空戦魔導師のリリカルなのは   作:fortissimo 01

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先に言います……


更新遅れてすいませんでしたー!!


初出動!

「変えてください!」

 

昼の時間、機動六課の食堂でティアナ・ランスターは目の前に座っている上司の高町なのはに向かって言った。なのははティアナの方を見て苦笑いだ。同じくエリオとキャロも苦笑いでティアナを見ていた。スバルは目の前の大盛りスパゲティを夢中で食べているため聞いていない。

 

「もう我慢の限界です、どうして私達が裏切り者の彼奴から教えてもらわなきゃいけないんですか! それに教官ならなのはさんがいますし!」

 

ティアナはなのはにカナタに対して溜まっていたストレスを爆発させていた。ティアナは一通りいうと自分の目の前にある水を飲んだ。するとなのははティアナの方を向いて

 

「ティアナ、確かにカナタくんは裏切り者って呼ばれているから、信用できないかもしれない。だけどこれは覚えてて、カナタくんの教える事は間違いなくあなた達を強くしている。それだけは断言できる」

 

「……なのはさんがそう言うなら」

 

なのははティアナにありがとうと笑顔で言った。ティアナは目の前のカレーを一口頬張りながら考えていた。なぜ裏切り者のカナタ・エイジの事をそんなに信頼しているのだろう? ならなぜその信頼されている者は裏切り者と呼ばれているのだろう? とティアナの頭の中にはそんな疑問が流れていた。ティアナがそう考えているとなのはは突然立ち上がる。

 

「皆、食べ終わったらでいいから技術室に来てね」

 

『はい!』

 

 

 

 

 

「こ、これが……」

 

「私達のデバイス……ですか?」

 

「そうでーす! 設計主任は私、協力はなのはさん、フェイトさん、カナタさん、レイジングハート、グラディウス、そしてリインさん!」

 

 

スバルとティアナは目の前にある自分達の新しいデバイスを見ていた。その後ろでシャーリーは嬉しそうにスバル達のデバイスの説明をしている。

 

「ストラーダとケリュケイオンはあんまり変わってない様な……」

 

「ちがいまーーす!!」

 

エリオは自分のデバイスとキャロのデバイスを見てそう呟くとリインがエリオの頭に飛びかかった。

 

「変化なしなのは外見だけですよ!」

 

「あ、リインさん!」

 

「はいですー!」

 

「外見だけと言うのは……?」

 

とー! っとリインは飛び、エリオとキャロの目の前に浮く

 

「二人にはちゃんとしたデバイスの使用経験がなかったから、感触を確かめる為に基礎フレームと最低限の機能だけで渡してました」

 

「あ、あれで最低限!?」

 

「本当に?」

 

「はい!」

 

リインは4機のデバイスを集めて説明を始めた。

 

「それぞれの機体がキャロ、エリオ、スバル、ティアの能力合わした最高の機体です! 」

 

「この子達はまだ生まれて間もないの。いろんな人の思いがあってやっと完成したから、ただの道具と思わずに、大切に……そして全力で使ってあげてね?」

 

なのはが一通り言うとリインがそれぞれのデバイスを渡した。すると遅れてカナタが技術室に入ってきた。

 

「わりぃ、遅れた」

 

「あ、カナタくん!」

 

「カナタさん! いいタイミングですね、これから機体の説明に入るところです!」

 

「んっ……そうか」

 

カナタはすぐ近くの壁に背中を預けた。そしてシャーリーが説明にはいる。

 

「皆のデバイスにはリミッターが掛けられていてね、最初はそんなにびっくりする程のパワーはでないからとりあえずそれで扱い方を覚えてね?」

 

「そして皆が扱い方がよくなってきたら私とフェイト隊長とカナタ隊長とリインで判断してリミッターを外すから」

 

「皆いっしょにレベルアップするって感じですね」

 

シャーリー達が説明しているとティアナが何か思い出した。

 

「あ、そういえばなのはさん達もリミッターを掛けられているんですよね?」

 

「ああ、私達はデバイスだけでなく本人にもだけどね?」

 

「そ、そうなんですか!?」

 

「ここの隊長クラスは皆そうだよ。私の他にもカナタ隊長、フェイト隊長、ヴィータ副隊長、シグナム副隊長……」

 

「あとはやてちゃんですね!」

 

「うん!」

 

その後なのは達が何故自分達にリミッターを掛けているのか説明してくれた。簡単にまとめると部隊に保有できる魔導師ランクは限られている。なので自らリミッターを掛けてその限界の範囲に収めているとの事らしい。その後、シャーリーから各々デバイスの説明を受けていると隊舎に警報が鳴り響く。

 

『っ!』

 

「どうやらなんかあったらしいな……」

 

すると技術室のモニターからはやてとフェイトの顔が映る。

 

『こちらはやて! 実は教会側が探していたレリックらしき物を見つけた。場所は山岳エリアで対象は山岳リニアレールで移動中!』

 

『っ! 移動中って……!』

 

「まさか……!」

 

「ガジェットか?」

 

『その通りやカナタ君。ガジェットがリニア内部の制御を奪われていて、そのうえガジェットの数は少なくとも30体はいると思う。飛行タイプや未確認タイプもいる恐れもある。いきなりハードな初出動だけどなのはちゃん、フェイトちゃん、カナタ君、準備はええか?』

 

『私はいつでも!』

 

「私も」

 

「俺も大丈夫だ」

 

『うん……スバル、ティアナ、エリオ、キャロも準備は大丈夫?』

 

『はい!』

 

「ふっ……」

 

4人の姿を見てカナタは安心した。なんだ、いい顔してるじゃねぇか。

 

『いいお返事や……。よし、シフトはAー3、グリフィス君は隊舎での指揮、リインは現場観戦、なのはちゃんとフェイトちゃんとカナタ君は現場指揮!』

 

『了解!』

 

『ほんなら……機動六課FW部隊、出動!』

 

『はい!』

 

『皆は先に先行していて、私もすぐ追いつく!』

 

「了解!」

 

その後カナタ達はすぐさま現場に向かう為、ヴァイスが操縦するヘリにすぐさま乗り込む。

 

「新デバイス……ぶっつけ本番になっちゃったけど思いっきりやってみよう。 なるべく私とフェイトちゃんとカナタ君とリインがフォローにまわるから安心して!」

 

「エリオもキャロもフリードも! 一緒に頑張りましょう!」

 

『はい!』

 

【キュクルー!】

 

皆いい返事で返した。しかしその中に一人キャロは少し体を震わせていた。おそらく怖いんだろうな……しょうがねえ。カナタはキャロがいる方に向かう。

 

「キャロ」

 

「か、カナタさん」

 

「この前の訓練、覚えてるな? 今がその時じゃねーか」

 

「でも私……」

 

カナタはキャロの頭に手を置いた。

 

「なのはが言ってたろ、後ろには魔導士がいるから思いっきりやれって。だったらその言葉通り思いっきりやるしかねぇだろ」

 

「カナタさん……はいっ!」

 

キャロは決意に満ちた目でカナタは見つめた。へっ……いい目になれるじゃん。そんな様子を見てなのはとリインは安心した。すると隊舎のシャーリーから連絡が入った。

 

『空に敵ガジェット確認! その数50です!』

 

「50……っ!」

 

「それじゃあまず俺が出る、ヴァイス!」

 

「あいよ、カナタさん!」

 

入り口が空きすごい勢いの風が入ってくる。懐かしい風だ……。

 

「なのはとフェイトはFWの援護をしといてくれ」

 

「カナタ君……うん、わかった!」

 

「お前らも頑張れよ」

 

「あんたに言われなくてもやってやるわよ!」

 

「まぁまぁティアナ」

 

そんな様子を見てカナタは安心した。

 

「グラディウス! セットアップ!」

 

グラディウスを起動しカナタの服装は変わっていく。黒いコートに黒いズボン、そして右手には『黒の剣聖』の象徴である黒の魔砲剣。そしてカナタはヘリから飛んだ。

 

「さーて、やるか」

 

カナタの目線の先には大量のガジェットがいた。その数50……いやそれ以上ある。しかし、カナタはそんな事気にしていない。空を駆けるカナタに数体のガジェットが突撃してきた。

 

「わりーけど……」

 

瞬間、ガジェットの視界からカナタが消えた。そして次の瞬間数体のガジェットは黒の斬撃によって破壊された。

 

「ーーーー俺には守らなくちゃならねーもんがあるんだよ」

 

 

 

 

 

そのカナタの様子をFWメンバーはヘリから見ていた。

 

「すごい……」

 

「彼奴……あんなに強かったの?」

 

「全く見えなかった……」

 

「カナタさん……っ!」

 

各々、思っていたことを口にしていた。彼女達の目には裏切り者と呼ばれているカナタはおらず、ただ管理局のエース『黒の剣聖』の姿が映っていた。

 

「流石カナタ君だね……。よし、私達もカナタ君に負けないように頑張ろう!」

 

『はい!』

 

 

 

 

カナタはガジェットを倒しながらヘリを見ていた。するとなのはに続いてスバルとティアナがセットアップして降下し、ヘリの入り口ではキャロとエリオが手を繋いで一緒に飛んでいた。

 

「へぇー、やるなエリオ」

 

飛びかかってくるガジェットを薙ぎ払いながらカナタはニヤッと口の端を吊り上げた。さて、頑張れよお前ら。

 

 

 

 

「うおおおお!」

 

内部で戦っているスバルの拳が目の前にいるガジェットに命中する。ガジェットからの攻撃も見事にかわす。

 

「リボルバー……」

 

ガジェットの攻撃をかわしながら接近し、

 

「シュート!!」

 

ガジェットに強烈な攻撃を加える。しかし勢いのあまりスバルは外に出てしまった。このままだとリニアから落ちてしまう。

 

「うわっ!」

 

『ウイングロード』

 

するとマッハキャリバーはスバルの足元にウイングロードを貼る。そして無事スバルはリニアに着地した。

 

「マッハキャリバー……お前って実はかなりすごい?」

 

『私はあなたをより強く、より速く走らせる為に作り出されましたから』

 

「そっか……。でもマッハキャリバーはAIでも心があるんでしょう? だったら少し言いかえるよ。お前は私と一緒に走る為に生まれてきたんだよ」

 

『同じ意味に感じます』

 

「違うんだよ、色々と!」

 

スバルはもう一度内部に入る為、穴に向かって歩いた。

 

『……考えておきます』

 

「っ……よーし! 空で戦ってるカナタさんに負けないように私達もたくさんガジェットを倒すよ! マッハキャリバー!」

 

『はい』

 

 

 

 

『ティアナ! そっちはどう?』

 

「ダメです! ケーブルの破壊、効果なしです!」

 

『車両の停止は私がやります! ティアナはスバルと合流してください!』

 

「了解!」

 

念話の通信を切り、ティアナは新デバイス『クロスミラージュ』の二拳銃モードから一拳銃モードにし、スバルの元へ走る。

 

「それにしても流石最新型……。色々サポートしてくれていいわね」

 

『はい、不要でしたか?』

 

「本当はあんたみたいに優秀な子に頼りすぎるのは私的によくないんだけど……でも実戦では助かるよ」

 

『ありがとうございます』

 

「彼奴、まだ空で戦っているのよね……って何彼奴の事心配してんのよ、私は!」

 

ティアナは顔を赤くして壁を叩いた。

 

「なんか腹が立ってきた、絶対彼奴に負けるもんか! 行くよ、クロスミラージュ!」

 

『了解』

 

 

 

 

「二人共、いい動き」

 

なのははリニアの外で二人の様子を見て笑顔になった。よかった、どうやら自分が出なくても解決できそうだね。

 

「さて、フェイトちゃん達は大丈夫かな?」

 

 

 

 

 

エリオとキャロは新型ガジェットと向かい合っていた。新型……油断をしていたらこちらがすぐやられてしまう。緊張しながらもキャロ達は攻撃を仕掛ける。

 

「フリード! ブラストフレア!」

 

【キュクルル!】

 

フリードの口に火炎弾が現れ、それをガジェットに放つがガジェットはその攻撃を跳ね返した。しかし、ガジェットがキャロの方に矛先を向けている間にエリオが接近する。

 

 

「はあぁぁぁ!」

 

『ストラーダ』で攻撃するも障壁で塞がれてしまう。

 

「ぐっ! 硬い……」

 

すると槍の先端にある魔力光が剥がれていく。

 

「AMF!?」

 

「え? こんなに広範囲まで……」

 

新型のAMFはキャロの所まで届いていた。ガジェットの攻撃をエリオは足で踏ん張って止めている。キャロはその様子をただ見ることしかできなかった。

 

「あ、あの!」

 

「くっ!……大丈夫だよ!」

 

新型ガジェットはエリオにレーザーを放った。エリオはすぐさま空中で回避しガジェットの後ろに回り込んだのだが、ガジェットの触手が潜んでおりエリオを壁に叩きつけた。

 

「ぐあぁっ!」

 

「あ……」

 

ガジェットはその触手でエリオを持ち上げ、リニアから放り投げた。

 

「エリオ君……エリオ君っ!」

 

キャロとフリードはエリオを助かる為飛び降りた。

 

 

 

 

「エリオ、キャロ!」

 

フェイトはリニアの上から二人の様子を見ていたが二人がリニアから落ちたので戸惑っていた。

 

「今助けにっ!『大丈夫だ、フェイト』……か、カナタ! でもっ!」

 

『あの距離ならガジェットのAMFが効かねえはずだ』

 

「っ! それって!」

 

『ああ、彼奴の……キャロの最高のパフォーマンスができる!』

 

 

 

 

(私はフェイトさんや沢山の人に助けてもらったり、私に暖かい笑顔を向けてくれたり。だけど私は自分の力に怯えていた。だけど……)

 

《護りたいんだろう? お前の手で皆を……》

 

(カナタさんが教えてくれた! 心の強さを! だから今度は私が……)

 

 

 

「護ってみせる!!」

 

キャロはエリオの手を握りしめ、自分の方に抱きしめた。

 

『ドライブ・イグニッション』

 

『ケリュケイオン』から放たれる光が二人とフリードを包み込む。

 

「フリード、今まで辛い思いをさせてごめん」

 

キャロに抱きしめられているエリオは目を覚ましたが今の状況に顔を赤くしていた。

 

「今度はちゃんと制御するから……いくよ、竜魂召喚!!」

 

二人の足元に魔法陣が描かれる。

 

「蒼穹を走る白き閃光……我が翼となり天を駆けよ……来よ、我が竜フリードリヒ! 竜魂召喚!」

 

【グオォォォン!!!】

 

光から現れたのは大きな白い翼や尻尾をしたフリードと、フリードにまたがるキャロとエリオの姿だった。

 

「ふぅ……ん?」

 

「あ……」

 

キャロがふと視線を下げるとエリオと目があった。すぐさま二人は離れた。

 

「ご、ご、ごめんなさいっ!」

 

「こ、こちらこそ!」

 

するとリニアの方をみると新型ガジェットが外に出てきた。

 

「フリード! ブラストレイ!」

 

フリードの口にさっきの何倍のでかさの火炎弾が生成される。

 

「ファイア!」

 

火炎弾を放つが新型ガジェットの障壁により防がれてしまう。

 

「やっぱり硬い……」

 

「あの装甲は砲撃では抜きづらいよ。僕とストラーダがやるから、援護を頼むよキャロ!」

 

「うん! 我が力は聖銀の剣……若き槍騎士の刃に祝福を与えよ! たけき其の槍に祝福の光を! 行くよ、エリオくん!」

 

「うん!」

 

エリオはフリードから飛び降りガジェットに向かって飛んだ。

 

「ツインブースト! スラッシュ&ストライク!」

 

『受諾』

 

「はあぁぁぁぁ!」

 

ガジェットから出される触手をストラーダで切り裂く。そして……

 

『エクスプロージョン』

 

「一閃必中!!」

 

エリオのストラーダがガジェットを貫き、切り裂いた。

 

「やった!」

 

「エリオ〜キャロ〜!」

 

「あっ! スバルさん、ティアナさん!」

 

スバルとティアナがこちらに向かって走ってきた。エリオとキャロがスバル達の方を見てると……

 

『っ! キャロちゃん、フリード、後ろ!』

 

「えっ!?」

 

するとキャロの後ろには巨大ガジェットがいた。そしてその巨大ガジェットはキャロに触手を振り下ろす。

 

「あ……」

 

キャロは目を瞑って、心の中で助けを呼んだ。

 

(助けて…………カナタさん!)

 

 

 

 

 

「よくやったな、合格だキャロ」

 

瞬間、黒の斬撃がガジェットの触手を全て断ち切る。そしてキャロの目の前には大切なことを教えてくれた教官の姿があった。

 

『カナタさん!』

 

「あんたっ! 無事だったの?」

 

「無事に決まってるだろ。まぁそんな事よりこいつか……」

 

巨大ガジェットは新たな触手を出しカナタを攻撃する。

 

「カナタさん!」

 

「ちょっと死ぬ気!? 避けなさいよ!」

 

カナタは黒の魔砲剣の剣先をガジェットに向けた。

 

「ん? 言ってなかったか?」

 

そう口にしたあと、カナタは不敵な笑みを漏らし魔砲剣の引き金を絞った。

 

「ーーーー俺が全力を出した時から勝利は決まってるんだよ」

 

魔砲剣戦技ーー収束魔砲(ストライクブラスター)

 

カナタが放った一撃は、強大なエネルギーを持つ黒い奔流が振り下ろされた。この時、誰も気づいていなかった。カナタが使った能力があの『忌まわしき力』の一端ということを……。

 

「とっとと消えろよ。ここは魔導士(俺たち)の空だ」

 

こうして機動六課の初出動は大成功で幕を閉じた。

 

 

 

 

 




読んでくれてありがとうございます!!

少し無理やり感があるかも(汗)

ーー追記ーー

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