なんだかリアルが忙しく投稿できませんでした、すみません
福音はしぶといようで羽数が増えていきます
くッ!早く夏休みに移らなくては!
……お盆中に出来たら更新したいなっと希望を持っています
前後左右は一寸の闇、だが俺の目の前だけが優しくそして神々しく光り輝いている
この光に照らされるのは二回目だと思うと自然と頬が上がっていくのを感じた
「再開を祝うには少々、暗過ぎる、いや……お前の姿を目立たせているからアリなのかもしれないな?」
「私の光などただ眩しいだけでしょうに……」
「謙虚を……俺は太陽の光と同じで暖かくて好きな光だ」
「ふふふ、主神と同じとは…ありがとうございます、我が愛おしき子よ」
主神、か…八咫烏は太陽の眷属とはよく言ったものだ
神に近づき過ぎると身を燃やすと言うのに、眷属は近づいたら優しく包み込んでくれる
そう言った面で見れば俺は、全てを燃やす神より全てを包む眷属の方が俺は好き・・・と話が外れてしまったな
「友好を深めるのも良いが……現状を知りたい、教えてくれ」
俺は、そっと八咫が羽休めできる様に腕を差し出した
一瞬、戸惑いを表すかのように大きく羽ばたいたが、差し出した腕に優しく止まり俺の目をそのつぶらな瞳で見つめながら言葉を口にし始めた
「いま貴方は『死』の螺旋とは違う、生と死の狭間にいます。・・・ですが安心して下さい。私がいる限り貴方の帰る道は照らす事が出来ます」
「また『死』の螺旋、か……前にも聞いた言葉だが、どういう意味なんだ?」
聞いたのは、前にこの空間に来た時。いや、似てはいるが、八咫の言葉から推測するに違う場所か…
『死』の螺旋は、両親の死期の原因となった不の感情が渦巻いている場所と言っていた、ならば生と死の狭間とは『三途の川』と言ったところかな?
「『死』の螺旋……それは世界が貴方に与えた罪であり業。世界がより美しくある為の試練です」
「世界とは……いきなりオカルトじみた話になったな?」
アカシックコードやガイヤの声などと言った俗に言う『世界の意思』とでも言いたいのか?
馬鹿馬鹿しい、現代社会において世界とは社会と関連のある空間を意味する多義的な言葉であり、人間など命あるものと関連づけられた社会的・政治的・経済的ないし人文地理的概念として用いられるものだ
そんな概念に意思なんて言うモノがあるなんて…そんなモノを信じてしまったら―――
「……世界と言うモノは俺の存在、ないし『雑賀』を排除したくて仕方がないらしいな?」
世界の意思が与えた試練であり、罪が『死』に繋がるのならあの『テロ』は必然であり、世界は俺を殺しに来ていた
そもそも、あの『テロ』は亡国が仕掛けたモノであり、概念と言うオカルトではなく人為的な結果による物だ
俺の冗談を含めた言葉に八咫は重々しく頷くのであった…って頷くの!?
「世界は異物である貴方達を排除する予定でした。でも…私は認めたくなかった。生まれいずる世界が違うだけで排除される理由にはならないと思ったのです」
「………」
開いた口が塞がらないとはこういう事だ
生まれる世界が違う?なら俺が存在しない世界が本来あるべき『この』世界の形だとでも言うのか?
思わず頭を抱えてしまった
「世界を欺く術は教えました。後は世界に受け入れ……どうしましたか?」
「話がデカ過ぎてついていけない………この話はもういい、いまどうなっているか教えてくれ」
話を振ったのは此方だとはわかっているが、オカルトにも概念宗教にも疎い俺にとっては、この話は鬼門だ、頭が痛くなる
「わかりました。……貴方が倒れた後、貴方の思い人や友人が傀儡に挑み戦っています。そして傀儡の手によって危機に面している」
「思い人………セシリアか!」
八咫が言った言葉は衝撃的なものであり、冷静さなど頭から吹っ飛ばすには十分なモノであった
俺の思い人はセシリアしかいない!そのセシリアに危険が迫っていると聞いて黙っていられるはずがない!
「八咫っ!俺を戻してくれ!俺は行かなければならないのだ!」
俺の言葉に八咫は当たり前とばかりに頷いた
「えぇ、勿論です。その為の『力』も既に用意しました。…後は『想い』だけです」
「…『想い』?」
一瞬、八咫が何を言っているのかわからなかったが、『力』と言う言葉に対し思い出したのは『ヴァルキリー・トレース・システム』によって暴走したラウラの姿
「……なるほど、『力』だけ振るえば只の『暴力』であり、『破壊』しか生まれない」
「そうです、『力』を振るう為の『想い』が必要なのです。『力』に吞まれない為にも…」
『想い』か…、俺の『力』となっている思いは今も昔も変わることはない。しかし、八咫が今この場で尋ねると言う事は俺に何らかの変化があり、今一度『想い』を確認したいが為だろう
…心当たりはある、IS学園に入学してから俺は欲深くなったものだからな、これがな
「……俺の『想い』は変わらない、『悲しみを起こさせない』為にも俺は戦う。そして大切な人達を『守る』為にも俺は戦うさ」
俺の答えに八咫は満足したのか、腕から飛び立ち空を舞う
「昔と変わらない、むしろ強くなった貴方の『想い』、確かめさせて貰いました。……今の貴方ならどんな強敵からも愛する人を、大切な人を守る事ができるでしょう」
「しかし、俺は完璧な人ではない。……期待させて悪いが手の届く範囲になるぞ?」
カッコいい事を言っておいてなんだが、今の俺には愛する人はセシリアのみ、大切な人は大勢いる……とてもじゃないが、全てを守る事はできない
俺の意図を読んだのか八咫は大きく羽ばたくと暗闇しかない空間に自身の光を収束させ大きな鏡を出現させた
「……どうやって出現させたか問い詰めたい処だが、時間が惜しい。それは?」
「貴方は一人ではありません。『想い』が同じ『同志』という方は現れます……この鏡には貴方の『同志』が写り照らします、ほら」
鏡が発光し、真っ白であった鏡面に新しく写るのはIS学園に入学してからよく絡むようになった少年であり、俺と同じ男性IS操縦者、世界を魅了したブリュンヒルデの弟である織斑一夏であった
『そうだな。友達を――いや、仲間を守るためかな』
『仲間を…』
一夏を写し出すこの鏡はテレビアングルと言うモノを理解しているようで、時折投射の位置を変え、物語の主人公の如く一夏を写し出していた
『仲間をな。なんというか、世の中って結構色々戦わないといけないだろ?単純な腕力だけじゃなくて、色々とさ。そういうときに、ほら、不条理なことってあるだろ。道理のない暴力って結構多いぜ。そういうのから、できるだけ仲間を助けたいと思う。この世界で一緒に戦う――仲間を』
白く輝く甲冑を身に纏った騎士さながらの格好をした女性に一夏は思いを語っていた
『気持ち』をうまくまとめていない、ただ自分が思った事だけを語っている一人よがりな演説だが下手に言葉をまとめて説得にかかる取引先より断然に一夏の『気持ち』は俺の心に響いた
「……『守る』、か」
「はい、彼も大切な人を『守る』為に力を欲しました。……一人では出来なくても二人なら出来ます」
確かに二人なら……一夏となら何でも出来そうな気がする
彼は多くの人に影響を与え、可能性を感じさせてくれる魅力を持っている
箒をはじめ、鈴やシャルル、ラウラが彼の影響で変わる事が出来た……だぶん、俺もその中の一人なのだろう
俺と一夏が道を共にする、か……面白い事だが、いまは目の前の事を全力で片付ける事を考えよう
俺の気持ちを察したのか、八咫は再び大きく羽ばたいた
「……再会出来て嬉しかったよ、別れは惜しいが俺は行く」
「私も嬉しかったです……でも忘れないで下さい、私はいつも貴方の傍にいるという事を……」
「あぁ…」
俺の返事を切り目に、暗闇にヒビが入り初め、光が漏れだす
その光景がどうも懐かしくて、あの時と同じように呟くのであった
「八咫よ…俺を導いてくれ…」
光が強くなっていき、八咫と光が重なり合った時には視界は真っ白に染められて――
「―――ハッ!?」
眩しさで瞑っていた目蓋を開けると、そこにはISの自主練習でよくお世話になっていたSSS専用医療室の天井であった
ふっと首だけを動かし、隣を見てみれば体を起こし彼の相棒である白いガントレットを腕に付け直している『同志』の姿があった
…撤退の時に見た一夏の身体は恐らく全治半年以上の怪我だったというのに、包帯を取りISスーツを着込む一夏の身体は完全に完治しているように見えた
「人体の神秘、いや、〈白式〉の修復効果か?……人体の構造にも関与できるとは我々はまだ篠ノ之束には追いついていないのだな?」
「ッ!秋奈、起きたのか!?」
「あぁ……手を貸してくれ」
「おう」
一夏に手伝ってもらいながら身体を起こす
『Ashes to Ashes』によって焼かれた俺の身体には重度の火傷がある筈なのだが、どこにも火傷の痕跡は伺えなく完治しているようであったが、体を動かす度にズキリッと痛みが骨まで響いた
「~ッ!…っく、急速に治癒した反動か?しかし、戦闘には支障はでないだろう」
「戦闘って……お前も行くのかよ!」
手摺を使いながらベッドから降りる俺に一夏は驚き声を上げた
「無理するなよ!まだ治っていないだろ!」
痛みが走るたびに顔を顰める俺を気遣い、再びベッドへ寝かしつけようとする一夏
俺の身を気にしてくれる友人に素直に感謝の意が沸くが、今は俺の身を気遣っている暇はない
「気遣い感謝するが、セシリアが今尚戦っている…ならば俺も行かなくてはならない」
「行くって…行かなくてもセシリアはお前の事、責めたりしないぞ?」
「…違うぞ、一夏」
……その気遣いを何故、ラヴァーズに向けられないのか不思議でならんな
いや、その無自覚な心使いが一夏の魅力の一つなのだろう
「彼氏だから行くのではない、『男』だから行くのだ、お前もそうだろ?」
「ッ!?」
多分、一夏は『男の俺がみんなを守る』とか前時代的な事を考えている
そんなお前には、俺も『男』であり『女』を守る為に行く事を伝えた方が直ぐに折れる筈だ
「……危なくなったら直ぐに戻れよ?」
「戻る?っは!冗談は程々にしとけ!…と言いたいところだが、今の俺は長時間の戦闘は耐えられないだろうな。……主役はお前だ、俺は援護に回る」
「上等!さっさと箒達を迎えに行こうぜ!」
「あぁ」
俺たちは、頭に巻かれた包帯を投げ捨てたのであった
IS ~八咫烏の導き~
第三十五羽 益荒男
Sied 三人称
事態は一変していた
当初は、秋奈との戦闘で多大なダメージを負った福音に対し討伐隊は有利に戦闘を進めていた、未熟な代表候補生である5人も即席ながら見事なコンビネーションを発揮し福音を追い詰め落とす事に成功したのだ
流れは彼女達にあったのだ。……そう、福音が
「なにっ!?」
初めに狩られたのはラウラであった
この部隊のリーダーと福音が判断したかはわからないが、前とは段違いの速さでラウラを捕獲し零距離からエネルギー弾雨を撃ち放った
威力も上昇し、一発の重みが増したエネルギー弾雨になす術もなくラウラは海へと墜ちていった
「ラウラ!よくもぉぉぉ!ッ.!」
エネルギー残量など気にせず、銃槍〈ロンギヌス〉を構え福音へ向けて一直線に突撃したのだ。しかし、シャルロットの矛先は福音に届く事はなかった
胸部から、腹部から、脚部に『福音』の
「シャルロットさん!くっ!この性能…軍事用とはいえ異常、なっ!?」
「セシリア!」
再び高機動による射撃を行おうとしていたセシリアの目前に福音が迫る
『
「ッ!うわぁぁぁ!」
セシリアの撃墜に鈴は涙を滲み出しながら〈双天牙月〉を福音へ目掛けて振り下ろした
出会った時から何かと一夏関係で気にかけてくれる仲間の撃墜は彼女には大きな影響を与えたのだろう
……しかし、現実は甘くなかった
全力で振り下ろした一撃は福音の手で受け止められ、空いた方の手で鈴の首を絞めた
身動きが出来なくなった鈴に対し福音は眩い輝きと美しさを併せ持ったエネルギーの翼で抱き―――爆ぜる閃光、セシリアと同じく蒼海へと沈めたのであった
「私の仲間を―――よくも!」
仲間の撃墜に箒は感情が動かすままに福音に攻撃を仕掛けた。互いに回避と攻撃を繰り返す格闘戦。
いくら
「なっ!エネルギー切れだと!?っぐ!」
第四世代の弱点であるエネルギーの少なさが、今この場で起こり隙を突かれ福音に首を締め上げられてしまった
そして、ゆっくりと
ぎりぎりと締め上げられ、圧迫される喉から苦しげな声が漏れる
ぽうっと光の翼が輝きを増し、一斉射撃への秒読みの中、仲間の無念、自身の無力さ、色々な事が箒の頭の中を駆けるが最後はただ一つのことだけが浮かんでいた
「いち、か……」
知らず知らず、その口からは一夏の名前を呼ぶ声が出ていた
「一夏……」
さらに輝きを増す翼に箒は覚悟を決めてまぶたを閉じるが――
ィィィィィィン……!
『!?』
突然、福音は箒を掴んでいた手を離す。
いきなりの出来事に混乱している箒が、瞳を開けた時に見たのは強力な荷電粒子砲による狙撃を受けて吹き飛ぶ福音の姿と……
「誤差修正が甘い、折角の荷電粒子砲が宝の持ち腐れだ」
「当たったんだからいいだろ!もう俺の仲間は、誰一人としてやらせねぇ!」
「はぁ……まぁ、やることは変わらないか」
白く力強い輝きを放つ白式
OUT 三人称