ロストロギアの少女   作:幽々やよい

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少し短めですが、ここが切りが良さそうなので。

投稿します。


第15話 運命が変わるときなの

 駆動炉に向かっていたなのはとユーノがソーフィヤ達に合流すると、ソーフィヤとクロノから今回の事件の真相と今しようとしている策について説明を受ける。

 

 

「そっか…。そういう事だったんだね。分かった。アリシアちゃんを助けるためなら、私も協力するよ!」

 

 

「僕も、周囲に魔力波の影響が広がらないよう、結界を作っておくよ。」

 

 

「何かあった時にはすぐ解除できるようにしろよ?避難できなかった、なんてなったら洒落になら無いからな。」

 

 

「分かってるよ!流石に僕もそこまでへまはしないって!」

 

 

 若干クロノのユーノ弄りが入ってしまったが、二人から快諾を得て更に準備を進めていく。

 最後になのはから、なのはが封印した分のジュエルシードを預り、計21個のジュエルシードが集まったところで準備が完了した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ポットから少し離れたところにプレシア、ポットの隣にフェイト、そのほぼ中間くらいの場所にソーフィヤが。

 そこから少し離れてユーノが結界を張り、有事に対応できるようなのはとクロノがいる。

 

 

 ポットの蓋は少し前に開け、作戦開始後にフェイトがポットの中に入り、アリシアに直接触れて魔力を流す話になっていた。

 そして、アリシアの魔力の流れが正常になり次第、プレシアがジュエルシードを起動させる流れになっている。

 

 

「それじゃあ皆さん、準備は大丈夫ですか?では行きましょう。フェイト、お願いします。」

 

 

「分かった。行くよ…!」

 

 

 そう言うとフェイトは、ポットの中に入りアリシアに触れる。

 

 

(ぐっ…!?予想してたより魔力の流れが強い…!)

 

 

 アリシアに触れてみて、改めて分かった。駆動炉事故でアリシアに与えられた影響は、自分達の想像を上回る。辛うじて身体が生きているのが本当に奇跡と言えるレベルで、彼女の身体は暴走魔力に蝕まれていた。

 

 

(…ううん。ここで泣き言を言ってちゃいけない。アリシアはもっと長い間この辛さを味わっているし、何より皆がアリシアを助けようと頑張ってる!私も、頼まれたことはやり遂げないと!)

 

 

 フェイトは改めて気合いを入れ直し、アリシアに魔力を送りつつ体内を巡らせるように操作する。全身からの脂汗が止まらない。苦悶の表情を浮かべ続けながらも、少しずつ状態を改善していく。

 

 

 15分くらい経った頃、ソーフィヤが感じていたアリシアの反応に変化が生じる。

 それまでは強い魔力反応によって生命反応がかなり弱くしか感知できなくなっていたが、魔力反応がある程度落ち着き、生命反応が少しずつ回復してきていた。

 

 

(魔力によるアリシアの身体への負担が、大分減ってきてる…。これなら!)

 

 

 ソーフィヤは手に持っている20個のジュエルシードを、自分の周囲に浮遊させる。そしてプレシアへと叫んだ。

 

 

「プレシア、想定より少し早いですが、始めてもらって大丈夫です!」

 

 

「分かったわ。…お願い、アリシアを、アリシアの身体を元に戻して!」

 

 

 プレシアがそう願うと、ソーフィヤを含めた21個のジュエルシードが輝きを放ち始める。その輝きは先程までプレシアが使っていたときよりも、かなり強い光を放っている。

 

 

 放出されていた魔力は次第に集束されていき、2つの巨大な魔力球へと変化していく。

 その直径が2m程になった段階で、ソーフィヤはフェイトに叫ぶ。

 

 

「フェイト、ジュエルシードの効果が発動するから、一旦アリシアから離れて!」

 

 

「!分かった!」

 

 

 ソーフィヤの声の後、フェイトは即座にアリシアから手を離し、ポットの外に出て距離を取る。先程の打ち合わせの時に、ジュエルシードの魔力波に巻き込まれないよう、指示があったらすぐに離れるよう話し合っていたのだ。

 

 

 フェイトがポットから離れると同時に、2つの魔力球からアリシアとプレシアに魔力が放物線を描いて発せられる。

 それぞれの魔力が二人を包み、やがて小さく集束し、一気に周囲へと爆散する。

 この衝撃でポットが破裂したが、中から出てきた二人に大きな怪我などは無いようだった。

 

 

「アリシア!」

 

 

 ポットが破裂したことで支えを失ったアリシアが地面に落下する直前で、急いで飛んできたフェイトが抱き抱える。

 どこかをぶつける前にキャッチ出来たようで、怪我等は見当たらなかった。フェイトはほっ、と安堵の息を漏らす。

 

 

 フェイトに少し遅れて、プレシアもアリシアの所に駆け寄ってくる。

 

 

「アリシア!アリシア!目を覚まして!」

 

 

 プレシアは必死に、アリシアに話しかける。すると、ゆっくりと、アリシアの瞼が開かれていった。

 

 

「ま、ママ…?」

 

 

「アリシア…!ええ、お母さんよ!」

 

 

「あはは…ちょっと寝坊しちゃった。」

 

 

「いいのよ…!良かった、本当に良かった…!」

 

 

 プレシアは、アリシアにすがり付きながら涙を流す。

 それを見て「あはは…」と少し笑みを溢しながら、フェイトの方に顔を向ける。

 

 

「遅くなっちゃったけど、初めましてだね。私はアリシア。」

 

 

「私は、フェイト。よろしく、お姉ちゃん。」

 

 

「うん、よろしく。」

 

 

 二人は挨拶を交わし、微笑む。二人の表情からは、喜びを感じ取れた。

 

 

「よかった…。成功した…の…ね…」

 

 

「!ソーフィヤ!」

 

 

 役割を終え、張り詰めていた気が抜けて倒れそうになったソーフィヤを、間一髪クロノが支える。

 先程のジュエルシード発動を含めて体力をかなり消費していたのか、ソーフィヤは目を閉じて小さく寝息をたてていた。

 

 

(まさかここまでやり遂げてしまうとは。ソーフィヤ、お前は本当に凄い奴だよ。)

 

 

 最悪ならば死者が出ていたかもしれない状況を切り抜け、死者が出るどころか死んでいたはずのアリシアを助け、誰もが救われる結果を導きだしてしまった。

 

 それをやり遂げたソーフィヤに、クロノは微笑みながら称賛を送った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 少し離れたところで次元震を抑えていたリンディは、誰も失うことなくこの場を終えられた事でホッとする。しかしそれもつかの間、直後エイミィから緊急の通信が入る。

 

 

『艦長!時の庭園周辺から、急激な魔力上昇反応を確認!かなり強力な次元震の予兆と思われます!』

 

 

「強力な次元震の予兆ですって!?さっきまでそんな反応は…!」

 

 

『分かりません、急に反応が現れて!そこにいたら、間違いなく次元震に巻き込まれます!早急にアースラに退避を!』

 

 

「分かったわ。エイミィ、そのまま観測を続けていて。倒れてる武装局員も、早急に転送を!」

 

 

『了解です!』

 

 

 エイミィに指示を出すと、リンディはすぐに今の行動を止め、他の皆がいる方に移動しつつ叫んで指示をする。

 

 

「皆さん、時の庭園周辺から強力な次元震の予兆が観測されました!早くアースラに退避を!」

 

 

「「「「!!了解!」」」」

 

 

「クロノ、貴女は眠っているソーフィヤを一緒に連れていって!」

 

 

「了解です、母さん!」

 

 

「プレシア・テスタロッサ、貴女達も早く!プレシアには私が肩を貸します、フェイトさん、貴女はアリシアさんを!」

 

 

「わ、分かりました!」

 

 

「ごめんね、フェイト。よろしくね。」

 

 

「うん、お姉ちゃん!」

 

 

 クロノがソーフィヤを、フェイトがアリシアを、それ以外は各個人で、退避用魔法陣に素早く移動する。

 リンディは、プレシアに肩を貸そうとする。

 

 

「置いていきなさい。私はもう長くないし、今さら助けて貰うわけにも行かないわ。アリシアが助かった以上、私のやるべき役目は終わったのだから。」

 

 

 プレシアはリンディの協力を断ろうとする。しかし、リンディはそれを拒否した。

 

 

「いいえ、それならば尚更助けないわけにはいきません。アリシアさん、フェイトさんの二人がまだいます。例え先が長くないとしても子供を置いて逝くなんて、管理局員としても、一人の親としても許せません。貴女には彼女達を見守る義務があります。」

 

 

 そう言って、手を肩にかけ、プレシアを立ち上がらせる。

 

 

「二人を置いていって、悲しませる事は、しないでください。」

 

 

「…そうね。それだけはしちゃいけないって分かってる筈だった。悪かったわね。」

 

 

「いえ。とりあえずは、早くここから避難しましょう。あまり余裕もありません。」

 

 

「ええ。」

 

 

 リンディとプレシアも、他の面々と同じように退避用魔法陣に移動し、アースラへと避難する。

 倒れていた武装局員の退避も終え、時の庭園に配置されていた魔法陣を消去した瞬間。

 

 

 

 

 

 

 急激な魔力の膨張と暴走爆発が発生し、飲み込まれた時の庭園は周囲の空間も含めて爆散していた。

 

 

 

 

 




プロットだけが進んで、全く筆が進まない…。

毎日作品を書かれている方々って、やっぱり凄いな…。
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