その後、マシュからノッブ、もといデバイスについての説明を受けたんじゃが正直驚きの連続じゃ。
「つまりだ、このノッブはお主らが言うようにデバイスと言う言わば魔法の杖のような存在でお主らも持っている」
ここで一旦区切って二人を見ると頷いていた、魔法に関しては朝ノッブから見せられたから驚きはしなかったがよもや二人も魔法を知っていて扱えるとはな。
む、じゃがそれだとなぜ総美にもこの話を聞かせた?こやつはあくまでノッブを見ただけ、所有者は儂なのだからなのはの言うアリサとすずかみたく着いて来ないよう言えばよかったはずじゃ。
表情を変えたつもりはなかったは微かに変わっておったのじゃろう、マシュが気付くとすぐに儂の疑問に答え始める。
「本当は黙ってるつもりでしたが総美さん、貴女もデバイスを所持している可能性があるからです」
「え?いやいや、私はそんなファンタジーじみた物は何も所持してませんし見たこともありませんよ?」
両手を振って否定する総美、しかしマシュの顔は真剣そのもので決して冗談で言ってる様子ではないのが見て分かるほどであった。
しかしデバイスをなぁ、それらしいものは何も…いや、待てよ。と一つの仮説が組み上がる、先ほどのデバイスの説明でデバイスにはストレージデバイスとインテリジェンスデバイス、またアームドデバイス、融合型デバイスの四種が存在しておると言っておった、後ろ2つの説明は割愛されたがインテリジェンスは自立行動と思考能力が可能なデバイスつまり儂の『ノッブ」がそれに当たる、ストレージはその逆で意思は持たずただ魔法の記録だけを目的とした記憶媒体じゃと言ってたな。
確かにインテリジェンスなんてファンタジーじみたものは総美は所持してはおらぬじゃろうな、じゃがストレージなら?儂には心当たりが一つだけあった。
「総美、お主がいつも大事に持っておるお守りを出してくれ」
「お守りを?まぁ、いいですけど」
唐突に言われながらも自身の首に掛けてある紐を引っ張りお守りを取り出す、まぁお守りと言っても良くあるあのようなお守りではなくて総美にとってのお守りって言うのが頭に付くがの。
総美が取り出したお守りは刀の鍔、しかし普通のより一回り近く小さい物だ、総美の祖父が亡くなる前にこやつに送ったものらしく以降、肌身離さずに持ち歩いておるのじゃ。
「で、これがどうし…ああ、はい、二人の顔見たらなんとなく分かりました」
「…マシュちゃん」
「魔力の量が少ないですからもしかしたら違うのではと願いましたが…」
その歳で疲れた溜息をつくのかなのはよ…しかし二人のこの反応を見るに当たりじゃな、これが総美のデバイスということじゃろう。
だがこやつのは何も反応を示さないの、少々面白くないデバイスじゃ…
「雪信、面白く無いとか思わないでくださいね」
「ハッハッハ、そんなわけなかろうよ」
「わざとらしい笑いが何よりの証拠ですよ、全く。でもなぜ私にもデバイスが…?」
難しい顔をして悩み出す総美。と言うかなのはがさっきから喋ってないが大丈夫か?あ、いや大丈夫そうじゃな、つかノッブ貴様いつの間になのはと絡んでおったのじゃ
「そればっかりは私にも…そもそもデバイスとして機能しだしたのは昨日、もしくは一昨日とごく最近だと思います、そのため今まで総美さんが持っていると気づけませんでしたから」
「ごく最近…まさかノッブか?」
「ノブ?」
「え、なんで?」
「ノッブと私のデバイスは何らかの形で繋がっていて、片方が起動するともう片方もってことですか」
総美の言葉にうむ、と頷くとなるほどとなのはも納得する、がしかしなぜ誰がと言う疑問は残るがの。
まぁこればっかりは考えても答えがすぐ出るものではあるまいか、やれやれ今まで普通の日常を謳歌していたと思ったら急に色々と巻き込まれるとは人生何があるか本当にわからないものじゃ。
その後はまぁ、特に書き出すような事は無かったの、普通に昼飯を食べながら会話しただけじゃ、儂らがデバイスを持っていたからと言って向こうが何かしてくるというわけでは無いようじゃから特に儂も総美も深くは聞かんかったからな。
強いて言うなら、昼食を終えて教室に戻るかという所でマシュが気になることを言っておったな。
「二人共、夜に何かを感じても気にしないでください。恐らくデバイスとの接触で魔力を感じるようになっただけだと思いますので」
真剣な顔はさっきまで何回か見ていたので気にはしなかったが声には警告の感じが思いっ切り含まれていたのを感じた、関われば儂らの安全は保証できない、そんな感じのニュアンス。
「ええ、分かりました」
「そうじゃな、覚えておこう、ではな二人共」
「うん、またね!」
「ノブノブ!」
ステルスになったノッブを頭に乗せ屋上から出る、もう大丈夫じゃろうという所で儂は軽く笑いながら口を開いた。
「マシュめ、儂との付き合いが短いわけじゃなかろうよ…」
「いやいや、あの子のことですから純粋に危ないから関わるなって…ああ、はいはい言っても無駄ですよね」
当たり前じゃ、こんな面白そうなことに首を突っ込まなかったらそれこそ後悔するに決まっとるわい。クックックなんて我ながら悪い笑いをしておると今度は真剣な声で総美から
「ですがマシュのあれはお巫山戯でも何でも無い警告です、間違いなく関われば…命すら危ういものですよ」
「…分かっておる、それを踏まえて尚、儂はそれに関わりたいと言っておるのじゃ」
「はぁ、最近は大人しくなったかと思ったのですが…分かりました、私も付き合いますよ」
「お主ならそう言ってくれると信じておったわい」
儂がそう言うと私が行かなくて何かあったら夢見が悪いですからね。と苦笑しながらこやつは告げる、昔からの付き合い故来てくれるじゃろうとは思ってはいたがやはりこう言われると少し嬉しくなるのは秘密じゃ。
そんなこんなで今日の学校は無事に終わり、現在は放課後の正門前で迎えの車を待っておる。このまま帰っても良いのだが…そうじゃな今日はあやつが図書館におる日じゃ、寄ってみるのもよかろう、どうせ夜まで時間を潰さなくちゃいかんし。
「総美、図書館に行くぞ」
「図書館?ああ、そうですね、良いですよ」
そこで迎えの車が到着、乗り込んでから運転手に図書館に向かってくれと伝え、車は図書館へと進路を取った。
学校からその目的の図書館は離れてはおらず、車なら数分と掛からずに到着、降りてから儂は運転手に
「家の者に今日は少し遅くなる故そう伝えてくれ」
「畏まりました、何かありましたらご連絡を」
深くは聞いてこないのは最早信頼があるからじゃろうな!なんじゃ総美、言いたいことがあるならその少々呆れた視線を送らずに口にするが良い
「信頼がと言うより最早止めても無駄だと思われているのではないかと」
ざっくり言いよったなこいつ、いや否定はせぬよ、親も結構放任主義なところがあるしな、っと話が逸れるな、さて中に入りあやつを探すとしよう、この時間帯なら未だいるはずじゃしな。
総美を連れ中に入り、目的の人物を探す…そう探すのじゃが海鳴市が誇る図書館、大きさもそれ相応にある訳でな。
「何処に居ると思いますか?」
「さぁ?じゃが、意外に早く見つかるかもしれぬぞ」
目的の人物が今現在何処で本を読んでるかなんぞ分かるわけもない、この場合はもう虱潰しに探しまわるしかないか。
「誰が意外に早く見つかるやって?」
…噂をすれば影ってやつじゃな、声の方を見るとそこには栗色の短髪で車いすの少女が膝の上に本を数冊重ねた状態で儂らの方を見て笑っていた。
更新が遅くて本当に申し訳ございません…個人的事情とスランプとEXTRACCCで筆が進まなくて、いやはい、ごめんなさい
あとここからはやて嬢が出演しますが関西弁上手く書けるかな…