もしも箒ちゃんがおっぱいの魅力に目覚めたら   作:束桜

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三人寄れば姦しい! さんっ!!!

 いつもよりも強い日差しにサラサラの砂、そこではしゃぎ回るのはIS学園の1年生達。そう、IS学園1年生は今現在校外実習を謳歌しているのだ。

 だがしかし、その休み時間を謳歌して砂浜で遊んでいる生徒たちの中に篠ノ之箒(しのののほうき)という生徒はいない。

 こんな水着姿の女の子達がいっぱい居る、もはや箒ちゃんホイホイとも言えるこの場になぜ彼女がいないのかというと、それは────。

 

「くっ、姉さんっ! 待て!」

「やだやだっ絶対やだっ!」

 

 彼女は同級生の水着と世界最高峰の科学者でありIS(インフィニット・ストラトス)の開発者である篠ノ之束(自分の姉)を天秤に掛けて、自分の姉を選んでいた。やはり還るべき場所は()の胸と言った所だろうか。母性の象徴であるおっぱいに母も何も関係がないという話を彼女にするのは野暮なものだろう。

 箒は水着を隠すためか日焼けを気にしてか、白いTシャツタイプのラッシュガードを着て姉を追いかけており、対する束は学園で会った時と同じく、一人不思議の国のアリスとでも言うかのような青を主体とした服を着ている。

 

「箒ちゃんは何でそんなに早くなってるのさ────っ!!」

「捕まってくれたら教えます」

「やだやだっ!」

 

 束が手元に展開したコンソールを操作し、なにもないところで大きく前方にジャンプする。それを不審に見ていた箒だが、そこは自分の姉、ここで意味なくジャンプするはずがないと思い、半ば無理やりジャンプする。

 

 ────跳躍。

 

 しかし、高さを求める跳躍は速度を求める跳躍となってしまったため、高さが足りずにつま先を何かに引っ掛けバランスを崩してしまう。

 何に引っ掛けたのか、そう思い足元を見てみると、本来何も無かったはずのそこには四角いコンテナが置いてあった。ナゼ、疑問を抱くも現状を解決することが重要だ。

 火事場の馬鹿力というものだろう。

 ソコで倒れると逃げられる。その一心は箒の身体を操作し、腕を大きく降ることで遠心力を得て全身を回し、その過程で片足を伸ばし膝を大きく曲げる、所謂(いわゆる)クラウチングスタートのポーズで着地する。

 

「ふっふっふっ、やっと速度を落としたね箒ちゃん……って話くらい聞いてよ────!!」

「ええい、大体何で姉さんはロングスカートでそんな速度が出せる!?」

「ひ・み・つってちょっと待って待って待って、真面目な話をさせて! お願い箒ちゃん! すぐ終わるから! 終わったらちーちゃんの水着を見に行っていいから!」

 

 サラリと友人を売りつける自分の姉の姿を見て嘆息するも、ソレがこの行動(姉のおっぱいを追いかける)をやめる要因足りえない。なにより織斑先生の胸ならば後々見ればよいのだ、合宿の時間はまだある。

 その胸の中で独白し、利き足である右足に力を入れる事によって速度の落ちた自分の姉の眼前に近づき右手を伸ばす。

 そして、触る(揉む)

 しかし、その右手は虚空を掴む事となった。

 

「ねえ箒ちゃん、ところでこんな格言を知ってる?」

「……!?」

「揉んでいいのは揉まれる覚悟があるものだけだ。というわけでこうだこうだ!」

 

 背後から突如現れた束はその両手を箒の胸部、更に言うとおっぱいに手を伸ばし、そのたわわに育った果実を揉みしだく。

 

「ひぅ! ね、姉さん!? 今どこから……ひゃぅ!?」

「相変わらず箒ちゃんはここ触られると弱いんだね~」

「いいから、やめて、ひぃ!? ください……!」

 

 箒がその手を振り払おうと身を捩るも、束の身体スペックを前にはどうしようも出来ず、為すすべなく揉まれ続けてしまう。

 

 

 やがて、ソコには地に伏せる妹と右手を上げて勝利ポーズを取る姉という謎の構図が出来上がった。

 

「さて箒ちゃん、話を聞いてもらおうかな」

「…………」

「と言っても話す気力すらないか! あははっ!」

 

 その束の笑い声が癪に障ったのか、一度微弱に身体を震わせた後に、右手を地面につけて支えにして立ち上がる。その姿はまるで生まれたばかりの子鹿のようだが、立ったということには違いない。

 

「さっすが箒ちゃん! あそこから起き上がれるなんてソコに痺れる憧れるぅ!!」

「……後で覚えておいてください」

「ん―? わっかんないなー! 何のことだっけー?」

「……くっ」

 

 殺られた(揉まれた)のは自分、殺った(揉んだ)のは姉。ソレは事実だ。しかし、この私自身(篠ノ之箒)がその行動自体を否定(批判)することは出来ない。なぜなら常日頃自分がしていることをされただけなのだから。

 

「あ、箒ちゃん。それで話なんだけど」

「今話すんですか……」

「うん。で、こないだ渡したブレスレット見せてくれない?」

「……どうぞ、歩けないので近くに寄って来てください」

 

 未だに脚を震わせている箒は歩けるはずがない。結果、倒れないようにと左手を膝に付け、右手を前方に差し出すだけという不格好な姿勢を強いられる事になった。

 

「……ィードバックはされてる……適化は寸前……」

 

 コンソールを操作しながらぶつぶつと何かを呟きだした姉を尻目にこれからどうしようかと考える。普段の姉の姿から鑑みるに、おそらくこの作業が終わったら先ほどの地獄をふたたび見ることなるだろう。揉むことには慣れていても揉まれることには慣れていない、変態少女(篠ノ之箒)の弱点であった。

 

「……の間の……入で大分進んで……」

 

 周りは森。目の前には姉。だが、何もする術を持たない箒の耳に微かな水の音が届く。

 

「よっし、それじゃあ、次は……」

「させるかぁ!」

 

 コンソールを閉じて笑顔でこちらを見てきた自分の姉から逃げるために、ある程度回復した脚で水の音がした方に出せる限りの速度を出しながら駆けて行った。

 束は妹が自分から逃げる姿を見て、右手人差し指で頬を掻きながら独り言を呟くのであった。

 

「やり過ぎちゃったなぁ……装甲を渡そうかと思ってただけなのに……」

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 場所は変わり、IS学園の生徒が集う海岸ではビーチバレーや遠泳、ビーチフラッグなどが生徒開催の上で行われていた。

 普段であるならば胸の揺れなどを箒が見つめるため出来ないビーチバレーだが、なぜ開催されているのかというと、そこに変態としての篠ノ之箒がいない事が理由とされる。

 

「篠ノ之さんがあそこに寝てるけど……大丈夫なの?」

「さぁ……? でも寝てるなら放置したほうがいいんじゃないの?」

 

 休憩時間開始とともに何処かへと消えた篠ノ之箒だが、いつの間にか海岸に訪れて、休憩用にと教師陣が設営したパラソルとその下に敷かれたブルーシートで横向きに寝ていた。

 

「あ、おりむーだ」

「なになに? 織斑くん?」

「おっりむらくーん、バレーしない?」

 

 寝ているならば起こさないのが吉と判断した少女たちは、近くに来ていた一夏をビーチバレーに誘う。

 

「……少し待っててくれ」

 

 箒が気にかかっていたのか休憩所に積んであるタオルを箒にかけ、ビーチバレーに参加する。

 

「よし、ルールは?」

「お遊びルールでいっか。タッチは3回まで、スパイク連発禁止。おーけー?」

 

 そう言いながらバレーボールを軽めのサーブで渡してくる。

 

「あれ、チームは……」

 

 なんとこの一夏、いつものように遠泳で勝負を挑むために箒を探していたのだ。そのため、途中で会ったシャルロットやラウラには断りを入れて一人で歩き回っていた。

 対する女子3人組はやる気マンマン。楽しげにコートの上を歩きまわるのほほんさんやバレーボールが打たれるのを今か今かと待ち受けているのほほんさんを除く少女二人。

 その楽しげな姿を見てチームをとやかく言うのは一夏的には野暮であった。

 

「ええいっ、男一人の実力を見せてやる!」

 

 そして、ヤケになった一夏は一対三という過酷な条件でバレーを開始する。

 まずは様子見とばかりに軽いサーブでボールを送る。

 

「よし来たっ」

「わたしので~ばん~」

「そんなものはない」

 

 三文芝居を行いながら一、二、とトスを繋ぎ、三発目で大きく上に飛ばす。ソレを追いかけるように高く飛んだ事を確認した瞬間にコートの中央に向かって走り始める。このコートは一回り小さいため、コートの中心ならばどの場所にも対応できるのだ。

 

「いっくよーっ」

「来い!」

 

 右手を大きく振りかぶり、勢いを出すためか、手の平をグーの形にしてボールを弾く。ソレに対し一夏はボールの初動を捉えたと同時に動き出す。

 

「学級崩壊!?」

「物理的にだな」

「あ……」

「あー……」

「えっと……」

「…………」

 

 着地地点を目指して駆けていた一夏だが、そのボールを弾き返すことは出来なかった。

 ボールの着地地点には大きなボール(おっぱい)が2つあり、そのボール(おっぱい)とバレーボールがぶつかったため、一夏は何もすることが出来なくなったのだ。

 ぶつかった本人(山田先生)は一回何かを叫んだ後、俯いて「胸が……胸が……」と呟くだけの存在と化した。隣に居た織斑先生はソレを見た後に生徒たちに告げる。

 

「そろそろ昼食の時間だ。各自食堂に向かって昼食を取るように」

 

 どうやら何も見てないことにしたようだ。生徒たちはそのことについては何もツッコまずに、指示された通りに更衣室へと向かう。

 

「あ、千冬姉」

「織斑先生だ馬鹿者」

「水着似合ってるよ」

 

 黒のスポーティである見た目重視のセクシー路線を歩む水着を着た織斑先生。実はこの水着は弟である織斑一夏が選んだのだ。しかし、実際に着ている姿を見たわけではないため、一夏はその水着を着た姉に感想を素直に言う。その後は用が済んだとばかりに更衣室に向かう。

 

 

 そして、残ったのは放心している山田先生と仁王立ちした織斑先生。それと休憩所で眠っている箒だけだった。

 

「篠ノ之、起きろ」

「…………」

「篠ノ之!」

「……むぅ、胸を……」

「お前起きてるだろ」

 

 寝言を寝て言っている(教え子)に対し、近くに落ちていたバレーボールを強めに投げつける。危険を察知したのか突如起き上がった箒だが、一体全体どうしてかボールは曲がり、起き上がったその顔に向けての顔面直撃ルートへと方向を変える。

 

「へぶぅ!?」

 

 乙女が発してはいけないであろう声を口から出してしまう程の衝撃を顔面に受けた箒だが、休む暇など無い。起きた瞬間、ボールの端から見えたボール(おっぱい)に向かって突撃しなければいけないのだ。

 しかし、その行動も織斑先生の手によって阻害される。

 

「全く、お前は……」

「……あれ、この状況は……?」

「お前、まさか寝ぼけていたのか……!?」

「はあ……?」

 

 起きたら視界が封じられている状態。アイアンクローだろう、指の隙間からこめかみを押さえる織斑先生と放心している山田先生が見えるではないか。

 とりあえず手が届きそうだったので、腕を上げて胸があるであろう位置に持っていく。

 

「寝ぼけても起きていてもやることは変わらんのかバカ者が」

 

 手が届く寸前に海に投げ込まれた。一体あの教師は容赦というものを知らないのだろうか。アレか、正義のヒーローか、やり過ぎて悪役が泣くレベルのヒーローなのだろうか。

 心のなかでそう悪態をつきながら、砂場に戻る。

 

「それで、周りにみんながいないのは……?」

「ああ、昼食の時間だ。着替えて食堂に向かえ」

「……その山田先生は?」

「なに、生徒にいたずらをされて放心しているだけだ、放置して私は私の作業をすることにしよう」

「……織斑先生の作業とは?」

「なに、山田先生が動かないならば兎狩りをしようと思ってな」

 

 兎狩り。一通りの質問をした箒だが、その言葉だけは聞き逃せない。後で自分が先ほどの仕返しをしようかと考えていたのだ。ここで織斑先生(ブリュンヒルデ)に捕まえられて逃げられては仕返しできない。

 

「なぜ姉さんが居ることを?」

「一夏から報告があった。なんでも束と会ったそうだ」

「何時会ったんだ……」

 

 旅館の庭で地面から生えていたうさみみを抜いて姉を呼び出した(召喚した)後、即座に追いかけっこを開始した覚えしか無い箒は自分の姉の行動力に戦慄した。あれだろうか、分身の術でも覚えたのだろうか。

 

「それより、だ。速く食堂に行け、旅館の方にあまり迷惑を掛けるな」

「……山田先生を連れて行きましょうか?」

 

 ここにいても仕方がないので、素直に帰ることにした箒だが、放心している山田先生を放っておくわけには行かないだろう。珍しく善意100%で言った言葉なのだが、ああ悲しきや。オオカミ少年(少女)は報われない。

 

「いや、お前に任せると心配でならん。半径10メートル以内に近づくな」

 

 日頃の行いがこういうところで出てくるのか。ひしひしと日頃の行いの結果を感じながら、苦笑を漏らす。しかしこの箒。第二次性徴期も終わりかけのその身で自分というものが確立しているのだから、今後その行動が改められることは無いだろう。

 

「それじゃ、私は旅館に戻りますけど……姉さんはあの辺りにいますよ」

「ああ」

 

 一応自分の姉がいないであろう方向を指し、海から背中を向けて旅館にある更衣室へと歩きだす。

 恐らくこのような事をしても捕まるだろうという半ば諦めと、できるなら姉さんを捕まえた時は呼んで欲しいという声にならない声をその胸の中で叫んで。

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 学生が食すには贅沢すぎると言われるであろう昼食が終わり、若干のISについての講義が終わった頃には夕方と言うには遅すぎる時間になっていた。

 

「篠ノ之さんはこの後予定ある?」

 

 そして、各自部屋に戻り何かと始めようとしていた時。箒は同じ部屋になったクラスメイトから遊びに誘われていた。

 

「いや、少しやることがあってな」

「あらら、脱衣麻雀でもやろうと思ったのに」

「それ高校生がやっていいことなのか……?」

「バレなきゃヘーキヘーキ」

 

 断じて言っておくが、高校生の身で麻雀などのルールを覚えている方が珍しく、ましてや脱衣麻雀ともなると異常と言える。

 大変惹かれるモノに誘われた箒だが、(織斑先生)に捕まっているはずの自分の姉を助けなければ(強奪しなければ)いけないため、非常に、とてつもなく遺憾な顔をしながらその誘いを断り、部屋から出る。

 

「さて、どこに居るのか……」

「らぶりー箒ちゃんはダレを探してるの?」

 

 旅館の人気がないところで監禁されているのでは無いのかと思い、人気がない場所を歩きながら独り言をつぶやいていると、返答があった。

 

「ソレは姉さん、って姉さん!? 捕まったんじゃないのか!?」

「わぁお、ちーちゃんに捕まりかけた事は事実だけど少しは自分の姉を信じてくれないの……?」

「…………」

 

 腕をダランっと下げて眼を閉じ、口を尖らせながらそう言ってくる姉の胸目掛けて高速で手を伸ばす。

 

「ひゃう!? 油断しているところを狙うだなんて。箒ちゃん、あなたって子は……」

「油断したほうが悪いんですよ……唸れこの右手!!」

「ざ~んね~ん」

 

 束が巫山戯(フザケ)て怒っているフリをしている姿を見て、今回はイケると思った箒は突撃する。しかし、朝追いかけた時と同じように突然消え、そうかと思ったら何もない空間から現れる。

 

「ええい、ドラえもんかあなたは!」

「ひらりマントでも作ってあげようか? それとももしもボックス? 『女の子がソラを飛ぶことができる機械を作ってくれよどらえも~ん』って」

「……くっ、触れただけで私が満足すると思ってか!」

 

 少し離れた正面に立って、こちらを煽ってくる束に対して突っ込む以外の(すべ)を持たない箒は我武者羅に突き進む。

 

「だ・か・らー、懲りないねー箒ちゃんも。見ての通り束さんは箒ちゃんを回避する手段を得たのだ―!」

「くっ、ハッ、どう、やって、回避してるんだ!」

 

 掴みかかる、消える、現れる、掴みかかる、消える。この動作を繰り返しながら会話をする。一体どのようにして回避しているのかはわからないが、ただ分かることは箒では現状の束に一切触れることはできないということだけだ。

 そのループは廊下に響き渡るとある人の声で停止する。

 

「お前らは何をしているんだ……」

「っ織斑先生!?」

「あら、ちーちゃんにも見つかった。退散しなきゃ」

「逃がすわけ無いだろう」

「あっ、箒ちゃんにしか効かないの忘れてたあああああ!!」

 

 自分の姉から意識を離さずに織斑先生がいる方向を確認すると、虚空で何かを掴んでいる状態で立っているではないか。

 一体何をしているのだろうと、自分の教師へ問いかける。

 

「あの、一体何をしているんです?」

「ん? 見ての通り束を掴んでいるわけだが」

「痛い痛いちーちゃん! 更に痛くしないで! あっ」

 

 ふむ、確かに織斑先生の手の中から人から発してはいけない音が聞こえてくる。

 巫山戯るような人柄ではないと分かっているため、そこにいるのであろうと確信した箒だが、ふと先ほどまで追いかけていた自分の姉は何だったのだろうと思いそちらを向く。

 そこには先ほどと同じように自分の姉が仁王立ちしているではないか。

 

「これは……」

 

 その姉に近づき、胸の辺りに手をやると通り抜ける。そう、その姉は限りなく姉に似せて作ってあるホログラムだったのだ。

 

「……篠ノ之、最近コイツから何か渡されなかったか?」

「そういえば、コレをもらいました」

 

 腕を上げて手首に巻いているブレスレットを見せる。

 

「外してみろ」

「……? コレは……」

 

 言われた通りにブレスレットを外すと、織斑先生の手の中で力なくぶら下がっている自分の姉の姿が見えた。

 

「恐らくソレを媒体にホログラムを見せていたんだろう」

「くっ、そんなことに気が付かないとは……!」

「待って待って箒ちゃん! ソレは関係があるといえばあるけどソレの本当の目的は違うから!」

「とりあえず私がこいつを持っていくが、何か話すことはあるか?」

「あ、待ってください」

 

 姉の近くに寄った箒は朝の仕返しとばかりに、胸を盛大に揉みしだく。痛みを感じさせないようにしながらも手の平で胸の感触を楽しむ絶妙な揉み方であるため、意識が落ちている束は起きない。

 数分、秒にすると三〜四桁は行くがその間中に久しぶりの姉の胸を味わい、惜しく思いながらも手放す。

 ちなみにその間千冬は微妙な顔をしながらその光景を見ていた。

 

「よし、連れて行ってください」

「お、おう」

 

 そうして束は千冬に連行され、箒は清々しい顔で自室に帰るのであった。

 

 

 

 箒が去った後、しばらく廊下を歩いた千冬は引きずっている束に話しかけた。

 

「……大人しく揉まれていたが、良かったのか?」

「なに、この間約束したからね……」

「ソレにしては微妙な顔だが」

 

 千冬が言う通り、束は珍しく全身の力を抜いて微妙な顔をしていた。

 

「妹に揉まれるのって何か違和感ない?」

「幸い、胸に多大な興味を持つ弟はいないものでね」

 

 そこで束は並行宇宙、並行時空、俗にパラレルワールドと呼ばれる『もしも(if)』の世界ではそんな一夏がいるかもしれない、という話を出そうとするが、これ以上親友からナニかをされるのは勘弁なため口を閉ざした。




 銀の福音戦まで入りませんでした。という訳で次話に回します!

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