作品内の端末機器の撃破情報は味方だけでなく敵のも表示されるよ。
辺り1面に広がる紫のインクの海。
広場の中央には、緑色に塗られた回転する円筒の高台-頂上からはイカ1匹がギリギリ歩けそうな細道が伸びている-が高らかにその存在を主張している。
遠くの自陣から微かに伝わる7つの炸裂音から、向こうで戦闘を行っていることがわかる。
状況は劣勢。残り時間はあと1分。既に自陣まで塗り込まれている。
…悪くない。
手持ちの武器のリロードは万全。視界は明瞭。スペシャルアタックの準備は完了。
さあ、容易く制圧が出来ると思っている愚か者に、反逆の牙を向いてやろう。
呼吸を整え終わったところで手持ちの武器、14式竹筒銃・甲をインクの海へと静かに構える。この武器の特色であるチャージ時間の短さを遺憾無く発揮し、すぐさま敵陣に向け細道に被せるよう発射。続いて別方向へと発射する。それに続くように潜伏形態へ移行し、発射されたインクの後を追うように移動する。インクが途切れたところで潜伏解除、チャージ、発射。
搭を中心に正方形を描くように、これを繰り返し自らの起動が効く範囲を広げていく。その最中おまけと言わんばかりにスペシャルアタックのメガホンレーザーを自陣へ放つ。壁を透過して緑の波動は突き抜けていく。
…残り45秒。それと同時に手元の端末機器に撃破情報が続けて四つ入る。それを詳しく確認する間もなく2匹のイカがこちらへインクに潜りながら高速機動して来る。聞こえていた炸裂音は七つ。来たのは二匹。撃破情報は四つ。横目で来たイカが味方である事を確認すると、静かに誘導の合図を送る。既に道は作成済みだ。
味方が高台へ登ろうとしているのを見ながら、武器にインクを充填。波打つ音へ即座に反転。追いかけてきた相手に発射。命中。再度速射。インクを撒き散らして爆散しイカの形態で帰還する敵と、滞り無く行われた一連の動作に自らの腕前を確認しつつ、さきほど登った味方のイカに続く。
残り30秒。高台の上から塗りきれていない箇所へインクを放つ。その後敵陣へ直進。復活した敵が先行した味方をすり抜けていくのを見かけたので即座にチャージ、発射、加えて速射。
残り20秒。敵陣へ乗り込み、塗りつぶしていく。敵が向かってくるが、インクに潜伏し高速で回避。
残り15秒。スペシャルアタックの準備が再度完了する。
そのことを確認しつつ、近くの敵を打ち抜き、後ろへ下がる。
残り10秒。敵の位置を大まかに確認。右へ軽く塗りながら移動。レーザーを敵スタート地点に向けセット。
残り7秒。発射された高周波数のレーザーは、斜線上に居る者を尽く吹き飛ばし、1本の道を作り上げる。
残り5秒。反動で動けない中、味方の塗りあげる様を見ながらどこに動くか計算。
残り4秒。反動という忌々しい縛りから解き放たれる。
味方に続くよう、充填、照準合わせ、発射。
残り3秒。残り2秒。残り1秒─。
最後に味方の一人が放ったトルネードが、塗りきれなかった場所を覆うように埋めていく中。
試合終了のホイッスルが鳴り響いた。
見切り発車。
後書きには武器の解説書いてくよー。