IS~八咫烏の導き~   作:誤字脱字

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完了


十一羽

IS ~八咫烏の導き~

 

第十一羽 白と黒

 

 

side 一夏

 

「待たせたな!」

 

俺は真っ黒なISに見を包み、両手に銃を構えた相手に声をかけた

 

「なに…急に呼び出したのは俺だ、 気にするな」

 

黒いバイザーで、顔が見えないが俺に気遣いの言葉をかける男

嘘じゃなかった、やっぱり男だ。それに………IS学園に来て初めて気遣ってもらえたな

 

「何をしている?」

「少し目にゴミが入って………」

「……強く生きろ」

 

うん、わかった事がある。アイツは、いい奴だ

 

「あぁ……それより何故クラス代表に立候補したんだ?」

 

俺みたいに無責任な流れで流される奴じゃなさそうだし

 

「……クラス代表には、何の興味はない」

「へぇ?」

「ただ、お前が不完全燃焼だったんで解消させてやろうと思った訳さ、これがな」

 

確かにセシリアの時は釈然としなかったしな

 

「そうか、ありがとうよ!え〜と……」

「秋奈、…雑賀秋奈だ。」

 

雑賀秋奈?

どっかで聞いた事のある名前だな?確か……誰だっけ?

 

「俺について考えているのだろ?―――この場では不要な事だ……構えな」

 

そう言って秋奈は銃口を俺に向けた

 

「……確かにそうだな!行くぜ秋奈!」

「あぁ!来い!」

 

秋奈の掛け声と共に銃口から火が吹いた

キュインッ!と耳をつんざく様な独特な音

セシリアと同じレーザー系の銃か!

セシリアとの経験もあってか、バックステップする事で何とか回避出来た

 

「……今のを回避するか。ちゃんと学習しているんだな!」

「当たり前だ!」

 

褒めてくれるのは嬉しいが、この弾雨をやめてくれ!

セシリアとは違い二丁ある銃に、苦戦するが何とか距離を置くことが出来た

 

今までの戦法は、セシリアと同じ中距離射撃型

なら接近戦は疎い筈!

俺は一瞬にして加速し、まだ銃を手に持つ秋奈に雪片を振り下げたが……

 

ガキィィン!

 

「……考えが甘いぞ?」

 

両手に持った銃をクロスして雪片を止めやがった!

 

そして…

 

「行くぞ?フェオ!」

 

クロスを解く様にして、雪平を弾き…

 

「ウル!」

 

弾かれた事によって空いた俺の腹に蹴りを入れ…

 

「ソーン!」

 

流れる様にショルダータックルをかまし…

 

「アンスール!」

 

俺の腹に銃口構え……

 

「弍式・ブルームトリガー!」

 

蒼い閃光と共に強い衝撃が俺を襲った

 

 

out 一夏

 

Side ノエル

 

うん!ちゃんと流れに乗れているね

 

「あれはTRAッ!……ヴァーミリオンお前が教えたのか?」

 

織斑さんはすぐわかっちゃうか

 

「そうだよ?私以外に教える人はいないでしょ?」

「そう、だったな」

「織斑先生少しいいですか?」

「何だ山田先生?」

「TRAってなんですか?」

 

あれ?私の事しらないんだ

取材とか逃げてたから仕方がないのかな?

 

「あぁ…そこにいるOLが世界大会で使っていた武術だ」

「ノエルさん代表だったんですか!?」

 

セシリアちゃんも知らなかったんだ!と言うかOLってなんですか!もう!

 

「そうだよ、スイス代表で出場した世界大会射撃部門の『ヴァルキリー』です♪」

「「「えぇぇぇぇぇ!」」」

「織斑先生が優勝したのでは?」

「篠ノ之、私は総合優勝と格闘部門では優勝したが、射撃部門では優勝していない」

「それじゃノエルさんは第一回目で出た『ヴァルキリー』でして?」

「あぁ、そうだ」

 

第一回は、織斑さんがほとんど持っていっちゃったからね?

世界初『ヴァルキリー』は私って事か……そう考えると凄い事なんだよねぇ

 

「じゃ、じゃあ!」

「山田先生落ち着いてください」

「…はい、今戦っている二人は、初代ブリュンヒルデと初代ヴァルキリーの再来と言ってもいいんですよね!?」

「織斑は、私の足元には及ばないが……」

「『雪片』と『ベルヴェルク』だけを見るとそう言ってもいいですね♪」

 

私の発言にモニターに再度集中する三人

確かに貴重な一戦になっているよね

 

そんな中、織斑さんは、私だけに聞こえるように話しかけてきた

 

「………ノエル、実際に雑賀はどのぐらいまでお前に近付いている?」

 

ノエルって事はプライベートかな?

 

「……最近では秋奈くんに負け越しですよ私?」

「……一夏には、まだ無理か」

「『まだ』……ですか?」

「あぁ…アイツは私の弟だからな」

 

……………ゴチソウサマデス

 

「………ソウデスネ」

 

千冬さん変わらずブラコンなんだな……

 

 

out ノエル

 

 

 

Side 一夏

 

―――バリアー貫通、ダメージ125。

 

シールドエネルギー残量、395。

 

実体ダメージ、レベル中。

 

白式のオートガードで、何とかもったが、思ったよりダメージが大きい!

しかも距離を空けられてしまった!

 

「……接近戦出来るじゃね〜か」

「出来ないとは言ってない」

「ゲームとかだと、射撃が得意な奴は接近戦は苦手な筈だけど?」

 

バトルISとかだと、よくある設定だしな

 

「そんなこと努力次第でどうにかなる」

「………そうかよ」

 

……ってことは苦手な距離がないオールラウンダー、か

 

「考え事はいいが、この距離は俺の得意分野だぞ」

「ッ!」

 

秋奈の持つ銃が、粒子化し新たに先程の銃より三倍程デカイ銃が両手に形成された

 

「……レントン84、このモデルはレミントンと呼ばれる実際にある銃だ」

 

っく!レミントンって言えば!

 

「……第二ラウンドだ!」

 

二つある銃口から、激しい両手の散弾が飛び出してきた

 

「うぉっ!?」

 

回避する事は難しく、シールドエネルギーがどんどん減っていく!

どう見てもショットガンの域を超えているだろう!

 

……でもレミントンって確か装填事にガッシャンって動かすのがカッコイイって弾が言ってたよな?

 

ポンプアクション式、撃つ事に弾を入れる必要がある銃っ!

 

秋奈は両手に持っているんだ!

装填に時間がかかる筈!

 

はっと秋奈を見た時、読み通りに散弾の雨が止んだ

 

今だッ!

 

「このラウンドは貰った!」

 

加速し、秋奈に接近するっ!が―――

 

「だから甘いと言っている!」

「なにッ!」

 

秋奈は、両手に持ったレントン84を回転させ、弾を装填しやがった!

ドコゾのターミネーターだよ!

 

そして、再度降り懸かる弾雨の嵐

距離が空いているからダメージが少ないが、それを補う量の攻撃だ!

攻撃を受けつづけ、エネルギー残量が100を切ってしまった

 

……ここは、一か八かにかけるしかない!

 

零落白夜を発動し再度、急加速

秋奈は、最初に使っていた銃で対応するだろう

 

だから俺は、『雪片』を…

 

千冬姉が使っていた最強の剣を信じて……

 

全力で切り掛かるのみ!

 

行くぜ!

 

俺の思いを感じ取ったかの様に『雪片』にエネルギーが宿り、零落白夜が発動する

 

「ッ!……あれは」

 

白式の単一仕様能力が発動したのに対し秋奈は、銃を粒子化させ、武器を呼び出している

 

ここまでは、読み通り!

 

俺は、三回目の接近戦を秋奈に仕掛けた!

 

「ハァァァァ!!!」

 

俺の接近より、秋奈の武器が形になる方が早いが関係ない!

 

「……そいつを喰らう訳にはいかないな!」

 

俺の間合いに入る直前、武器を俺目掛けて投げだしてきた!

 

「ッ!」

 

銃じゃない!

秋奈が呼び出したのは、二つのブーメラン

 

一つを回避し、もう一つを叩き落とそうとしたが、『雪片』に触れた瞬間ブーメランが二つに割れ、ワイヤーみたいのが俺を拘束した

 

グルグルと周り俺は身動きが出来ない状態に……

 

「何だこれ!かてぇ!」

「……対IS用の特殊ワイヤーだ。お前はもう逃げられない。」

 

秋奈の声が聞こえ、奴を見ると……

機械じみた翼が光輝いていた

 

「光翼砲、充電完了。放熱システムオールグリーン……チェックメイトだ。」

 

……ここまでか

 

負けちまうが、思っいきりやれたぜ

 

ありがとうな!秋奈

 

「……おう、こい!」

「光翼砲発射!」

 

そして黄色の閃光が俺に直撃した

 

 

―――シールドエネルギー残量 0

 

 

 

out 一夏

 

 

 

 

織斑との一戦を終えて、ピットに戻ってきたのはいいが……

 

「どういう事か説明してくださいますよね?」

「秋奈くんファイト〜♪」

 

セシリアが鬼の面 「鬼ですって!」 ………

……セシリアが可憐な笑顔で出迎えてくれた

 

「……ノエルさんから聞いてないのか?」

「こう言う大切な事は本人から聞くものですわよ?」

「秋奈くんファイト〜♪」

 

確かに、大切な事は本人から聞くべきだな

しかし…ノエルさん楽しんでない?この状況

 

減給にするぞ?

 

「……政府からの通達があったからここにいる」

「それは、存じています。私が聞きたいのは違います!…………秋奈さん、sssでしたら政府からの通達なんか無視出来るでしょ?」

 

流石俺の幼なじみ…

嘘は言えないか……

 

「……半分は合っているが、もう半分は織斑一夏かな?」

「……一夏さん?」

「あぁ…世界初ISを使える男に群がる虫(企業)の中に俺が探している虫が来るかもしれないからな」

「……一夏さんは、餌……ですか?」

「言い方は悪いが……その通りだ」

「……その考えは一夏さん達に嫌われますわよ?」

「あぁ……承知の上さ」

 

例え皆から嫌われても、必ず『亡国』だけは、俺が潰す……

 

そのためなんだ……

 

「……でも」

「?」

「私は、秋奈さんの味方ですわ」

 

そう言ってセシリアは、微笑んでくれた

 

「………」

「………」

「秋奈くん?ファイト〜?」

 

はは、流石はセシリア・オルコットか…

 

「はははははは!」

「な、なんですのいきなり!」

「いやなに、ありがとうセシリア……少し気が楽になったよ」

「そ、そうでしたの。お役に立ててよかったですわ」

「あぁ……」

 

皆が離れてもセシリアは、俺の仲間か……

俺は、セシリアと友達に慣れてよかったよ。

 

本当に………

 

「あッ!まだありましてよ?あのISについて――」

「秋奈くんファイト〜♪」

「あぁ…とりあえずピットから出よう」

 

俺は覚悟を決めた、全てと関り断ち切ることを!

セシリアから質問攻めにされながらもこの場を後にしたのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ノエルさんは減給で。」

「えぇぇぇぇぇ!?」

「嘘です。」

「ほ、本当ですよね?」

「嘘です。」

「えぇぇぇぇぇ!?」

 

 




秋奈は心が軽くなった

一つ大人になり、甘えを捨てた

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