IS~八咫烏の導き~   作:誤字脱字

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これにて夏休みは終了の予定です(ストックがないだけ)
もしかしたら秋奈の夏休みを入れるかもしれませんが、秋奈は仕事しかなかったので書きづらいです

箒さん?あぁ、一夏とお祭りにいったさ……

夏休みはオリジナル話を中心にしていたので原作の話はカットしました


一夏の夏休み

Seid 一夏

 

「……なぁ、一夏ここでいいのか?」

「あ、あぁ……地図には此処って書いてある」

「見間違えじゃないでしょうね、一夏?」

「見間違えるも何も表に『雑賀』って書いてあっただろ?」

「うむ、これがジャパニーズガーデンと言う物か……嫁よ、私達もこんな家に住みたいな!」

「いや、俺はこんなデカイ庭は勘弁して欲しい」

 

俺はゴミ袋を片手に目の前に広がる雄大な日本庭園を都会のど真ん中だと言うのに眺めていた

事の始まりは一本の電話から始まったのである……

 

 

 

IS~八咫烏の導き~

一夏の夏休み

 

 

 

「……花火?」

『あぁ、今夜打ち上げる予定なんだが、見に来ないか?』

 

夏休みに突入し、箒の巫女姿を見に行ったり第二移行した『白式』のデータ収集をしたり、弾と遊んだりしていたけど、秋奈からとは遊んでいなかったので珍しいと思いながらも俺は肯定した

 

「へぇ~、いいなそれ!行くよ」

『それは良かった、セシリアとシャルロット、海里も参加する予定だから鈴達も誘ったらどうだ?』

「そうだな!みんなで楽しんだ方が思い出になるしな!」

 

花火か~、今年の夏はまだ見ていなかったから楽しみなんですけど

 

『『白式』に住所を送る、16時に集合でいいな?』

「おう!何か持っていった方がいいか?」

 

弁当は…出店があるからいいとしてレジャーシートとか必要だろう

 

『ふむ……正装で来てくれれば後は構わない。では待っている』

「清掃?・・・おう!わかった!」

 

そして冒頭に戻る

 

 

「お~い!みんな~!」

 

ただ茫然と立ち尽くすしかなかった俺達の前に朝顔模様が散り入った浴衣を纏ったシャルルが片手を挙げながら近づいてくる

 

「シャルルは浴衣か、気合は入ってるな」

「いや、僕は皆が浴衣じゃない方が不思議だよ」

「え?……不味いのか?」

 

俺達はみんな動きやすい私服で此処に集まっている、ラウラが制服じゃなくて私服で来た事は今日一番の驚きだったけど

 

「もしかして、秋奈から全く聞いてないの?」

「なにを?」

「今日は雑賀総合商社創立20周年記念パーティーだよ?」

「「「「はぁ?」」」」

 

おいおい!パーティーってなんだよ!どうやったらSSSのパーティーに繋がるんだよ!?

 

「花火が上がるから清掃の準備ぐらいしか言われてないぞ!ほら、ゴミ袋!」

 

俺は堪らず手に持ったゴミ袋をシャルルに見せつけた

 

「はっはー!あがるっちゃ上がるな!此処で!」

「海里さん!」

 

金色の竜が刺繍された黒い浴衣を羽織った海里さんが、またもや長く黒い車から笑いながら降りてきて此方にやってきた

 

「祭りのエチケットを守る一夏は偉いと思うが、ここは祭りと言ってもSSSの祭りだ、うちのエチケットは守ってもらうぜ~?」

 

ケタケタと笑いながら俺からゴミ袋を取り上げる海里さん

……すみません、ゴミ袋だから何とも思いませんが、これは財布とかだとカツアゲしてるヤンキーにしか見えません

 

「ホラ乗れよ、社長がなんとかしてくれんだろ」

「え、あれじゃないの?」

 

鈴が指差す先には純和風を感じさせる立派な建物があり、シャルルや海里と同じ様に浴衣を着た人々が次々と入っていくのが見えた

 

「あれは和食料亭《善》だ。今は夏祭りフェアで浴衣で食事をすると30%値引き中~、母屋はこっから5キロ先にある。ほ~ら乗った乗った」

「な!?《善》!?30%!?」

 

やばい!俺が行きたい!千冬姉と行きたい!

《善》って言えばリーズナブルな値段で本格的な日本料理が楽しめる名店じゃないか!

口コミでしか情報が流れないから住所がわからない隠し名店が目の前に!それも30%も安く!

 

「か、海里さん!俺、《善》に行きたい!いや、行かせて下さい!」

「却下」

 

俺の願いなど最初から聞いていないとばかりに海里さんは俺たちを車に押し込むのであった

 

「ねぇ、海里」

「ん、なんだ凰?助手席はシャルのもんだぞ」

「違くて……それで運転するの?ていうか免許持ってんの?」

「車より危ないisに免許が無いのに車に必要か?」

「必要でしょ!そもそも浴衣で運転とか舐めてんでしょ!?」

「はっはー!」

「ちょっ!?」

 

 

 

 

車を走らせて10分も満たない間に《善》とはまた違う立派な建物が見えてきた

駐車場に車を置く為、俺達を降ろしてくれる海里さんは縁側のある方を指差し俺達を先に行かせたけど・・・・・

 

縁側には烏模様が散り撒かれた白い浴衣を纏った秋奈が暢気にお茶を啜っていた……どこの爺さんだお前は・

 

「来たか……一夏、俺は正装で来いと言わなかったか?」

「その前にパーティーって言う事、じたい聞いてねぇよ!」

「だから正装で来いと言っただろう」

 

清掃?あぁ、正装か!…日本語って難しいよな

じゃなくて正装=パーティーにはならねぇよ!普通!

 

「ふむ、いくら身内だけの集まりとは言え、洋服は場違いか……磯野、ノエルさん」

「はい」「は~い」

「つれてけ」

 

後の襖が開いたと思ったら秋奈の側近である二人が…俺は海舟さん、箒達はノエルさんに連れられて屋敷の中に連れて行かれるのであった

 

 

 

 

「来たか、一夏」

「あら?お似合いですわよ、一夏さん」

「ありがとう、セシリア」

 

海舟さんに拉致されて、なにやら浴衣だらけの部屋に連れ込まれたと思ったら着替える様にいわれました、はい

流石はSSS、浴衣を持っていない社員の為に浴衣を貸し出しているんだとさ

最初は何事かと思ったぜ

 

「しかし、いいのか?海舟さんが差し上げるって言ってたぞ?」

「あぁ、構わない。浴衣もずっと仕舞われるより着て貰った方がいいだろう」

 

事も無しに秋奈は言うけど、和服に詳しくない俺が見ても仕立てや色合いを見るからに高価なものだとわかるんですけど……

 

「しかし、黒い浴衣か……俺はてっきり白い浴衣を着てくると予想していたのだがな」

「白は何かな千冬姉のイメージが強くて着れなかったよ……セシリアはイメージ通りの青い浴衣なんだな?」

 

セシリアの浴衣は濃い青の布地に菫の花が入った清楚で上品に感じられる浴衣を着ていた

うん、お嬢様のセシリアにはとても似合っている

 

「えぇ、秋奈さんの隣にいる者として恥ずかしく無い様にコーディネートしましたわ」

「心配するなセシリア。俺の隣にはセシリアだけしか考えられない」

「あ、秋奈さん…嬉しいですわ」

「セシリア…とても似合っている、綺麗だ」

 

もう18時を回って辺りが暗くなってきてるってのに妙に明るいな?ピンク色に…

あぁ、秋奈とセシリアが発光しているのか

 

「はっはー!イチャついているな社長!俺らもイチャつくか、シャル?」

「ッ!も~!時と場所を考えてよ!」

「はっはー!りょ~かい!」

 

うん、後も明るくなったと思ったら今度は海里さんとシャルルが発光しているのか

なんだろうな、これは…彼女のいない俺への当て付けか?モテる男は素直に羨ましいと思うぞ?

 

「一夏が思っちゃいけない台詞だと思うんだけど……一夏!」

「お、おう!」

 

発光するのを止めて何時のもには俺の前に人差し指をさすシャルル

その剣幕は、人を指さしちゃいけないぞ?と注意しようとした俺の言葉を飲み込ませるほどであった

 

「これから箒達が来るけど、ちゃんと誉めてあげるんだよ?いいね!?」

「え、誉めればいいのか?」

「うん、僕やセシリアはもう大切な人に誉めて貰ってもう満足なんだよ?だから一夏も3人をちゃんと誉めてあげる事!……わかった?」

「はっはー!ストレートに言ったな、シャル!色男はつらいねぇ~いちか~くん?」

 

俺が箒達を誉める?そうすれば箒達も満足するのか?でもなんで?……は!?そうか!

 

「わかったぜシャルル!似合っているかを同世代の男に聞きたいんだな!箒や鈴は幼馴染の俺の方が聞きやすいし、ラウラも彼女持ちの二人に聞くより俺の方がいいしな!確かに俺にしか出来ない大切なことだ!」

 

花丸満点!秋奈や海里さんも変に誉めてセシリアとシャルルに嫉妬されたくないから、ちゃんと誉められないしな!

 

ってなんでため息をつくのですか、シャルルさん?隣の海里さんは爆笑してますが……

あと、秋奈~?いい加減、発光するのはやめて下さい

 

その後、それぞれ綺麗な花が入った浴衣をきた三人に「みんな、似合ってるぞ!」と誉めてあげたのが、不機嫌そうに俺を言いたてるのであった

 

 

 

「ふぅ……」

 

女3人集まれば賑やかになるっと言うモノだけど、いつもの5人にノエルさんやシャルルと海里さんの知り合いのエミリアさんが加わって更に賑やかになっていた

 

海里さんは特に問題なくあのガールズトークに入り込め、ああだとか、こうだとか男目線の緯線を言っているけど、俺にはそんなポテンシャルはない為、逃げる様に少し離れた縁側に腰を下ろした

 

「……隣いいか?」

「お前の家だろ、許可は必要なのか?」

「ふ、そうだったな。ほれ」

「お、サンキュー」

 

俺に相席の許可を取りにきたのは、此処の主である秋奈

俺が許可するやいなや、両手に持ったグラスの一つを俺に渡してくれた

 

「いいのか?主役が抜けてきて?」

「主役は社員全員だ、俺一人ではここまで来れなかったさ、これがな」

 

ふっと軽く笑い、お茶を飲む秋奈……正直、そんなキザな態度をする奴はかっこつけているだけの男だと思った事があるけど秋奈にいたってはそんな様には感じないのは不思議な事だ

 

雑賀秋奈……

俺と同じでISを動かせる男性操縦者、それだけでも世間的に考えれば凄い事なんだって箒は言っていたけど、秋奈の場合、大企業『雑賀総合商社』の社長を務めているのが、更に凄い事なんだよな~

 

社長っていつも、踏ん反り返っている奴ばかりだと思っていたけど、秋奈と知り合ってからはイメージが変わった

 

もし俺がISと関りなく普通に『藍越学園』に入学して就職活動するなら秋奈みたいな上司がいる所が良かったと柄にもなく思っていたりする

 

「……なぁ、一夏」

「ッ!?な、なんだ?」

 

片手に持ってお茶を啜りながら秋奈の事を考えていたら、当の本人から話しかけられた

少し驚いて声が上がってしまったけど大丈夫だよな?

 

「…俺が転入して来た時の事を覚えているか?」

「あぁ、覚えているさ」

 

なにせ、初めて思いっきり戦えた模擬戦だったからな!

 

「あの頃、俺と同室にならなかった事を不思議がっていたな?」

「おう、千冬姉には『知らなくていい』で一掃されたけどな」

 

そうだよ、廻りが女だらけの学園でせめて部屋の相室は同姓にして欲しかったもんだ!

千冬姉には、暫くしたら同じ部屋にしてくれるって言っていたのに同室になるのは箒やシャルル、ラウラの不法侵入ぐらいで秋奈が同室になることはなかった……そういえば、秋奈が俺の部屋に来たのってシャルルの時が最初で最後だったな……なんでだ?

 

「あれはSSSが織斑一夏と言う存在と接触するのを危惧したis委員会の指示だ」

「へぇ?」

 

疑問に思っていたことは直ぐに秋奈の口から伝えられた

 

「各業界に強い影響力があるSSSがISに関して影響力のある『織斑』を手に入れたら歯止が利かなくなると思ったんだろう。現に今尚、同室にしれくれないしな」

「な、なるほど、そう言う理由だったんだな。……じゃあ、秋奈は千冬姉を勧誘するのか?」

「いや、しない。あの人はある意味、爆弾だからいらない」

 

口振りと表情から秋奈も俺と同室になる事を望んでいたと分かって嬉しくなり、冗談を含めて千冬姉を進めてみたけど、バッサリと斬られた。

あの『千冬姉』を爆弾扱いですか……確かに爆弾だけど、欲しい企業は多くいるとおもうぞ?

 

「やっぱり、秋奈も「俺が勧誘するのはお前だ」…は?」

 

秋奈の言った言葉に危うくお茶を溢す所であった

勧誘?俺を?………はぁ!?

 

「SSS……いや、違うな。…俺自身が『織斑一夏』と言う人間を欲している」

 

秋奈は立上り、ライトアップされた田園を眺めながら言葉を紡いでいる

 

「お前はこの数ヶ月で驚く程、強く成長した。ISの操縦技術だけではない、人間として周りを惹きつける存在になったんだ……俺もその一人だ」

 

つ、強くなったのか、俺?模擬戦でも秋奈には勝てないし、箒達にも勝率5割いかないぞ?

 

「一夏、俺はな?……ISなんて言う機械は…兵器でしかないと思っている」

 

段々と言葉尻が強くなっていき「だが!」と握り締めたグラスを握り潰すのでないかと思うほど強い口調で秋奈は言い切った

 

「お前がSSSに来てくれるのなら俺はISを兵器としてではなくスポーツの分野、それこそ篠ノ之博士が当初掲げていた宇宙開発事業と言った別の分野での可能性を見出せそうなんだ」

 

振り返り、俺と視線が重なり合う……秋奈の目は、幼い自分が憧れた千冬姉と同じで強い意志みたいなものを感じられた

 

「どうだ、SSSに……俺のもとに来ないか?」

 

すっと差し出される右手……

この手を取ればこの先、苦労する事はないだろう。……千冬姉にだって恩を返せる

恵まれた上司の下で、不自由なく生活できる、そんな甘美な蜜に手が伸びかかったが……

 

「……悪い、秋奈」

 

途中まで伸ばした手を引っ込め、秋奈の話を断った

 

「理由をきいても?」

「……俺はお前に求められる様な人間じゃねぇよ、今だって強くなっているのかわかんねぇし」

 

福音の時だってそうだった。俺一人じゃぁ……秋奈の協力があったから勝てたと思っている。それに……夢で見た白い女の子にも誓ったしな

 

「お前に誘って貰えて嬉しかったけど……俺は皆を守る為に強くならなきゃいけないんだ。……ここでその手を取ったら俺自身が満足してしまう気がするんだ。だから……ごめん」

 

あんなに強い意志で俺を必要にしてくれるのは嬉しかったけど、俺は俺がなさなきゃいけない事があるんだ。

友達の申し出を断った罪悪感から顔が俯いてしまうが、秋奈から返ってきた言葉は俺が想像していたモノとは180度違った

 

「ふむ、やはり断られたか」

「はぁ!?」

 

あっけらかんと涼しい顔をし、先程の強い目も何処へ行ったのやら……特に気にした様子でもなくお茶を飲んでいた

おもわず声を上げてしまった俺は悪くない!

 

「ふ、もとよりダメ元だったと言う事さ。むしろ高校一年の今の時期に今後の進路を決めろと言う方が非常識だ」

 

ダメ元って……非常識って自覚があんならやれてくれよ、心臓に悪い…

 

「じゃぁなんで言ったんだよ……」

 

ふてぶてしく質問の意図を探ろうと思ったら、またあのすかした笑みを浮かべた

何度も言うけど、似合わない奴がやったらかっこつけているだけだからな?

 

「ふ、一夏…お前が強くなった事を認めているんだ」

 

what?

 

「昔はただ流されていたお前が周りの人を助けてあげれる程、力を得たんだ。……少しぐらいお前が置かれている状況を教えても大丈夫だと思っただけさ」

 

……ごめん、秋奈。すかしてるとかカッコつけてるとか言ってごめん。

俺の事、真面目に考えてくれてたんだ……なんか、ごめん。後でセシリアにも謝っとく

 

「……一夏、二学期は荒れるぞ」

「…え?それって―――」

唐突も呟かれた秋奈の言葉、驚きながらも言葉の意味を聞こうとしたが、秋奈は俺と向かい合っていた時と同じ目で星空を見据えていたので、声をかけられなかった、

 

「だから強くなれ」

 

秋奈の申し出に今度は短く「あぁ」と答えるのであった

 

 

 

 

 

 

 

「……ちなみに俺が入社したらどの位もらえるんだ」

「現金な奴だな、お前は……ふむ、『織斑』のネームバリュー、男性操縦者という事を踏まえたら…500万だな」

「高校一年で年収500万とか凄いな!」

「いや、月給だ」

「Σ(´Д`)」

 

 

「500万…ってまて!シャルロットも500万貰っているのか!?」

「そんな訳あるか……言っては悪いがシャルロットクラスの操縦者はごまんといる。それにまだ仮社員だし普通の社員より低い給金だ」

「そ、そうか!いや~!同級生がすげぇ稼いでると思うとちょっと気が引けるからな…」

「俺も同級生なんだが……まぁ、シャルロットの場合、ISのテストパイロットとSSS専属モデルの報酬があるから……給金と合わせて一般社員より5倍以上は貰っているな」

「(゜Д゜)」

 

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