.hack//G.U. 繋がれし異世界 作:.hack//好き
「これは一体どういう事だ!!」
場所は変わり、噂されたエリア
Δサーバー 『忘れざれし 超越した
そこのダンジョンと思われる場所は『ナザリック地下大墳墓』と呼ばれている。
そこにはギルドが存在する。
その名前は『アインズ・ウール・ゴウン』
かつてはそのギルドの名が誰でも知っているくらい有名なギルドである。
ナザリック地下大墳墓の外は沼地となっている。そこでアインズ・ウール・ゴウンのギルド長である骸骨の身体をした『モモンガ』が声を荒げて怒り出した。
ここに至るまでの経緯を振り返る。
モモンガは本来ならユグドラシルというゲームでサービス終了の時を過ごすはずだった。
しかし、サービス終了の時間が過ぎても強制ログアウトはされず、ナザリック地下大墳墓の玉座の間にいた。
モモンガはすぐにゲームマスターに連絡するも繋がらず、さらには自力でログアウトも出来ない。
そして、驚いたのは与えられ組み込まれた行動しか出来ない筈のNPCが自分の意思を持って動いている事だった。
彼はすぐに情報収集を行った。
分かったのは、地上へ出て沼地から数キロの範囲までしか行動できない事。
それ以上進もうとすると透明な壁が邪魔をして通ることが出来ない。
さらに、ユグドラシルでは見た事がない光を放つ装置が存在する。
下手に触れる事が出来ない為放置という事になっていた。
調べ始めて数日後、結論に至ってないモモンガにいきなりの侵入者の報告。
その日から毎日のように侵入者が出てくるが3階層までしか来れていない。
しかも、その侵入者たちはモモンガにとっておかしな者達ばかりだった。
・ユグドラシルでは見た事のない魔法やスキル。
・殺しても死体は残らず、光の粒子となって消える。
・暫くしたら同じ侵入者が再びやってくる。
・捕まえて拷問しても人形のように意識が消えて情報を得る事は出来ない。
そこでモモンガの結論は、この世界はユグドラシルではない世界であることだった。
NPCがなぜ意思を持っているかは分からないがそこは保留とした。
そして、ある日ぱったりと侵入者が来なくなった。モモンガとしてはありがたいが不気味に感じ、すぐに保留となっていた調査を始めた。
それは見た事のない装置の調査。
モモンガを始め、ナザリック地下大墳墓の階層守護者統括『アルベド』、第6階層守護者の1人『アウラ』でその装置を調べてみた。
モモンガ達にとって未知の装置の為、慎重に調べてたが触れてみても操作が分からない為起動しない。
護衛の1人として来ていたアウラがモモンガに気付いた事を報告した。
触れてみると目の前にモニターが現れて色々文字が書かれているとの事。
モモンガやアルベドからは見えず、アウラにしか見えていなかった。
アウラの証言を聞く限り、謎の装置は転送装置である事が分かった。だが、なぜアウラにしか使用できないのかが分からない。
アウラにしか見えないモニターに彼女は興味本位で『タウンに戻る』というアイコンをクリック。
当然、転送装置が発動してしまう。
転送装置か起動し光に包まれ、何もする事も出来ずにアウラの姿は消えてしまう。
モモンガは慌ててアウラと同じように試みるも転送装置は発動せず、ただ光輝いているだけ。
「くそ!何故発動しないのだ!」
「も、モモンガ様・・・アウラは一体どうなってしまったのですか?」
時を戻し、転送装置を叩いて怒りを顕わにするモモンガ。アルベドは怒りを顕わにするモモンガに怯えながらそう尋ねた。
「・・・すまない、アルベド。今の醜態は忘れてくれ」
「は、はい。それでモモンガ様。アウラは・・・」
「うむ。アウラはこの装置でこことは違う場所へと転移したと思われる。今ので死ぬ事はない筈だ」
冷静を取り戻したモモンガがアルベドにそう答えると少し安心した表情を見せる。
「アウラは子供ではあるがしっかりした子だ。何かしらの連絡手段や帰る方法を見つけ出すやもしれん。我々は一旦帰投しアウラの連絡を待つ」
「かしこまりました、モモンガ様」
それからアウラからの連絡を待った。
その間に他の階層守護者達にもアウラが転移してしまった事を話した。
弟のマーレは不安で表情が歪んでいたが、さほど心配はしていない様子だった。
自分達と同じ階層守護者のアウラが未知数な場所であろうと死ぬ事はないと思っているからだ。
アウラと顔を合わせばよく喧嘩をしている第1~3階層守護者『シャルティア』はマーレ以上に様子がおかしかったがモモンガや階層守護者たちは特に何もいう事はなく、アウラの帰還を待った。
しかし一日が経過してもアウラは戻らなかった。
「アルベド。今から階層守護者全員を集め、例の転送装置へと向かう。私とアルベドは使えなかったが他の者なら使えるやもしれん。使える者が判明したらその者にチームを編成させ、アウラの捜索を行え」
「かしこまりました。ではすぐに各階層守護者をお呼びいた―――」
『モモンガ様!シャルティアでありんす!』
モモンガの脳内にシャルティアの声が響き渡る。これはユグドラシルの魔法で
モモンガはすぐに応答した。
「どうした?」
『侵入者でありんす!』
「こんな時にか・・・」
まるで狙ったかのようなタイミングに頭を悩ませるモモンガ。そして、妙にシャルティアが慌てていることに気付いた。
「その侵入者は?」
『侵入者は1人。双剣と蒼い炎を駆使した人間。凄い強さで順調に3階層まできたでありんすが、いきなり姿を消してしまい・・・』
「転移の罠にひっかかったのか?」
『いえ、消えた場所には罠はなかったでありんす。もしかしたら何かしらの手段で移動している可能性が・・・』
「うむ。報告ご苦労。引き続き、その侵入者の捜索し、見つけ次第殺せ」
『はっ!』
「・・・全く嫌な時は重なるものだな。アルベド―――」
シャルティアの緊急報告。モモンガはアウラの捜索の前に侵入者排除を優先し、アルベドに全階層に最大警戒令を出そうとしたその時だった。
ポーン
「・・・・・・なんだ今の音は?」
「わ、分かりません・・・」
玉座の間では聞くことはない八長ラ音が響き渡る。
アルベドや執事のセバス、戦闘メイドの『プレアデス』達も聞こえていた。
モモンガ達は辺りを見回すが自分たち以外誰もいない。そう思いながら上を見た瞬間、モモンガの目に映ったのは蒼い炎の塊。
「これは・・・」
この時、骸骨の身体でありながらモモンガは激しい悪寒と嫌な予感を感じていた。
「うわあああっ!?」
水の都マク・アヌで、葬天のバルムンク、葬海のオルカと戦闘しているのは、誤って転送されてしまったナザリック地下大墳墓階層守護者アウラだった。
転送されたアウラは戻ろうと試みるもモニターにある『エリアワード』という言葉も分からない為、戻る事は出来なかった。
仕方なく、アウラは助けがくるまで情報収集を行う事にした。
だが、周りを歩くのは弱小種族の人間ばかり。人間に助けを求めるなど絶対にしたくないアウラ
手がかりは掴めず、途方にくれていると、いきなりアウラの目の前に現れた葬天のバルムンクと葬海のオルカ。
アウラは見た目がゾンビみたいな姿の2人を見て仲間かと思い話しかけたが2人は聞く耳を持たず、問答無用で斬りかかってくる。
鞭や魔法で対抗するも2人には全く効いておらず、防戦一方のアウラ。
それでもアウラは善戦をしていると言えよう。この世界において2人は無敵ともいえる力を有しているのだ。
アウラの武器ではダメージを与える事は出来ず、弱体化などステータス異常魔法など効くはずがない。
それでもアウラは持ち前の身体能力と強化魔法で2人の攻撃を耐え抜いていた。
しかし、その動きは永遠に出来る筈がない。武器である鞭は破壊され、地面へと叩きつかれてしまう。
「くっ・・・マーレがいればお前らなんて!」
双子の弟であるマーレの名前を言いながらアウラは立ち上がろうとするも力が入らない。
叩きつけられた事でHPがかなり削られてしまったのだろう。
「オオオオオオオオ・・・」
「ウウウウウウウウ・・・」
葬天のバルムンクと葬海のオルカは容赦なく刀剣を抜き放つ。絶体絶命の危機にアウラは目を閉じた。
「ごめん、マーレ。そして、申し訳ありません、モモンガ様・・・」
大事な弟と尊敬し崇拝する主君に謝罪し、その2つの刃がアウラに襲い掛かる。
「止めるんだ!バルムンク!オルカ!」
「「!!」」
「・・・えっ?」
アウラを切り刻もうとした刀剣は寸前のところで止まっていた。その光景に彼女も何が起きたのか理解できなかった。
「悪いがその子供と話をさせてくれないか?」
葬天のバルムンクと葬海のオルカを呼び止めたのはハセヲだった。
少し前から3人の戦闘を見ていたハセヲはアウラが言っていた言葉で気になるものがあった。
『マーレ』に『モモンガ様』
ハセヲはアウラには仲間がいる。
そして女神の守護者葬天のバルムンクと葬海のオルカが排除しようとしているという事は危険異分子。
この事から、これから調査に向かうエリアと何か関係があるかもしれないと考えた。
ある程度の意思ももっているみたいだから話しを聞きたいと思ったのだ。
「オオオ・・・」
「ウウウ・・・」
「ありがとよ」
ハセヲのお願いにアウラから刀剣をひき、左右に分かれて道を開ける葬天のバルムンクと葬海のオルカ。
2人は元々、命令を真っ当にこなすNPCだったが女神によって人工知能を持ち、ハセヲのお願いもある程度なら聞いてくれる。
ハセヲは2人にお礼を言いながら座り込むアウラの前に立つ。
「人間か・・・何のつもりか知らないけど弱小種族の人間と話す事は何もない!」
「・・・オリプス」
「っ!・・・体が軽くなった」
ハセヲは敵対心を隠す気のない態度をするアウラに回復呪文を唱えてアウラの傷を癒した。
座り込むアウラと同じように座ったハセヲは話しかけた。
「今から聞く質問に答えろ。そうすれば悪いようにはしない」
「・・・ふん!やだね!」
「・・・・・・」
「例え、腕や足がをもがれようと、目玉をくり貫かれようと、舌を引き抜かれようと何も話さないから!」
「・・・なんとも、まあ、物騒な拷問内容だな・・・」
アウラの言葉と目を見れば、その内容通り拷問を行っても質問に答える事はないだろう。
ハセヲはそんな事をするつもりは全くないのだが・・・
「俺の名前はハセヲ。お前は?」
「・・・・・・」
何も答えないアウラは腕を組み、目を瞑って俯いた。
ハセヲはどうしたものかと考えていると八咫から通信が入る。
『ハセヲ。今、大丈夫か?』
「おう。調査はまだしてないぜ?」
『分かっている。つい先ほど、エリア内の確認を再度試みたら成功した。そしたら興味深い事態となっている。これを見てくれ』
ハセヲの前にモニターが展開される。映像が流れると確かに興味深い事態になっている。
「『葬炎のカイト』・・・それと、骸骨・・・?スケルトンか?」
「!!」
その映像にハセヲは呟きながら再度確認する。
葬天のバルムンクと葬海のオルカと女神を守る騎士はもう1人存在する。
それが『葬炎のカイト』。
かつての英雄の形を模した姿で本人ではないが、ハセヲとも因縁がある。
そんな葬炎のカイトが見た事のないモンスターと対峙している。
例えるならスケルトンと呼ばれるモンスターのように骸骨の姿に立派なローブを着ている。
「モモンガ様!?」
「!」
声を上げる子供にハセヲは視線を向けるとアウラはモニターの映像に驚愕しているようだった。
この瞬間、アウラがこの任務の関係者である事が確定された。
「・・・人間!モモンガ様に何をするつもりだ!!」
「俺は何もするつもりはねえ。でも、このままだとモモンガ様って奴は消されるだろうな」
「そ、それはあり得ない!モモンガ様は最強なんだ!あんな奴に負ける筈ない!!」
モモンガの勝利で疑わないアウラは睨み付けるがハセヲは全く動じない。
「今の状況を見て同じこと言えっか?」
「えっ?なっ!?」
ハセヲはモニターの映像を確認させる。葬炎のカイトは両足をモモンガの肩に乗せて立ち、光り輝く右手をモモンガの顔面の前につきつけていた。
葬炎のカイトのデータドレインである。どんな力を持とうとあの技をまともに喰らえばモモンガはひとたまりもない。
「おい、ガキ。お前の大事なモモンガ様は絶体絶命だな」
「くっ・・・」
「俺なら奴を止められる」
「ほ、本当?」
ハセヲの言葉にアウラは聞き返した。
アウラは葬天のバルムンクと葬海のオルカを止めたこの人間なら確かに出来るかもと思った。
「ああ、止めて欲しいか?」
「うん。・・・でも、なんで人間がそんな事を?」
人間とは弱小種族で自分達の敵だと考えるアウラ。
ましてやハセヲに睨み付けたり質問に答えなかったりと反抗しているにもかかわらずである。
ハセヲは立上るとアウラに背を向けながら理由を述べた
「大切な人を失う苦しみは俺も知っているからだ」
出来れば今日か明日にまた投稿します。