IS~八咫烏の導き~   作:誤字脱字

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奇跡だ!

1日に三羽更新!

……でも急いで書いたから誤字が多い!


明日まとめて修正します


三十三羽

あの眩しかった夕日は完全に沈み、目の前には暗く、そして海底に引き込まれそうな錯覚を生み出す黒い海が広がっている・・・

・・・でも黒い海に移る月の光だけが私の思いを繋ぎとめる唯一の希望だと思いずっと・・・・ずっと眺めています

 

「オルコット、外出禁止時間だ。・・・心配なのは分かるが部屋で待機していろ」

 

「・・・お言葉を返すようで申し訳ありませんが、シャルロットさんはよろしいのでしょうか?」

 

今、この場には海里兄弟、ヴァーミリオン姉妹そしてIS教員の織斑先生と山田先生。・・・・そして部屋を抜け出して来た私だけがいますが・・・・シャルロットさんも待機命令を受けていましたわ

 

「・・・ヴァーミリオンは『SSSの社員だから除外だ』とあそこの秘書が駄々を捏ねたからな。・・・仕方なく、だ」

 

「もぉ~!弟さんが落とされてイラついているのは分かりますがしつこいですよ!」

 

「・・・治療施設を無償提供してくれたのには感謝するが私にも立場がある。・・・理解しろ」

 

「え~!」

 

そう数十分前・・・箒さんが重症の一夏さんを抱え帰還した

箒さんを庇ったとされる一夏さんはSSSの移動式治療車に搬送されました

「こんなこともあろうかと!」と準備を進めていたらしいですが・・・こんな事にはなってほしくありませんでしたわ

そして・・・同じ任務に向かっていた秋奈さんは箒さん達を逃がす為にその場に残ったそうです・・・・何も起きなければいいのですが・・・

 

「ならコレならどうでしょうか?」

 

俯く私に、海舟さんはそっと手に持った札を後から掛けてくださいましたが・・・これは?

 

「・・・SSS仮社員書?」

 

「はい、これでセシリア嬢は一時的にSSSの社員です。どうです、織斑女史?」

 

「・・・・いいだろう」

 

織斑先生の許可がおり、私にサムズアップして笑みを向ける海舟さん

こういうさり気無い心遣いができる男性がおモテになるのでしょうね・・・

 

「ふふふ、ありがとうございます、海舟さん」

 

「貴女が秋奈君を心配する気持ちは誰よりも分かっているつもりですから。しかし・・・」

 

「どうかなさいまして?」

 

海舟さんの表情が曇っていく・・・その表情が気になり思わず直ぐに尋ねてしまいました

 

「いえ、篠ノ之箒嬢が離脱する際に『八咫烏』の翼が異常に光り輝いていた・・・そう言っていたのが気になりまして・・・」

 

『八咫烏』の翼が光るのは熱を放出しているから、と秋奈さんはおっしゃっていましたが・・・まだ秘密があるのでしょうか?

 

「・・・・危険な事でして?」

 

・・・『安全なのでしょ?』ではなく『危険』と言う言葉が先に出てきてしまった

先程の海舟さんの表情が私の脳裏に嫌な予感をとして生まれてしまったから・・・

 

「企業秘密ですが・・・貴女でしたら大丈夫でしょう、翼の異常発光、それはッ!?」

 

何かを決心したかのように重々しく口が開き説明をし始めましたが、ある一点を見て驚愕の表情へと変わり説明を止めてしまいました

 

説明の続きも気になりましたが、海舟さんが何を見て驚愕しているのかの方が気になってしまい、海舟さんが見ている方・・・海の方向を見てみると・・・

 

「・・・灯台ですの?」

 

「いえ、あの光源色は・・・『Ashes to Ashes』!」

 

「え?・・・」

 

暗く薄らしか確認が取れない水平線の向こうからオレンジ色の光を放つ何かが飛んでいるのがわかりましたが・・・海舟さんは何を?

その光は最初とても小さく星のようでしたが、段々と大きくなっていき・・・これはッ!

 

「「みんな伏せろ!!!」」

 

――織斑先生と海舟さんが同じタイミングで言い放った!

私も支持通りその場に伏せた瞬間―――

 

―――ドオォォォォォォォン!

 

まるで隕石が落ちたかの様な音と衝撃が辺りを振るわせた・・・

 

「ッ!!秋奈君!!!」

 

衝撃により巻き上げられた砂浜が事態の大きさを物語っている中、最初に動いたのは海舟さんであった・・・

周囲の事態を諸共せずに墜落してきたであろう何かに(・・・)一直線に向かっていったのだ

続くように織斑先生も向かって行ったのですが・・・・

 

「これ以上は近づいてはいけない!『Ashes to Ashes』が発動している!ノエル!速く剥離剤(リムーバー)を!!」

 

「ッ!・・・後で説明してもらうぞ」

 

「は、はい!」

 

語気鋭く織斑先生をやり込めノエルさんに指示を飛ばす海舟さん・・・

いつもの紳士的な振る舞いなどなく、まさに形振り構わないほどに・・・

 

・・・・でも

先程、海舟さんは墜落したアレ(・・・)を誰と言っておりましたか?

 

一歩一歩、恐れながらもアレに足を向けていく・・・

 

「ッ!・・・ヴァーミリオン義妹とオルコットはその場で待機していろ!」

 

私自身がこれ以上進んではいけない、と警告を出しているのに足が勝手に動いて行く・・・

 

「おい!聞こえていたのかオルコット!セシリア・オルコット!」

 

でも!私はアレが――(最愛の人)だと認めたくはない

 

織斑先生の再度の忠告を無視し私が見たものは・・・

 

「見るんじゃない!オルコットッ!!!」

 

「あ、あ、あぁぁ・・・・」

 

全身が赤く――()で染まった私の愛する人がっ!!!!

 

「い、いやぁぁぁあぁぁぁぁあ!!!!!」

 

私の心情を表すかのように月は雲に隠れてしまった・・・・・・・・

 

 

 

 

 

IS ~八咫烏の導き~

 

第三十三羽  決意

 

 

 

 

 

静まり返ったロビーにはIS学園の教師の二人にSSS関係者、磯野兄弟、ヴァーミリオン姉妹そして私の7人が集まりました・・・ただ醸し出す雰囲気は昨晩とは正反対であり、重く・・・特に海舟さんからは止めようのない後悔と怒りを感じられました・・・

 

「いい加減に教えて貰うぞ? 剥離剤もそうだが・・・コード『Ashes to Ashes』とはなんだ?学園の資料には記載されていない機能だぞ?」

 

沈黙の闇を一掃するかのように織斑先生の燐とした声が響いた。2人の生徒を思う気持ちと自身の無力さからなのでしょうか、言いようのない怒気がこめられているように感じられます・・・

 

「・・・コード『Ashes to Ashes』」・・・八咫烏のリミッターを解除して第四世代として活動させるコードです」

 

「「「「「え!!」」」」」

 

重々しく海舟さんの口から零れた言葉は、私達を驚愕させるには十分な言葉であった

 

「そもそも第四世代とは装備の換装無しでの全領域・全局面展開運用能力の獲得を目指した世代とされています。・・・八咫烏は実験的に一夏君の『雪片』と同じ『展開装甲』を『ベルヴェルク』に装備し全領域・全局面展開運用能力を獲得しました」

 

「凄いですね、SSSの技術力は・・・第四世代の開発に成功しているなんて・・」

 

山田先生の口からポツリっと零されでた言葉はこの場いるみんなの気持ちを代弁していました

 

「凄くは・・・ないですよ」

 

山田先生の言葉に対してノエルさんが、暗い顔を上げながら否定した

 

「SSSは搭載し動けるようにしただけ・・・運用には成功していないですから」

 

「どういうことですの?」

 

運用に成功していない?でも八咫烏は他のISと変わらないように・・・いえ、機動力に関しては十分なほどに機動していますが・・・

 

「・・・八咫烏の放熱量が展開された『ベルヴェルク』に追い付いてねぇんだよ。お嬢は知っているだろ『ベルヴェルク』が解放されたところを?」

 

織斑先生と山田先生の視線が私に集まりますが・・・私が知っている?でも私は八咫烏が装甲展開なんて・・・あれ、解放?展開?

脳裏にある光景が思いだされていき・・・

 

 

――――術式始動《ベルヴェルク》解放!《フェンリル》展開!術式解放!

 

 

 ッ!? まさか・・・

 

「3本目の足・・・コード・銃神」

 

「そうや、あれは『ベルヴェルク』が展開装甲した一つの姿。高熱による高威力の武器になるが・・・いかんせん、放熱量が追い付かず自身にも大きな影響を受ける。・・・欠陥武器もいいところだな」

 

「・・・その結果、3本目の足、展開装甲・・私達で言う術式を普段は封印し八咫烏に影響が行かない様に制限しました」

 

「なら!秋奈さんは!・・・」

 

「・・・術式を開放した上での戦闘。エネルギーが切れないように戦ったと思われるので絶対防御には必要最低限のエネルギーしか贈っていないでしょう」

 

「セシリア!」

 

あまりの衝撃によろめき、倒れそうになりますがシャルロットが支えてくれたおかげで踏み止まることができました・・・

でも秋奈さんは、福音と戦闘中ずっと自身のISに焼かれていたと思うと・・・

 

「なるほどな、雑賀の高熱や火傷もそのせいか・・・では次に福音の対処だが・・・ノエル、お前にも協力して欲しい」

 

「はい!弟子を落とされて黙っていられる程、私も甘くは―――せん!」

 

「微弱―――私も協力し――う。千冬女史も―――のです―ね?」

 

「あぁ・・・―も身内を落と――――当頭にきて――――――」

 

御三人が何か話していますが私にはショックが大き過ぎて上手く聞き取れません、視界もぼやけていき、頬に涙が流れることしかわかりませんわ

 

「・・・セシリア大丈夫?ちょっと外の空気を吸いに行こう?」

 

「・・・はい」

 

なすがままにシャルロットさんに連れられて旅館の外へと移りました・・・

浜辺には、数時間前に『八咫烏』が開けた大きな穴が残っているだけで、いつもの平凡な景色に戻っていました

 

「セシリアここに座って・・・僕は何か飲み物を買ってくるから、落ち着こうね?」

 

落ち着く?いえ・・・もう十分に落ち着いていますわ

ただ・・・また大切な人を失ってしまうのかと恐くて仕方ないだけですわ

 

 

あの声もあの笑顔も!・・・もう見られなくなってしまう

貴方と言葉を交わし心が温かくなることも!慣れない事を言って照れる貴方を愛しく思う事も!・・・・感じられなくなってしまう

あの強い光を放つ眼も!あの勇ましい姿も!全て全て全て!!!

 

・・・・・無くなってしまうかもしれない

 

私は立ち上がり、歩み始めた―――

 

何処に行くのでもなく只、歩くだけ・・・

 

・・・私はなにがしたいのでしょうね?

 

足取りは重く、まるで足が石になったようだ・・・

 

・・・私はどうしたいのでしょうか?

 

でも確かに一歩ずつ進み続ける

 

私は・・・私は・・・私は!!!!

 

―――ゴン!

 

「っ!」

 

いつの間にか室内に戻っていたらしく窓に頭をぶつけてしまっていた

 

「・・・ふふふ、まるで道化のようですわね。今の私は」

 

苦笑が漏れ、シャルロットさんが待っている場所に戻ろうと顔を上げると窓から二つのベットが伺え、誰かが寝ているのがぁっ!!!

 

「インターセプター!」

 

私は衝動的にインターセプターを呼び出しロックが掛かっている扉を切り開いた

 

そして横たわる二人に近づく・・・・

 

「一夏さん・・・秋奈さん・・・」

 

寝かされていたのは級友の一夏さんに・・・私の愛する人、秋奈さん

二人には人工呼吸器が付けられ腕や首には包帯が巻きつけ痛々しくそこに寝かされていた・・・

秋奈さんの近づき、そっと髪を撫でる・・・いつもは恥ずかしがって撫でさせてくれないですが、今は・・・

 

傷つき生死の境目を彷徨うお二人を見て私は――・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふっと頭の中がクリアになった

・・・・・・・・・・・・えぇ、理解しましたわ、そうでしたわね

 

「私は愛する人を落とされて許す程『人』が出来ていませんでしたわね」

 

そっと彼の頬に口付けを落とす・・・

 

「約束は『キス』。・・・ですが無事に帰ってきてはいないので半分だけですわ・・・・もう半分は私が無事に帰ってきてからしましょうね、秋奈さん?」

 

そう・・・私は純粋に秋奈さんをこのようにしたモノが許せないだけでしたわ

なら私がしたい事はただ一つ!

 

「・・・・行って来ます、秋奈さん」

 

このセシリア・オルコットの前に立った事を後悔させてあげますわ!

 

 

OUT セシリア

 

seid シャルロット

 

「・・・行って来ます、か」

 

部屋から出て来るセシリアに見つからないように物陰に隠れちゃったけど・・・なんでかくれちゃったのかな?

・・・やっぱり後ろめたいのかな?

 

僕だって二人の親友を落としたアイツが憎いけど・・・立場がある

 

セシリアみたいに代表候補生ならある程の問題を起こしても大丈夫だけど、僕の場合はSSS全体に影響がでる

救ってもらって置きながら問題を起こすのは絶対やってはいけないことなんだ!

 

「・・・でも僕も行きたいな、セシリアと一緒に」

 

「いけばいいじゃん」

 

「だから僕には立場がって!!!か、か、海里!」

 

独り言であった僕の言葉に返答をくれたのは・・・親友の右腕である私の彼氏だった

驚いている私を尻目に海里はセシリアが壊した扉を接着剤でくっ付けていた

 

「って違うよ!海里、いつの間にいたの!?」

 

「ボンドじゃ無理か・・・ん?あぁ、お嬢が社長に頬キスしてる所からだ」

 

「私と同じタイミング!?・・・気づかなかったよ」

 

いつも通りに陽気に笑う海里は、いままで悩んでいた私の心を照らしているようだった

 

「あ~笑った笑った!さて、シャル!早く行かないとみんなに置いていかれるぞ?」

 

「だから私にも立場が!って皆?」

 

「おう!一夏に惚れてる女達はみんな血の気が多いな!凰を筆頭にサムライガールの尻を叩きにいったぞ?」

 

「・・・今の発言はセクハラだよ?」

 

「Why!?・・・まぁいいか、後さっき立場とか言ってたけど気にしなくていいぞ?」

 

「・・・一応聞くけど、なんで?」

 

「そりゃ~お前、SSSと他企業を一緒にすんなってことよ!それにな?新入社員は問題起こしてなんぼだぜ?」

 

「・・・はぁ~、気にしていた私が馬鹿みたいだよ」

 

「ハッハー!命令違反なんざ俺から言わせたら序の口だ!」

 

「ははは、海里らしいね」

 

海里といると自然に笑みがでてくるなぁ~・・・・だから僕は海里が好きなんだ

ちょっと恥ずかしくて笑って誤魔化したけど、海里は私の顔を暫く見た後にアゴに手を当てて考え始めた・・・

 

「そうだな・・・・シャル、お前が無事帰った来れるように御呪いしてやるよ?」

 

「御呪い?」

 

「おう!」

 

考え事って御呪いの事?そう言うモノは信じなさそうなのに・・・

そう言うと海里は私にアゴに手を当て持ち上げると、私の唇に自分の唇を当てる・・

・・・ってコレってキス!!!?? あ、舌が!!!!!!!!!!!!!!!

 

「っ!・・ん・・っん・・・・ぷはっ!はぁはぁ・・・海里!!!」

 

10秒位だろうか、解放された私は大きく息を吸いながら海里に詰め寄った

 

「効き目100%!勝利の御呪いだ!・・・・おかわりはいるか?」

 

「いらないよ!」

 

アレをもう一度したら腰が抜けちゃうよ!!!

 

「それは残念~」

 

肩を竦めて残念がるけど今はもう大丈夫だよ!

やり方はアレだったけど私を取り巻いていた緊張感や感情が落ち着いた感じがする・・・

・・・まったく海里はずるいよ!

 

「じゃあ、海里・・・・行って来ます」

 

「おう!俺の分もSSSの皆の分も全部ぶつけて来い!」

 

いつもの笑顔で私を送り出してくれる海里の言葉が私にとってなによりの力になる!

そうだ!私はみんなの分もまとめてぶつけてくるんだ!・・・だから!いってきます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも海里・・・・・・・・今度はロマンチックにしてほしいな

 

 

OUT シャルロット

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