高校でも暗殺教室   作:紅音 葵

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ちょっと遅れてしまい、すみませんでした‼︎

題名で大体話はわかるかと…


第38話 ビッチの時間

その日の日付を黒板に書いていた渚はふと呟いた。

「…もう1ヶ月か…早いなぁ」

 

黒板に書かれた日付は『5月2日』

入学して、早くも1カ月。

 

ゴールデンウィークの途中の登校日。

その日はまた新しく高校生活が輝く日でもあった。

 

__________________________________________

 

朝のHRの前の時間。

柊はまた理事長室に呼ばれた。

 

 

「失礼します」

柊が理事長室に入ると、そこには理事長・烏間先生、そして…1人の女の人がいた。

 

(あの人誰だろ…)

すごい美人…と思っていると、烏間先生が口を開いた。

「柊さん、何度も呼び出してすまないな。今回はこいつのことなんだが…」

「ちょっとカラスマ!こいつって何よ‼︎」

 

(あれっ…?私たちよりずっと上だと思ってたけど…意外とあんまり年変わらない…?)

でも、こんなに仲よさげってことは…

 

「あれっ?もしかしてE組の関係者?」

「…飲み込みが早くて助かる…」

そう言って、烏間先生は言葉を続けた。

 

「こいつ…イリーナ・イェラビッチはこう見えて、元暗殺者だ」

「こう見えてって!」

「去年は奴の暗殺のためにあの教室へ英会話の教科担任として来た」

「ちょ…無視しないでよ!」

「今は訳あって防衛省(うち)で働くようになった」

「ちょっと!カラスマ〜‼︎」

 

…あの人ちょっっっとうるさいかなぁ…

 

一方同席している理事長はというと、下を向いてすごい笑いをこらえているのが見て取れた。

…笑いの沸点低いんだよな、あの人。

 

烏間先生も我慢の限界がきたようで、その先生の頭を掴んでこう言った。

「イリーナ、お前は黙ってそこに座ることもできないのか?」

「うっ…ええと…」

「そこに座れ。そして黙って待ってろ」

 

…うん……まぁまぁ怖いね。

そんな烏間先生の言葉に、その先生ーイリーナ先生はすごくしょぼんとした様子で理事長室のソファーに座った。

 

それを確認して、烏間先生は話を再開した。

「簡単に言うと、5月からE組の頃と同様に英会話の教科担任としてこのクラスに赴任することになった」

なんだかんだ言って、みんなと仲が良かったしな、と続ける。

 

ふーん、と相槌を打った柊はふと疑問に思った。

「元暗殺者ですか?なんの?」

「ハニートラップだ」

「…はぁ」

 

想像のその字もないとこからきた。

てっきり銃とかナイフとかが来ると思ってたよ!

 

「いや、イリーナは世界で1・2を争うハニートラッパーだ。その技術で何人もの男のところに潜って暗殺を行った。いわば潜入暗殺のエキスパートだな」

「あー…そうなんだ…」

 

 

それともう一つ…

「なんで今?」

「……色々トラブルがあって手続きが遅れた」

「はぁ…」

 

これは詳しく聞いたらダメな奴かな?

 

 

 

そんな感じで、話が終わりそうな雰囲気を感じたのだろう。

理事長室のソファーに座っていた先生が、柊の方に歩いてきた。

 

そして、

「あなた、佳奈(カナ)って名前だったわよね」

「?ええ、そうですが…?」

 

そう柊が言うと、その先生は柊の肩を掴んでこう言った。

「いい?私のことは『イリーナ先生』って呼ぶのよ!」

 

いいわね!と念を押す先生に、

(…なんでこんなに必死なんだ?この人…?)

と思いつつ、

 

「…はぁ。わかりました」

…ていうか、他にどんな呼び方するんだろ…?

 

__________________________________________

 

 

「はい殺せんせー、全員出席」

毎朝恒例の一斉射撃からのそのカルマの言葉にもみんなは慣れた。

なんだかんだ言いつつ、カルマは毎日出席を取っている。

 

 

「ヌルフフフ。今日も命中弾はゼロですねぇ」

 

そう言って、殺せんせーは授業を始める…かと思いきや

「今日は新しく先生が増えます。一応紹介を…」

「あー、はいはいはい」

「どーせビッチ先生だろ?」

「紹介も何もすでに知ってるし…」

「ニュア!そ…そう言わずにぃ」

 

(…ん?ビッチ先生?)

そんなことを考えながら、柊は先ほど会った先生が来るのを待っていた。

 

 

「はい!では入ってきてください!」

 

そう言われ、入ってきたのは…

「はい、やっぱりビッチ先生」

「ちょっと!あんたたち‼︎」

 

ひどくない⁉︎と言う言葉に、みんなが一斉に笑い始めた。

 

 

そんな中、柊は前の席の茅野に質問を投げかけた。

「ねぇ、あかり。あの人…イリーナ先生ってどんな人?」

「んー?見ての通りだよ?」

 

本当に幼いんだよなぁ、あの人。と呟く茅野を見て、(あっ…やっぱりか…)と思った。

 

「どんな感じの授業してたの?E組の頃」

「あー…」

 

さっきと異なり、茅野は言葉を詰まらせた。

そんな様子を見たカルマが代わりに答える。

 

「うーん、普通の学校だと訴えていいくらいのレベルだったね〜あれは」

「…どんな授業してたの⁉︎」

「まぁ、ビッチ先生って基本痴女だから?」

「は…はぁ」

「聞こえてるわよ!そこ‼︎」

 

そんなビッチ先生の言葉を完全に無視して、カルマは言葉を続けた。

「まぁ、またどうせ受けるし、その時のお楽しみでいいんじゃない?」

「…全くもって不安しかないんだけどね…」

 

 

「あれっ?そういや、なんで佳奈ビッチ先生のことイリーナ先生って呼ぶの?」

 

そんな茅野の質問が聞こえたのか、ビッチ先生はビクッと肩を震わせた。

 

一方柊はすごく純粋に答える。

「いや…。なんか先生に『私のことイリーナ先生って呼ぶのよ!』って必死に言われて…」

「あー、うん、はい」

 

すぐにその状況を察した茅野はそう返した。

そんな2人の会話を聞いてたカルマが口を挟む。

「ていうかさ、もうビッチ先生でよくない?渚も磯貝もそう呼んでるしさ」

「ふーん…そっか!」

「ちょっとカルマ!何余計なこと吹き込んでんのよ‼︎」

 

そんなビッチ先生のあがきもむなしく、

「でもみんなそう呼んでるんでしょ?私1人がイリーナ先生って呼ぶのも変だし‼︎」

 

そして

「よろしくね!『ビッチ先生』‼︎」

「キー!せっかく何も知らないことを利用してイリーナ先生って呼ばせようとしてたのに‼︎」

 

そんなビッチ先生の言葉に、一連の流れを見ていたみんなが笑った。

 

 

ビッチ先生が来て、また前みたいな雰囲気になった。

おかげで本当に楽しい3年間になるだろうな。




ビッチ先生、いつ登場させるかまぁまぁ悩みました。
でもここじゃないと他にタイミングないな、と思いまして…


あっ、後近いうちに名前変わるかも…。
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