IS~八咫烏の導き~   作:誤字脱字

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十八羽

「くだらない事を考えている暇があったらとっとと列に並べ!」

 

ばし〜ん!

 

………うん、空は晴天だ

 

そして、一夏が織斑先生に叩かれている

いつもの光景だ

 

と言うか一夏よ…

俺と話をしていた時間を差し引いても、時間に余裕があった筈だが?

……話し混んでいたな?

 

どうやら俺にアドバイスをくれた友人は、時間にルーズな様だ

そんな事を考えている中、一夏達は、俺とセシリアの隣の列に加わった

 

「随分とゆっくりでしたわね?」

「……何をやっているんだよ、お前は」

「スーツを着るだけで、どうしてこんなに時間がかかるのかしら?」

 

次々と言われる罵声に顔を歪める一夏、間違っていないので反論は受付けんぞ?

あぁ、ちなみに俺のISスーツは、SSS製特注の手首の所にアタッチメントが付いているタイプでアタッチメントを押すと自然と体にフィットするタイプだ

 

分かりづらかったらプラグ〇ーツを浮かべてくれ

 

………誰に説明しているんだ、俺は……

何処からか飛んでくる電波に本気で対抗策を考えていると、待機状態の『八咫烏』から警報が鳴り響く。

 

危険が迫っているのか?

授業中だと言うのに…

 

「……いったい何の警報だ?」

「それは、私が来た警報だ!」

 

ばしーん!

 

「雑賀、お前はしっかり者だと思っていたのにな……集中して話を聞け!」

「………はい」

 

……気配を消していたのか?しかし、どうやって背後を取ったんだ?

これが、モンドグロッソ優勝者の実力と云うものか

 

と言うか、気づいていたなら教えろよ!一夏!!!

 

 

インフィニット・ストラトス~八咫烏の導き~

 

 

第十八羽 贋作者

 

 

 

「本日は、格闘及び射撃を含む実践訓練を開始する」

 

一組と二組の合同実習だから、みんな気合いがはいってるな

っと言っても二組の大半が一夏やデュノア、俺と一緒に授業を受けられる事に対して気合が入っているように感じられたがな

 

その証拠にみんなの眼が此方に向いて輝いている

まぁ、俺は今更と言う感じだけどな。

 

 

「そこで、今日は戦闘を実演してもらおう。ちょうど活力が溢れんばかりの十代もいることだしな。――――オルコット!あとは、さい……」

 

ん?

俺じゃないのか?

一瞬、織斑先生と目が合ったが何を考えてなのか目を逸らし……

 

「…――凰!前に出ろ!」

「ッ!なんでアタシなのよ!」

 

ばしーん!

いきなりの指名と織斑先生に苦手意識があるためか、素で返した鈴に出席簿が振り下ろされた

 

「敬語を使え凰!……専用機持ちは、すぐに始められるからだ。」

「う〜……」

 

痛みに唸る鈴にセシリアが近付く

 

「鈴さん…少しはやる気を出しましょう。―――一夏さんにいいところを見せましょ?」

「セシリア……うん!実力の違いを見せてやりましょう!専用機持ちの!」

「えぇ!私もサポートしますわ!」

 

ふ……恋する乙女は強い、か……

ここで、一夏にアピールするつもりなのだな……

一夏の事をチラチラ見てるしな

 

「それで、相手は誰?今のアタシ達ならどんな相手も返り討ちよ!」

「……慌てるなバカども。対戦相手は―――」

 

キィィィン………。

 

ん?

この音は……

 

「なぁ、秋奈?なんか聞こえないか?」

「……前方約500m、IS『ラファール・リヴァイヴ』を確認。―――操作ミスか?減速していない」

「えぇ!?」

 

『八咫烏』から送られて来た情報を整理し、腕だけ部分展開し、『鳥巻』を呼び出す。

 

「ッ!どうするんだよ秋奈!迎撃する 「絡め取る」はぁ!?」

「減速させるから、お前が受け止めろ。」

「っておい!………わかったよ。いつでもいいぜ!」

 

一夏も『白式』を展開した、よし

 

「――残り50m!目視確認!行くぞ!一夏!」

「あぁ!」

 

俺は、『ラファール・リヴァイヴ』に向け、『鳥巻』を投げつける

 

「ッ!きゃ!」

 

見事命中し、『鳥巻』のワイヤーが『ラファール・リヴァイヴ』を絡め強制的に減速させる

ブースターに上手く絡まったおかげか、PICが停止し、落下するが……

 

「OK秋奈!捕まえたぜ!って山田先生!?なんで………」

 

作戦通り、一夏が確保。

怪我人0で作戦終了……

即席のペアだったが、上手くいったか……

 

「あ、あのう、織斑君……ひゃんっ!そ、その、ですね?困ります……こんな場所で……しかも、こんな縛るなんて……え、SM?ッ!ダメです!こんな若い時からSMなんて!―――」

 

………山田先生が、騒いでいるが聞こえない。

 

そう、聞こえない。

 

ガシーン! ビュッ!

 

鈴の武器、『双天牙月』が連結され投げられた。

 

……うん、見えない見えない。

きっと織斑先生が事大を解決してくれるだろう…

 

 

 

 

 

 

……案の定、織斑先生が事大を解決し、鈴&セシリア VS 山田先生が行われる結果になった。

 

しかし、山田先生が代表候補生だったとは…………意外だな。

 

そして、暴走していた鈴も………

 

「この苛立ちの原因!山田には痛い目にあって貰うわよ!」

「ひぃ!」

「鈴さん…一応、山田先生も先生ですから……少しは、穏便に……。」

「一応って……」

 

意外にも怒りの矛先を、山田先生に向ける事で暴走が収まっていた

 

鈴が他人に、牙を剥く、か……

意外でもないか?

転校当初は、一夏を取り巻く女子に牙を光らしていたし……

 

そしてセシリア……

フォローになっていないぞ?

 

なんだかんだしながらも、牙を剥き出しにしながら、セシリアと作戦を立てる鈴……

流石代表候補生、心は熱く、頭は冷静に、か……

これは、山田先生も厳しいな……

 

「……では、始めて貰うが……山田先生、こちらで戦ってくれ。」

「え?あ、はい!」

 

ん?

山田先生は、『ラファール・リヴァイヴ』を解除し、灰色のボディ、赤色の大型ブースターを装備したISを展開していた

 

「ねぇあれって!」

「流石IS学園!やっぱり持ってたんだ!」

「いいな〜!私も乗ってみたい!」

 

一組二組の視線が、俺に向けられる

まぁ、当たり前か……

あのISは、各国のエースや、特殊部隊に配属されている、エース機にして高級品。

 

……SSS製造の初めて世間に出されたIS。

 

贋作者(フェイカー)、か……」

 

セシリアと鈴も少なからず、動揺している

 

「……エース機の登場って訳ね!2対1の理由もわかるわ!」

「……元代表候補生とエース機ですか……少し厳しくなるかもしれませんね」

 

……『贋作者』は珍しく、乗り手を選ぶ機体だ

しかし、乗り手次第では、第三世代、上手くいけば第四世代も圧倒出来る筈だ。

そしてこの高性能な『贋作者』に足りないのは、第三世代特有の特殊武器

 

『ブルーティアーズ』の様なピット。

 

『甲龍』の衝撃砲。

 

『八咫烏』の光翼砲。

 

などの特殊武器が搭載されると『贋作者』は第三世代型に分類される。

SSSは、ある武装『光の尾』の開発に成功しているが……

 

『贋作者』に搭載させる気はないな。

理由は簡単。

SSSは、表向きは積極的進出と言っているが、実際は全くやる気0。

ISスーツのバリエーションに力を入れているからだ。

 

「もういいか?では、はじめ!」

 

おっと考え混んでいたか……

生徒の動揺が収まった頃合いを見計らい、織斑先生は号令を掛け、三機のISは、飛翔した。

 

 

………ふむ。

山田先生は、乗り手として選ばれた様だ。

多彩な武器を使い、セシリアと鈴の連携、追撃、奇襲を防いでいる。

 

「……なかなか良いISだな、雑賀。」

 

生徒全員が、戦闘に見入っている中、織斑先生が話しかけてきた。

 

「……社員全員の努力の賜物です。」

「謙虚を…、あのISの大部分の設計は、お前が行ったと聞いたぞ?」

「ッ!……何故それを?」

 

なんで知っている?

この事は、俺だけに眼が行かない様に極秘扱いにした筈だが…

 

「私にも独自の情報提供者がいてな……」

 

織斑千冬の協力者……

 

SSSの情報を読み取る者…

 

ISに詳しい者……

 

………なるほど

 

「…『マザー』ですね?」

「『マザー』?」

「SSSの隠語です。なにしろ白騎士事件を起こした張本人ですから…」

「ッ!」

「……織斑先生、SSSを舐めない様にした方がいい。興味本位で近付くと、捕まりますよ?『マザー』が」

「……世間話のつもりだったが、改めてSSSと言う物がわかった気がするよ」

「ハハハ……なんの事なら。」

 

いま『マザー』は、ギリシャだっけ?

織斑先生も大変な人物と友達になったものだ。

そういえば……

 

「なら世間話のついでに、何故俺を呼ばなかったのですか?」

「なに、ヴァーミリオンから聞いてな。お前の実力だと山田先生が墜ちるからな。」

「……それだと、山田先生の敬意や威厳が保てないと?」

「あぁ、最近生徒が天狗になっていてな。私以外のIS学園教員の実力を知らせる為にもな。」

「なるほど……」

 

だから、各クラスの実力者を選択したのか……

 

「……それに、オルコットとお前を組ませると相乗効果が出そうでな。」

「……いつお知りに?」

「……最近だ」

「なるほど……」

 

別に隠している訳ではないが、流石モンドグロッソの優勝者。

観察力がある……

 

 

「世間話もここまでだ。………終わるぞ」

「了解。」

 

視線を上に向けると、山田先生のグレネードが爆発し、二人を撃墜していた。

 

「くっ、うぅ…。流石にお強い。」

「り、リヴァイヴならイケたのに……」

「あ、危なかったです。」

 

三者三答だが、山田先生?

せめて生徒がいない所で、言ってください。

敬意が保てません。

 

 

「よし、今のを参考にしながら専用機持ちの織斑、オルコット、雑賀、デュノア、ボーデヴィッヒ、凰を中心に八人グループになって実習を行う。各グループリーダーは専用機持ちがやること。いいな?では分かれろ」

 

 

その後、班分けで一悶着あったが、円滑に授業が進み(ボーデヴィッヒ班以外) 授業を終えたのであった

 

 

「ふぅ、秋奈、シャルル、着替えに行こうぜ。俺達はまたアリーナの更衣室までいかないといけないしよ」

「え、ええっと……僕はちょと機体の微調整をしてからいくから、先に行って着替えててよ。時間がかかるかもしれないから、待ってなくていいからね」

 

 

…………ふむ。

シャルル・デュノアは残るのか……

 

まぁ、好機といえば好機は、丁度よいか、これがな

 

「ん?いや、別に待って 「一夏、悪いが先に行ってくれ」 秋奈?」

「少しシャルル・デュノアに話があってな。…………………壁についてだ、これがな」

 

最後の方は、一夏にしか聞こえない様に言った

 

「壁?……あぁ!わかった先に行ってるぞ!……………頑張れよ秋奈。」

「あぁ……」

 

そう言うと、一夏は足速に更衣室に向かっていった

 

………さてと

 

俺とお話しようか…

 

シャルル・デュノア……

 

俺は、何故か警戒しているシャルル・デュノアに向き合ったのだ。

 

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