それではエピローグ、お楽しみいただけたら幸いです。
SIDE:一夏
突如現れた次元の穴に吸い込まれた俺とレヴィ、王様、シュテル、ユーリは平行世界のミッドチルダへと飛ばされ、そこで以前知り合った魔導師・逢魔リナと八神アメリアと再会する。
彼女らの通うSt.ヒルデ魔法学院は学院祭の真っ最中、俺たちも楽しむ事にしたんだけど…
そこに現れたのは俺の兄貴に成り済ました上、数々の騒動を巻き起こした 変態転生者・織斑秋羅だった。
秋羅は拐ったアリサさんやすずかさん達を洗脳、手駒にしてリナとレヴィを襲う。
その結果リナは魔法を封じられレヴィは秋羅に拐われ洗脳されてしまった。
だけど2つのミッドチルダの総力を合わせた戦いはほんの少しの苦戦をしながらも、秋羅はフルボッコ。
そして俺は…遂にレヴィに想いを伝え、レヴィもそれを受け入れてくれた。
という訳で俺たちは、学院祭の最終日を満喫している最中なんだが…
「…いいのかリナ、お店ほったらかしにして?」
「大丈夫よ。アリサやすずかたちに任せてきたから。あの子達のせいで苦労したんだから…罰よ。」
…容赦ねぇなおい?!一応あの人達も被害者だぞ?
「それにこっちはこっちで大変なんだから…一夏、あんたたちも頼むわよ?」
そう言ってリナが見上げた先、そこには…
『チャリティーコンサート in St.ヒルデ魔法学院』
「…有志が集まって恵まれない子供のためにコンサートするんだ。一夏とレヴィには例のアレで参加してもらうわ。」
アレって…ツヴァイウイングか!よ~し、やるかレヴィ…いや、『翼』?!
「もちろんだよ一夏…じゃなかった、『奏』!…ところでリナリナは何歌うの?」
レヴィの質問にニヤッと笑みを浮かべるリナ。…こいつ、なんか企んでやがるな絶対。
「ふっふ~ん、それはな・い・しょ。それと一夏、あんたに歌ってほしい歌があんのよ。…これなんだけど。」
歌ってほしい歌?どれどれ…ぶっ?!
「ま、マジかよリナ?!これって…企画ものだろっ?」
「そん時はあたしと良牙となのはも一緒よ。コンサートには笑いもなくっちゃね。」
ぐうぅっ…し、仕方ねぇ、リナたちには迷惑かけたしな。
「そろそろ開演や。初っぱなは誰やったっけ?」
「わたしとシュテルちゃん、それにユーリだよ。」
オープニングはなのはさんたちか…やる以上は全力でいくぜ!
NO SIDE
こうして始まったチャリティーコンサート。
オープニングは…
「ひらりひらり春色の~♪」
なのは、シュテル、ユーリによる『踊れ〇唄〇夢宴』。戦国〇女の扮装をした3人が軽やかに踊り舞いながら歌い上げていく。
『夢見てた未来~♪』
さらにフェイトとアリシアが「Des〇iny´s Pre〇ude」を熱唱、ステージは更なる盛り上がりを見せていく。
そして前半戦のメイン、リナは…
『災い転じて粘り勝ち 最後の最後まで行こう!♪』
「fr〇nt br〇aki〇g」を歌いきり、完全に観衆を魅了していた。
「やっほ~、みんな盛り上がってる?!」
ウォォォ~ッ!
「それじゃここでちょっと一休み、こんな曲はどうかな?…なびき姉ちゃん、よろしくっ!」
リナの呼び掛けに現れたのは…ドテラを着た奏こと一夏。歌うのは…
『こたつを出て 出迎えよう お年始くる おじさんおばさん♪』
ズコ~ッ!
会場が思わずずっこけた。
そう、一夏が歌ったのは「こ〇世で〇〇お正月が好き」だった。
さらに畳み掛けるように良牙が「拝啓、なのはさん」を、更になのはとのデュオで「海鳴からの手紙」を歌い上げる。
因みに良牙となのはのイチャイチャぶりにこのあとの休憩タイムではブラックコーヒーとなぜか青汁が飛ぶように売れたとか。
さてそんなこんなでコンサートは進行しいよいよ最後のパートに…
「え~、それじゃ最後は異世界から来てくれた彼女たちにまかせちゃお~!お願い、〈ツヴァイウイング〉!」
MCのアリシアの声に応えるように、野外ステージの上空から現れたのはイチカとレヴィ…じゃなく、〈ツヴァイウイング〉の奏と翼。
「みんな~、お待たせ!わたしが〈ツヴァイウイング〉の風鳴 翼、そして…」
「俺が〈ツヴァイウイング〉、天羽 奏だぁ!ライブもあと少し、最後まで突っ走るよ!…曲は、「逆光のフリューゲル」!」
ツヴァイウイングの代表曲に会場が再び盛り上がっていく。
「やっぱりあやつらは2人で1人だな、シュテル?」
「えぇ、〈ツヴァイウイング/2つの翼〉とはよく言ったものです、ディアーチェ。」
「なんだか2人の間が更に近づいた気がしますぅ~!」
ライブを見ながらそんなことを話すマテリアルズの面々。
「…そういえばリナの姿を見てないが…途中で何処へ行きおった?」
「あ、リナちゃんだったら「準備がある」ってユーノくん連れて何処かへ行ったよ?」
ディアーチェの疑問に答えたのは、なのはだった。
(師匠を連れて…?何か企んでますね、リナさん。)
シュテルはそう思いつつも、面白そうなので黙っている事にした。
そうこうしている内に翼が「絶刀・天羽ノ斬」を激唱し、奏も「君と云う 音奏で 尽きるまで」を歌い上げた。
「まだ元気は残ってる?それじゃもう1き『ちょっと待ったぁ!』…えぇっ?!」
続けて歌おうとして止めたのは、リナだった。
「あんたらばっか目立ってずるいわよ?今度はあたしたちの番よ…今日のために最高のパートナー準備したんだから!」
次の瞬間、曲と同時に入ってきたのは…
『夜に浮かんだ無垢な月は~♪』
白い陣羽織に身を包んだ絶世の美少女。顔を赤らめながら唄うその姿に、辺りの観客はざわめく。しかし…
「…のうシュテル、あの少女もしかし…」
「…なくても、師匠ですね間違いなく。」
「…やはりか?!」
そう、美少女の正体は女性化の魔法で変身したユーノだった。ちなみに声は水橋ボイスではなく小清水さんのそれである。
これには流石のツヴァイウイングも吃驚するしかなかった。
「おいこらリナっ!それは反則だろっ?!」
「何言ってんのよ、アンタも似たよーなもんじゃない〈か・な・で〉さん?」
「ぐっ…?!」
ユーノはなんとか歌いきる。恥じらう表情はもはや女性顔負けである。
「ま、みんな驚いたところでこの曲全員で歌うわよ…「f〇〇l W〇ll」!」
『ゆっくりと 流れていく 雲のように♪』
みんなでの大合唱で盛況のままライブは大成功!そして時は過ぎ…
SIDE:リナ
「…とうとうお別れだなリナ。今回は助かったぜ、マジで。」
「何いってんの…前回はあたしやアメリアが助けて貰ったんだからおあいこよ?」
学院祭も無事に終わり、一夏たちが元の世界に帰る日がやってきた。
「ま、これからは会おうと思えばいくらでも会えるんだし…ね?」
そう、L様の力によって造られた転移ゲートにより一夏たちの世界とこちらの世界は往き来できるようになったのだ。
…もっとも、パラドックスを防ぐためあたしたち以外は内緒なんだけどね。
「リヒトも元気でね…一夏のこと、頼むわよ!」
「まかせて!オリジナ…リナもユーノと仲良くね♪」
「「なっ…?」」
思わぬ反撃にあたしとユーノは顔が真っ赤に。
「はははっ…リナリナ、顔真っ赤ーっ!」
「うっさいわね~…あ、そうだレヴィ、あんたに渡すものがあるんだ。」
「えっ、ボクに?なんだろ?」
あたしはポケットから取り出したのは魔力体の結晶。
「これはアンタに埋め込まれてた結晶をL様に浄化してもらったの。多分ISに組み込めばパワーアップできるんじゃない?…束さんだったら。」
「うん、ありがとー!これでボクはまたさいきょーに近づいたぞーっ!」
「…世話になったなリナ、それにそなたらも。」
「お世話になりました~っ!」
「なのは、今度会うときは負けませんよ?!」
「うん、シュテルちゃんも元気でね!」
「あ、そうだ一夏ぁ、ちょっと耳かして?…ゴニョゴニョ…」
そう言ってアリシアがなんか一夏に耳打ちする。
「…わかりました。」
「約束だよ?」
一体何を話したのかしら?
「さぁ、それじゃ帰るとするか…サヨナラはいわないぜ、リナ!」
「えぇ…またね、一夏、レヴィ?」
「バイバーイっ!」
バシュン!
移転ゲートに入った一夏たちは姿を消した。
「…次に会えるのは何時なんだろうね、リナちゃん?」
なのははなんだか淋しそう。
「また逢えるわよ…いつかどこかで…ね。さ、帰りましょ?」
あたしたちは日常に戻った…そう思ってた。
だけど…
SIDE ??
「…少しは期待したんだけど…所詮はサンプルだったね。」
まぁ、僕の計画の礎にはなってはくれたみたいだけど。
封鎖空間には閉じ込められてるけど、力は確実に戻ってきてる…具現化できるまではあと2~3年後かな?
僕は目の前にある魔力球の中に眠っている少年を見つめる。
こいつこそが真の〈異端者/イレギュラー〉。
「…君には期待してるんだよ…ミ〇ギ?」
まぁしばらくは束の間の平穏を楽しむといいさ、リナ・インバース…いや逢魔リナ。この僕、〈冥王〉フィブリゾが復活するそのときまでね!
これにてコラボ編は終了、次回からはいよいよストライカーズ編に突入します。
快くコラボに応じてくださった荒潮提督さん、本当にありがとうございました!この場を借りて御礼申し上げます。
なお引き続きキャラクターの人気投票行っております。詳しくは活動報告にて。