さて、現実は小説よりも奇なりでしたっけ?
アレって良く言った言葉ですよね。
この話は昨日投稿する予定だったんですけどいきなりパソコンがフリーズ、当然書き上げたデータもおじゃんになりパソコンまでもが立ち上がらなくなってしまいましたどうしてくれんだ(泣
新しくお気に入りして下さった方↓
谷宵さん、ありがとうございます!
防衛戦の中、突然ノア達に襲いかかり続けたユグドラシルの枝は動きを止め、決して一定の距離を置いて近づこうとしなかった。
「何なんだ・・・急に?気味が悪い。」
目の前で起こっている事に対して呟くノア。
言い回しこそ酷いがその一言は他の者達の気持ちを代弁している様なものであり、特にその一言に対して非難の声は届かなかった。
7人が呆然としている中、上空からキーリとティア、彼女に運ばれている悠が降りてきた。
「ノア・・・久し振りだな。」
「そうだったな_____取り敢えず、すまなかった。」
「気にするなよ。そして_____お帰り。」
悠の一言で他の者達も改めてノアの方に向き直る。
懐かしい感じをじっくりと噛み締め、こんな時に返す言葉を笑顔で返す。
「_______ただいま。」
本当にノアがみんなの元へと戻ってくれた瞬間だった。
ノアが居なかった日常を過ごしてきた悠達。しかしこうして欠けたピースがハマったかのようにノアが帰ってきた。
やっぱり、ブリュンヒルデ教室はこのメンバーでないと。
そう全員が感じ、ノアを迎える。
その表情は紛れもなく家族の如く、暖かいものだった。全員、少しだが涙が目に溜まっている。しかし決してオーバーなリアクションでは無い。本当に嬉しいが故に出てきた物だった。
もっと余韻に浸っていたい気持ちに駆られるが今はそんな場合でも無いと自分を律し、今全員が思っている疑問について問いかける。
「_____ユグドラシルは、どうしたんだ?突然動かなくなったが・・・」
「それか、それならティアがやった事だ。」
「え!?ウソォ!」
真剣な疑問をぶつけたつもりがふざけているとしか思えない答えが返ってきて素っ頓狂な声をあげる。
「何だそのリアクション・・・まぁいい、正直俺にも分かってない事が多いからその辺りはキーリに聞いた方がいいと思うぞ?」
「それもそうか。で?どうなんだ、キーリ。」
「私がやったのはティアの角を完全なモノにする為の処置よ。ティアはそれによって今、ユグドラシルを含む電磁的な干渉を全てシャットアウトしてるのよ。」
「なっ_______そんな事が・・・可能なのですか?」
キーリから告げられた事実に一同が驚きを隠せずにいる中、深月が口を開く。
「出来ないわよ、普通なら。だけど今のティアにはそれが出来るのよ。」
「ど、どうしてだい?」
「理由は話せばなるけどいいかしら?」
「あぁ、構わないから続けてくれ。」
「ティアにはダークマターを無意識に電気に変換する癖があるのよ。それはあなた達も分かっている事でしょう?
そしてユグドラシルがダークマターにハッキングができるのもダークマターというイメージだけの精神波で操る物をそれよりも大きな力を持った思考力を持つ電気信号で干渉しているからなの。だからティアにもその電気に変換する癖を活かしてもらって、ユグドラシルと同じ事が出来るようにしたのよ。それが私の行った処置の全貌よ。満足かしら?」
「・・・何を言ってるのかあまり分からないけど、何となく分かった。」
「ええ、つまりはティアさんがこの辺りに電気的な障壁を張り巡らし、ユグドラシルの枝を防いでいるという解釈でいいのですか?」
「まぁ、そういう事で合ってるわ。」
リーザとフィリルが各々の反応をしつつ、それを聞き、ティアが頭を押さえながらもキーリに尋ねる。
「じゃあ・・・今のティアなら、ユウ達を守れるの?」
「ええ、今のままあなたがダークマターを生成し続けてこの障壁を途絶えさせなければね。」
すると、ティアは未だにおぼつかないような足取りで立ち上がる。頭には手で隠れており見えていなかったが玉のような汗が大量に滲んでいるのが見て取れた。また、肩で息をしておりどれだけ疲労が蓄積しているかが痛い程によく分かった。
それもその筈だった。突然体をイジられて作り変えられ、その力を使うためにダークマターを生成し続けているのだ。これだけの大きな事が連続して起こっているのだから疲労が溜まらない訳が無かった。
しかし、ティアはその疲労を感じさせぬような声と態度でノア達に短く告げると、真紅の翼の形をした架空武装を作り出す。
「ユウ_______ティアについて来て。ティアがユウ達をユグドラシルの所まで運ぶの。」
大丈夫かと心配する言葉をノア達は掛けようとしたがティアが何も弱音を吐かずにそれどころか心配をかけさせまいと無理をして強がっているのだ。そんな彼女にその言葉は無意味でいて、彼女の気持ちを裏切るようなものであった。だから彼らは何も言わずに頷いた。
しかし、やはり何もしないのは我慢ならなかったのかリーザがティアに歩み寄り彼女を抱きしめる。
「・・・分かりました。お願いします、ティアさん。けれど貴方はその障壁の維持に集中して下さい。わたくしが貴方を運びますから。」
その言葉を聞き、ティアは架空武装を消し、リーザの腰回りに腕を回す。
「ありがとなの、リーザ。」
彼女は小さな声で礼を告げる。
そして深月が篠宮先生に向かい言い放つ。
「それでは篠宮先生_______行ってまいります。」
「あぁ、こんな状態ではサポートも出来ないが・・・頼んだぞ、竜伐隊隊長、物部深月。」
わざとらしく役職まで呼び了承する篠宮先生。
それに対し、少しバツの悪そうな顔をしたがいつもの凜とした表情を取り戻し、全員と共に敬礼をして空へと飛び立っていったのだった_______
〜*〜
一同は空を飛びつつ、ユグドラシルからの攻撃に備えていた。そして、やはり毛細血管のように枝を伸ばしたと思うと槍のように変化させ、放ってきた。
「_____来ました!総員、防壁用意を_____」
「まったく・・・こっちにはキーリとアリエラ、それと俺で防御は十分だっての。なぁ?」
「ええ、あんな燃えやすそうな枝なんて一瞬よ。」
「本当だよ。あまり舐めてもらうと困るね。」
上空からの枝は一斉に灰と化し、地面へとパラパラと落ちていく。左右からの枝は浅紫の魔方陣に阻まれたかと思うと次の瞬間には爆発四散していた。
下からの枝はアリエラが空気で動きを止め、ミスリルの塊を落とし、へし折っていた。
このような感じで攻撃を掻い潜っていきついにユグドラシルまで10キロメートルの所まで接近する。
深月が作戦の内容を叫び、全員がそれに了解の意を返す。
その時、ティアが焦った叫びをあげる。
「みんな!今すぐ急降下なの!」
何があったのか状況も分からないまま急降下する。
すると先程までいた場所には閃光が走っていた。
「また来るの!」
「総員、さらに降下!」
悩んでいたのも束の間、第2波を感じ取ったのかティアがまたも叫ぶ。次は深月がすぐさま指示をだし、さらに高度を下げる。先程と同じように閃光が走っていた。
「へぇ・・・すごいな、これは・・・ヘキジでも防げそうにないな・・・」
ノアが皮肉を込めた様子で呟く。顔には焦りからか汗が薄っすらと滲んでいた。
「な、何なんだい!?何かが飛んでくるのは見えたけど・・・」
「俺の予想だが、電磁的な干渉を出来るとなると何を弾丸として撃ち出してるかは分からないが恐らくは_____レールガンだ。」
「そ、そんなものどう回避しろと言うんですの!?」
驚きと焦りが混じった声で叫ぶリーザとアリエラ。
しかしそれを宥めるかのようにキーリが声をかける。
「大丈夫よ。ティアは二回も攻撃を感知したのよ?つまりはユグドラシルの行動が分かっていると思ったのだけど、違うかしら?ティア。」
「うん、行動までは分からないけど何だかピリッて怖い感じがしたの。」
「やっぱり_____ティアの角は外からの電磁波にも敏感なのね。それなら何とか回避は間に合うはずよ。」
するとまたティアが血相を変えて叫ぶ。
「っ_____また来るの!」
「総員、右へ退避!」
「待ってミツキ!右はダメ_____!」
ティアが必死に制止させようとしたが間に合わず、ノア達はレールガンの光に呑み込まれていった_____
〜*〜
数秒後、自分が生きていると自覚し恐る恐る悠が目を開ける。すると周りの者も同じように、身体中に何度も見てきたノアのあの魔方陣が1人につき1枚ずつ展開されていた。
そして違和感に気がつく。1人_____この魔術を使ったであろう本人が居ない事に。必死にあらゆる方向を見渡すアリエラ達。
そしてアリエラが真っ先に彼を見つける_____間に合わなかったのか、または少ししか展開が出来なかったのか身体中に大火傷を負い富士山の近くの樹海に落ちていくノアの姿を_______
ありがとうございました!
物語も佳境の中でも終わりに近づいてきました。
そして今回は次回に向けての布石のような物です。
明日は何も用事が無いので早めに投稿出来るかもね!