椚ヶ丘にある山の中…そこで息を切らして逃げている男がいた。
(ば…化け物の集団‼︎聞いていた話と全然違う‼︎)
その時、暗闇の中から手が伸びてきて、その男は悲鳴を上げた…。
一方司令部では…
「あのバリアの中に入りたいだと?」
「はい。脱出した生徒たちはおそらくあの校舎へ行くつもりでしょう。追い詰めらめた奴がやけを起こせば大惨事になりかねません。
しかし元同僚だった我々であれば、レーザー発射まで大人しくするように説得できます。」
そう言う烏間先生に司令官は答えた。
「子供が学校へ辿り着けるわけがなかろう‼︎二重三重に張った外部警備に加えて…山の中にはホウジョウの部隊。パラシュートの降下まで想定した配置だぞ!」
「ええ、ですから万が一の場合です。その時にはどうかご許可を。」
その言葉に司令官は(どうせ無理だろう。)と思いつつ、
「ああ分かった。もしもの時には君も行け。この私、「ありがとうございます。では失礼します。」の名におい…聞けぇ‼︎」
自分の名前にかぶせるように烏間先生がしゃべり、とても悲しくなった司令官は、近くの部下に
「なぁ…君は私の名前を知ってるよな…。」
「え…も、もちろんですとも…司令官!」
その時部下が(なんだったっけ…。)と思っていたのは言うまでもない。
一方烏間先生とビッチ先生は、
「…で、突破できるの。ガキどもは。」
「…」
場面は山の中に戻る。
その男…E組のみんなから逃げている外人は、
(悪夢だ‼︎何人いやがるのかわからねぇ‼︎それに引き換えに俺らの部隊は全滅だ‼︎)
意を決した外人はE組のみんなに銃を構えた。
「なめやが…。」
だがそれを言い終わらないうちに、両サイドから二人の生徒…磯貝と前原が出てきて思いっきり肘打ちをかました。
その男が気絶したのを見て、カルマが木から降りてきた。
「よし、磯貝、前原。ナイス待ち伏せ。」
そして男の顔を見たカルマは…
「あれ?こいつ知った顔じゃん。」
…E組のみんなからすると不幸の前兆である、あの悪い顔をしていた。
他の場所では、
「…ジェスの隊の通信が途絶えた…。」
「用心しろ。遭遇したらリーダーに伝えるんだ。」
しかし次の瞬間、彼らのうち二人の首に麻酔針が刺さった。
当然倒れる二人。その攻撃を仕掛けたのは誰か…言うまでもない。
それに気づいたリーダーは、
「‼︎スナイパーがいる模様‼︎前方後方注意されたし‼︎場所は…」
しかしそれを言い終わる前に、彼の上にまあまあ大きい石を抱えた原が落ちてきた。
乗られた外人は顔を岩にぶつけ、ものすごい音がした。
「…おい…今の死んだんじゃね?」
「失礼な。柔らかく包んだだけだよ。」
吉田の言葉に原が少し訂正を入れる。
ーーこの兵士がのちに全治2カ月になるのは余談である。
気絶した外人らを拘束していた吉田は、カルマに連絡を入れた。
「おーい、こっちも片付いたぞ、カルマ。」
「オッケー。律の情報が入り次第また次の指示出すから。」
「そっちの状況は?」
「んー?
人間エサ作ってる。」
…そう。その言葉通り、カルマはさっき捕らえたジェスの顔にいつものようないたずらをしていたのである。
そしてその餌食になったジェスはというと…
「ぎゃーー‼︎辛い酸っぱい苦い臭いしみる…きしょーい‼︎」
「痛みには強いみたいだけど、他の刺激にはてんで弱いね〜。」
…そういうカルマの後ろで渚は苦笑いをしていた。
ジェスが
「Ahhhhhhhhh!Ohhhhhhhhh!MyGod!」
と悲鳴をあげている傍ら、カルマは、
「悲鳴をエサにさらに増援を呼び寄せる。ここであと2.3人は始末したいよね。
いける?律。」
上からドローンで偵察していた律は、
「はい。今尾根づたいに3人ほど接近しています。
それとモミの木のある高台に固定機銃が設置されています。
スナイパーはとても優秀で、偵察ドローンをもうち落とします。
射程圏内に入らないように行動してください。」
「モミの木に固定機銃ね。オッケー。
じゃあヤマブドウの茂みからマテバシイ密集地を抜けるルートは?」
「はい。そちらでしたら大丈夫です。」
「りょーかい。
じゃあ寺坂。敵を倒して一本松まで進軍して。」
「おうよ!」
その瞬間、イトナが煙幕を張った。
そしてその隙に寺坂らは敵を制圧した。
そしてまた別の場所では…
「…今そこにガキが見え…え?」
次の瞬間、その兵士らは仕掛け網で捕らえられた。
そんな兵士らに、
「ちょっとビリビリしますからね〜。」
…矢田は普段通り朗らかな声でスタンガンを突きつけた。
そこには矢田の他にも岡島や倉橋、三村がいたが。
「普段から罠だらけだもんね、この山。」
「人間を想定して作ったわけじゃねぇけどな。」
そういう岡島の手にはエロ本が握られていた。
やられ、拘束された外人は思った。
(な…何という破壊力。まるで…音もなく通り過ぎた暴風雨。)
(完全に侮っていた…。力量を隠すために…あのとき頭を下げたのか…。畜生…大人じゃねぇか…。)
場所は烏間先生とビッチ先生の会話に戻る。
「あの山は彼らのホームグラウンドだ。あそこで一年、奴を狙い続けた。奴と遊び続けた。奴の授業を受け続けた。
今ではこの山なら…目をつぶっていても動けるだろう。よその山で人間相手に戦ってきたやつらとは…経験値が違う。
生徒たちには用心するように伝えておいたし、反対にやつらには生徒の実力を過少に伝えて油断させた。フフフ…。」
「ほんと、親バカねぇ。」
(指揮をとるなら赤羽業が最適だろう。あの悪魔的な頭脳で、利用できるものは何でも使う。まして、双方の戦う動機…『殺る気』の差は明らかだ。あの教室に場所を限れば…彼らは世界最恐の暗殺集団だ‼︎)
「だが…ここからが正念場だ。」
(あの男が本気を出せば…戦況は一瞬でひっくり返る‼︎
暗殺の基本を思い出せ‼︎さもないと君らは奴に会えずに散ることになる‼︎)
おおかたの敵を倒し、拘束したみんなの前に現れたのは…
「…失礼した。君達の力を低く見積もっていたようだ。これより…本当の私を伝授しよう。」
あの……ホウジョウだった。
あと5〜8話くらいで卒業します。
(このままいけば、たぶん私の誕生日に間に合いそうだ!)
中村「なんか忘れてるみたいだけどさ、作者GWに終わらせるって言ってなかったっけ?」
カルマ「本トだ〜。でどうなの?もうGW終わったけど?」
KJK「あんたらで私を責めんな!勝てるもんも勝てないわ‼︎」
カルマ「…て言ってますけど、渚どう?」
渚「多分僕でも勝てると思う…。」
KJK「私に味方はいないのか‼︎」