.hack//G.U. 繋がれし異世界   作:.hack//好き

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戦闘からの顔合わせ

コキュートスと戦う事になったハセヲは、場所を移動して第6階層にある円形闘技場(アンフィテアトルム)に来ていた。

 

「何かルールはあるか?」

 

「勝敗ハ気絶、又ハ負ケヲ認メタラ負ケトシヨウ。ソシテ、スキル・魔法ノ使用モ禁止ダ。純粋ナ力比ベトスル」

 

「分かった」

 

「では審判は私が」

 

コキュートスと対峙するハセヲはルールを聞いて頷いた。そして、2人の間に入るようにアルベドが審判を買って出た。

 

「両者構えて!」

 

ハセヲは双剣を。コキュートスはハルバードを持って構えをとった。

 

「始め!」

 

「参ル!」

 

先に動いたのはコキュートス。

ハルバードの先端がハセヲの額に一直線。ハセヲは首を横に動かしてそれを避けてすぐに距離を開けた。

 

「おいおい。いきなり頭とか殺す気満々じゃねえか」

 

「今ノハ小手調べ。アノ程度ナラ避ケレルト思ッテイタ」

 

「そうかい」

 

「行クゾ!」

 

コキュートスのハルバードによる猛攻がハセヲに襲い掛かる。

ハセヲは慌てずに避けられるものは避け、避けられないものは双剣で逸らしていく。

 

「へえ!ハセヲ、結構やるじゃん!コキュートスの攻撃がまだ一回も当たってない!」

 

「で、でもコキュートスはまだ本気じゃないよ?」

 

「そうだね、コキュートスはハルバードを1本しか使っていない。複数の武器を4本の腕で操る事が出来るのが彼の強みだ。武器を増やせば一気に戦況が動くだろうね」

 

「まあ、下等生物の人間が魔法の補助なしであそこまで避けれるなら大したものでありんすね」

 

守護者達がハセヲの動きをそれぞれの感想を述べていく。しかし、ハセヲの実力は誰も気づいていない。

 

「・・・ナラバ、コレデドウダ!」

 

「良いぜ、来い!」

 

コキュートスは、4本の腕に同じハルバードを装備する。ハセヲは、The Worldにはない仕様の攻撃に笑みを浮かべながら双剣を構えなおす。

 

「ウオオオオオオオオオオオッ!!」

 

「はあああああああああああっ!!」

 

4本のハルバードが豪雨のように降り注ぐ。ハセヲは、そのハルバードを双剣と並はずれた反射神経で避け続ける。

 

「素晴ラシイ回避能力ダガ、ソレデハ私ニハ勝テンゾ?」

 

「そう、慌てんなよ。んじゃあ、お望みに応えて次は力勝負をしてやるよ!」

 

「笑止!ナザリックデ武器使用時ノ攻撃力ガ一番ノ私ニ力勝負ハ無謀。底ガ見エタゾ!」

 

「底が見えたかどうか試してみやがれ!」

 

防戦一方だったハセヲから動き出す。それをコキュートスは4本のハルバードで応戦する。

 

「おらおらおらおらおらっ!」

 

「ヌウッ・・・!」

 

手数なら4本のハルバードを持つコキュートスが有利な筈なのにハセヲが双剣で圧倒する。軽そうな双剣と重量感のあるハルバードがぶつかり合うも双剣がハルバードを押し退ける。

 

「うわあ・・・ハセヲってこんなに強かったんだ。スキルや魔法なしとは言え、コキュートスと互角に戦ってる」

 

「これは予想外ですね・・・。アルベドが審判をしているからズルはしていないのは間違いありません。この世界の人間はそれ程までに強いという事になりますね・・・」

 

アウラがハセヲの強さに感心し、デミウルゴスはその強さに焦りを感じていた。

 

「ヌウンッ!」

 

「おっと」

 

「ムッ・・・」

 

コキュートスがハルバードを横なぎに振るうがハセヲは半歩下がって避ける。

そこで、ピタッとコキュートスの動きが止まり、ハセヲは後ろに大きく跳んで間合いを取った。

 

「・・・人間。モウ一度名前ヲ聞キタイ」

 

「・・・ハセヲだ」

 

「ハセヲ・・・。マズハ、今マデノ非礼ヲ詫ビヨウ。私ハ完全ニ、ハセヲノ実力ヲ見誤ッテイタ。ソシテ、コノ私ヨリモ強者デアッタ」

 

「・・・へえ」

 

コキュートスの言葉に、少し呆気に取られて目を丸くしていたハセヲはすぐに口角を上げて笑みを浮かべる。

 

「どういう事です?私からはコキュートスとあの人間は互角の戦いを繰り広げていたように見えましたが・・・?」

 

「あ、あたしも・・・」

 

「ぼ、僕もです・・・」

 

「・・・コキュートスの武器をよく見るでありんす」

 

シャルティアが気付けていない3人にそういうと、アウラ、マーレ、デミウルゴスはその事に気付き驚いた。

コキュートスのハルバードの先端が無くなっている。

これは、コキュートスのハルバードをハセヲが避けている最中に双剣で叩き切っていたのだ。

 

「な、なんでそんな事をしたの?そんな事が出来るなら最初の段階でコキュートスのハルバードを破壊出来てたって事でしょ?」

 

「恐らく、あの人間は我々に見せつけているのでしょう。己の実力を・・・」

 

デミウルゴスの言葉に唾をのむ階層守護者達。この瞬間、ハセヲはただの人間ではなく、自分たちと同格かそれ以上の強さである事を理解した。

 

「どうする?続けるか?」

 

「当然ダ。私ハ、ハセヲノ全力ガ見タイ」

 

コキュートスは武器を変えて装備する。ハセヲは変わらず双剣で対峙した。

 

「イザ、勝負!!」

 

4種類の武器が同時にハセヲを襲う。それと同時にハセヲは動き出した。

 

「せいっ!」

 

「グッ!?」

 

ハセヲは的確に、コキュートスが武器を手放すように双剣で攻撃する。だが、コキュートスはしっかり武器を握っている為、それは叶わない。

 

「そこっ!!」

 

しかし、それが仇になる。4本の腕は胴体から千切れてしまうのではないかというくらい後方へと吹き飛んでしまう。

そして、その勢いに耐えきれなかったコキュートスの身体は後ろによろめいてしまった。

 

ハセヲはそんなコキュートスの隙を見逃さず、コキュートスの膝に蹴りを放った。

 

「ヌウッ!?」

 

ハセヲの流れが早すぎて全くついていけないコキュートスは膝を折られ仰向けに倒された。

そして、自分が倒されたことを頭で理解した瞬間、目の前に映ったのは、ハセヲと同じくらいありそうな大剣を振り上げたハセヲの姿だった。

 

「おらっ!!」

 

ハセヲの掛け声と共に大剣は振り下ろされた。轟音と共に土埃が舞う。

 

「・・・・・・何かいう事は?」

 

「・・・私ノ負ケダ」

 

 

ハセヲの大剣はコキュートスの顔の横の地面に突き刺さっている。

コキュートスが降参の言葉を宣言した。

 

「勝者・・・ハセヲ!」

 

コキュートスはハセヲに攻撃を一度も当てる事は出来ず、力勝負も互角以上、最後には仰向けに倒され、終いにはトドメをさされなかった。

 

ここまでされてしまえばコキュートスは負けを認めざる負えない。

 

審判を務めるアルベドも悔しそうな表情を浮かべていたが高々と勝者であるハセヲの名前を宣言した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んで、俺が勝った訳だが認めてくれるってことで良いか?」

 

「うむ。私に異論はない。お前たちもなかろう?」

 

モモンガの言葉に守護者達は誰も答えない。それは肯定を意味している。

しかし、1人だけモモンガの前にやってきてひれ伏す。ハセヲに敗れたコキュートスであった。

 

「どうした、コキュートス?」

 

「モモンガ様。此度ハ不甲斐ナイ姿ヲ見セテシマイ申シ訳御座イマセン。コノ失態ハ我ガ命デ―――」

 

「良い!コキュートスよ。例え、他の守護者であったとしても結果は変わらなかったであろう」

 

自害をしようとするコキュートスを止めたモモンガ。彼はこの結果でコキュートスに非があるとは少しも思っていないし、言った通り他の守護者であろうとハセヲは無傷でその場を征していたと考えている。

 

「コキュートス。この経験を活かし、アインズ・ウール・ゴウンの階層守護者としてさらなる貢献に励むのだ」

 

「・・・モモンガ様ノ御慈悲感謝致シマス。必ズヤソノ期待ニオ応エ致シマス」

 

「期待しているぞ、コキュートス」

 

モモンガの言葉にさらに頭を下げるコキュートス。モモンガは自害されなくて内心ほっとしている。

 

「では、ハセヲよ。本題に入ろう。私が呼んだ理由はここにいる階層守護者達と私の身の回りを補佐してくれる者達の顔合わせだ」

 

「顔合わせ?」

 

「ハセヲはこれから私たちのお世話役として頻繁にここへ来る事になるのだろう?ならば皆とハセヲを会わせて敵ではない事を分からせなければならん」

 

モモンガの言う通りハセヲがここに来る度に戦闘になったらたまったものではない。

 

「でもよ・・・」

 

ハセヲは葬天のバルムンクと葬海のオルカから助けたアウラと決闘したコキュートス以外は歓迎されていないのが雰囲気で感じ取れた。

 

「仲良くとはいかなくてもしっかり名前と顔を覚えてもらえればいい。今回はこのナザリック地下大墳墓の階層守護者達の名前を憶えて行ってほしい。お前達、ハセヲに自己紹介を行うのだ」

 

モモンガの命令は絶対。ひれ伏して返事をするとゴスロリ少女シャルティアから自己紹介を始めた。

 

「私は第1~3階層守護者シャルティア・ブラッドフォールン。種族は真祖(トゥルーヴァンパイア)。宜しくでありんす」

 

「・・・宜しく。言っとくが状態異常は俺には効かねえからな?」

 

「何の事でありんしょう?」

 

にこりと笑って下がるシャルティア。彼女は魅了の魔眼でハセヲと目を合わせることで魅了のステータス異常をかけようとしたが失敗に終わる。

 

一発目からこれかと溜息を吐いて次の守護者の自己紹介が始まる。

 

「第5階層守護者コキュートス。種族ハ蟲王(ヴァーミンロード)ダ。宜シク頼ム」

 

「おう」

 

コキュートスは先の決闘でハセヲを強者として認めている。

ハセヲも種族は別としてその武士っぽい雰囲気が気に入ってたりする。

 

「第6階層守護者『アウラ・ベラ・フィオーラ』。種族は闇妖精(ダークエルフ)だよ。宜しくね、ハセヲ」

 

「宜しくな」

 

アウラもハセヲにはもう慣れたようで気安く砕けた感じで名前を呼んでいる。

 

「同じく第6階層守護者『マーレ・ベロ・フィオーレ』・・・。種族は闇妖精(ダークエルフ)です・・・」

 

「おう。宜しく」

 

「ひ!?」

 

ハセヲは話しかけるもマーレは身体を震わせながら下がってしまう。

 

「私は第7階層守護者『デミウルゴス』と申します。種族は最上位悪魔(アーチデヴィル)です。以後、お見知りおきをハセヲ」

 

「お、おう・・・」

 

思った以上に普通に自己紹介をしてくるデミウルゴス。ハセヲは裏があるのではないかと少し怪しんでしまう。

 

「そして、私は守護者統括『アルベド』よ。種族は小悪魔(インプ)。宜しくね、ハセヲ」

 

「おう」

 

「・・・ちょっと聞きたいことがあるのだけどいいかしら?」

 

にっこりと笑ってハセヲに話しかけるアルベド。

 

「先日、モモンガ様を襲ったあの人間と会う事は出来ないかしら?」

 

「・・・・・・」

 

ハセヲは葬炎のカイトを呼び出す事は可能であったが、あの時のアルベドの豹変ぶりを思い出してしまう。

もし、葬炎のカイトとアルベドが出会ったらすぐに戦闘になってしまうだろう。

葬炎のカイトが負ける事はない。しかし、戦闘になってしまう事自体防ぎたいハセヲ。

 

「悪いけど、あいつは神出鬼没で滅多に会えないんだ。あの時に会ったのだって久しぶりだったし、呼び出すのは無理だな」

 

「そう・・・それは残念・・・」

 

本当に残念そうに言うアルベド。彼女の心の内はどんな事になっているのだろうか。

 

「他にも第4階層守護者と第8階層守護者がいるがこちらの都合でその階から移動させる事が出来ないのだが、その階層に足を踏み入れなければ問題はない」

 

「そうか」

 

ハセヲはモモンガの話にそう返すと守護者達を見返す。まだ信用していない奴もいるし、隙あらば襲ってきそうな奴もいるから油断出来ない

 

「ハセヲからも自己紹介をしてほしいのだが構わないか?」

 

「おう、いいぜ。俺は、ハセヲ。お前らの自己紹介でいうなら種族は人間だ。この世界の管理者からお前達のお世話係に任命された。何か困った事や聞きたい事があったら言ってくれ」

 

「デハ、1ツ聞キタイ事ガアル」

 

早速ハセヲに聞いてきたのはコキュートスであった。

 

「なんだ?」

 

「コノ世界ニオイテ、ハセヲハドノクライノ強サナノダ?」

 

「そうだな・・・まあ、上の下ってとこだな」

 

ハセヲはそういうが、彼は第三次ネットワーククライシスを止めた英雄で、闘技場(アリーナ)で3階級制覇を成し遂げた伝説とも言えるプレイヤー。

そんなハセヲ以上のプレイヤーなど今のThe Worldには存在しない。

 

「ハセヲデモ上ノ下・・・。コノ世界ニハ、ハセヲ以上ノ実力者モイルノカ・・・」

 

「他に聞きたい事は?」

 

「では、私が。貴方のレベルはいくつなのでしょう?」

 

「150」

 

「・・・150、ですか?」

 

しれっと当然のように言うハセヲだ、が質問したデミウルゴスだけではなく、他の守護者達も驚愕していた。

ユグドラシルでのレベルは100までが上限なのだ。しかし、The Worldは150。

ゲームが違うとはいえ全員がハセヲと50ものレベルの差があるのだ

 

「なるほど、ありがとうございます。・・・そういう事ですか・・・流石はモモンガ様です」

 

「・・・?」

 

礼を言うと一歩下がって何かを呟くデミウルゴス。その呟きは誰も届いていない

 

「質問はとりあえずここまでにしてもらう。モモンガ、もう1つの用件についてだけど大丈夫か?」

 

「システム管理者との対談であったな。私はいつでも構わない」

 

「わかった。そう伝えておく。それと、管理者のアドだ。」

 

ハセヲは八咫にメール送る。八咫のアドレスをモモンガに渡した。これで、ハセヲの用事は全て終了した。

 




戦闘シーンは難しいですね

次はモモンガが!?
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