.hack//G.U. 繋がれし異世界 作:.hack//好き
19時頃にまた投稿する予定です!
ナザリックのメンバーと会合してから数日が経過した頃、ハセヲは再び八咫に呼び出されていた
「今度はなんの用だよって、あのナザリックの奴らの件だよな」
「その通りだ。ハセヲのおかげでモモンガ君とは有意義な話をする事が出来た」
いつも無表情の八咫が少しを口角を上げて笑っている。モモンガが未来のプレイヤーともあり、いろいろ聞いたりしたのだろう。
「その話し合いや実験の結果、いくつか分かった事がある。まずは、君も知っている女神と同じ名前の少女だけカオスゲートを動かせて、モモンガ君には動かせなかった事だが、種族の問題である事が分かった」
「種族?アウラは確か
「そう。そして、モモンガ君は
「ああ・・・そういう事か」
ユグドラシルでは、モモンガの事を異形種、アウラやマーレを人間種と区別されている。
よって、The Worldにおいてモモンガはモンスター、アウラやマーレは人族と判断され、カオスゲートが使用可能となっていた。
つまり、階層守護者の中で言うならば人間種の
「そして、ナザリック地下大墳墓の中では呪文は一切使えない。『バグドーン』はもちろんのこと、『リプス』すら発動しなかった。だがアーツスキルは使用可能。この事から呪文はユグドラシルでいう魔法がメインとなっていると推測できる」
「へえ、そうなのか」
「他にもあるが本題とは関係ないのでまた後日話すとしよう。その本題とは、一般プレイヤーにもナザリックを公開しようと思う」
「はあ!?」
八咫の言葉に驚くハセヲ。八咫は気にせず話を続けた。
「これは、モモンガ君のお願いでもある。彼は自分と同じユグドラシルのプレイヤーがThe Worldに飛ばされていないか危惧している。だから、イベントとしてThe World中に、自分の存在を広めて気付いて貰おうという作戦だ。幸いにも彼のギルドは、ユグドラシルではかなり名の知れているギルドだそうだ。気づかれない事はないだろう」
「へえ・・・ちなみにイベントってどんなだ?」
「イベント紹介の為にPVを作成した。それを見てもらおう」
八咫はコンソールを操作して映像が浮かび上がる。ハセヲは黙ってそれを見る事にした。
~~~♪(何かしらの曲)
平穏だったThe Worldに
君はThe Worldを救う勇者になれるか!
異世界ユグドラシルを征服した
「この世界もこの『アインズ・ウール・ゴウン』が頂く!」
君は地下の階層守護者を撃破し、地下にいるアインズ・ウール・ゴウンを倒せ!
The Worldを支配する為に行っている儀式を阻止せよ!
「このアインズ・ウール・ゴウンがThe Worldを支配する神となる!」
アインズ・ウール・ゴウンの企みを阻止して、君が世界の勇者となれ!
イベント:異世界の
~~~♪(何かしらの曲)
「・・・ノリノリだな」
ハセヲはPVを見て最初に言った感想がそれだった。
PVにはナザリック地下大墳墓の映像が映し出され、玉座の間で
全員がノリノリだった。
「ああ。演出などは彼らに任せたのだが中々に好評だ。それにこのPVが出来上がるまで彼らは眠らずに熱中していたそうだ」
「そうか・・・」
呆れて溜息すら出ないハセヲ。そのイベントが開催されるのは分かったが、呼び出された理由が分からない。
「ハセヲにはモモンガ・・・いや、アインズ君達のサポートをお願いしたい」
「サポート?」
「一応、イベント参加プレイヤーはレベル120以下を対象にし、呪文は使用不可という条件も付けた。この条件なら彼らとの勝負もいい線までいけるだろう。階層守護者の面々にはHPが3割を切ったら退散しろとアインズ君から命令を出している」
「ああ」
「だが、階層守護者達が何を仕出かすか分からないから見張っておいてほしいとの事だ。そのサポート役に一番適しているのがハセヲだ」
「ああ~・・・」
アウラやコキュートスならともかくシャルティアやアルベド、デミウルゴスらが何かを企んでいるかもしれないとハセヲも感じた。
「ハセヲは階層守護者の監視と警護をお願いしたい」
「・・・分かった。これも乗りかかった船だ。やってやるよ」
溜息を吐きつつ、ハセヲはイベントの裏方役を引き受けるのであった。
「ハセヲさん。来てくれてありがとうございます」
「まあ、暇だから良いけどよ・・・」
イベント開始間近。ハセヲはまたモモンガことアインズに呼ばれたのでナザリックに訪れていた。
だが、呼ばれた場所はいつもの玉座の間ではなく、寝室だった。
「なんかいつもと喋り方が違くね?それに、なんで寝室?」
「ああ・・・。それは部下の前では、威厳のある立ち振る舞いをしなければならなくて・・・。ここでしたら、勝手に入ったり盗み聞きをする者はいないんで・・・」
「なるほど・・・。それと、別に敬語じゃなくても良いぜ?」
「そう?それじゃあそうさせてもらおう。今日呼んだのは改めてお礼を言わせてほしかったんだ。ハセヲが居なかったらアウラだけではなく全員がこの世から消えていただろうから・・・本当にありがとう・・・」
「まめと言うか、真面目だなお前。気にすんなって言ってんだろ?」
苦笑しながらそういうハセヲ。アインズは首を振って話し出した。
「だけど、それじゃあ俺の気が済まないんだ。このギルドは命よりも大事な場所。それを救ってくれたハセヲには感謝してもしきれないくらいさ。イベントにだって裏方に徹してくれると八咫さんに聞いた。本当に何から何までお世話になってしまいすみません・・・」
「別にいいさ。これも乗り掛かった舟だ。最後まで面倒見るさ」
「ありがとう・・・。でも、どうしてそこまでしてくれるんだ?」
本来ならばそこまで面倒をする義理はない。それでもしてくれるハセヲにアインズは不思議であった。
「まあ、俺の信念みたいなもんだ。俺は出会った奴と最後まで関わり抜くと決めた。ただ、それだけさ」
「・・・凄いや。俺には到底できなさそうだ」
「そうでもないさ。それにお前はリアルでは普通の人間だったのにそんな
「あ、ありがとう・・・」
ハセヲの言葉にアインズは照れ隠しに頬を掻きながらそう言った
「お前が最初に言ってた通り、あいつらの長であろうと頑張って演じてるのは分かった。でも、俺といる時ぐらいは羽目を外してもいいんじゃねえか?ちょっとぐらい愚痴を聞いてやるよ」
「ハセヲ・・・。ありがとう。それじゃあ、ちょっと聞いてもらえるか?」
「ああ。ちょっとな」
「階層守護者もそうだけど、執事のセバス、メイドですら俺に対する忠誠心がガチ過ぎてマジで胃が痛い・・・。まあ、胃はないけど心の胃と言いますか、きりきりする訳ですよ!」
「・・・おう」
「それにデミウルゴスがなんか深読みしすぎているのか俺が考えている事と違っているようなんだよ!だから、あいつにも監視をつけてやりすぎ無いようにしなければならないかもしれん!」
「・・・そうだな」
「守護者統括のアルベドが俺を見る視線が怖い。俺がこの世界に転移する前に設定を、ビッチから俺を愛している設定に変えてしまったからなんだけど・・・いつか暴走して貞操を奪われそうで怖い・・・ナニもないんだけどね!?」
「そうか・・・頑張れよ・・・」
愚痴を聞き始めて何時間経ったであろう?アインズの溜め込んできた愚痴の嵐にハセヲはただ頷いて返事をするだけだった。
あまりにも長いのでリアルでは、
「お前、相当苦労してたんだな・・・」
「ええ、まあ・・・でも、愚痴を聞いてくれたおかげで大分楽になった。ありがとう」
「ああ。その代わりと言ったらあれだが、イベントの詳細を改めて教えてくれないか?一応、確認しておきたいんだ」
ハセヲの言葉に「もちろん」と首を縦に振り、詳細を話し始めるアインズ
「設定では、
The Worldを乗っ取ろうと別世界ユグドラシルからやってきた
イベント期間中は、3階層から5階層へ、7階層から玉座の間へと転送される装置を設置して4・8・9階層には来れないようにしている。
守護者たちにはHPが3割以下となった場合はすぐに死んだように見せかけつつ撤退。
メイド達には9階層から移動を禁じている。
そしてハセヲにサポートしてもらいたい事なんだけど、心配事である階層守護者が冷静を失い、戦いに熱中しすぎて無茶をしないかって事。忠誠心が強い奴らだから俺に勝利を奉げようと頑張りすぎるかもしれない。
そこでハセヲには守護者達のストッパーをお願いしたいんだ」
「なるほどな。まあ、出来る限りのことはしてみるさ。んじゃあ、俺はそろそろ帰るか」
「よろしくお願いします。今日は本当にありがとう。お礼と感謝を込めてこれを」
アインズが受け取ったのは真っ赤に輝く宝石が埋め込まれた指輪だった。
「それは、『リング・オブ・アインズ・ウール・ゴウン』。転送機能があり、このナザリック地下大墳墓の中を自由に移動できる便利アイテムだ。本当はイベントの時だけ貸し出そうと思ってたんだけど、友好の証として受け取ってくれ」
「おう、ありがとな」
「試しに使ってみてはどう?アウラがハセヲに会いたがっていたし」
「アウラが?まあ、実験のついでに顔出してみるわ」
「うん。宜しく」
「おう、またな」
ハセヲは
「よっと・・・。ちゃんと転送されたな」
ハセヲはさっそく
「へえ、ここには夜空があるのか・・・。ぴろし3が見たらとても悔しがりそうだ」
ハセヲは天井を見ると感嘆の息を吐いた。ぴろし3に悪いと思ったが、星空のグラフィックはThe Worldよりもクオリティが高く、本物と間違えてしまうのではないかと思うくらいの出来だった
「ん?」
「・・・・・・」
そんな時、殺気がハセヲを貫いた。感じた方向に顔を向けると、黒髪でクールな感じのメイド服を着た女性『ナーベラル・ガンマ』がいた。
「・・・ども」
嫌な予感がしたハセヲは軽く会釈をしてからその場から立ち去る為に歩き出す
「
「うおっ!?」
何を思ったかナーベラルがいきなり攻撃魔法をハセヲに放った。
ギリギリで回避に成功したハセヲは睨みを利かせながらナーベラルに事情を聴く。
「・・・何のつもりだ?」
「申し訳ございません、くz・・・ハセヲ様。少々目測を誤ってしまいました」
「そうか・・・」
ナーベラルの明らかな嘘にハセヲは溜息を吐く。
そして、ナーベラルとしては、さっきの魔法は当てるつもりなどなかった。あくまでも至高なるアインズに気安く触れ合うハセヲにお灸を据えようと考えている。
もっと分をわきまえろと、人間如きが気安く触れ合える存在ではない、とハセヲに思い知らせようとナーベラルが声を出そうとした時、ハセヲが先に話し出した。
「アインズも可哀想に。こんなメイドが居たんじゃ、心休まる日は一生来ないだろうな」
「なん、だと・・・?」
しかし、相手が悪かった。
ハセヲは出た杭を叩かれて埋まってしまう程真っ直ぐではない。その
「そうだろ?客人に無礼しか働かないメイドなんて普通は要らねえよ。良かったな?アインズが優しい奴で。お前みたいな役立たずを見捨てずに側に置いてくれるんだからな」
「き、貴様あああああああ!」
ナーベラルの怒りは有頂天に達した。ハセヲはその様子を見て溜息を吐く。
「こんぐらいの挑発でキレんなよ・・・」
「
ナーベラルはハセヲに攻撃を仕掛ける。だが、視界が悪くなる魔法だったのが仇になる。
ハセヲは避けると、そのまま背後に移動するが冷静を失ったナーベラルは全く気付いていないようで魔法を放ち続けている。
「チェックメイトだ」
「!?いつの間に・・・」
ハセヲはナーベラルの頭に双銃を突き付ける。それでようやく気付いたナーベラルは魔法を止めた。
「この屑虫が・・・」
「ああ、さっきはそう言おうとしてたのか・・・。お前さ、アインズの為にも、もう少し自分の行動に責任を持てないのか?」
「・・・どういう意味だ?」
アインズの名前が出て、耳を傾けるナーベラル。その様子にほっとするハセヲは話を続ける。
「俺はお前が嫌いな人間だろうとアインズのお客様だ。その対応一つでアインズの株を上げるなり下げるなりしてしまう。今の行動にアインズの株が上がるか?俺はそうは思わない」
「・・・・・・」
ナーベラルは黙ってハセヲの話を聞いていく
「お前の行動はアインズの行動だ。アインズだったらどうするかしっかり考えろ」
「アインズ様だったら・・・」
ナーベラルは俯きながらそう呟いた。至高なる方々がどうしていたのかと思考を回らしていく。
その様子を見たハセヲは、これで攻撃はしてこないだろうと思った。
「っ!?」
その時だった。ハセヲの足元の地面が盛り上がり、左右と背後から土の突起が出現し、ハセヲに襲い掛かる。
跳躍する事でなんとか避ける事に成功したハセヲだが、一体何が起こっているのか理解できていなかった。
ナーベラルを見てみると、土の突起はナーベラルを避けているように思える。それで自動的な罠ではないことが分かった。
そして、土の突起に驚くナーベラルの表情から見て犯人は別にいると判断したハセヲは首を振って周りを警戒する。
「あいつは・・・!」
ハセヲは貴賓席がある場所に第6階層の守護者でアウラの双子の弟『マーレ』を発見した。