「前藤・景」(まえふじ・けい)(♂) 蓬莱学園のフリージャーナリスト(笑)。性と愛の研究所ってとても興味が湧きますよねー男なら。実際そういう部活です。入ってると知られれば人生が終わる部活です。
「前藤・樫」(まえふじ・かし)(♀) 名字は本人申告ですはい。絶対違うと思いますが将来的にそうなるので問題なしと判断します。女性には珍しいことに職人気質の機器類オタクですね。茶道部に入っているのは友達に誘われたからと、茶屋というかカフェを茶道部は開いていて、そこで情報を得るためです。
息を潜める。無音仕様カメラのシャッターを押し込む。盗聴機を回収する。隠しカメラを仕込みライブ中継する。
掌握する
それが自分、「前藤景」にとっては無上の楽しみであるのだ。
ここは正式名称「私立蓬莱学園高等学校」。東経140度31分、北緯20度50分、東京の南約1800kmの洋上に浮かぶ、東京都台東区に属する南方の島・宇津帆島(うつほじま)に建てられた全寮制の巨大高校(学園都市)。
生徒数は推定10万人。
校風は「自由」。非常に進んだ自治がなされており、授業以外の衣食住、立法・行政・司法、果ては軍事にいたるまでのすべてを生徒が課外活動もしくは生徒会活動として自主的にまかない、10万人の生徒が思い思いに生活・行動をしている。
非常にトチ狂った学園?もはや国だ。そしてそんな自分はそんな狂った学園のジャーナリスト(笑)
新聞部なんかには所属していないフリーの、新聞部や公安にとっては天敵のフリージャーナリスト(笑)である。
主な活動内容は公安委員会・・・
校内巡回班や学園銃士隊とならぶ「学園三大警備団体」の一つで、一般社会における警察組織に相当する組織の汚職を暴きまくる事。
そして今日も公安の汚職をスクープしようとしたら、とんでもない事件に巻き込まれちまった。
何かって?学園どころか世界の危機?
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「待ちやがれゴラァァァァァ!」
「止まらんとぶち殺す!止まってもぶち殺す!止まれゃあ!」
暑苦しく殺意のこもった怒声が、麗らかな日差し溢れる廊下へと響く。
怒号を発しているのはいつものハゲ公安。
逃げているのはこちらもいつもの俺。
「ヒャハ、今日のスクープは頂いたよ♪」
今日もいつもの通りスクープを頂き、追ってくるハゲ共から逃げているのだ。
「公安幹部のYさんが飲酒、喫煙だってよー!腐ってるねー!」
「オイゴラァ!なに言いふらしとんじゃワレェ!」
「取っ捕まえたら、口を針と糸で縫い合わせたあとにはんだ付けしちゃるけんのぉ!」
いつものスクープ、いつもの逃走、いつものハゲ共、全てがいつも通りだった。
今日までは。
「じゃあなハゲ共。またスクープ提供してね.愛してるよー」
そう捨て台詞を言い残し窓から飛び降りる。
「うわぁ、人が飛び降りたぞ!」
「かーなーしーみのーむーこーおーへとー」
それを見ていた生徒たちが口々に悲鳴をあげるが無問題。なぜなら・・・
「あっ、下にクッションが配置されていやがる!」
「小癪な真似をしやがって、待ちやがれゴラァァァァァ!」
ハハハハハハハハハ
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「おかえりなさい、景。スクープった?」
愛しのアジトに帰るやいなやそんな言葉が帰ってきた。
長い黒髪をタイリボン?みたいな細いのでツーテールにした、猫のような活発さをイメージさせる目が特徴の女。まぁ、協力者だ。
「また俺のアジトで暇潰しか?秘密基地の体が無くなって困るんだが。」
「細かいことは気にしない。というかここ、元々は男子寮の地下にある旧日本軍の地下壕じゃない。」
コイツの名前は樫(かし)。本名ではないが、みんなこう呼んでいるので自分もそう呼んでいる。
普段は普通の女子生徒をしているが・・・
「うん、その様子だとスクープは取れたみたいだね。どうだった、ウチの子達は?」
「最高快調絶好調。まったく、いい性能してるよ。」
普段は普通の女子生徒をしているが、裏では俺の使う機器類の調達&魔改造をしてくれている(公安らにとって)悪の組織の一員なのだ。
樫のヤツは、部活が最大3つ掛け持ちできるこの学園でキッチリ3つの部活に所属している。
機械工学部、ロボット工学部に茶道部だ。
俺?陸上部にアニメ研・・・最後に、性と愛の科学研だ。
「おーい、そろそろ報酬を頂戴?私このあとロボ研の部会があるの。」
「ああ、スマン。今すぐ渡すよ。」
あ、樫は仲間といっても報酬がなければ働かない奴です。報酬はといいますと・・・
「2日間煮込んだタンシチューでございます。肉は蕩け玉ねぎやニンジンも跡形もなく溶け、溶けきった後にもう一度具材を追加した、もはや一般家庭では味わえない代物です。」
「肉は?」
「宮城県産仙台牛、最高級の牛タン」
「スパイスは?」
「パプリカ、コリアンダーにナツメグ」
「玉ねぎは?普通か?紫か?」
「北海道産の紫玉ねぎでございます」
「パーフェクトだ景!」
俺の手料理です。
家がレストランだったもので昔から色々仕込まれてるんです。まぁ、結局その道には進まなかったけど。
んで、ジャーナリストしようと思ってここに来て協力者探して、見つけて報酬は、俺の手料理を独り占め。それが機器を融通してくれる条件。
陸上とアニメ研と性愛研・・・そして料理部とでどれに入るか、悩んではいたんだけど、樫のおかげで解決して助かったよ。
「ムフフフそれでは・・・早速頂くとしよう。」
「ここでも食べていくのか?」
「鍋とタッパーは別モノなのだよ!いただいていきます。」
「「いただきます」」
食べ進める・・・ウマイ。ジャガイモを入れるかかなり悩んだんだが、入れて正解か?トロトロに溶けてとろみが凄いや。
食感とかも、溶けた後に同じ具材を投入したのが功を奏して普通に良し。ウチの店にも出せそうな味だ!
いかんせんコストが凄いが・・・趣味と実益の前でははした金だ。機器の方が普通に手に入れようとするとかかるし。
樫も、暴食を体現したようになっているし満足
「うみゃあうみゃあ!」ガツガツ
・・・料理を美味しそうに、たくさん食べる女性って良いよねー
「さてと、じゃあ帰るね。」
食べるの早っ!!
「あ、そうそう。1つネタになるかはまだわからないけど、情報あげるね。」
「公安がらみか?」
「うん。・・・昨日さー、雨降って雷落ちたよね?」
確かに落ちたな。大雨が降って雷がこの島に落ちて、停電した。そして・・・
「お前が雷にビビってわざわざ男子寮のここまで押し掛けて泊まっていったな。」
「う・・・昨日の忘れてよ・・・」
「それで公安にでも目をつけられたか?」
樫はかぶりを振って
「ち、違うってば!!うー・・・」
「じゃあ、雷が降った直後の公安の動きか?」
「そ、そうそれ!!」
昨日の出来事を降りきるように話を進める樫。赤面させるのもなかなか乙なものだな・・・
「雷が降ったあと、その地点を公安が完全封鎖したらしいの。」
「完全封鎖?いったいなぜ・・・そんなことを」
「私も詳しくは知らない。茶道カフェに来た生徒さんから聞いただけ。さらに、なんでか現象因果率研、狂的科学部の部長が同伴していたとか。」
現象因果率研・・・あのUFO研究とか黒魔術に没頭してる名前はカッコいいが中身はヤバイと有名な部活動だな。確か部長が「俺は本物の降魔術が使える」って吹聴しまくってる。
狂的科学部は・・・あっちも似たようなもので、日夜問わずに世界を破壊する兵器とかテスラコイルとか作ろうとしては部室を吹っ飛ばしてるマッド共の巣窟。部長は自分をダ・ヴィンチの息子と吹聴してるとか。
そしてどちらも、予算を出す生徒会直属の公安からは快く思われていなかったはずだ。何があった?
「わかった、ありがとう。早速調べてみるよ。」
「うん、気をつけて。欲しいものがあったらすぐ言って。あと、次はハンバーグで。」
「了解わかった任された。」
さて、公安と狂的科学部、現象因果率研に突撃取材開始と行くか。
っと、その前に料理の算段を立てなければ。
「使用する肉の種類と比率はどうする?」
「牛、豚、鶏で4:5:1」
どうも、作者の四方山です。「よもやま」って読みます。四方山話...が元ネタです。
今回は初投稿でして、古巣の蓬莱学園の二次小説を書かせていただきました。
今の学生さんというか、若い人はもはや知らないと思いますがこのようなシリーズが昔は流行したんです。機会や興味があれば是非。
ライトノベルも出ていますし、SFCで王道RPGとしても発売されているんです。あと、TRPGも。