ここは無限書庫……。無重力の空間でその巨大な本棚には大量の歴史の本、その他色々な資料を保管してある場所である。そんな場所の片隅に長身痩躯の黒髪のアホ毛の青年が本を読んでいた。その青年の後ろから金髪の好青年……ユーノ・スクライアが近づいてきた。
「ずいぶん熱心に読んでるね?」
「ん? ユーノか。 ただ歴史の本を読んでるだけだ。暇だから」
「あはは……相変わらずだね、カナタ」
ユーノはアホ毛の青年ーーカナタ・エイジに苦笑いを見せた。するとカナタのデバイス《グラディウス》から連絡が入った。
『マスター。クロノ・ハラウオンさんからメールです』
「クロノから? どれどれ……」
カナタはクロノから送られたメールに目を通す。そのクロノからのメールの内容が気になったのかユーノがカナタに聞いてきた。
「どうゆう内容だったの? カナタ?」
「んっ、ちょっと仕事の話だよ。じゃあなユーノ。これよろしく!」
そう言ってカナタは自分が読んだ大量の本をユーノに渡し、無限書庫の出口に向かった。当然ユーノは片付ける用に言う。
「ちょ! カナタ! ちゃんと片付けて「いつかなんか奢るからよ、じゃあよろしくなー」あ!…………行っちゃった」
しかし、カナタはユーノの言葉を遮って無限書庫を出た。ユーノは大きなため息をし、友人の読んでいた本を元の場所に戻す作業を行った。
「全く……。そういえばクロノから内容詳しく聞いてなかったな〜」
カナタは無限書庫でユーノと別れた後、メールの内容通りにクロノ・ハラオウン提督の私室に来た。カナタはノックをせずにドアを開けた。カナタが部屋に入るとそこにはクロノ・ハラオウン提督がソファーに座っていた。
「よく来たな、カナタ。立ち話もなんだ、そこに座ってくれ。後敬語はもういいぞ」
「了解」
カナタはソファーに座った。カナタが座ると同時にクロノが話だした。
「今日何故お前に来てもらったかと言うとだな……異動だ」
「異動? どこにだ?」
「『機動六課』だ」
「『機動六課』? 新しい部隊か?」
「僕と君の友人である八神はやてが作った部隊だ。この部隊は私も少しかんでいてね。同じく聖王教会のカリムもだ。はやてからは聞いてなかったか?」
「聞いてねぇよ。しかし子狸がねぇ〜。」
カナタは子狸、もとい八神はやてが部隊を作った事に内心少しびっくりした。しかし、心の奥ではいつかやるだろうなと思っていた。
「ちなみにこれが現在決まっている機動六課のデータだ」
「ふーん、どれどれ……」
カナタはクロノから渡されたデータに目を通す。少し経ちカナタが口を開く。
「この部隊……随分大物揃いじゃねぇか。よくこれで良いって言われたな?」
「確かに戦力が集中してるけどね……。その隊長たちにはリミッターを付けたから大丈夫だったよ」
「なるほどねぇ……」
カナタは頭を書きながらもう一回データを読み返した。『機動六課』の隊長達はどれも大物揃い。例えば『管理局の白い悪魔』と呼ばれたり、『エース・オブ・エース』と呼ばれている高町なのは一等空尉。今目の前に座っているクロノ・ハラオウン提督の義理の妹で『金の閃光』のフェイト・T・ハラオウン。そしてこの部隊を作った『歩くロストロギア』の異名を持つ八神はやてとその守護騎士達。誰がどうみても戦力が集中しまくってる。
「別に俺が行かなくても良くないか?」
「いや、お前にはこの部隊の切り札かつ、新人達の教官をしてもらう。ちなみにお前にもリミッターは掛けさせてもらうぞ」
「切り札はともかく、俺が教官かよ。まぁいいけど。それで? いつあっちに行けばいいんだ?」
「明日から行ってもらう」
「あ、明日!? き、急だな……おい」
カナタは異動する日が明日と聞いて、目が飛び出そうな程びっくりした。
「そんな事でよろしく頼むよ。『黒の剣聖(クロノス)』カナタ・エイジ」
「あ〜わかったよ。それじゃあ準備するとしますか。じゃあなクロノ。いつかなんか奢れよ」
「ああ、約束しよう」
カナタはソファーから立ち上がりクロノの私室を出た。
「それにしてもなのはとヴィータがいるなんてな……会うのは確か『あの日』以来だな」
カナタは誰もいない廊下でそう呟き、自分の部屋に向かった。
これは『裏切り者』と言われ、最強とも言われた空戦魔導師と機動六課の物語……
ありがとうございました!
ちなみにカナタはクロノとユーノと昔知り合って友達になったという設定です!