この素晴らしい過負荷に祝福を!   作:いたまえ

64 / 97
今回はギルド長サイドのお話です。
球磨川先輩にしか興味ねーぜっ!という方は読まなくてもオッケーです!

らりるれろ!


六十三話 愛国者

  全てを灰に帰す、歴代最強クラスの魔法使い。かの冒険者を見たもの、又は彼とパーティーを組んだものは、皆口を揃えてそう評する。豊富な魔力量は伝説的なアークウィザードにも並ぶとされ、彼が連続使用する爆発魔法に耐えうるモンスターはこの世にいない。そして。幼少より前任の騎士団長から剣の指南を受け、優秀なアークウィザードでありながら、接近戦でクルセイダーを上回るほど剣の扱いにも長けている、遠・近距離で活躍する万能冒険者。まさに、傑物。数十年に一度の天才と呼ばれる男には、地位も名誉もある。いや、あった。アクセルへデストロイヤーがやって来なければ、栄華を極めていたことだろう。

 

  爆発魔法を操る凄腕冒険者にして、アクセルのギルド長まで務めた、ディスターブ家現当主。

 

 グロウ・ヴァルム・ディスターブ。

 

  王都へ逃げ込んだ彼は今、別名義で長期契約した高級宿屋に逃亡者仲間と身を潜めている。

  ギルド長はルームサービスで頼んだ水出しコーヒーを飲み、王都の夕日の眩しさに目を細め、ここまで事態が悪くなった要因を洗い出していた。

 

「やはり、アルダープは切るべきでしたかね。彼の持つ【おもちゃ】に興味があったのですが……豚に真珠とはこの事ですか。」

 

  言いながら、部屋に備え付けられたベッドに腰掛ける人物へゆっくりと振り返るディスターブ。高さ50センチ程のふかふかマットレスに座った人物は、床に足が届かないくらいに低身長な少女であった。白と黒のゴスロリ服に身を包み、黒い髪をツインテールにした、青い瞳の乙女。日本人風のあっさりした顔立ちに青い瞳は、どこかアンバランスさを感じさせるが、少女の端正な顔立ちによって、一つの芸術として纏まっていた。宿の一室に、年端もいかない女と二人きりでいる状況は、つい先日までなら外聞を気にして避けていただろうが……今のディスターブには些事だ。

 

  視線を受けたゴスロリ少女は、ギルド長をキツく睨んで。

 

「それ、もう今さらでしょ。アルダープは死んだ。あんたは悪者!それだけよ」

 

  大人しそうな外見で意外にも言葉のキツい少女は「ふっ」と嘲るように笑い、首を横に振る。左右のツインテールも一緒にふるふると後を追った。キッパリと言われてもディスターブは気にせず、コーヒーを一口。調和のとれた酸味と苦味が脳を刺激する。

 

「悪者……ですか。若い時間を冒険者として国に捧げ、肉体が衰えてギルド職員に転身し数十年。長年アクセルの為に働き続けて、最後に待つのはこの仕打ち。人生とは、コーヒーのようにほろ苦いですね」

 

  鼻腔に抜けていくブラックコーヒーの香り。命がけの逃亡生活をも忘れさせる風味は、何時間もかけて一滴ずつ抽出する、水出しコーヒーならではの澄み切り具合。そこそこ値ははるが、王都の一級品は、職場で慣れ親しんだ眠気覚ましにのみ特化したゲキまずコーヒーとは全く別の飲み物だ。

 

「……砂糖を入れないからよ」

 

「なるほど。ですが、少なくとも私は、この苦味が好きでコーヒーを飲んでいるので。あながち悪い意味ではないのですよ?」

 

  至高のコーヒーを己が人生に例えたのは、ほどほどに悔いが無いといった意味も込めていたのだが……ゴスロリ少女には正しく伝わらず。

 

「あっそ。」

 

  漫才のネタを自分で解説するような羞恥心を覚えつつ、詳しく言葉の意味を説いても、全く興味なさげにあしらわれた。

 

  それもそのはず。

 

  少女の手にも同じ水出しコーヒーが収まっているが、角砂糖を3つにミルクもたっぷり入れたそれは、ほろ苦さとはだいぶかけ離れていたからだ。甘さたっぷりのそれはそれでさぞ美味しいのだろうが、鮮烈で、身体中の細胞を目覚めさせるようなスッキリとした苦味を共有していない以上、例え話に理解が得られないのも仕方がない。だからといって、ゴスロリな彼女の人生が小さな手にあるコーヒー同様に甘いかと聞かれたら、そんな事もないのだが。

 

「それで?これからどうするってわけ?じきに王宮騎士団が動き出す、そうなれば、いくらあんたでも殺されるわね。もはや優雅にコーヒーを飲んでる場合では無いんじゃなくて?荷物の一つも纏めるのがオススメだわ」

 

  少女は今後の指針。逃亡生活の明確なゴールを問いただす。

 

「王宮騎士団。彼らが本腰を入れたら、数日のうちにここに踏み込まれますね。私としても、今のうちに荷造りをしておくのが得策だとは思いますが……」

 

「思いますが……なによ?」

 

「事の発端。デストロイヤーを退けたとされるクマガワ ミソギ。どうやら、王都まで私を探しに来ているみたいですが……彼に消えてもらうのが、現状私の中での最優先事項です。彼を殺せるのなら、ある意味、この命を捨てても良いとすら思えます」

 

  自分の管轄で冒険者登録した、謎の少年。前代未聞の、正体不明なスキルホルダーの名前が、ここで挙がった。

 

「は?クマガワって、妙な格好したひよっ子冒険者じゃなかった?ビギナーズラックでちょっと武功を挙げたからって……あんなヒョロい男に、そんな固執するの?新米冒険者に私たちの居場所が掴めるわけないし、ほっとけば勝手に死ぬわよ」

 

  魔王軍幹部の討伐。悪徳領主の成敗。そして件の、デストロイヤー討伐。ビギナーズラックにしても出来過ぎな活躍を、さも大したことが無いかのように語るゴスロリ。まるで、そのくらいの事は自分にも可能だと思っているような言い方だ。しかしギルド長も、別段訂正を求めたりはしなかった。少女の実力なら、魔王軍とも渡り合えるという認識なのだろう。

 

「だと、良いのですがね。殺して死ぬようなら、然程問題ではありません。しかし、得てしてこの世界には殺しても死なない輩がいるのですよ」

 

  あるいは、殺しても生き返るような規格外が。

 

「まさか!クマガワがそうだって言うの?……嘘よね?」

 

  ゴスロリ幼女も、噂には聞いたことがある。魔王軍に身を置くバケモノ共の中には、不死の存在がいると。何百年も生き続けている者や、残機が全て消失しない限り復活を繰り返す者など。それらも、所詮死ぬまで殺せばいいだけの話ではあるが、その不死性は、少なくとも人間の領域にいては手に入れられないものではある。

  死んでも死なないような存在はあくまで魔王軍にしか居ない。比較するクマガワは自分たちと同じ人間だ。人の身でありながら不死性を持つなんてあり得ない。可能性としては、クマガワの正体が人の皮を被ったバケモノだったというほうがまだ信じられそうだ。つまり、球磨川が不死=魔王軍。もしや、ディスターブはクマガワが魔王軍のスパイだとでも言うのか。

 

「ディスターブ。あんたもしかして、クマガワが魔王軍だと思っているの?」

 

「クマガワミソギが魔王軍かどうかは、この場で語っても結論は出ませんよ。」

 

「そりゃ、そうだけど……」

 

「いいですか?大切なのは、現実に起こったことです。アルダープの使役していた悪魔を覚えていますか?」

 

「ええ。アルダープは神器を使用してまで秘匿していたようだから、この目で見たことはないけどね」

 

「私も結局、見させては貰えずじまいでした。が、その悪魔は途轍もなく強力な力を持っていたと予測します。奴の不祥事を一切表に出さず処理する程の、おぞましい情報処理能力。いえ、まさに現実を書き換えていたのでしょう。これは、アルダープ本人から聞いた話ですが……なんでも、彼は過去に一度、そんな超強力な悪魔を使用してクマガワを呪い殺したらしいです」

 

  マクスウェルによる、球磨川殺害の件。ブレンダンにタダオを捜索しに行った折、裸エプロン先輩は宿屋のベッドで冷たくなっていた。

  マクスウェルとしては、球磨川の命まで奪うつもりではなかったようだが。

 

「はっ!でも、クマガワは生きてるわ。要は失敗したってことでしょ。そんなことじゃ、クマガワが魔王軍だと仮定するのも無理な話よ。アルダープも昔から良い噂を聞かなかったけど、晩年は耄碌し過ぎだったんじゃないかしら」

 

  かつて。そこそこの切れ者だと認識していた悪徳領主も、寄る年波には勝てなかったようだ。そんな強力な悪魔を使役していながら、新米冒険者一人殺せないとは。それともやはり、悪魔が下級のハズレだったのかもしれない。

 

「ベアトリーチェ。あまり故人を罵るのは感心しませんな。」

 

  ここで初めて名前を呼ばれた幼女は、ディスターブの眉間にシワが寄っているのを認め、ビクッと肩を震わせる。ベアトリーチェは理解している。目の前の男が全力を出せば、魔王軍幹部とも渡り合える事を。そんな男に牙を向けられては、怯えない道理はない。

 

「なによ、ムキになっちゃって。そんなにあの豚が好きだったわけ?てか、あんただってさっき豚に真珠とか言ってたじゃない!」

 

  足をパタパタと上下させて、不満をあらわすベアトリーチェ。外見の幼さから、子供がだだをこねているようにも見える。

 

「でも、ですよ?アルダープの不祥事をもみ消していた点から考えて見ますと。悪魔が本物で、かつ力の強い者だったのは確定です。その悪魔がクマガワに呪いをかけたとして、失敗なんかするでしょうか?」

 

  アルダープがしでかした犯罪は豊富だ。一端で、何十人もの少女を食い物にし、捨てるといった悪行も積み重ねてきた。そうした罪が、彼が死んで悪魔の効力が消えるまでは表沙汰にならなかった時点で、悪魔の情報操作は完璧だったと言っていい。同一の悪魔が呪いをかけたなら、一流のエクソシストでも殺されるかもしれない。

 

「知らないわよ、悪魔の呪いなんて専門外もいいところだし。でも、そうね……たまには失敗するんじゃない?適当だけど」

 

  あらゆる事象に100パーセントは有り得ない。限りなく100に近かろうとだ。とは言っても、99パーセントは成功するのだが。

 

「かけた対象が、貴女の言うひよっこ冒険者だとしてもですか?」

 

  世の中で不可能とされる大半の事象には、可能となる確率もわずかにある。あまりにも低い確率だが。

  例えば。人間が壁を通り抜ける確率は、実は0ではない。少女漫画に出てくるイケメンが、夕暮れの教室でカッコよく壁ドンした際、壁を通り抜けて隣の教室へ移動する可能性はある。だが、仮にイケメンが老衰するまで毎秒壁ドンしたとして、壁を抜けるには人生を宇宙の数ほど繰り返す必要があるだろう。つまり実質、不可能であるとされている。

 

  逆に、此度の場合。低レベル冒険者の球磨川に、高位の悪魔。条件を限定した今回については。球磨川が呪い殺された可能性は100パーセントとしても差し支えない。球磨川のしょぼいステータスで悪魔の呪いを回避するのと壁抜けでは、壁抜けのほうが幾らか簡単なくらいだ。

 

「……ふん。そんなに呪いが成功していた事にしたいなら、好きにしなさいよ。おおかた、死んでいない以上、クマガワが呪いを跳ね除けたとか言いたかったんでしょ?」

 

  さっきから、球磨川をいっこうに警戒しない様子のベアトリーチェ。そんな彼女の発言を逆手にとり、ディスターブは話を誘導した。ベアトリーチェもギルド長が言わんとする事を理解してきたのか、あえて誘導されてみる。

 

「そうです。でも、クマガワは呪いを跳ね除けたのではありません」

「ん?なら、やっぱり……」

「死んで、生き返ったと私は見ています」

 

  ディスターブのかねてからの疑問。球磨川が持つ3つの謎スキル。かの過負荷が異世界に転生し、冒険者登録をすませたあたりから、彼は警戒していたのだ。……球磨川禊という男を。

  球磨川が持つ謎スキルの内一つは、不死のスキルかもしれない。

  ……不死。それはただの人間には至れない境地である為、正体は魔王軍もしくはアンデットか。どちらにしても、ベルゼルグに危機を及ぼす危険があれば、殺しておくのが無難だ。

 

「生き返った。つまりは、第三者がリザレクションをかけたと?そういえば、クマガワと時を同じくして、アクセルのギルドにアークプリーストが現れたわよね。あの、アホそうな水色髪の女。」

 

  アクアのことだ。いくらアホそうでも、ステータスは申し分ない。冒険者登録したその場で、大量のスキルポイントに任せてあらゆるスキルを獲得しまくっていた彼女なら、リザレクションも習得しているだろう。それに、アクアと球磨川が親しげに会話をしている姿はギルドでも稀に見られた。

 

「なるほど、アクアさんがいましたか。確か、門番の報告によれば……アルダープがクマガワを呪い殺したとされる日は、アクアさんも含めてブレンダンに出かけていたみたいですね」

 

  一緒に冒険していたのなら、リザレクションで助けた可能性も十分考えられる。ディスターブは目からウロコといった感じで、ベアトリーチェに向き直った。謎のスキルに意識を向けてしまい、思考の柔軟さが失われていたようだ。

 

「ベアトリーチェ。貴女のおかげで、謎が解けました」

「なーんだ。アクアの存在を考慮してないとか、抜けてるにも程があるわよ。結局、あんたの考えすぎなんじゃない。無駄に焦らせないでくれる?たんなる人間が、オートで復活なんてするわけないし」

 

  そう、ベアトリーチェの言う通り。一般的な考えなら、断然アクアのリザレクション説が濃厚だ。

 

  が、だとすると新たな問題が浮上する。

 

「アクアさんがリザレクションで生き返らせたのだとすると。クマガワが持つ謎の3つのスキルは全て正体不明のままになりますがね」

 

  いっそ、そのうちの一つが自己蘇生であってくれたほうが良かったのではと考えてしまう。3つのスキルの内一つを解明出来るかと思ったのに、結局全部闇に包まれたままだ。

  が、ベアトリーチェとの会話で、球磨川が魔王軍のスパイである可能性は低くなった。彼を【殺すべき対象】から【注意すべき対象】に降格出来たのは大きい。これで心置きなく、逃亡に専念出来る。ディスターブは、魔王軍を放置してベルゼルグを離れる事だけは絶対にしてはならないと思っていた。球磨川は、謎スキルを持つとはいえ功績を残している冒険者。これまでは、スパイ活動を隠すためにそこそこ活躍してカモフラージュしているのだと判断していたが、魔王軍でないのなら捨て置いても構わない。

 

「……今現在、【陰】と【影】にクマガワのパーティーメンバーを拘束するよう指示してあります。彼と交渉するには、彼女たちを人質に迎えるのが効果的ですからね。しかし、もうその必要もありませんが」

 

  ナイフ捌きに長けた密偵コンビ。彼ら二人なら、よっぽどの実力者が出てこない限り失敗しない。ディスターブと数年来の付き合いがある凄腕の暗殺者達だ。その分、自分の護りは手薄になったが、ベアトリーチェがいるので問題はないという見方。

 

「辛気臭いあの二人ね。ていうか、いきなり切り札級を投入しちゃうなんて早計だったんじゃないの?アクセルにも、一人残して来ちゃったんでしょ?」

「ええ。ま、王都に追っ手が来たら自分で片付けると彼に豪語してしまいましたから。身から出た錆ですよ。……さてと。影の二人には撤退命令を下して、私はエルロードへとびます。ほとぼりが冷めるまでね。」

 

  ぬるくなったコーヒーを飲み干して、ギルド長はソーサーとカップをテーブルに置く。かつて共に冒険した仲間たち。彼らは犯罪者となった自分に、変わらぬ忠誠を誓ってくれている。異国に行っても、彼らさえいれば大丈夫だ。エルロードに向かう前にせめて一目、アイリスに謁見して国を裏切ってはいないと伝えたかったが。

 

「カジノ大国、か。お金には興味ないけど、こんな物騒な国よりかは良いかもしんないわね」

 

  隣国になる、カジノ大国エルロード。ディスターブが宿を借りる際に使用した偽りの身分があれば、入国もスムーズにいくだろう。魔王軍と常に交戦状態にあるベルゼルグよりも、よっぽど安全な筈だ。

 

「では、ベアトリーチェ。陰達に撤退を伝えてもらえますか?貴女のスキルならば、彼らの脳内に断片的な情報を飛ばせますよね?」

 

  球磨川捜索に向かわせた手下には、邪魔者は排除しても良いと伝えている為、早く撤退させないと余計な犠牲者が出てしまうかもしれない。斥候にしては血の気の多い元部下達は、制御してあげないと割と暴走する事が多い。

 

「……変ね。反応がないわ。もしかしたら、地下に潜ってるのかも」

 

  通信用のスキルで、ベアトリーチェは影達に接触を量った。かなり広域にわたって使用可能な、ほぼ彼女固有のスキルだ。ただ、地下道などにいられると、目印とする魔力を探知しにくい為、通信を行えない弱点が存在する。それと同時に、数人の魔力しか拾えないなどの制約も。送る言葉と受ける言葉は単語が精一杯なので、携帯電話よりかはポケベルに近い魔法か。

 

  とりあえずは【作戦中止】とだけ念を送ろうとしたベアトリーチェに、逆に影から念が送られてきた。

 

「………えっ?」

 

  送られてきた念に、ゴスロリ幼女は視線をディスターブの顔に固定した。

  なにやら、トラブルか。

 

「どうかしましたか?」

 

  ディスターブがベアトリーチェに聞く。

 

「【応援求む】ですって」

 

  腹心の部下からのSOS。ディスターブはすぐさま壁に立てかけていた剣を取り、宿屋を飛び出す。

  ベアトリーチェも後ろから追いかけてきているのを気配で確認し、ギルド長はトップスピードまで一気に加速した。

 

「追加情報よ、ディスターブ。【レストラントゥーガ】とだけ」

「トゥーガ。また、懐かしい名ですね。あのご隠居が絡んできましたか……」

 

  影の片割れ。レストランの外でレオルに致命傷を負わされた方の斥候。彼は死ぬ直前に、どうにか応援要請を出したらしい。ギルド長達には、彼の命が消えかけてる状況だと知るよしもない。それでも、本来姿を隠しておくべきディスターブに助けを求めてきたのだから、恐らく命の危機なのだと考えられる。

 

  ディスターブはレストラン名を聞いただけで、腹心の部下が苦戦しても仕方がないと割り切った。王宮騎士団だった男が営なむレストラン。どうして影達がそのレストランに行ったのか。またなぜ敵対しているのか、そこにめぐみん達がいるのかも定かじゃないが……確実なのは、トゥーガと影達が戦闘中だということ。2対1でも際どいのだとすると、トゥーガは未だに一線級の実力を維持しているようだ。

 

「エルロードはしばしお預けですかね」

 

  無駄な殺生はしないつもりだが、仲間を助ける為なら殺人だって厭わない。アルダープへの微かな同情心でバルターにも情けをかけたのが災いし、容疑者として追われる羽目になってしまったディスターブ。そんな彼も、仲間を救えるなら敵を殺し、真の犯罪者となる覚悟だ。

  愛国者であり、仲間思い。とある男の転生は、あるいは人一人の人生を狂わせてしまったのかもしれない。

 














表現の幅を広げる為にめぐみんとのイチャラブ小説を書いていたら、時間があっという間に過ぎる…。官能小説って難しいと再認識しました。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。