後リーザとレンのセリフが確かですがありませんwww
それでも一向に構わんっ!という方はどうぞ!
新しくお気に入りしてくださった方↓
にんたさん、ありがとうございます!
まだ朝も早く、大抵の人間は寝ているであるであろう時間帯。そんな時に悠とフィリルは2人きりでエルリア公国の城下町を歩いていた。
何でこんな事になったのかは悠がニブルからの障害を排除しておこうと、フィリル______竜紋変色者の処分を目的としているフレイズマルとスレイプニルにフィリルを発見させ、そこを悠が潰すといった作戦だった。
2人が何気なく話している内に悠は首筋に殺気を感じる。
瞬時にファフニールを呼び起こし殺気が向けられている場所を探る。一瞬でフィリルに向けてのモノだと理解すると対物装甲ダマスカス09Pを生成する。
そして次の瞬間にはギイィィィンと硬質的な音が響いたと思うと、フィリルの眉間に向けて放たれた銃弾をあらかじめ生成しておいた装甲で弾き飛ばした。
「えっ!?」
「心配ない、すぐに終わらせる。」
「あ・・・う、うん、ありがとう。」
目の前で飛び散った火花に驚くフィリルを彼は優しく微笑み安心させる。すると彼女は頬を赤らめつつ礼を言った。
そして銃弾を放ってきた人物が出てくるであろう道に視線を向けると案の定黒のコートに身を包んだフレイズマルが出てきた。
「お前がフィリルを殺すというなら俺は全力で阻止する。そしてフィリルに指一本触れさせない。」
遠回しに宣戦布告をフレイズマルを伝えると彼から返ってきたのは返事ではなく、明確な殺気とコートの内側からノーモーションで放たれたナイフだった。
しかし今の悠にはその動きが手に取るように分かり、ナイフの柄を左手で掴む。それと同時に昨夜も使ったエンリルを生成し、フレイズマル向け放つ。
しかし彼もまた銃弾を避け、悠に肉薄してくる。
フレイズマルが悠に向けて銃を構えると、それに対して先程手に取ったナイフを銃口に突きつけ、銃弾を弾く。
すぐさまに2発目が飛んでくるが今度はその発砲音に合わせて悠のエンリルからも銃弾が放たれた。銃口を完璧に合わせているため、銃弾は正面衝突する。
振動弾を普通の銃弾が相殺できるはずもなく、そのまま直進した振動弾はフレイズマルに直撃し、彼の動きを一瞬止める。そこを見逃さず連続してエンリルの弾を叩き込み、更に動きを止める。
そしてその間に肉薄しつつ対物ライフルのイシュタルを生成する。
(じゃあな______フレイズマル。)
心の中で彼に別れを告げトリガーを引く。
幾ら装甲服を着込んでいようと当たればひとたまりもない対物ライフルの銃弾によりフレイズマルの左胸の装甲服に大きな穴が開く。
しかし次の途端何かが爆発したかのような音がしたかと思うと装甲服の内側から大量のスモークが噴き出す。
(______っ!?)
あまりに突然の出来事だったため咄嗟に口をふさぐ程度しか出来なかったが煙幕は数十秒で晴れる。
そして残ったのはヒビが入った装甲服とエンリルで細切れになったコートだった布切れだけだった。
(やったのか・・・?だが確かに手応えはあった。ならば撃退は出来た。そうなると俺がするべきは______)
「スレイプニル!お前たちがいるのは分かっている!
見ての通り、フレイズマルは撃破した!ならばお前たちがするべきはこの後始末だ!これ以上事を荒立てたくないのならば退散しろ!それでも任務を遂行すると言うなら______死にたい奴からかかってこい。」
そう脅しにも似た警告を言い捨てると悠はフィリルの元へと戻る。
「・・・守ってくれてありがとう、モノノベくん。その・・・カッコよかった。」
「礼を言うのはまだ早い。寧ろ、これからが本番だ。」
そう言うと2人はフレスベルグの事に意識を向けたのだった。
〜*〜
悠がフレイズマルと相手取っている時にスレイプニルの隊員にとある出来事が起こっていた。
悠とフレイズマルの戦闘を見ていたスレイプニルの隊員が後ろでドサッと音が聞こえたのを感じ、後ろを振り向く。
すると首が無くなり胴体だけとなった血塗れの死体が2人分並べられていた。彼はこの2人は同じ部隊の隊員だったと直感するとその死体を運んだ“少年”に目を向ける。
銀髪をしており、年齢は悠と同程度だと推測する。だがその少年は血塗れ______隊員の返り血を浴びており、顔は分からなかったが口元に薄い笑みを浮かべている事には気づいた。
彼は冷静に自動小銃を少年に向けて放つ。しかし銃弾が少年の体に当たるたび、その場所に浅紫色の魔方陣が生成され少年を傷つけるどころかただひしゃげだ銃弾が足元にパラパラと落ちていく。
そして隊員に歩み寄る少年は左腕を大砲の様な形状に変化させる。彼が必死に後退しつつ自動小銃を放つが虚しい事に何も効果は無く、とうとう逃げ場がなくなる。
すると少年は左腕を振り上げ、隊員の頭を薙ぎはらう。すると何の抵抗も無く頭部がただの肉塊溶かす。
ピクピクと胴体を痙攣させ数秒はその場に立ち続けていた死体は重力に従い崩れ落ちる。
計3人分の死体を睥睨し、何の躊躇も無く死体を跡形も無く消し去ったのだった______
しかし別の場所から見ていたスナイパーが少年の頭部に狙いをつけトリガーを引く。
するとスナイパーライフルの弾でさえも多少は原型を保ってはいるがやはり歪な形となって足元に転がっていく。
少年はそのスナイパーライフルの弾を拾い上げると狙撃してきた間違いなく1キロメートルは離れている場所へと投げつけた。
スコープを覗いてその様子を見ていたスナイパーは急にガンッ!と何かが当たった様な音を耳にした。
すると自分が放った銃弾が銃口に深々と突き刺さり、銃口をまるでラッパのように変形させていた。
〜*〜
エルリアの大瀑布、その近くに建てられた広場にブリュンヒルデ教室の面々がいた。
中央にはフィリル、イリス、深月、悠の4人がおり、その周りを取り囲むような配置で広場の端にリーザ、レン、アリエラ、ティア、ノアがいた。
「_____熱いっ!」
フィリルが急に声を上げるとその場にうずくまる。
深月が慌てて彼女の竜紋を確認するとこれまでにない程彼女の竜紋は鮮やかな黄色に輝いていた。
そして悠がフレスベルグの接近を認識するとユグドラシルからのダウンロードを始める。しかし途中で顔色を変え叫ぶ。
「不味い・・・間に合わない!」
その叫びを聞くと、ノアが唐突に空気生成をして空に浮かび上がる。
「ノアくん!?どうする気だい!?」
「悠の攻撃が整うまでにはまだ時間が掛かるらしいからな。俺が時間稼ぎをしてくる。」
「そんな_____危険だ!」
「大丈夫だ、多分な。久し振りに全力で戦うし、今の所フレスベルグに対抗できるのは俺だけだ。」
「でも_____っ!」
「必ず、生きて帰る。だから行かせてくれ。」
ノアの真摯な目を見て反対していたアリエラだったが折れてノアと約束を交わす。
「分かったよ、ノアくん。その代わり、絶対帰ってきてね?」
「あぁ、約束だ。」
そしてノアが飛び出していく。
数十秒もしない内にフレスベルグと会敵。早速戦闘が始まった。
ノアの生成量はDの中でずば抜けているなどというレベルでは無いくらいに多かった。それを活かし空気をかなりの量で生成し、他のDよりも何倍もの速度で空中戦を展開する事が出来た。そしてダーククラウンを使い、ダメージを入れていく。そういった戦術だった。
最初にノアが直進しつつダーククラウンを放つ。フレスベルグに難なく回避されるが直後に最大速度でフレスベルグの右側へと移動しエネルギー塊を放つ。今度も回避されるが一本が羽の端をかすめる。
最大速度を維持しフレスベルグの周りを旋回してエネルギー塊を放つノア。やはり幾つかは躱されてしまうが確実にフレスベルグを捉えてきている。
「す、すごい・・・お兄ちゃん、あんな事も出来たなんて。」
「これは・・・不味いですね。」
「え?どうして?」
「あの移動速度_____恐らくは空気生成による物でしょうがあれだけの速度が出せる量を毎秒生成し続けるとなるとすぐにガス欠してしまいます。
それにノアさんの左腕もダークマターを利用した物らしいですから、幾らノアさんでも_____」
深月が微かな懸念を見出した直後、フレスベルグが空中で静止する。
(なんだ・・・?急に止まったりして、まぁ好都合だっ!)
ここぞと言わんばかりにエネルギー塊を放つノア。フレスベルグにどんどん穴が開いていく。
しかし次の瞬間、
クエェェェェェ__________!!
甲高い声を上げたかと思うとフレスベルグに全身から宮殿に時とは比べ物にならない程の量で金色の粒子が放たれる。回避できない程に範囲が大きく、ノアが被弾してしまう。
「しまっ・・・・」
体が一切動かなくなった事により空気の生成が止まり、滝壺へと真っ逆さまに落下していく。
「ノアくんっ!!」
「お兄ちゃん!!」
アリエラとイリスの叫びが耳に届くがどうする事も出来ず着水する。滝壺でタダでさえ荒れているのに身動きも物質変換も行えない。そんな絶望的な状態にノアの体は死を受け入れようとしていた__________しかし、それを彼の中の怪物が許さなかった。
意識が覚醒し、肉体に変化が現れる。手足からのその大きさに似合わない厳つい鉤爪、肩から生えた触手にコウモリを連想させる翼。
かつてキーリをボロボロにした状態にノアはなってしまった。
水中で軽く右腕を振ると水面までの水が割れていった。
その隙間から浮上し、ノアの姿をした化け物はフレスベルグと対峙したのだった__________
ありがとうございました!
今回はノアの出番が多めですね。
具現体の力を出したノアはフレスベルグをどうするのかどうぞお楽しみにしておいて下さい!