それでは特に書くこともないのでどうぞ!
「ふう、朝か。」
目を覚ましたのは銀髪で茶色の目をした少年。ここはノア個人の部屋。リヴァイアサンが討伐された後にミッドガルがノア個人の部屋を用意してくれたのだ。そしてこの少年、他の人間とは大きく違うところがある。
まず右手の半分ほどを覆い尽くしている竜紋。これは少女にしか発言しないはずのDである証。だがノアと物部悠がDに覚醒した理由は未だ謎である。
そして真っ先に目がいくであろう黒色の左腕。肩口から指の先に向かってまるで違う部分のように硬質的な見た目になっている。
「左腕の感触・・・まだ慣れねぇな・・・・
っと、そろそろ準備しねぇとな、遅刻する。」
そう呟き渋々と学園に行くための準備を始める。
〜*〜
「おはよ〜、お兄ちゃん。」
「ん?イリスか、おはよう。それにリーザ達も。」
「おはようございます。イリスさん、ノアさん。」
「おはよう、ノアくん、イリスちゃん。」
そういうと、ノアはフィリルとレン以外の3人と挨拶を交わし、ブリュンヒルデ教室へと向かう。
そして、教室へ到着してからしばらくすると物部兄妹も入ってきた。すると悠が隣の席でもあるイリスに挨拶する。
「イリス、おはよう。」
「はわぁっ!?」
「うおっ!?」
何故か黄昏ていたイリスに向かって悠が挨拶をすると、イリスが驚きのあまり、飛び跳ねる。するとイリスが顔を赤らめ、スカートの裾を抑える。
「悠〜?我が妹に何をした、貴様ぁ・・・・!?」
「うおっ!ノアお前いきなり後ろに・・・・」
「モ、モノノベ・・・・見えた?」
「お前・・・見えたなんて言おうものなら死刑、見てないなんて嘘を言おうものなら死刑だぞ・・・・」
「怖い、落ち着けよノア。あと、見てないし、見えなかった。」
「ホントに?ホントにホントに見てない?」
「うっ・・・・・・」
「何を狼狽えているんだ、貴様ぁ!!嘘のような反応をするということは見たと受け取ってもいいんだな!?」
「いや違う!本当に何も見てないんだよ!信じてくれ!」
2人に言い寄られ交代しながら弁明する悠。だがすぐに壁際に追い込まれ逃げ場を無くす。そして追い詰めた悠をイリスが至近距離で涙目になりながら睨む。さらにはイリスの胸が触れており、さらに彼は動揺していき、ノアは更に怒りを露わにしていく。
「正直にいってよ、モノノベ・・・じゃないと、困る・・・・」
「そうだ、今の内に言っておいた方が身の為だぞ。自分が針山になりたくなかったら早く白状しろ!」
「だから!見てないんだって!本当にイリスの下着なんて見てない!」
するとノアは諦めたような顔を浮かべたが、イリスは更に顔を紅潮させる。
「や、やっぱり見たんじゃない!」
「は?何を言っているんだ?」
「そうだぞイリス。悠もこう言ってるんだから諦めろよ。」
「うぅ、よりによってお兄ちゃんとモノノベに知られるなんて・・・・・。あたし、変態なんかじゃないから!変態じゃ・・・ないからね?」
「「変態?」」
話がまったく噛み合っていない中、イリスが必死にスカートを抑え、決してスカートの裾が捲り上がらないように押さえている。その光景を見て、2人は察する。
「もしかして・・・・・」
「イリスお前・・・・穿いてないのか?」
すると、イリスは肩をビクッと肩を震わせ白状というか言い訳を始める。
「ち、違うんだよ?いつもの事じゃないんだよ?
今日は“たまたま”穿いてないだけだよ?
「「はぁ・・・・」」
イリスの酷いドジっぷりに呆れながらため息をつく。
「まあまあ。人生そんな事もあるさ。」
「そうだぞ、人は何かとやらかすものだ。」
2人はなんとか励まそうと言葉を掛ける。だが
「もう何回目か分かんないよぉ〜・・・」
もう救いようがない。そう思ったのだった。
「ところでだ、下着はどうするんだ?」
「うーん、これまでは体操着とかで乗り切ってたんだけど今日は何もないから寮に戻ろうか考えてたんだけど・・・」
「なら、遅刻してでも、行ってこい。」
「え?どうして?
「まだ内緒だが、今日は臨時の健康診断があるんだ。」
「今すぐ取ってくるね!あたし、パンツ穿いてくる!」
イリスは即決し、教室に反響する大声で叫び廊下を走って行った。
「「・・・」」
そんな又もドジをしでかしたイリスを無言で見守っていったのだ。そしてノアがクラスのみんなに語りかける。
「みんなぁ!!今日は昼飯を俺が驕ろう!だから、君たちは何も聞いていないんだ!OK!?」
「・・・・分かった」
「ん」
「ノアくんの奢りかー。たのしみだな。」
「もちろん、あなたも奢ってくださるのでしょう?みなさん、このモノノベ・ユウも奢りをしてくださるそうですよ。」
「ちょっと何を勝手に・・・・」
「あら?何か問題でも?」
「え?あ・・・・・」
よくよく考えると、然程の問題でもない事に気がつく。彼らDにはミッドガルから毎月生活費として必要以上に十分な金額を口座に振り込まれており、ランチを奢っただけでも生活が苦しくなることはない。
「まぁいいか。」
そして悠が自分の席に座ると、リーザが話しかけてきた。
「あなた、あんな恥ずかしい言葉をイリスさんに叫ばせるなんて、教育不行き届きですわよ。」
「俺のせいなのか?あれは。」
「当然です。おっちょこちょいなイリスさんをきちんとコントロールするのはあなたの役割ですわ。イリスさんが今後こうして恥を掻くことがないように、もう少し気を使いなさい!」
「俺はいつからイリスの世話係になったんだ・・・」
〜*〜
そして健康診断も無事?に終わり、篠宮先生から教室で話をされる事になった。
「今回、臨時で健康診断を行ったのは理由がある。
我々が着々と討伐計画を進めていたドラゴン____赤のバジリスクがテリトリーのサハラ砂漠から移動を始めた。」
教室でざわめきが起こる。深月は事前に事情を聞かされにいたのかいつものように済ましている。
「出現してからの20年間砂漠から出ることのなかったバジリスクのイレギュラーな行動を我々はつがいを見出したためと予測した。そして、混乱を招かぬよう健康診断を行い、竜紋のチェックを行った。その結果______
竜紋変色者はこのミッドガルにはいなかった。
つまり、我々の手の届いていない所にいるDが見初められたということだ。」
「じゃあ、その子を早く守ってあげないと!」
「その通りだ。既にニブルがバジリスク進行方向にある街を捜索中だ。発見し次第ミッドガルへ移送、保護する手筈となっている。」
「私たちにも何か協力できることはないんですの?リヴァイアサンと戦った時のように、足止めくらいなら________」
「ダメだ。バジリシクはこの前のリヴァイアサンのような防御に特化したリヴァイアサンとは違い、正反対の攻撃特化だ。戦いになったら、やるかやられるかの二択しかない。」
「でしたら、この機会にやってしまえばいいと思いますわ。」
強気に言い返すリーザ。実力と自信があるがゆえこういった言葉が出るのだろうが、篠宮先生は渋い顔をする。
「そうしたいのだが、まだ準備が整っておらず、不十分な状態で戦い大きな損害を出すわけにはいかない。分かってくれ。」
「むぅ・・・・・」
不満そうに口をつぐむリーザ。
「と、不安な事ばかりを言ってはしまったが、今の所はミッドガルに直接の危険はない。事態に動きがあるまで、各自今まで通り過ごし、英気を養ってくれ。以上だ。」
ありがとうございました。
執筆中に気がついたのですが1000UA誠にありがとうございます!地道に書き続けてきたss。趣味で書いたのですが楽しめてくれる方がいましたら幸いです。
本当にありがとうございました!