「ふーん、ここが機動六課か。」
翌日、カナタは指定された時間通り機動六課に着いた。
「とりあえず中に入るか。歩くの疲れたし」
カナタは機動六課の中に入って行った。入ると中は新品のように清潔だった。まぁ作り建てだから当たり前か。さて、クロノから事前に機動六課の地図もらったから早く部隊長室に行くか。
しばらく歩いてカナタは部隊長室の前に着いた。
「入るぞ」
カナタは怠そうに言ってからドアを開けた。その部屋には高町なのは、フェイト・T・ハラオウン、八神はやてとその守護騎士達がいた。普通の人なら少しビビってしまうがカナタはそんな事を気にせず、敬礼をした。
「本日付けで此処、機動六課に入隊する事になった、元特殊クロノ隊所属、カナタ・エイジ執務官だ」
「はい、承認します。私はこの機動六課の部隊長の八神はやてです。よろしくお願いします」
はやてはカナタに手を出した。カナタはそれに答え、はやての手を握った。
「よろしく……とまぁこんな感じでいいか? はやて」
「うん! ええよ。久しぶりやね! カナタ君!」
「おう、久しぶりだな子狸!」
「誰が子狸やねん!」
カナタとはやては真剣な顔から打って変わり笑顔になった。部屋の様子も真剣な雰囲気はなくなっていた。
「久しぶりだね! カナタ!」
「よ! フェイト。久しぶりって言っても少し前一緒に仕事しただろ?」
「あ、そうだった」
実はフェイトとカナタは互いに執務官同士なので一番この中で会ってる回数が多い。偶に一緒に任務をしたりしている。カナタとフェイトが話していると……
「久しぶりだね! カナタ君」
「お、久しぶりだな魔王様」
「ま、魔王!? ひどい!」
なのはとカナタは『あの事件』以来直接あっていない。まぁその話はまた時間があった時にしよう。
「あ! そういえばカナタ君にまだシグナム達を自己紹介しておらんかっなね」
はやてがそう言うとピンク色のポニーテールをした凛とした雰囲気の女性がカナタに近づいてきた。
「私はシグナムだ。主からお前の事は色々聞いている。これからもよろしく頼む」
「よろしく、シグナム」
そう言うと二人は握手をした。
「ところでカナタも剣を使ってるようだな? いつか剣を交えたいものだな」
「はは……また今度な(シグナムってもしかして戦闘狂か?)」
シグナムと話していると赤毛の小さい女の子がカナタに近づく。
「久しぶりだな、カナタ!」
「おお、ヴィータか。相変わらず小せーな」
「小さいゆうなー!! それと頭撫でんな!」
カナタとヴィータはなのはと同じ『あの事件』以来直接会ってない。怒ってるヴィータも久しぶりにカナタと会ったので顔が緩んでいる。だから全然怖くない。すると今度は金髪の女性が近づいて来た。
「初めまして、カナタ君。私はシャマルです! 主に医務室で皆の体調管理や怪我の治療をしています。カナタ君も体調を崩したり、怪我をしたりしたら私の所に来てね。私の事はシャマル先生って言ってね」
「サンキュなシャマル先生。俺もそうゆう系の事は一応やった事あるから大変だったら手伝うよ」
「本当! 助かるわ〜」
カナタとシャマルは改めてよろしくの意味で握手をした。シャマル先生は結構ゆるふわ系の女性だな……とカナタはシャマルと握手をしながら思った。
「最後は私だな……私はザフィーラだ。お前の事は主はやてから聞いている。これからもよろしく頼む、カナタ」
犬……正確には狼の姿をしたザフィーラはカナタに近づいた。
「お前喋れたんだな。こちらこそよろしくなザフィーラ」
カナタはザフィーラの頭を撫でた。カナタの撫で方がうまいのかザフィーラも気持ち良さそうだ。するとはやてが手を叩いた。
「これで全員自己紹介したなぁ? カナタ君にコードネームを教えるの忘れていたわ。カナタ君のコードネームはクロノス1や!」
「クロノスか。了解」
クロノス……多分カナタの『黒の剣聖』から取ったのだろう。
「さて! それじゃあ今日はカナタ君の歓迎パーティやるで〜!」
『おお〜!!』
カナタは賑やかな奴らだなっと思っていた。カナタは『あの事件』以降『裏切り者』と呼ばれていた為、あまり人と関わる事がなかった。なのでこういったパーティは久しぶりなのだ。いつの間にカナタの顔は自然と幼い子供の様な無邪気な笑顔になっていた。
翌日……
隊長達とFWメンバーを始め、機動六課の部隊員とスタッフはロビーに集まっていた。そんな中カナタはFWメンバーを観察していた。
(資料で見たけどやっぱりまだガキ達だな……。果たしてこいつらはどこまで行くだろうな?)
そんな中FWのオレンジの髪の子と目があったが目を逸らされた。俺、なんかしたか? とカナタが考えている内に全員が集まったのではやてが口を開く。
「機動六課課長、そしてこの本部隊舎の総部隊長、八神はやてです。平和と法の守護者、時空管理局の部隊として事件に立ち向かい、人々を守っていく事が使命であり成すべき事です。実績と実力に溢れた指揮官陣、若く可能性に溢れたFW陣、それぞれの専門技術の持ち主のメカニックやバックのスタッフ。全員が一眼となって事件に立ち向かっていける事を信じています…………と長い話をすると嫌われるんでここまでにします。以上機動六課課長及び本文隊舎の総部隊長の八神はやてでした!」
はやてが話終わると皆は暖かい拍手をした。その後、それぞれ解散となった。その後すぐにカナタはなのはに話かけた。
「なのは、FWメンバーは俺が連れてくから先に訓練場で準備しといてくんねーか?」
「了解! じゃあカナタ君、訓練場でね!」
なのはは先に訓練場に向かった。なのはが行ったのを確認した後、カナタはFWメンバーの方に向かって声をかけた。
「おーい、FWメンバー。俺に着いてこーい」
『は、はい!』
現在カナタとFWメンバーの4人は廊下を歩いている。そんな中FWメンバーのスバル・ナカジマとティアナ・ランスターは小さい声で話していた。
「ねぇ、ティアナ。この人って誰?」
「はぁ!? あんた知らないのこいつは……」
「そういえば自己紹介がまだだったか?」
カナタは足を止めて、後ろを向いた。
「俺の名前はカナタ・エイジだ。なのはと同じくお前らの教官だ。よろしくな」
「カナタ・エイジ? そういえばどっかで聞いた事あるような……」
スバルが思い出そうとしていると
「『裏切り者』のカナタ・エイジよ。スバル」
「その……お知り合いですかティアナさん?」
スバルはその言葉に何か思い出した様子で、キャロ・ル・ルシエとエリオ・モンディアルはきょとんと首を傾げている様子。
「知り合いなんてもんじゃないわよ! クロノ・ハラオウン提督の特殊部隊のエースじゃないの。『黒の剣聖』なんて称号をもらいながら、特別任務とか全然サボってるっ!」
「ああ! 思い出した! 確か昇進がかかったランキング戦をサボったという噂や、特務で特務でありながら任務や訓練に参加しないという噂があって、なんでも任務中に事故にあって以来、皆は臆病風に吹かれたんだって言ってた!」
「そうよ! それで裏切り者のあんたがなんで私達の教官な訳!? 言っとくけど私はあんたの事教官として認めないからねっ!」
ビシッ!っと容赦なくティアナに指を指される。本来ならあってはいけない事。エリオとキャロはカナタの事を詳しく知らないのでその様子を不思議そうに見ていた。
「文句は上の奴かはやてに言えよ。俺はお前らを指導する様に頼まれたんだからな。それに俺もお前らの事に興味があるからな」
「興味があるって! やっぱりそうゆう目で見てるんじゃないっ! 変態!」
「ちげーよ。ガキに興味はねーよ」
しれっと口にされ、ティアナはぐぬぬとカナタを喰い殺さんばかりに睨んでいる。カナタはそんな事を気にせず他のメンバーに少し気になっていた事を聞いた。
「そういえばお前らもうFW同士で自己紹介はしたか?」
「え、えっと……」
「名前と経験のスキルの確認はしました」
「あと部隊分けとコールサインもです」
「了解、じゃあ早速やるか」
「「「「………???」」」」
いきなりカナタがケロッと言い放つ。だが、スバル達のなんのことかわからず頭に疑問符を浮かべていた。カナタはなんでわからないんだ? と首を傾げていた。そんな中我慢できずティアナは質問した。
「な、何をするのよ!」
「決まってるだろう訓練だ」
「「「「ええ!!」」」」」
カナタの発言にFWメンバーは戸惑った。
「そ、そんなこと一言も言ってませんでしたよ!?」
スバルに言われ、カナタは心外そうに言う。
「ん? 言わなかったか?」
『言ってない!』
FWメンバー全員の心が一つになったのはこの時が初めてだろう。
「とまあそういう事だからいまから20分後訓練場に集合だ。わかったなら動いた、動いた」
『は、はい!』
FWメンバーは準備の為に走って部屋に向かった。カナタはFWメンバーが行ったのを確認し、訓練場に向かった。
カナタが訓練場に着くとなのはとメガネをかけた女性がいた。
「あ、カナタ君!」
「準備サンキュな、なのは。それとシャーリー」
「あ、カナタさん! いえいえ、これもメカニックの仕事ですから!」
メガネの女性の名前はシャリオ・フィニーノ。皆は呼びやすい様にシャーリーと呼んでいる。彼女は通信主任系メカニックデザイナーをやっている。なのは達と話している内にFWメンバーが走ってきた。FWメンバーはすぐさま整列した。
「お、時間通りだな。それじゃあ訓練を始める前にデバイスの事を話さないとな。なのは、説明頼む」
「うん、わかった。はい、皆これを」
なのははFWメンバーにそれぞれのデバイスを渡した。
「今返したデバイスには記録用のチップが入っているから大切に扱ってね」
『はい!』
「後はシャーリーから話を聞こうか」
「えーメカニックデザイナー系通信主任をしています、シャリオ・フィニーノです。皆はシャーリーって呼んでいるからあなた達も気軽にそう呼んで。皆のデバイスを改良したり調整したりもするので時々訓練を見せてもらう事になっています。何か相談とかあったら遠慮なく言ってね?」
『はい!』
「よし、それじゃあ訓練を始めるぞ」
「え、はい……だけど」
「ここでやるの?」
4人共ここで訓練をするのかと戸惑っている。もちろんここで訓練をするわけがない。
「シャーリー!」
「了解です!」
するとシャーリーは空中にディスプレイを出し、素早く打ち込む。
「機動六課自慢の訓練スペース、なのはさんとカナタさん完全観衆の陸戦用空間シュミレーター……ステージセット!」
すると海の上に複数のビルが並ぶ町が現れた。そう、ここが訓練場だ。FW陣は初めてみたのか目が釘付けだ。
「びっくりしてる様だが訓練はじめんぞー」
『は、はい!』
カナタ達は訓練場に移動した。
FW陣は地上におり、カナタとなのはのシャーリーはビルの頂上で立っていた。
「よし、皆聞こえるー?」
『はい!』
「聞こえてるようだな、じゃあ早速ターゲットを出すか。まずはそうだな……8体ぐらいだな、シャーリー」
「動作レベルC。攻撃レベルはDってところですかね?」
「うん、そうだね」
「まぁ、そんな所だな。FW陣聞いとけよ、俺たちの目的はロストロギアの管理だ。その目的の為に俺たちが戦わねーといけない相手がこいつらだ!」
するとFW陣の前に魔法陣が現れ、魔法陣から機械が現れた。カナタの説明をシャーリーが引き継ぐ。
「自立行動型の魔導機械。これは近づくと攻撃されるタイプだからね。攻撃は結構鋭いよ!」
「じゃあこれより第一回模擬戦を始めます。目的は逃走する機械の破壊または捕獲。制限時間は15分以内!」
『はい!』
「それじゃあミッション……スタート!」
4人は魔導機械、ガジェットクローンを追いかけている。その様子をカナタは冷静に分析していた。
「スバルとエリオが前衛だが分散しすぎだな。あれじゃあ後方のティアナとキャロがうまく動けない」
するとティアナがガジェットに魔力弾を放つ……がガジェットの前でそれは拡散した。4人はそれを見て動揺している。すかさずカナタが説明に入る。
「ガジェットクローンには少し厄介な奴があってな。さっきみたいに攻撃魔法を打ち消すAMF(アンチ・マギリンク・フィールド)ってーやつだ」
『このっ!』
ガジェットが逃げたのでスバルがウイングロードを使い、追いかける。
「ちなみにAMFを全開で出力されると……」
シャーリーが操作したガジェットからAMFが全開に放出され、ウイングロードが拡散していく。
『ええ!? きゃあぁ!!』
スバルは足場を失いビルに突っ込んだ。
「この様に移動魔法も困難になる。最後まで話を聞けよ? スバル」
『痛たた……すいません』
「まぁ今は皆のデバイスにちょっと工夫をして擬似的に出してるんだけどね。だけど現物からデータはとってるしかなり現物に近いよー」
「倒す方法は色々あるよ。素早く考えて、素早く行動して」
スバル達は少し考えた後、走り出した。どうやら何か作戦でも思いついた様だ。カナタはそんな様子を頭をかきながら見ていた。するとなのはがカナタの隣に立った。
「どう? カナタ君は」
「まだまだ危なっかしいな。だけどそこを徐々に改善するしかねぇーな。シャーリー、デバイスのデータは取れてるか?」
「はい! バッチリです。4人共優秀ですからね〜ちゃんと改良しますよ〜。レイジングハートとグラディウスも手伝いおねがいね?」
『わかりました』
『了解です』
そんな話をしている内に作戦は開始されていた。エリオが橋を崩して退路を防ぎ、すかさずスバルが攻撃を仕掛けた。やはり最初はAMFで攻撃は通らないがガジェットに近づき、物理攻撃を与え一体撃破した。そこからキャロと子竜のフリードはガジェットに炎を放った。それによりガジェットの行動は鈍ったのですぐにキャロが詠唱に入り、アルケミックチェーンを発動し、ガジェットを縛った。
「へぇ……なかなか器用だな、キャロ」
すると遠くからティアナが魔力弾を作る。しかし最初の魔力弾とは違う。
「え、魔力弾? でも効かないんじゃ……」
『いいえ、通用する方法はあります』
「うん」
「多重遠隔射撃……本来はAAランクの技だな」
「AAランク!?」
『シュート!!』
そしてティアナは魔力弾を放った。その魔力弾はAMFを通過して、ガジェット達を撃破した。
「では、訓練は以上だ。じゃ解散、お疲れさん」
『お、お疲れ様です……』
夜になったところで訓練は終わった。FW陣の顔は相当疲労が溜まっている顔だった。その後、FW陣となのは達と別れたカナタは自室に戻り、今日のデータをまとめていた。
ぶ、文章力が無くてすいません……。読んでくれてありがとうございました!
追記
編集しました!