「二人共、体に致命的な損傷はないが全身に軽い打撲がある。数日は地獄だろうが……まぁ慣れろ」
「はぁ……」
「情けないな、一夏」
不明機の襲撃から数時間、俺と一夏は保健室のベットに横になっていた
「……雑賀、お前も人の事を言えたものでは、ないぞ?」
「俺は、一夏みたいなヘマはしてません」
聞いた話しによると、一夏は絶対防御をカットした状態で衝撃砲を受けたらしい
命知らずにも程があると言うもんだ
んで、俺は、遮断シールドを破壊するのにエネルギーを全て使った筈だが、奇跡的に絶対防御が発動し、不明機の攻撃が直撃したのに関わらず、打撲で程度ですんだ
「無茶をするなっと言うことだ。」
「……わかりました」
無茶をしたと言う事で一夏と同じか……
「まぁ、何せよ無事でよかった。生徒に死なれては目覚めが悪い。」
そう告げる織斑先生の顔はそう、うん、いつもよりずっと柔らかい表情で、その表情は二人にではなく、一夏に向けられているのが手に取るように分かってしまった
はぁ〜、俺はいない方がいいな、これがな
「……織斑先生、俺は先に部屋に帰りますね?……………謹慎中の身なので」
「え?お、おい秋奈!」
「いらん気をまわすな、雑賀」
「はいはい」
二人の反応をスルーして、傷む体にムチを打ちながら退室した
家族だけの会話も大切だが、心配してくれる家族がいる事に羨ましく思うよ
少し湿っぽくなってしまったが、今は亡き両親の事を思い浮かべながら足早に自室へと向かうのであった
インフィニット・ストラトス~八咫烏の導き~
第十六羽 変化
……向かったのだが、
「………」
「………」
サササ……
横に移動。
サササ……
相手も横に移動。
「………」
「………」
ヒョ〜イ〜。
軽く横に移動。
ヒョ〜イ〜。
相手も横に移動。
「「……………」」
なんだ?この状況?
「あ〜…セシリアさん?」
「………なんですの?」
セシリアが行く手を阻んでいる。
「謹慎中なので、速く部屋に帰りたいのだが?」
「私は、秋奈さんにOHANASIがありましてよ?」
「…………。」
………怒っているな、凄く
しかも、nanoha式かよ
…………
当たり前か……
絶対に安全だと言っておきながら、この有様だしな
「はぁ〜…とりあえず部屋で話しを聞くよ。いいかい?」
「……えぇ。」
前にも仕事のやり過ぎで倒れた時に、説教なのは式を受けたな
鬱になりそうだ………あの時は、朝日を拝む事になったからな〜、また朝日を拝む事になりそうで今から気分がブルーになるよ
はぁ~、7俺怪我人だよな?と思いながらもセシリアの横を通り過ぎると、背中に重みを感じた
「……セシリア?」
重みの犯人はセシリアだ
セシリアが、顔を隠す様に俺の背中にくっついている
「………心配しました」
「…………」
「秋奈さんが死んでしまうのかと思い、とても心配でした」
「………」
「私はもう……大切な人をこれ以上亡くしたくありません」
「………」
大切な人か………
セシリアは、俺の事をそんな風に思ってくれていたんだ
では、俺にとってのセシリアは、どのような存在なんだ?
俺は、振り返りセシリアの顔を見た
透き通ったブルーの瞳には、うっすらと涙が伺える
………答えは出ていた、気付かなかっただけだ
「っ!………俺は大切な人の涙は見たくない」
「え? きゃぁ!!」
俺は、そのまま強引にセシリアを抱きしめた。
「……俺は無意識のうちに恐れていたのかも知れない。これ以上大切な人を亡くす事に」
「………」
「自身の心を欺けて、壁を作っていた……だが!偽ることはしたくない!」
セシリアの顔が見える様に少し放し、涙を指で拭いた
「セシリア……俺はお前が好きだ。八咫烏に誓おう、俺は何があってもセシリアを守ると……だから守らせてくれ」
俺の告白から数秒…その数秒が何十分にも感じたが、セシリアは頬を朱く染めて……
「……嫌ですわ」
と言った
「………そうか」
フラれたな、これがな…
「私は、守られてばかりは嫌ですわ。……私にも貴方を守らせてください」
「………え?」
言葉の意味を理解するのに、時間がかかったが理解した
セシリアが俺をどう思っているのか、どうして欲しいのかを!
「あぁ!俺の事を守ってくれ!」
「はい!守りますわ、どんな事があっても!」
「ははははは!」
「うふふふふ。」
お互いに笑いながら、俺は再度セシリアを抱きしめた
セシリアも俺に応える様に背に手を回してくれた。
ちょっとした事だが、それだけで幸せになれていた。
………そうなれていた
「秋奈にセシリア〜、なに笑っているっ!ご、ごめん!」
「「!!!」」
……鈴が来るまでは
セシリアは、恥ずかしがり俺から放れた
くそ、セシリアの抱き心地が名残惜しい……
「……鈴、空気読んでくれ」
「……ごめん、秋奈」
「ふぅ……もういいさ、何時でも抱ける、これがな」
「あ、秋奈さん////」
「(キラーン!)……セシリア、後で話しを聞かせなさいよ?」
「り、鈴さん!」
そんなこんなで、出会いと奇襲、そして愛する人を見つけ、クラス対抗戦は幕を閉じた。
………まぁ〜俺達は、部屋に着くまで根掘り葉掘り、鈴に話を聞かれたがな。
Side 三人称
SSS極秘書類
不明機IS報告書
報告人 磯野
記
IS学園で行われたクラス対抗戦に乱入した機体について下記の事が判明。
1、各国家、不明機に関して情報なし。
2、無人機と判明。
3、コアナンバー、各国家にも登録されていない。
以上の事から今回の襲撃は、『虫』ではなく『マザー』の可能性が高い事を記載。
捜査を打ち切りとする。
受取人 雑賀秋奈
OUT 三人称
愛する人を見つけ秋奈は一つ成長した