【完結】1人の男として、兄として。そして___   作:千倉

31 / 31
番外編最終回です!

8000字程でそれなりに長いですよ。

それではどうぞ!


〜番外編〜エクソシストは親友に別れを告げる

(さぁ〜てと・・・・1人でやると引き受けはしたが・・・lv4と一対一で勝てるか・・・・アレンにユウ、マリのおっさんが3人掛かりでようやく倒されたらしいからな・・)

 

「えくそしすとですか?おまえは。」

 

見た目にそぐわぬ声をラビに掛けるlv4。

 

それにラビは応じて武器を構え直す。

 

「そうさ・・・俺は・・・お前を倒すさっ!!」

 

「ふふっ、ひっしですね。」

 

「満!満!満!満!」

 

ラビの槌が巨大化する。

その巨大化したlv3には及ばないがそれでもlv4の何十倍はあるサイズとなり、それが振り抜かれる。

 

「きゃは♪その程度ですか?エクソシスト。」

 

その槌をいとも容易く片腕受け止める。

 

しかし、それだけで終わる筈も無く_____

 

「たりめーだろ・・・・劫火灰燼、直火判ッッ!!」

 

槌から蛇の形をした炎が飛び出してlv4を飲み込む。

 

そのまま炎の奔流にlv4は流され続ける。

ラビはそのまま火判を解かずlv4にダメージを与え続けた。が、突然その炎の大蛇が霧散する。

 

「!?何処さ・・・・何処行きやがった・・・?」

 

辺りを見渡すラビ。

しかし、消えたlv4の姿は何処にも見えない。

 

「まったく・・・・やれやれです。」

 

後ろからlv4の特徴的な声が聞こえる。

それに反応して即座に後ろへ振り向くラビ。

 

しかし、凄まじい衝撃と痛みが体を走り抜け、次の瞬間には100メートル程先の高層ビルに突撃する。

 

「さて・・・まず1人・・・みなごろしです。」

 

表情1つ変えず、まるで彼との戦闘はただの作業だったかの様にlv4は自分が作られた目的を遂行する意を呟いて示したのだった_______

 

〜*〜

 

倒壊したビルの瓦礫の上。

 

そこにlv3を目の前に悠とイリスが手を繋いで立っていた。

 

そして、彼女のダークマターを借りて悠が対竜兵装を生成し始める。

 

彼の頭の中にある兵器の設計図。

そこにイリスのダークマターを流し込み、物質化する。

 

「対竜兵装_______マルドゥーク!!」

 

現れたのは巨大な一基の砲台。

 

しかし、ダークマターが足りず所々が欠けた1発限りの欠陥品だった。

 

「マルドゥーク・・・・ファイアッ!!」

 

エネルギーがチャージされ、砲身から蒼色の炎が発射される。その炎はlv3に直撃、その身体を飲み込む。

 

「頼むっ・・・・倒れてくれ・・・!」

 

物質化の影響による負荷で頭を抱えながら歯を食いしばり、炎に包まれたlv3を凝視する。

 

「どう_______なっちゃったの?」

 

それを見ていたイリスも少し青くなった顔で不安げな声をあげる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな焦りも束の間。

lv3があげたと思われる咆哮に伴い、炎がかき消され中から所々が焦げているlv3が現れる。

 

「!クソッ・・・・硬い・・・!なら・・・・」

 

もう一度横に居るイリスに手を伸ばし語りかける。

 

「もう一度だ!今度はバベルを試す・・・・力を貸してくれ、イリス。」

 

「うんっ!もちろんだよ、モノノベ!」

 

イリスも彼の手を取り再びダークマターを彼に譲渡する。

 

そして今度はマルドゥークの主砲、バベルの設計図を物質化させる為に使う。

 

こうして形成されたバベルもまた欠陥品だが今はそれを維持する事すらも限界に近かった。

 

「マルドゥーク主砲_______バベル、ファイアッ!!」

 

今度は砲身から放たれた物は重力の塊である黒の奔流。

それは砲身から帯を引きながらlv3を包み込む。

 

ぎゃおおおおおおおおおおおおおおおお_______!!

 

奔流に包み込まれ苦しげな声を上げるlv3。

 

この兵器は包み込んだ対象を圧倒的な重力の力で圧殺する兵器。相当なパワーか、自身も重力を操る事が出来なければ抗うのは困難だ。

 

「これでどうだ・・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒の奔流がその大きな口を閉じた。

 

そしてそこには何も無く瓦礫の海が広がっていた_____

 

周りで戦っているlv3以外に悠とイリスが戦っていたlv3の姿は何処にも見えない。

 

「やった!やったよ!モノノベ!」

 

「ああ。やったな、イリス!」

 

歓喜の声を上げる2人。

束の間の達成感に彼らは浸かっていた_______

 

〜*〜

 

場所は打って変わり、深月とlv3が一対一で対峙している。

 

両者ともに睨み合ったまま動かない。

 

と、深月が手に持っていた虹色の弓_______五閃の神弓(ブリューナグ)に反物質の矢を番える。

 

それに反応したのか深月を潰そうとlv3が腕を振り下ろす。

 

空気生成により宙に回避して反物質の矢を放つ。

 

「終の矢、地に落ちる星(ラストクォーク)!」

 

矢がlv3に直撃する。

しかし、起こるはずだった爆発は起こらない。

 

「なっ・・・・!」

 

(そうか・・・・外殻が堅すぎて矢が刺さらなかったんですか・・・)

 

即座に状況を分析する深月。

 

さらに、再び迫ってくる腕にも対応して回避する。

しかし、回避した先にはもう片腕が迫ってきていた。

 

「くっ・・・・!」

 

歯を食いしばり、更に大量の空気を生成して何とか紙一重で回避する。

 

しかし、その風圧で華奢な体の彼女はあっけなく吹き飛ばされ、地面に叩きつけられる。

 

「かはっ・・・・」

 

彼女が地面に叩きつけられるとか細い呼吸音にも似た音を漏らし、血を吐く。

 

「こんなのじゃ・・・・生徒会長の・・・・面目・・・丸潰れじゃあ・・・ないですか・・・」

 

珍しく軽口を叩きながらも何とか立ち上がる深月。

 

しかし、その姿はフラフラで今にも折れてしまいそうだ。

 

そんな彼女にも容赦せずにlv3は彼女を掴んで自分の顔の目の前まで持ってくる。

 

「ぐああああああああああああああ!!」

 

強く握られ、体の各部分が軋む。

内臓は圧迫され骨は悲鳴をあげながら折れかける。

 

そして、lv3は口に雷の様な紫のエネルギー塊が充填される。

 

(何も・・・出来ない・・・・抵抗出来ない・・・・ここまで・・・なのですか・・・すいません・・・・兄さん・・・・)

 

 

紫の奔流が彼女を飲み込んだ_________

 

〜*〜

 

「さてと・・・・あの大きな奴・・・どうしますか?」

 

lv3を前にしたリーザ、フィリル、ティア、レンは若干その大きさに圧巻されながらも作戦を練る。

 

「とりあえず・・・・いつも通りに・・・・やってみればいいんじゃない?」

 

「ティアも賛成なの!」

 

「ん!」

 

フィリルの提案した普段の対ドラゴン戦と同じ様な展開をしようという提案に他の2人も同意する。

 

「ですわね。細かい作戦を練るのはその後ですわ。

やりますわよ!」

 

その指示で全員が架空武装を展開する。

そして戦闘が此処でも始まった。

 

「貫け閃光っ!」

 

リーザのグングニルから放たれたレーザーは確かに直撃したがその外殻に傷1つつかなかった。

 

他の3人も各々応戦するがまるで応えている様子はない。

 

「くっ・・・このままじゃ・・・・埒もっ・・・・あきません・・・わっ!」

 

めちゃくちゃにlv3が腕を振り回しているせいで近づく事さえかなわず、何とか空気生成で飛び回りながら回避するのに手一杯だった。

 

「一旦引きますわ!皆さん、あのビルの屋上へ!」

 

『了解!』

 

リーザが見切りをつけ、指示を出す。

 

3人も応答して何とか攻撃を掻い潜り屋上へと到達した。

 

「さて・・・・どうしますか?あの怪物には生半可な攻撃は堅すぎて効きませんわ・・・」

 

リーザ達を見失ったlv3はキョロキョロと辺りを見回しながらウロウロしている。

 

しかし、いずれは彼女達が見つかるだろう。それも時間の問題だった。

 

リーザの言葉に何も言えないフィリル達。

しばらく考え込んでいるとティアが口を開いた。

 

「リーザ、細くて貫通しやすいレーザーは出せるの?」

 

「え、えぇ出せますが・・・それがどうかしたんですの?」

 

唐突な質問にキョトンとしながら答えるリーザ。

 

それに軽く反応を返しながらティアの質問は続く。

 

「レン、雷は出せる?」

 

「ん!」

 

質問にイエスの意味を込めて反応を返す。

 

「よし!これなら行けるの!」

 

「何をするつもりなの?」

 

「いい?今から説明するから聞いてほしいの!」

 

「分かりましたわ。」

 

誰も何も作戦を思いつかない以上、ティアの作戦に藁にもすがる思いで3人がティアの作戦の内容を集中して聞き入る。

 

「・・・なるほど。それなら行けるかもしれませんわね。」

 

「それしか・・・方法はないね。」

 

「ん」

 

作戦の内容を聞いて感心する3人。

 

ティアのこの作戦が唯一この状況を打破出来るものだと全員が感じ、再び迫ってきているlv3に向き直り、架空武装を展開する。

 

「行きますわよ!!」

 

リーザの声で全員が空気生成で空に飛び上がる。

 

そして、ティアの作戦が始まった。

 

「貫け閃光っ!!」

 

またも、リーザのレーザーが放たれる。

 

しかし、先程とは違い範囲を徹底的に狭めて貫通力を重視した細いレーザーだった。

 

それがlv3の頭部に直撃した。

すると、頑丈な外殻に少しだけヒビが入った。

 

「今ですわ!ティアさん!」

 

「分かってるの!」

 

ティアが架空武装からミスリルの槍を生成する。

それを風を利用してlv3の先程リーザが空けたヒビに刺しこむ。

 

何とか反撃しようとするがlv3の攻撃は一切彼女達には当たっていない。

 

「みんな!行くの!」

 

そして全員が全力の物質変換で雷を創り出す。

 

雷の鉄に引き寄せられる性質により避雷針となっているティアが作ったミスリルの槍に全員の雷が集まる。

 

数億ボルトにもなった雷は一瞬でlv3の体内を駆け巡り組成をドンドンと破壊していく。

 

そして口や目から煙を上げながら倒れたと思いきや次の瞬間には霧散して消えていた_______

 

 

「やりましたわ!やりましたわよ!」

 

「やったーーー!!」

 

「ようやく終わったの・・・少し、疲れた。」

 

「ん!」

 

みんなでハイタッチして喜びあって勝利を分かち合った_____

 

〜*〜

 

瓦礫の海で、アリエラか自分の膝に疲労困憊で倒れたノアを乗せ、彼を必死に起こそうとしていた。

 

「ノアくん!起きてっ!起きてよ!」

 

必死に語りかけるが彼からの応答はない。

息はしているのだが非常に粗く、顔は赤くなり体温がドンドンと上昇している。

 

「お願いだから・・・・起きてよっ・・・・!」

 

涙を流しながら彼を抱きしめる。

 

そこに、lv3が暴れまわった影響で瓦礫が飛んでくる。

直撃すれば致命傷は免れない程サイズだった。

 

彼女はノアを庇うように飛んでくる瓦礫に背を向けた。

 

目を閉じて痛みに堪えるような動作をする。

 

しかし、それは意味をなさなかった。

 

彼女に直撃する前に瓦礫が粉々に砕けたからだ。

 

「ぐ、ぐるじぃっ・・・・起きた・・・がら・・・放してぐれっ・・・・」

 

瓦礫を粉々に砕き、かっこいい登場__________となる筈だったが彼女に思い切り抱きしめられ更に豊かな胸に顔面が埋もれている所為で心拍数はドンドンと上昇しようとするが窒息直前によりドンドンと顔は青ざめていく。

 

何とか絞り出した呻き声に彼女が気付いて少し顔を赤らめながら彼を放す。

 

「ゴ、ゴメン!その・・・苦しかったかい?」

 

「苦しかった様な・・・男としては最高の喜びを感じていた気もするが・・・またぶっ倒れかけはした。」

 

「な、なななな何を言ってるんだい君は!!」

 

少ししか赤くなっていなかった顔は真っ赤になりノアの背中を照れ隠しなのか純粋におこっているのか、バシバシと叩く。

 

「冗談だ!冗談!痛いからやめてくれ!」

 

「はっ・・・・ゴメン。」

 

「何回謝るんだよお前は・・・・さてと、今はどういう状況だ?」

 

「えっと・・・今は物部クンとイリス、深月、リーザにフィリル・・・・って、ノアくん!あれ!」

 

〜*〜

 

紫の雷に飲まれた深月。

 

しかし、体に痛みは無く恐る恐る目を開ける。

 

「よぉ、間一髪・・・・だったな。」

 

ノアが彼女の前に立ち、雷を結界で受け止めていた。

そして、具現化したハルパーを担いでいる。

 

「ちょっと待っとけ・・・・オラァッ!!」

 

鎌を真下に振り下ろし腕を一刀両断する。

 

当然斬られた腕は重力に従い落下を始める。

 

そして深月を握っていた手から力が抜け、深月も空中に放り出される。

 

それをノアがキャッチしてお姫様だっこで抱える。

 

「大丈夫か?随分とボロボロだが・・・・」

 

「ありがとう・・・・・ございます・・・ノアさん。」

 

痛みに耐えながらも薄く笑ってノアに礼を言う深月。

 

「おいおい、無理すんなって。多分肋骨と足の骨が折れてるんだろ・・・おとなしくしとけ。」

 

握られていた事と彼女の右足があり得ない方向に曲がっていることからそう判断したノアは声を掛ける。

 

そう言われると深月は安心したのか限界を迎え、気絶してしまった。

 

「悠!イリス!」

 

飛びながら悠とイリスを見つけると彼らの元に着陸する。

 

その途中でlv4にボコボコにされているラビを見つける。

そして、近くにいたリーザ、フィリル、レン、ティアにlv3を任せて悠に深月を預ける。

 

「悠、深月を頼むぜ。

多分肋骨と足の骨が折れてるから丁寧にな。」

 

「な!?大丈夫なのか!?」

 

「気を失ってるだけだ。よっぽどの事がない限り死にはしないだろ。」

 

「そうか・・・良かったっ・・・良かったっ・・・!」

 

涙を流しながら深月を抱きかかえる悠。

 

突然やってきたノアにまだ驚いているイリス達にも事情を話す。

 

「お兄ちゃん!大丈夫なの!?」

 

「ん、あぁ。何も問題は無いぞ。至って健康だ。」

 

「遅いですわよ・・・・」

 

「さっきまで半分死人だった男に容赦ねぇなリーザさんよぉ・・・・まぁいい。お前ら、あのデカブツ頼めるか?ちょっとボコされてるラビを叱りに行かねぇとな。」

 

「任せるの!だから・・・早くラビの所に行くの!」

 

「そう・・・早く行って。あれ位私達でどうにかなる。」

 

「感謝するぜお前ら!」

 

そう言うと彼は目にも止まらぬ速さでラビの元へと向かった________

 

〜*〜

 

ビルに叩きつけられた後もlv4と戦闘を続けていたラビ。

しかし、防戦一方でもドンドンと圧倒され遂に意識が途切れかけていた。

 

「あら、もうおわりですか?」

 

lv4が地面に倒れたまま動かないラビを見つめながら少し意外そうな顔を上げる。

 

しかし、すぐに彼の元へと歩み寄る。

 

「まぁいい、しんぞうとあたまをつぶしてあげすよ。」

 

紫の光を右手に宿してラビの頭に振り下ろす。

 

 

しかし、lv4の拳とラビの頭の間に黒色の鎌が割って入る。

 

甲高い金属音をあげて拳を弾き返した鎌の持ち主を静かに睨みつけるlv4。

しかし、彼はlv4には語りかけずいきなり________

 

「オイバカ兎テメェッ!!何寝てんだ起きろっ!!」

 

鎌の持ち手の部分でそれなりに重傷のラビをぶっ叩き始めたではないか。

 

「うっ・・・・うるせぇさ・・・・こちとら・・・・ボロ・・・ボロ・・・・なんよ・・・」

 

何とかラビが槌を杖代わりに使い愚痴りながらも立ち上がった。

 

「知らんなンな事。それよりもだ・・・・あの気持ち悪りィ奴の退治が優先だろ?」

 

「はは・・・・この人でなし・・・・」

 

何とか槌を構えて戦闘態勢を取る2人をlv4が睥睨するかの様に見つめる。

 

「なんなんだおまえは・・・・まぁいいです!」

 

そう言うと地面を蹴り一瞬でノアの眼前に迫る。彼の視界がlv4で埋め尽くされる。

 

また、あの紫の光を右手に宿らせ殴ろうとする。

 

しかし、それは叶わず下からの衝撃で少し吹っ飛ばされる。

 

「エンブ!!」

 

札を握りしめたノアの右拳が黒炎と共にlv4にアッパーをかます。

 

「ラビッ!!」

 

「分かってるさ!コンボ判剛雷天!!!」

 

炎と雷の竜がlv4を飲み込んだ。

流石にこれは少し応えるらしく小さく呻き声を漏らす。

 

「まだまだだぜっ!!」

 

ラビの竜の中のlv4を蹴り上げるノア。

黒炎がlv4を覆い尽くすがその黒炎が晴れる暇も与えず拳と脚の連撃をかまし続ける。

 

「最後にそのウザったらしい羽、ぶった切ってやるぜっ!!」

 

瞬時にハルパーを展開、具現化させるとlv4の羽を鷲掴みにして切り落とした。

 

吹き飛ばされたlv4は口から煙を上げ、ボディを焦がしながら地上へと落下していく。

 

「はっ!こんなもんか。拍子抜けだな・・・」

 

余裕からか追撃はしないノア。

そんなノアをラビはただ圧倒されながら見ていた。

 

(す、すげぇさ・・・・・lv4をあそこまで一方的に・・・とんでもねぇさ・・・・)

 

「おーい、ラビ!アクマって破壊されるとどうなるんだ?消えんのか?」

 

「ん?あぁ。煙になって消えるんさ。」

 

宙に浮いているノアが自分より少し高い所のビルにいるラビを見ながら話しかける。

 

しかし、上を向いていたノアは気づかなかった。

下を向いていたラビだけが唯一lv4が腕をバルカン砲に変化させてノアにその銃口を向けている事に気づく。

 

「ころすころすころすころすころす・・・・っ!!」

 

鬼気迫る形相のlv4から放たれた無数の銃弾。

 

「うおっ!!」

 

それに驚き急いでハルパーから暴風を起こす。

 

それで大半の銃弾は勢いを無くして落ちていく。

しかし、10発程が彼の元へと飛んでくる。

さらに、銃弾にはアクマのウイルスが含まれており当たった部分から腐食して壊死していく為拳を使って落とす事も出来ない。

 

「クソッ!面倒クセェ・・・・」

 

ミスリルのナイフを構えて落とそうとする。

だが、目の前に振り下ろされた巨大な黒い槌に銃弾は全て落とされた。

 

「ラビ!?バカおまっ・・・・」

 

空を飛ぶ手段を持たないラビがビルから飛び降りて銃弾を落としたのだ。

当然、彼の体は落下していく。

 

「ちょ!ちょっとキャッチしてくれさぁーーーーーーーーーーー!!」

 

「あンの馬鹿っ・・・・!」

 

憎たらしげに呟いてラビに追いつき何とか彼の足を掴んで落下を止める事が出来た。

 

「後先考えてそう言うことしろやボケッ!!」

 

「まぁまぁ、お前も俺も助かった事だし・・・・それより、lv4を破壊する事が優先さ。」

 

「はぁ・・・・そうだな。」

 

地上に降り立ち再びlv4と退治する2人。

 

翼をもがれたlv4は何やら前のビール腹でガリガリのよく分からない体型ではなく筋骨隆々とした姿になっていた。

 

「うぅわっ!きんもちわるっ!!」

 

それを見て大袈裟過ぎるくらいに引くノア。

ラビもその姿を見て言葉を失いながら引いている。

 

「おまえたち・・・・さんざんやってくれたな・・・・ころして・・・やるっ!」

 

明らかな憎悪を滾らせながら2人を見つめるlv4。

それを見てノアは自分の拳を勢いよく合わせる。

 

「よっしゃ、いいだろう。またボコボコにしてやる!行くぜ、ラビ!」

 

「元気が良いな・・・・お兄さん、もうそんな元気ないさ・・・・」

 

またもやlv4とノアが激突する。

今回は先程のような不意打ちも通用せず真っ向から拳がぶつかり合う。

 

その風圧で周りの瓦礫が吹き飛び彼らの下の地面が大きく凹む。

 

「どわぁっ!?何なんさぁ!?」

 

驚いたラビが素っ頓狂な声を出す。

そこにlv3を片付けた悠やリーザ、アリエラ達が歩いてくる。

 

「おい、ラビ・・・・一体どうなってるんだ?」

 

深月を優しく抱えながら悠が今の現状をラビに問いかける。

 

「絶賛、ノアとlv4で殴り合ってるんさ・・・」

 

「んなっ!?あんなのとまともに戦えているのですか!?それも1人で!!」

 

リーザも素っ頓狂な声を上げ、それが伝わったかのように他の人達にもざわめきが生じる。

 

「ノアくん!!頑張れえええええええぇぇぇぇ!!」

 

突然アリエラが前に出たかと思うといきなり彼を応援し始めた。それに呼応してイリスやティアもそれを始め、次第に全員が彼を応援していた。

 

(アリエラ!!他に悠達も・・・・!

全く・・・勝つしかねぇじゃねぇか!!)

 

「オラアアアアアアアアァァァァァァァァァァ!!!」

 

叫んで更に手数を上げるノア。

殴っては殴り返され、蹴っては蹴り返されの攻防を繰り返していたが彼の渾身のラッシュによりノアが優勢になる。

 

「これで、終わりだああああああああああ!!」

 

「ぜったいに・・・・ころおおおおおおおおすっ!!」

 

2人の渾身の拳がぶつかり合う。

ノアの腕が負荷に耐え切れず血を噴き出す。

それを見てlv4は勝利を確信し、にやける。

 

しかし、彼は諦めていなかった。

愛する者が見守り、応援する中で絶対に守ってみせるという気合。その意思が彼にさらなる爆発力を与えた。

 

「何笑ってんだこの野郎!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の瞬間、lv4の腕が砕け、ドンドンとノアの拳がボディを破壊していく。遂に頭部に到達、その頭部を殴り壊した。

 

 

「す、すげぇ・・・・すげぇさ!ノア!!」

 

ラビが歓喜の声を上げる。

それに連鎖してみんなも喜びの声を青空に夜の満天に輝く星空に響かせた_________

 

〜*〜

 

翌日、アクマによる被害でマトモに機能しなくなった東京には滞在し続ける事が出来ず、結局1泊で帰る事になった。

 

更に、ノアとラビは部屋が女子の分しかない事を告げられた途端居場所を失い、外で寝泊まりする事になった挙句、ノアの連帯責任という事でラビと共に深月とリーザからアクマの強襲が無いように監視させられる事になり、2人はマトモに寝る事が出来ず、目はギンギンに開き濃いクマができて髪の毛もボサボサでボロボロの衣服を身に纏ったままだった。

 

「キ、キツイ。昨日の戦いよりよっぽどキツイ・・・・」

 

「流石に・・・あれだけボロボロで、寝る事も出来なかったのは初めてさ・・・・」

 

空港でソファに座りながら飛行機を待つ2人はブツブツと愚痴をこぼしていた。

 

しかし、急にラビが話題を変える。

 

「さて、今日でお別れだな、ノア。」

 

「ん?あぁ・・・・そうか、もう終わりか。」

 

「あれ〜?寂しいんさぁ〜?」

 

少しシュンとしたノアを見ていつもの軽い口調で彼をからかうラビ。

 

それに対して顔を真っ赤にするノア。

 

「う、うるせぇっ!そんなんじゃねえよ!

むしろ嬉しいくらいだねっ!」

 

「ははっ!ノアは嘘が下手さぁ〜。」

 

「嘘なんかついてないわ!

これが俺の本心だよ!!」

 

「はいはい。そうですね〜。」

 

(殴りてえっ・・・・!!)

 

「アリエラ・・・・・何としてでも守れよ。」

 

「!?・・・・何だよ・・・・いきなり・・・」

 

「見た感じ、お前惚れてんだろ?なら、絶対に守り通すんさ。それくらいの覚悟を決めるんさ。」

 

「・・・・当たり前だ。それに、アリエラだけじゃない。悠や深月、リーザにレン、フィリルにティア。全員守り通してやる。」

 

「そうか・・・頑張れよ。」

 

「お前こそな・・・親友(とも)よ。」

 

2人は無言で拳を合わせ、別れを告げた_________

 




ありがとうございました!

本当に『1人の男して、兄として。そして_______』はこれで完結です!

長い間読んでくださった方、本当にありがとうございました!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。