全てが解決した訳じゃないけど、あともう少し一夏たちと遊ぶとしますか。

 

 




はい、事件は無事終わりました。

次回は後日譚、エピローグです。

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あと、活動報告にてリリカルすれいや~ず!のキャラクター人気投票始めました。皆様のご参加、お待ちしています!

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