.hack//G.U. 繋がれし異世界 作:.hack//好き
モモンガはハセヲの方へと向いて頭を下げる。
「ハセヲと言ったな。貴殿には感謝の言葉もない・・・」
「気にすんな。綺麗に収まったみたいで安心したよ」
「何かお礼をしたいと思うのだが」
「だから気にすんなって。つか、俺よりもアウラにしてやれ」
「アウラに?」
ハセヲの言葉にびくっと震えるアウラ。そんなアウラを不思議そうに見るモモンガにハセヲは説明を行った
「そいつが俺に何とかしろって感じで泣きそうな顔をしながら俺を見てたんだ。そんなの見ちまったら助けない訳には行かないだろ?」
「・・・なるほど。アウラ、不安にさせてしまってすまなかったな」
「と、とととととんでもないです!モモンガ様!というかハセヲ!あたしはそんな顔はしてなかった!!」
謝ってくるモモンガにアウラはかなり動揺してしまう。それを誤魔化すようにハセヲに向かって怒鳴った。
「見てたのは否定しないんだな?」
「う、うるさいうるさいうるさーい!!」
先ほどとはまた違う理由で顔を真っ赤にするアウラ。そんなアウラを見て満足したハセヲはモモンガを見た
「それよりも俺はお前たちの事情を知りたい」
ハセヲは本来の目的を果たす為行動に移す。アウラの「それよりもって」という声が聞こえたような気がしたがスルー。
「・・・分かった。私もこの世界の情報を知りたかったのだ。アルベド、アウラ、セバス、プレアデス達よ、席を外してくれ」
「しかし・・・」
「頼む・・・」
「・・・かしこまりました」
渋々ではあったがアルベド達は玉座の間から出て行く。ハセヲも葬炎のカイト達にお願いする。
「カイト、オルカ、バルムンク。悪いけどここは俺に任せてくれないか?」
「アアアアア」
葬炎のカイトが頷くと3人はその場から消える。3人が消えた事でモモンガは内心ほっとしていた。
残された2人はお互いの情報を教え合った。そして驚愕な真実が判明したのだ。
モモンガ達は
衝撃的な真実が判明して翌日。
ハセヲからの報告を確認する八咫とその隣には女性がいた。
「未来から過去へタイムスリップ。正直信じられない話ではあるが、この世界はそんなありえない出来事がたくさん起こっている。無碍にはできないか・・・」
「しかし、八咫様。今回のは流石に常軌を逸してませんか?タイムスリップなど前代未聞です」
ハセヲの報告に八咫の秘書『パイ』が自分の意見を述べた。
「ではハセヲが嘘を吐いていると?」
「・・・いえ、それはないかと」
少し迷ったがハセヲがそんなふざけた事はしないと信用している。だからこそ今回の出来事は異常に感じている。
「とりあえず、害はないようだからハセヲに、モモンガという未来のプレイヤーの世話係をお願いしようと思う」
「異論はありません」
「では、ハセヲにその事を伝えてくれ。そして、私からもモモンガ君と話がしたいから都合の良い時間を聞いておくようにとも伝えるよう頼むよ、パイ」
「かしこまりました、八咫様」
パイはハセヲに伝えるためコンソールを展開しメール打ち始める。
八咫はモニターで映しているモモンガ達の映像を見て思った。
女神は何故あの者達を
八咫はこれから起きるだろう何かに頭を悩ませるのだった。
「ん?パイからメール―――うげっ・・・」
任務も終わり、ひと段落ついたと思った矢先のパイからのメール。その内容にハセヲは表情を歪ませた。
「エリア調査の次は団体さんのお守りとか、俺は何でも屋じゃねえんだぞ?・・・まあ、やってやるけどよ」
文句は言うもハセヲは了承のメールを返すところを見ると、彼のしっかり最後まで面倒見る姿勢は流石ともいえる。
「んじゃあ、モモンガにメールして確認するか・・・」
ハセヲは慣れた手つきでモモンガにメールを送信する。何故かはわからないがメールの機能は使えるとモモンガから聞き、メールアドレスを交換している。
送信すると1分も経たずに返事がきた
「ん?八咫と会う前に俺と直接会って話がしたい?」
ハセヲはモモンガと最初に顔を合わせてから一度も会っていなかった。特に用事がある訳じゃなかったからである。
「・・・まあ、あのエリアは俺だけ通れるように八咫が設定してくれたようだし。行ってみるか?」
悩んだ末、ハセヲはナザリック地下大墳墓へ行くことを決めた。モモンガにそうメールすると30秒も経たずに返事がきた。
「返事が早すぎる。あいつは暇なのか?暇なんだろうな・・・」
返事の内容を見れば30分後に来てほしいというものだった。ハセヲは30分の時間を潰す為、適当に歩き回る。
完全に人の事は言えない程暇なハセヲであった。
「相変わらず薄気味悪いな」
ハセヲはナザリック地下大墳墓の沼地にいる。前の一件の時に通っただけだがその雰囲気はかなり悪かったのでよく覚えていた。
「確か迎えをよこすって書いてたが・・・」
「来たね、ハセヲ!」
周りを見渡していたらアウラが大きな声で呼んでいた。そしてその隣には、ハセヲも知らない子供がいる。
「よお、アウラ。元気そうだな」
「ハセヲもね」
「んで、隣のそいつは?」
「ひうっ!?」
アウラの隣にいた子供に視線を向けると、怯えながらアウラの後ろに隠れてしまう。
よく見るとアウラによく似ている。違うのは髪型と色が逆のオッドアイに服装であった。
「この子は『マーレ』。あたしの弟」
「・・・弟?」
アウラの言葉にハセヲは目を疑わせた。なぜならハセヲはマーレを女の子と思っていたからだ。
原因はマーレの服装である。
「・・・なんで、スカート履いてんだ?」
「さあ?私たちの創造主『ぶくぶく茶釜』様が選んだ服らしいんだけど。あっ、あたしのもそうだよ」
アウラのはビシッとしたスーツで、マーレはその服装にスカート。その創造主は一体何を考えているのか全く理解できないハセヲ
「というか、マーレ!いつまであたしの後ろに隠れてんの!ちゃんと挨拶しなさいってモモンガ様に言われたでしょ!」
「で、でもお姉ちゃん・・・」
「お姉ちゃん・・・?」
そして、ハセヲはもう一つの勘違いに今気づいた。それはアウラは少年ではなく少女である事に
「・・・なに?」
「いや、なんでもない」
空気の読めるハセヲは何も言わずそう返事をする。決してアウラの威圧に負けたとかそういう訳ではない。
「お姉ちゃんはなんでそんな普通に話せるの?相手は人間なのに・・・」
「まあ、普通の人間だったらあたしもこんな話せないよ。ハセヲだからかな?」
「この人だから・・・?」
アウラの言葉にマーレは、2人の顔を行ったり来たりと視線を動かす。
「ハセヲ、行くよ!モモンガ様が待ってるんだから急ぐよ!」
「へいへい」
「分からない・・・。なんでお姉ちゃんは、同じ人間なのにこれは平気なの?」
「ここが玉座の間だよ」
「へえ、凄い扉だな。なかなかの風格が感じられる」
玉座の間前までやってきたハセヲ達。その扉の素直な感想をハセヲが述べる。
「言っとくけどこの前は非常事態だったから何も言わなかったけど、モモンガ様は偉大な御方。失礼のないようにね!」
「まあ、努力するわ」
「本当かな・・・」
「・・・・・・」
適当な返事をするハセヲに不安しか感じないアウラ。マーレはアウラの隣でただ見ているだけだった。
「モモンガ様。ハセヲを連れてきました」
ハセヲ達が玉座の間へと入り、アウラが玉座へ座るモモンガにそう伝えた。
「うむ。ご苦労だったな、アウラ、マーレ」
「はい!」
「はい・・・」
モモンガの言葉に元気よく返事をするアウラだったが、対照的に元気がないマーレ。
その様子に気付いてはいるが、原因も理解しているモモンガはハセヲに話しかける。
「よく来てくれた、ハセヲ。感謝する」
「ああ、構わないけど俺に話ってなんだよ、モモンガ?」
ハセヲがそう言った瞬間、階層守護者達やセバスにプレアデス達の目つきが鋭いものとなった。
モモンガは溜息を吐き、アウラは手で顔を押さえていた。
「き、貴様!モモンガ様になんて口の聞き方を!それに呼捨てなんて!?」
「どうやらこの下等生物にはお仕置きが必要でありんすね・・・」
アルベドとシャルティアがハセヲに凄い表情で睨み付けている。
他の者達も2人ほどではないがかなり怒っている様子
「静まれ、アルベド、シャルティア。それに他の者達もだ。ハセヲは我の大事な友人であると説明した筈だ。失礼のないように振る舞え」
「し、しかし・・・」
「アルベド。三度目はないぞ?」
「も、申し訳ありません!!モモンガ様!!」
納得のいかないアルベドだがモモンガがドスの聞いた声で言うとすぐにひれ伏して頭を下げる。
溜息を吐いてモモンガはハセヲに頭を下げた
「すまないな、ハセヲ。皆、人間を好ましく思わないように設定されているからどうも好戦的でな」
「気にしてねえよ。そういう視線は慣れてるつもりだ」
「そうか。だが、ハセヲが来る度にこうなるのは宜しくない」
ハセヲ的にはそんなに訪れようとは考えていないのだが、その度にモモンガを苦悩させてしまうのも気が引けた
「んじゃあ、直接聞けばいいじゃねえか。俺はどうすれば良いのかってな?」
「モモンガ様。一つ、ご提案があります」
ハセヲは視線を向けると身長が高くて眼鏡をかけた男。この男は第7階層守護者『デミウルゴス』。
「なんだ、デミウルゴス?」
「そちらのハセヲという人間の力を知りたいのです。下等生物といえど力さえあれば我々も文句はありませんし、他のしもべも文句を付ける者はいないでしょう」
「・・・そうか。他の守護者達もそれで異論はないな?」
モモンガの言葉に誰も異論は問わない。
守護者達は主君のしもべならともかく、友人を語るならそれなりの力がないと納得できないようだ。
「私も正直、ハセヲの実力が知りたいと思っていた。もし良ければ見せてもらえないか?」
「まあ、それで納得してくれんなら・・・」
「決まりだ。ではハセヲと戦わせる者を決めるとしよう」
「ソレデハ、ワタクシメニ任セテハ頂ケナイデショウカ?モモンガ様」
守護者の中からいち早く立候補してきたのは、第5階層守護者『コキュートス』だった。
「ふむ。私は高レベルの魔物をと思っていたのだが・・・」
「良いではないでしょうか、モモンガ様。魔物では手加減は難しいと思いますし、階層守護者であるコキュートスならその人間を殺す心配はないかと・・・」
対戦相手がコキュートスであることに賛同するアルベド。モモンガは心の中で溜息を吐いてハセヲを見た。
「ハセヲ・・・構わないか?」
「ああ、問題ないぜ」
アルベド・・・だけではなくその場にいるモモンガ以外の全員は完全にハセヲの事を見下している。
人間には到達できない領域というのを思い知らせてやるといった思惑が見え見えだった事は容易く理解できた。
しかし、モモンガが心配してたのはハセヲではなかった。
次は戦闘シーンありです!
戦闘シーンと言える内容で書けていればですが、、、