今日も今日とてナワバリバトル   作:TT7

2 / 5
この小説を読む上でスプラトゥーンをやったり見たことがあればより楽しめると思います。



第1話@ハイカラシティロビー前

「勝った勝った。連勝記録達成、かな?」

ゆっくりと腕を空に向け手を伸ばし、連続の試合で疲れた筋肉を解していく。全身がみしみしと音を立てると同時に、辺りの雑音と近くで流れているイカしている(らしい)音楽が体に染み込んでいく。周りを見れば似たようなことをしているイカが3匹。

ストレッチも終わった頃、1匹が口を開く。

「お疲れ様でした。……連勝はいいんですが、流石に七試合続けてはきつかったんですが。試合途中にくたばりかけましたし」

そう疲れた口調で述べたのはローラー使いのタイラ。頭に巻いた鉢巻と赤色の気だるげな目が特徴的なボーイだ。彼の言う通り今日はいつになく連続して試合を行った。

それに応じて隣のガールがバケツ型のブキをくるくると回しながら続けてくる。

「相変わらずタイラは体力無いなあ。ミレイを見習いなよ」

「いや、流石に私を見習えって言うのは無理。自分で言うのもなんだけど」

話を振った和服スロッシャー使いがツツソデ。振られた高身長のシューター使いがミレイ。2匹共自分の武器をくるくると指先で回し続けている。いつも彼女らは試合の後にブキを落とさずに何回転させ続けられるか競争している。

「いや、流石にミレイさんを見習えって言うのは無理があるんですが。本人も言ってるんですが」

溜息を吐きながらタイラが話す。彼の武器のローラーは今は地面の上だ。

「そもそもローラー振るの疲れるんですが。あれどんだけ重いと思ってるんですか。シューター系統の数倍は重いんですが?」

彼はそう言って地面の上のローラーを手に取って1振りする。重厚な音が響き、その重さを主張してくる。

「まあ、それは分かったよ。確かにローラーは重い。うん。何試合も連続して振って疲れるのはしょうが無い」

タイラからローラーを受け取り軽く振るツツソデ。タイラが振った時より軽めの音が響く。

「分かってくれましたか!それならいいんで…」

「でも試合の途中で体力切らしていい理由にはならないよね?」

安堵に満ちたタイラの声を遮るように告げるツツソデ。その手に握られたローラーは残像が残るほどの速度で振るわれている。高速で振られるローラーが産んだ風はここまで届く程だ。

タイラの顔は絶望に満ち溢れた。

雑談もいいけれどそろそろグダグダ話し続けるのも問題だ。

 

「はい、そこまで。そろそろ反省会始めるよ」

 

その一言と共に僕が手を叩くと全員の注目が集まる。

タイラの顔は引き締まり真剣なものに変わる。ミレイは話している最中に落としたのであろうシューターを拾い 、ホルスターに入れた。ツツソデは回していたスロッシャーを放り投げ、頭に被せた。

…本人は真面目なんだよなあ。

いつもの事の為、表情には微塵も出さずに普段から行っている『反省会』を始める。

議題の提案は、いつも僕からだ。

「今日の課題点は前半の噛み合わなさだったかな。お互いのチームで前半の時間プレイングミスが目立ったし、試合途中の役割分担が曖昧になった」

お陰で最後の試合は一時片方のインクまみれと化した。

「加えていうなら担当箇所の分担も出来ていなかった。役割が被った時同じ場所にかけること多数」

ミレイが続いてくる。

「というか長距離射程が構えてればローラーが前線に行ける訳ないんですが」

さらっと責任転嫁するタイラ。即座にミレイに頭を叩かれる。

「中射程のシューターが切り込む筈なのに私が切り込めなかったのは反省。だけど責任転嫁するのは重罪」

半分にらめつけるようにタイラを見るミレイ。だが睨まれている彼は叩かれた所が痛かったのか、うずくまって聞いていない。

ある程度話した所で1つ気がつく。

「ツツソデ?さっきから喋ってないけど、どうしたの?」

そう言うと、彼女は恐る恐る口を開いた。

「…もっと長くなるならカフェ行かない?」

普段はロビー前で反省を行っているが今日は今までで1番長く試合をしていた。それを含めると最もな彼女の言葉に顔を見合わせて頷き合い、その後移動した。




長ったらしい解説。読みたい方だけどうぞ。

主人公の使用ブキ「14式竹筒銃・甲」
長射程、高火力の代わりに1発発射毎にチャージを必要とする「チャージャー」に分類される。
但しこれのブキの系統、竹筒銃は例外。
他のチャージャーの3分一ほどのという短いチャージ時間と引き換えに火力が低い。具体的には「最大チャージ+ノーチャージ」で防御上げていない相手にのみキルを取れる。プロローグのところもそこはしっかりしようと努力した。
また、チャージにより射程が変わらず塗り範囲が変わる。
サブウェポンはシールド。Tの字状で細い体はそこはかとなく頼りない。Tの上の横棒からしたに向かってインクが噴射されている。内蔵されたインクが無くなるとパキャっという音と共に砕ける。その散り際も若干しょぼい。割と防御力は地味に高い。
インクを一定量塗ると使えるスペシャルウェポンはメガホンレーザー。そのまんま。レーザーと言っているが円柱状の波動っぽいのが出る。気になることが有るとすればレーザーを出す砲台がイカたちより大きい事。組立式なのか?
総じて機動力の高さとスペシャルウェポンを使って、ガンガン攻めるタイプ。
主人公がこれを使うと若干クールになる。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。