IS~八咫烏の導き~   作:誤字脱字

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すみません、仕事が忙しく中々執筆する時間が取れませんでした

ちょっとこれからも亀更新になるかもです


二十八羽

side 一夏

 

「海っ!見えたぁっ!」

 

トンネルを抜けたバスの中でクラスの女子が声をあげる

臨海学校初日、天候にも恵まれて無事快晴。陽光を反射する海面は穏やかで、心地よさそうさ潮風にゆっくりと揺らいでいた

 

「おー。やっぱり海を見るとテンションあがるなぁ」

 

「え?うん、そうだね。えへへ……」

 

バスで隣の席になったシャルロットに話しかけるが帰ってくる返事は出発の時から同じでいまいち話を聞いていない

今も返事だけしてすぐに左手に着けた高そうなブレスレットを見てはにやけている

 

「……随分と昨日はお楽しみだったんですね。シャルロットさん」

 

通路を挟んで向こう側、セシリアが若干むすっとした顔で言ってくる

 

「う~ん、そうだね。昨日の事はだぶん一生忘れられないな~!えへへ……」

 

「……二人を知る友人としては祝福するべきですが、時と場所を選んだ方がいいですわよ?」

 

「そうかな?秋奈と一緒にいる時のセシリアと同じだと思うけど?」

 

「……否定はできませんわね」

 

セシリアの言葉もなんのその笑顔で返すシャルロットだった

うーむ、ここまでご機嫌だとちょっと怖いぞ?そんなに昨日は良いことがあったんだな!

あぁ、そうだ……

 

「ところでセシリア。秋奈はどうしたんだ?出発の時からいないけど?」

 

「はぁ~」

 

なんだ……露骨にため息を疲れたぞ

 

「一夏さん、今回の修学旅行は専用機持ちの代表候補生は、その専用機の各種装備試験運用とデータ採集が主な目的となっていますわ。SSS は今回、秋奈さんの専用機『八咫烏』、そして先週ロールアウトしたばかりのシャルロットさんの専用機『カラドリウス』のデータ採集の為にsss本社に寄ってから此方に向かう予定になっていますわ」

 

流れるように説明してくれるセシリア。だがしかし機嫌は悪いままだ

後で来るんだろ?なんで不機嫌なんだ?

 

「一夏は鈍いな~、これだよこれ 」

 

苦笑いをしながらセシリアの隣の席を指差すシャルロット

そこはバス行動では人気が高い窓際だと言うのに空席であった……

 

あぁ、なるほど!

 

「隣がいなくて暇だったんだな!早く言ってくれよ水臭いな、前のサービスエリアの時にそっちに行って 「「はぁ~・・・」」 ……」

 

……またため息をつかれた

シャルロットとセシリアは・・・なんか、そう!可哀想な人を見る目でコッチを見ている!・・・・・なんでだよ

 

「……そうだったね、一夏は鈍いんじゃなくてトウケンボク?だったね……」

 

「……これでは箒さんと鈴さん、ラウラさんが報われませんわ」

 

「なんでその3人が出てくるんだよ?」

 

クラスが違うから鈴は、わからないが箒もラウラも隣は空いてないぞ?

まぁ~、二人ともなんか考え事をしてるけど……ラウラは若干顔が赤みがかっているけど……風邪でも引いたのか?

 

「いい!一夏!」

 

「お、おう!」

 

指を指しながら迫ってくるシャルロットの剣幕に押され返事に力が入ってしまった

 

「バス行動は長時間かかる!必然的に隣の席の人とはよく話す!でもセシリアの席は空席!」

 

「お、おう!だから俺が話し相手に 「ちーがーう!」 ……」

 

「最後のヒントだよ!?セシリアの彼氏は!」

 

「しゃ、シャルロットさん声が大きいですわ!?」

 

「セシリアも今更、恥ずかしがらないでよ!もう皆知っているんだから!」

 

「で、ですが!?」

 

その後、千冬姉の言葉がかかるまでシャルロットは問い掛けを続けたのであった。

結局、何がなんだかわからなかったけど・・・・

 

 

 

IS ~八咫烏の導き~

 

第二十八羽 乙女心

 

 

 

「それでは、ここが今日から3日間お世話になる花月荘だ。全員、従業員の仕事を増やさないように注意しろ」

 

「「「よろしくおねがいしまーす」」」

 

千冬姉の言葉の後、全員で挨拶する。この旅館には毎年お世話になっているらしく、着物姿の女将さんが丁寧にお辞儀をした。

 

「はい、こちらこそ。今年の一年生も元気があってよろしいですね」

 

歳は三十代くらいだろうか、しっかりとして大人の雰囲気を漂わせている。仕事柄笑顔が絶えないからなのか、その容姿は女将という立場とは逆にすごく若々しく見えた。

 

「あら、こちらが噂の・・・?」

 

ふっと、俺と眼があった女将が千冬姉にそう尋ねる

 

「ええ、まあ。今年は男子が二人いるせいで浴場分けが難しくなってしまって申し訳ありません」

 

「いえいえ、そんな。それに、いい男の子じゃないですか。しっかりしてそうな感じを受けますよ。でももう一人に方は・・・?」

 

それはそうだ。二人のはずが、この場には一人しかいないのだから・・・

 

「ああ、もう一人は「俺ですよ、景子さん」・・・来たか」

 

千冬姉の言葉をさえぎり、聞きなれた声が後から聞こえてくる。しかし、千冬姉の言葉を遮るとは恐ろしい!

 

「名前だけは公開されているはずですよ?いい加減、新聞読みましょうよ?」

 

「文字が仰山書いてある物は苦手なんですわ。しかし、お久しぶりですね秋奈さん」

 

「・・・一年ぶりです。またお世話になります。今回は学校行事として参加しますので、俺は学園が決めた部屋でお願いします」

 

「うふふ、わかりました。」

 

「あ~、秋奈。知り合いなのか?」

 

仲良く話す二人が気になり、話しかけてしまった俺は悪くないはずだ!うん、多分・・・

 

「ん?ああ、景子さんは母様の後輩なんだ。この旅館はSSSでもプライベートでもよく利用しているんだ」

 

「うふふ、お得意様ですね。申し遅れました、清洲景子です」

 

そういって女将さんはまた丁寧なお辞儀する。その動きは先ほどとおなじく気品のあるもので、こういう大人の女性に耐性のない俺にとしては緊張してしまう

 

「・・・女性に緊張してしまうのは年上だけではないと思うがな」

 

秋奈がなんか言っているが・・・知らない知らない

 

「それじゃあみなさん、お部屋の方にどうぞ。海に行かれる方は別館の方で着替えられるようになっていますから、そちらをご利用なさってくださいな。場所がわからなければいつでも従業員に訊いてくださいまし」

 

女子一同は、はーいと返事をするとすぐさま旅館の中へ向かっていった

 

「俺達も行こう」

 

「おう」

 

とりあえず、荷物を置いてからだな。

秋奈の後に続き、旅館に向かうのであった・・・

 

OUT 一夏

 

  

。。。。。。。。。。。。

 

 

「へぇ~、織斑姉弟と同じ部屋になったんですね」

 

「あぁ、女子生徒が時間帯を守らず入室する対策だろう。誰もが好んで鬼の住まいには入らないからな」

 

「でも、セシリアちゃんと二人っきりになれませんね~残念でしょ?」

 

「・・・話きいていましたか、ノエル女史?」

 

「なら俺は暇を見ては彼女さんを見に行きますかな?」

 

「む~・・・いくら海舟さんの弟さんでもシャルちゃんとの交際は認めませんよ~」

 

「はいはい」

 

「・・・頼むから二人とも手を動かしてくれ」

 

時は流れて今現在、俺は花月荘に用意して貰った敷地に基材を持ち込み明日に備えて調整中である

そして会話でわかる様にSSSから出向したのは俺、海里、磯野、ノエルさんの4人。この4人で二機のISのデータを採取しなくてはいけないのだ。・・・つまり絶賛修羅場中である。

どこぞの天災科学者ではない限り、この無謀とも言えるデータ採取は行わないだろう・・・

 

え?もっと連れて来いだって?・・・今、社員達は夏休み中です

磯野とノエルさんも社員だろう。だって?・・・いや、最初は断ったのだが成り行きで

海里はどうなんだって?・・・・暇そうだから連れてきた

 

「しっかし、眼と鼻の先に海があるのに入らないってのは・・・地獄ですな~」

 

「すまん、海里。終わったら自由時間だから」

 

「終わったらね~・・・でも俺はそう思わないぜ?」

 

「・・・どういう意味だ?」

 

俺に見える様にすっと三本の指を上げる海里。勿論、片方の手はタイピング中だ

要素は3つ。一つ、絶賛修羅場中だが終わりは見えてる。二つ、ここは海。そして最後が・・・」

 

海里が3つ目を言おうとした時、ドア越しに聴きなれた声が聞こえてきた。

 

「はっはー!最後の要因が来たようだな!おい!そんな所に居ないで入ってこいよ!」

 

海里にはドアの向こうに居る人達がわかっているようだ。いや、俺もわかったが・・・

 

「「しつれいします/わ」」

 

入ってきたのは、白い肌に良く似合う蒼色の水着を着た我が愛しの恋人セシリアとオレンジの水着を着た、最近海里と付き合い始めたと言うシャルロットであった

しかし、若干セシリアがむくれているように感じるんだが・・・どうしたんだ?

 

「やあ、セシリア。水着姿・・・とても似合っているよ。すごく綺麗だ」

 

「あ、ありがとうございますわ・・・・いえ、そうじゃなくて・・・残念でしたわ秋奈さん」

 

「・・・・え」

 

俺の言葉に顔を赤めたセシリアだったが直ぐに入って来た時と同じムスッとした顔に戻ってしまった

え?素直な感想を言ったのに残念がられた!?

 

「セシリアどうしたん 「どうしたですって!?」!!!」

 

あっ!と自分もこんなにも大声が出るとは思ってなかったらしく手を口にあて俯いてしまった

 

「おうおう、万年ラブラブ夫婦が喧嘩か!ははは!」

 

「笑い事ではないと思うよ海里?・・・それで僕はどうかな?」

 

「おう!とても綺麗だ!Beautiful!」

 

「かるいな~。でもありがとう、えへへ」

 

えぇ~い!!外野ぁぁ!イチャつくな~!今は構っていられないんだ!

 

「・・・どうしてなんだセシリア。俺に悪い所があったのか?教えてくれ」

 

「いえ、秋奈さんが悪い訳ではありませんわ。ただ・・・私の傲慢です。先ほどは大声をだして申し訳ありませんでした」

 

ふむ

 

「いや、俺に落ち度がある。惚れた女の望みを叶えてやれなかったのだから。・・・・教えてくれ、セシリア」

 

「秋奈さん・・・」

 

「いや、秋奈に落ち度はないよな?以心伝心してる訳でないだろう?」

 

「ん~、でも気づいてくれたら嬉しいよ?」

 

「そういうもんか?」

 

「そういうもんだよ」

 

・・・・いい加減、外野は黙ってほしいな

 

「・・・私は、この日をとても楽しみにしていました。・・・ですが、バスではお仕事の関係上別々になってしまい、ショックでした!・・・でもお仕事なら仕方ないとわりっきてここまで来ましたが・・・秋奈さん、こちらに到着しても私に会いに来てくれませんでしたわ。・・・直ぐに私の元に来てくれるっと思っていましたので・・・ですが ッ!!!」

 

俺は話終わる前にセシリアを抱きしめた。そして優しく頭を撫でながら言葉を紡いだ

 

「・・・ごめん、セシリア。どうやら今日の俺はお前を蔑ろにしていたようだ。・・・でも俺は嬉しかった。いつもセシリアは俺の事を思ってくれていると知れて・・・。今度から気をつけるよ。ごめんなセシリア

 

「秋奈さん・・・ありがとうございます、私の思いを聞いていただいて・・・」

 

「セシリア・・・」

 

「秋奈さん・・・」

 

お互いに顔を見合わせて名前を呼び合う。そしてだんだんと顔が近づいていき・・・

「はっは!秋奈にしては珍しくミスったようだな!」

 

「僕・・・秋奈は乙女心を理解してると思ってたけど違ったんだね!・でも一夏よりかは合格点だよ」

 

「いい加減、外野は気を使ってくれないかな?あとシャルロット、一夏と比べられても俺が困る」

 

磯野とノエルさんは空気読んでくれたのに・・・

 

「ちげ~って!忙しくて構ってられなかっただけだよ!アネキがシャルの写真を撮り忘れるぐらいに」

 

「ごめん、磯野、ノエルさん・・・」

 

「ははは、大丈夫ですよ秋奈くん。それより海に行ってきたらどうですか?」

 

「しかし、まだ仕事が・・・」

 

「こちらはあと3時間もあれば終わるでしょう。それに・・・セシリア嬢はそれを望むでしょう。ならその望みを叶えるのが男ではないのではないでしょうか?」

 

さきほど言った手前、そう言われたら返す言葉もないな。セシリアを見ても期待が篭った眼で俺を見つめているしな

 

「・・・・磯野、後を頼む」

 

「はい、任せてください。」

 

「行こう、セシリア」

 

「はい!秋奈さん」

 

俺は、セシリアと手を繋ぎ海へと向かったのであった・・・

 

 




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