IS 〈インフィニット・ストラトス〉~可能性の翼~   作:龍使い

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幕間『技術者達の会話と繋がる世界』

「……う~ん、やっぱり現状じゃ『ソニック』までが限界みたいだな…。

 まったく、あいつも無茶言ってくれるよ。一週間で【システム】の調整してくれなんてさ」

計器の並んだ広い部屋で、白衣を着た少年がキーボードを叩きながら考え込む。

年の頃は15~16、眼鏡をかけた端整な顔立ちは、少年らしさを残しつつも凛々しい雰囲気を出している。

「ですが、主任。相手がイギリスの第三世代では、『ゼファー』のみでは厳しいのでは?」

「まぁ、確かに『ゼファー』の初期装備だけじゃ厳しいのは確かかもね。

 『彼女』のサポートがあっても、勝率は6対4……正直なところ、それでも十分な確立な気もするんだけどね、僕は」

主任と呼ばれた少年は、そう言って一度手を休める。

「初期装備でその確立だなんて……流石【武神】の愛弟子といいますか」

「そりゃ、あの人の修行は半端じゃないからね。ISに乗れるようになってから入学までの短い期間、その手の訓練も容赦なかったし」

入れてあったコーヒーに口を付けながら、少年は言葉を紡ぐ

「あれは凄かったよね~。鬼軍曹かって言うくらい、びしびしやってたし」

「いやいや、それ以上だろ。それについていけるシュウ坊も、なかなか大したもんだけどよ」

話題が世界でただ二人のISを動かせる男性操者の片割れだからなのか、少年の周りには様々な人が集まってきた。

少年と同じくらいの少女や厳つい身体をした男性、壮麗な女性など様々だが、共通することは全員が白衣を着ていることだ。

「はいはい。一仕事終えて暇なのはわかるけど、明日から期日までに『ソニック』の調整や『ゼファー』の点検だってあるんだから、みんなしっかりね?

 相手が第三世代とはいえ、負けたら【蒼羽技研(そうはぎけん)】の名が泣くんだから」

「心配すんな、タク坊。

 人を見下すような奴が操るIS如きに、オレらが心血注いで作った『アレ』が負けるはずないだろ?」

「そうそう!」

「徹二さんや玲奈の言う通りですよ、拓海君。

 私たちが作った『風の獅子』とそれを操る彼なら、今のISに秘められた『無限の可能性』を切り開いてくれます。

 だから、絶対に勝ちます」

徹二と呼ばれた男性や、玲奈と呼ばれた少女に同意するように、壮麗な女性もまた、同意の言葉を紡ぐ。

拓海と呼ばれた少年が周囲を見渡せば、他の人たちの誰一人も、彼が負ける事を予想している者はいない。

自分達が作り上げたISを操縦する少年――真行寺修夜のことを信頼しているからこそ、出来ることだ。

「まったく……本当に、ここのスタッフは変わり者が多いよ」

「それは拓海だって同じでしょ?

 こーんな変わり者だらけのスタッフを統括して、しかもISの『無限の可能性』を提唱してるんだからさ」

「はは、そうかもね」

玲奈の言葉に、拓海は笑いながら同意する。

【蒼羽技研】――そこに所属するスタッフは、誰も彼もが本当に変わり者だ。

女尊男卑の風潮があるこの世界で、誰一人としてその風潮に惑わされず、拓海の言う『夢物語』に付き合ってくれている。

そんなスタッフたちを、拓海は心の底から信頼していた。この人達となら、自分や修夜が描いた『目標』にたどり着けると信じていた。

(その為にも、ここで躓くわけにはいかないな)

そう、心の中で思い、部屋にいる全てのスタッフに聞こえるように声を大きくして、言葉を紡ぐ。

「だったら尚更、万全の体制であいつが戦いに臨める様にしっかりと作業をこなすよ!

 暫くは徹夜続きかもしれないから覚悟しておくように!」

『はい、相沢主任!』

拓海の言葉に、スタッフ一同はしっかりと返事をする。

 

――――

 

それから暫くした後……。

「……さてと、とりあえず連絡を入れておこうかな」

そう言って、拓海はあるソフトを起動する。

 

――【Would Connect System】、起動。

 

「接続世界、【Out Frame】」

 

――了解。接続開始します……。

 

『……あら? 珍しい人からの連絡ね。

 久しぶりと言うところかしら、相沢拓海君?』

画面に映った女性が、微笑みながらそう言葉を紡ぐ。

「ええ、2ヶ月前に白夜さんと共にそちらに挨拶に行った時以来ですね。

 ……【高天原那美】さん」

 

――――

 

【世界】は繋がっている。各々の世界で、確実に隣あっている。

人々はそれに気づく事無く、日々を過ごす者が多いが、極稀に【世界】を超えて交流する者達も存在する。

これは、真行寺修夜の物語であると同時に、とある【世界】との交流を描く物語でもある。

そして、この交流が、互いの世界にどう影響を与えるか……

 

――それは、神さえも知りえない……。

 




時系列的には、三話から数時間経った夜辺りでしょうか。
修夜の使うオリジナルISや開発元のさわりだけ説明できればなぁ……と言った感じで作ったので、正直駄文だらけですね、すみませんorz
まぁ、軽い気持ちで読んでいただければ……いいなぁ、本当にliorzil

それと、赤い変態さん作の【IS~転生者は頑張って生きるそうです~】で、コラボ許可を貰い、最新話でそれっぽいフラグを見つけたので、突貫工事で仕立て上げました。
正直、意味不明とか訳わかめな方がいましたら、本当にすみません(土下座

そして、赤い変態さん……こんなんですが、一応繋げてみました。 無理やり感、本当にすみません(焼き土下座
この会話は、時系列的にはこちらとほぼ同期している感じなので、そっちでは四話ってところでしょうか?
後、拓海は技術者として高天原夫妻と知り合った程度です。情報として凪を知ってはいますが、直接の面識はありません。
同様に、修夜も凪のことは知らないので、そちらで出す場合は初対面と言うことで。
因みに、夫妻の性格上なんと言うか……『面白そう』の一言で世界を超えて知り合った拓海や白夜の存在を受け入れてそうな気がします。個人的な感想ですが(汗

何かありましたら、感想などで連絡ください。 場合によっては、会話部分を削除しますので

それでは
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