IS~八咫烏の導き~   作:誤字脱字

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完了


十三羽

「………いきなりだな」

『そうだね。中国政府も焦ってたみたいだし』

 

磯野からの定時報告を受けている中、気になる情報を耳にした

中国代表候補生のIS学園への転校が急遽決まっていたらしい

 

「目的は、一夏か俺か…SSSか……まだわからないな」

『目的は、わかっているとよ』

「……仕事が速くて助かる」

 

流石、磯野だ。仕事が速くて助かる

 

『目的は、一応、織斑君だね。』

「……一応?」

『中国政府からの転校要請はIS学園に織斑君が入学すると公表されてから出ている。更に秋奈君が公表されてから更に強く出ているよ』

「なるほど… 最初は興味本位、次に政府関連を絡ます為……か」

『そうだと思うけど…他にも気になる事があってね?』

「気になる事?」

 

中国の動きは一夏及び俺の接触、あわよくばSSSとのパイプを繋げる事

それ以外にも何かあるのか?

 

『軍のお偉いさんが、代表候補生に脅されたって…』

「………はぁ?」

 

おいおい!軍人脅す高校生って何だよ!

ちょ〜やべ〜!

 

『とりあえず今わかるのはそれぐらいかな?明日から学園に通うらしいから聞いてみたらどうだい?』

「……了解、アクションをかけてみるわ」

『ご健闘を……それじゃまた。』

「あぁ……」

 

磯野からの電話を切り、ベランダへと出る

季節は春だが、風がまだ冷たい

 

「はぁ〜…山男みたいな女だったら嫌だな〜」

 

今の時期に転校……

 

中国政府……

 

世界初男性操縦者…

 

SSS……

 

今回の事には、『亡国』は関わっていないようだ

 

「はぁ〜… そんなに速く尻尾を出さないか……」

 

学園生活は、まだ一ヶ月しか経っていないんだ。

 

焦りすぎたか、これがな…

 

俺の心境を現す様に、冷風が骨身に突き刺さる

 

「う〜寒い!…戻る 「――何しやがる!?」 …」

「そ、それはこちらの台詞だ!――」

 

はぁ〜……

……どうやら隣は絶賛痴話喧嘩中らしいな。

近隣に迷惑かけるなよ…

 

「…案外、一夏の知り合いだったりしてな」

 

冗談もさておき、俺は部屋に戻っていった

 

 

そして翌日……

 

 

「鈴……?お前、鈴か?」

 

どうやら俺の冗談は実現してしまった

 

一夏の関係者には、普通な人はいないのか?と激しく思いながらも、その場を織斑先生が鎮圧したのであった。

 

 

 

インフィニット・ストラトス~八咫烏の導き~

 

第十三羽 2nd

 

 

 

 

 

そして食堂……

 

「待ってたわよ、一夏!」

 

俺達の前に立ち塞がった噂の転校生。

どうでもいいが……ラーメン伸びるぞ?

 

見ただけでも、あからさまに麺がふにゃけてる。

おばちゃんから食事を貰い、テーブルへと席ついた

 

「鈴、いつ日本に帰ってきたんだ?おばさんは元気か?いつ代表候補生になったんだ?」

「質問ばっかしないでよ。アンタこそ、なにIS使ってるのよ。ニュースで見た時びっくりしたじゃない」

 

随分と仲良く話すな…

つーか、一夏よく質問するな

はぁ〜…

黙ってたって仕方ない…

 

「……一夏、そいつとはどういう関係だ?」

「そうだ!一夏そいつと、つ、付き合っているのか!?」

 

疎外感を感じてか、箒はやけに突っ掛かるな

後どうでもいいが、俺最近ため息増えてるような…

 

「べ、べべ、別に私は付き合ってる訳じゃ……」

「そうだぞ、なんでそんな話になるんだ。ただの幼なじみだよ。」

「…………」

 

睨まれてるぞ~一夏?

 

「まぁ!一夏さんには、もう一人幼なじみがいらして?」

「……もう一人?」

「あぁ、こっちの箒。ほら、前に話したろ?小学校からの幼なじみで、俺の通ってた剣術道場の娘。」

「ふぅん、そうなんだ………てか、そこの二人は誰よ?一人は、男だし…」

「わ、私達を知らない!?ありえませんわ!」

「うん。あたし他の国とか興味ないし。」

 

……おい、チャイニーズ

俺はともかく、他国の代表候補生ぐらい把握しとけよ

 

「私は、イギリス代表候補生、セシリア・オルコットですわ!」

「………雑賀秋奈だ」

「雑賀秋奈?どっかで聞いた事があるような……」

「秋奈さんは、SSSの社長でしてよ?」

「鈴、そのぐらいは、俺でも知ってるぞ?」

 

はい、ダウト

俺が言うまでわからなかった癖に……

 

「し、知ってるわよ!確か、六歳の頃から仕事をして、十歳の時ぐらいに社長になって、SSSを更に大企業に昇り上がらせたって資料に書いてあった気がするわ……………………………………なんでそんな人が、ここにいるのよ」

 

……俺だって知りたいよ

と言うか、資料ですか……中国政府は、俺の事も気にかけてたか

 

 

……そして、何故セシリアは、誇らしげにしている!?

まるで、自分が褒められてる様に

………まぁ、セシリアの違う一面が見れたから、気にしないけどな

 

 

その後も、一夏を特訓させるのは私だ!って感じに話しが進み、箒と凰の間に火花が走っていた、と言っておこう。

 

俺?

俺は、傍観しセシリアの嬉しそうな顔を眺めながら飯食ってたよ

…………ストーカーじゃないぞ?

 

 

 

 

時は流れ夕方――

俺、雑賀秋奈は、幼なじみ?のセシリアとティータイム中である………

 

「しかし、一夏の訓練を箒一人に任せてよかったのか?」

「ライバルも出現しましたし、箒さんに機会を差し上げませんとダメですからね」

「二人っきりにしたって、あの唐変木には意味ないぞ?」

「………確かに」

 

クラス代表戦後、俺達は一夏の訓練を見ている

 

専門的な事をセシリア、

模擬戦相手を俺、

剣術については、箒

 

と各自、一夏の為を思って訓練している訳だ

 

「箒も素直じゃないからな。奴らを 「ふざけるな!何故私がそのような事をしなくてはならない!」 ……この寮って壁薄いよな?」

「……また一夏さん絡みの厄介事ですか……少し様子を見て来ますわね?」

「……紅茶入れ直しとくよ。後、厄介事をこっちまで持ってくるなよ?」

「わかりましたわ」

 

そう言い残しセシリアは、一夏の部屋へと向かっていった

……とりあえず疲れて戻ってくるだろうセシリアの為にポットに水を入れ、お湯を沸かす

壁が薄い為、隣からは、セシリア参入により更に喧しくなっていく声が聞こえる

 

「はぁ〜… 近隣の迷惑を 『ppppp…ppppp…』……」

 

……電話だ。

しかも、この番号は…

電話に集中出来る様にベランダへと出る

 

「………こちらS。」

『こちらVです。定時報告です〜。』

「了解、首尾は?」

『うまく潜入出来ました!……と言うか初日からお尻触られました。』

「労災は出しとく。……何か掴めたか?」

『真っ黒ですよ?そのうち、動きだしますね。デュ――』

「Vッ!……盗聴の可能性を考えコードネームで言え!」

『す、すみません!秋奈くん!』

 

言った側から、この人は……

 

「………もういいから、報告を。」

『え〜と、デュ……狸は、そろそろ大きく化けます。それは、巣が崩れるぐらいに……』

「了解、ならソコを狙い烏は、狸を狩る。」

『わかりました。…………後、私的なんですが…』

「何だ?」

『狸の息子が、動きますが、この子って犬の子なんですよ。……なんとかなりません?』

 

………ふむ。

俺達の目的は、狸狩りであって犬ではない。

 

「わかった、考えてみるが、親が狸だ。……犬でも狸になっていたら遠慮なく潰す。」

『……了解です。引き続き探りを入れます。』

「………悟られるなよ。」

『大丈夫です、ではまた……』

「あぁ、頑張れ。」

 

 

春先だと言うのに、冷たい風が………このくだりは、二回目か

 

とりあえず部屋へと戻り、白い湯気を上げるポットの火を止めた

 

「……確実に前へと進めている。八咫烏の加護を裏切った者を狩る為に」

 

………いかんな

暗くなり過ぎた

 

セシリアが戻る前にもとに戻しとかないとな

顔を軽く摘み、ストレッチさせ、ほぐしていく

 

うん、いい感じにほぐれ――

 

「…秋奈さん何しているのですか?」

 

ッ!見られた!

 

「いや!セシリアこれには、訳が………お前こそ何連れて来てるんだよ?」

「いえ、つい………」

 

セシリアの後ろには目を赤くした噂の転校生……

中国代表候補生 凰 鈴音が立ち尽くしていた。

 

 

「とりあえず、紅茶飲むか?」

「………うん。」

 

 

………全く

怨むぞ?一夏。

 

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