今の時代から遥か昔、西洋の国には吸血鬼がいた。
個体数は少ないものの強大な力と人の血を吸うことから
町の人々からは恐れられていたのである。
~とある森の奥~
ここにはある館があった。それはとても目に悪そうな赤色で周りの人達からは紅魔館と呼ばれ吸血鬼がすんでいるという噂から近づく者はいなかった。
紅魔館には二人の吸血鬼がいる。ダリオ・スカーレットとローズ・スカーレットである。この吸血鬼はそれぞれ能力を持っていて、ダリオが「あらゆる物を創造する程度の能力」、ローズが「維持する程度の能力」である。
ちなみに維持するとは物の形や存在を維持することが出来る。ということである。
「あなた、もうすぐ生まれそうよ...」
「本当か!?」
ダリオは目を見開いた。さぞ嬉しそうだがローズはそうではない。子を産むということは、相当の傷みを伴うからである。
「うっ...ふー、ふー、あああ!」
「頼む、ローズ、頑張ってくれ!」
ダリオはローズの手を握りしめる。
「う...生まれたわ...!」
その子は女の子で大きな産声をあげていた。
「やった!やったぞ、ローズ!」
「そうね、可愛い女の子だわ、名前はどうしましょう」
「そうだな、キャミィとかはどうだ?」
「ふふ、でも私もずっと前から考えていたんだけどレミリアがいいの」
「そうか、じゃあそうしよう。お前の名前はレミリアだ!」
「ありがとう、じゃあ早速血液をあげなきゃ」
吸血鬼は血液が無ければ生きていけない。無論、それ以外のものも食べることができるが血液を欠かすことは出来ない。
しかしこの家族は人間の血を吸いたくないのだ。その理由は二つある。
一つ目は別に人間の血液でなくてもいいからだ。わざわざ此処から街まで行くより森の動物の血液を吸った方が楽だからである。
二つ目は彼らが人間に対してとても興味があるからである。日用品はダリオの能力で造り出すことが出来るが、時折人間の事を知るために翼を隠し夜の街へ忍び込む。
人間は吸血鬼を敵だと思っているがダリオ達はもっと人間と友好的に暮らしたいのである。
~3年後~
「レミリア、これは?」
「いぬ!」
「じゃあこれは?」
「りんご!」
「ふふ、偉いぞ、レミリア」
「れみりあ、えらい?」
「ただ、ピーマンもちゃんと食べれるようにならないとな」
「うー...」
そしてこの年に新しい娘、フランドールが生まれたのである。今はまだ赤ん坊であるが、きっといい子になるだろうとダリオとローズは思っていた。
~とある町~
この町では最近奇妙な事件が起きている。町の住民がいつの間にかいなくなるのである。ある商人やこの町を支配している王の配下の兵士、様々な人がいなくなっているのである。そこで王は動き出した。
「この事件を起こしているのは紅魔館の吸血鬼だ!皆で協力し吸血鬼を倒すのだ!」
「オー!!」
この街の人々は一致団結して武器の開発や兵士の育成、吸血鬼の弱点の研究などに励むのであった。
しかし、この事件の犯人は吸血鬼ではない。実は王なのだ。王は自分に反対する人や吸血鬼と関わろうとする者などを次々と暗殺しているのだ。