この素晴らしい過負荷に祝福を!   作:いたまえ

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七十二話 元老院 その2 【挿絵あり】

 

「……アイリス王女殿下。その者、えー、クマガワ殿でしたか?彼が如何に優れていようと、ここは神聖なる議会の場。いくらなんでも平民を参加させるのは如何なものかと」

 

  反王族派の一人が、真っ先にアイリスへ真意を確かめた。返答内容によっては、そこから王女を切り崩すつもりで。先代の王の頃よりいる、頑固な老人だ。最近はよくアイリスに突っかかってくるようになり、幼い王女の頭痛の種となっている。

 

「とても大切な会議であるのは重々承知の上です。それでもクマガワ様をお連れしたのには理由があります」

「理由、ですか。一体どのようなものか、お聞かせください」

 

  アイリスはチラリと球磨川を一瞥して。

 

「本日お集まりいただいた議題が、クマガワ様のパーティーメンバーを捜索する為、騎士団を編成するというものだからです」

「なんですと……!」

 

  元老院議員達の、唾を飲み込む音が聞こえる。現在、自分たちの安全を確保している騎士団のリソースを他に割くと発言されたのだから、当然の反応だ。魔王軍の侵攻が重なったらどうするのかと、議員同士小声で話すのも聞き取れた。

  一通りは剣を学んだ者たちの集いだ。危なくなれば、自分の身は自分で守ればいいと思う球磨川だったが、彼らが満足に動けたのは遠い過去。身体に馴染んだ重たい脂肪に邪魔されては、ジャイアント・トード相手でも殺されるしかない。

 

「クマガワ様のパーティーメンバーのめぐみんさんが、アクセルの前ギルド長であるディスターブによって拉致されました。現在、安否も不明です。一刻も早い捜索を要し、又、クマガワ様達だけでは広大な王都を調べるには人手不足の為、騎士団の派遣を視野に入れた次第です」

 

「アイリス様。いささか、温情が過ぎるのではありませんか?クマガワ…殿のパーティーメンバーが、守るべき国民であるのは事実ですが。クマガワ殿を含め、その捜索対象のお方……めぐみん殿ですか?……も、現在冒険者として名を馳せているのでしょう?でしたら、まずはご自分達でどうにか対応して頂くべきと愚考しますが。そこらの駆け出し冒険者ならともかく、クマガワ殿達は魔王軍幹部とも渡り合える実力者なのですから」

 

  さっきアイリスに突っかかったのと同一人物が、背もたれにドップリと寄っ掛かりながら反対の意を示した。

 

「キシュメア伯爵。貴殿の考えには賛同致しかねます」

 

  いままでは。伯爵の地位にいる自分が発言すれば、アイリスもハッキリと否定してこなかったので、王女を軽んじて来たキシュメアと呼ばれる老人。だが、まず最初にキッパリと意見を切り捨てられたのは、これが初めてかもしれない。

 

「むっ……!?」

 

  これまでとは反応が違う王女の態度に、踏ん反り返っていたキシュメアは背筋を伸ばす。救国の英雄を連れて歩いている事が、アイリスに変な勇気を与えているのではないか、平民に頼れる王族の姿を見せようと張り切っているのではないかと。どうにも、この会議でアイリスを言いくるめるのは普段より骨が折れそうだと、老人は乾いた唇を舌で湿らせた。

  さて、どのように誘導してやれば、王女殿下の機嫌を損ねず傀儡に出来るだろうか。伯爵がどう順序立てて、アイリスに騎士団の派遣を取りやめさせようかと思案していると。

 

『愚考すると言ったけど、この上なく……いや、この下なく愚考だよね。自分で言うだけあるぜ』

「……なにっ」

 

  キシュメア伯爵が鋭い視線で球磨川を射抜いた。眉間にシワを寄せて、下等な愚民に貶された苛立ちを、どうにか抑え込んでるようだ。が、睨まれても球磨川の呑気な顔は変化しない。隣でアイリスが、球磨川の発言内容に冷や汗をかいてるのも知らずに、過負荷は続ける。

 

『アイリスちゃんは、まだ説明途中といった感じだったのに否定するとかさぁ。無礼千万じゃないかい?人の話は最後まで聞くもんだぜ。あと、冒険者なら自分達でどうにかしろと言ったけれど、僕たちが行動を起こさなかったとでも?』

 

  そう。行動は起こしたのだ。……結果的に、めぐみんを拉致される最悪の展開になっただけで。印象が悪くなるので、当然細部までは語らない。

 

「……王女殿下におかれましては、騎士団派遣を考えているとのこと。しかし、魔王軍の侵攻に苦しむ我々にとって貴方のパーティーメンバー捜索に戦力を割くのは非常に危険なのです。もし、もしもですよ?貴方のお仲間を探したがために、魔王軍に王都を攻め落とされた場合、どうするのですか?」

 

  まるで幼児に教えるみたいに、優しい口調で球磨川を相手にする伯爵。魔王軍を討伐したと言っても所詮は平民。目の前の事しか考えられていないのだ。元老院議員としては、この国の未来を、広い視野で考えなくてはならない。

 

「我々はこの国の頭脳として、物事をあらゆる面から見なくてはなりません。いいですか?この会議の結論次第で、国が滅ぼされる恐れだってあるのですよ?そうなったら、貴方に責任がとれるのですか?」

 

  伯爵は黙ったままの球磨川を見て、ぐぅの音も出ないと判断して一息つく。

 

  しかし。

 

『とれるけど。』

 

「……はぁ?」

 

  声をあげたのはキシュメア伯爵ただ一人だったものの、今元老院にいる全員が同じように声をあげたかったところだろう。隣で落ち着かなかった王女殿下もまた、目を白黒させている。

 

『責任は取れるって言ったんだけれど?』

 

  小首を傾げる過負荷に、伯爵が項垂れた。鉄のように重たい息を吐き切ってから、どうしたら頭の悪い男に現実を理解させられるか考えて。

 

「クマガワ殿。恐れながら貴方には、そのような力はありません。……決して貴方を悪く言うつもりではないのですよ。何故ならば、この国が滅ぼされたとして、その責任を負える人間など存在しないからです。そちらにおわすアイリス王女殿下でさえ、誠に恐縮ですが、国が滅びた後では責任のとりようがない。今も前戦におられる国王陛下でさえ、です。平民である貴方には、尚更無理な話でしょう?だからこそ、この場では国の存続が最も優先されなくてはならない。わかりますか?」

 

  滅びるとか、王でも責任がとれないとか。不敬罪が適用されかねない発言も、アイリスは咎めない。この会議の記録は、隅のテーブルで係の人間が一言一句違わず記している。後からだって言及は可能だ。そして、キシュメア伯爵はこれくらいの失言では揺るがない権力を持ってしまっているのも事実。それに何より、キシュメアにそんな発言をさせてしまったのは球磨川だ。伯爵を失脚させるべく、アイリスが手駒を使い誘導したと取られるのも避けたい。

 

『あー、すみません。言い方が悪かったよ!まあ、一度は国が滅ぼされたとしても……僕のスキルがあれば元に戻せると言うべきかな』

「……やれやれ。やはり世迷言ですか。」

 

  キシュメア伯爵の表情は、できの悪い教え子に匙を投げた教師のそれ。

 

「アイリス様っ!残念ですがこの者は、やはり会議に相応しくないようですな。馬鹿な発言にイライラさせられる!クマガワ ミソギ殿の、即時の退室を求めます!」

「ええっと……」

 

  アイリスが困った顔で、キシュメアと球磨川。それと、いつも助け舟を出してくれるカイネルに視線を彷徨わせる。でも、なんだか球磨川をこのまま退室させれば丸く収まるんじゃないか。そう考え、球磨川の様子を伺うと。

 

  ガチャンッッ!!!

 

「……え?」

 

  椅子から立ち上がった球磨川が、湯呑みをテーブルに落とす姿があった。

  硬い石で出来たテーブルにぶつかり、湯呑みは粉々。中のお茶も残さず石の上に広がった。

 

「な、何を……!」

 

  狂ったかと、キシュメアは球磨川を警戒する。アイリスもダクネスの注意を思い出して、ちょこっと後悔。追放された腹いせに、破壊衝動を起こしたものとしか思えない。……なんと、常識がないのか。冒険者に憧れていた王女様が、その幻想をぶち殺されかけていると。

 

『これが、滅んだこの国としようか。』

 

  無残に砕けた湯呑みを、球磨川はピッと指差す。

 

『湯呑みは壊れて、中身も溢れてしまった。なんて悲惨なんだろうね。可哀想なベルゼルグだ』

 

  どうも、例え話の為に湯呑みは敢えて割ったらしい。単にストレス発散が目的では無かったと知り、王女がにわかに心を落ち着かせる。

 

「だ…だから言っているのだ!この国がそうなってしまうのを防ごうと!!」

 

『うん。それも一つの手段だな』

 

「一つのだと!?他に手があるとでも言うのか!?」

 

  今度は。球磨川が伯爵に対し、出来の悪い生徒を見る目をした。

 

『さっきも言ったじゃないの。元に戻せば良いってさ!』

「そんなこと、出来るわけがない……!接着剤を用いるとか、焼き直そうなどと考えてはいるまいな!?国で例えるなら、そんなのは単なる復興に過ぎん。死者をも蘇らせるくらいはしないと、元どおりとは言わんぞ!!」

 

  球磨川を除いた全員の代弁をする伯爵。が、球磨川は聞く耳持たない。ただ呼吸をするように、スキルを行使するのみだ。いつもみたいに。

 

『【大嘘憑き(オールフィクション)】』

 

  破壊された湯呑み()は、溢れた(死んだ)筈のお茶(国民)すらも含めて元に戻ってしまった。時間を巻き戻したとか、そんな生易しいものじゃない。球磨川がスキル名を呟いた次の瞬間には、湯呑みが復元していたのだ。【大嘘憑き(オールフィクション)】に至っては、復元という表現さえ間違いだが。

 

『ほら、これで国は元どおりだ!君が言う通り、接着剤も、焼き直しもしていないよ。満足したかな?日本昔話なら、ここでめでたしめでたしと締められるぜ』

「………何が起こったんだ?」

 

  伯爵も、王女も。皆一様に、湯気を立たせる湯呑みを穴が空くほど見つめる。ただ、呆然と。床に散らばった破片も、滴ったお茶もありはしない。

 

『いいや違うね。【何も起こらなかった】と言うのが正しいんだ。僕のスキル【大嘘憑き(オールフィクション)】は、全てを無かった事にするスキルだからね。湯呑みが割れた事実を、なかったことにしたんだ』

 

  割れた事実をなかったことにされては、湯呑みとしては元に戻る他ない。覆水盆に返らずという言葉の意味を真っ向から否定する球磨川先輩に、異世界人はまさに言葉を失った。

 

『おっと!ツッコミを頂きそうだから先に言うけれど、このスキルは物質だけじゃない。人体にも有効だから安心してくれていいよ。もし信じられないと言うのなら、ソイツは今すぐに僕の腕を切り落としてくれたって構わないぜ。同様に、元に戻してご覧に入れるからさ』

 

  思い返せば、転生してから何度スキルの説明をしてきただろうか。ベルディアを討伐したあの日。めぐみんとダクネスに【大嘘憑き(オールフィクション)】の取り扱い説明書を作ると冗談で告げたが……ここに来て、球磨川本人が欲しいと感じる始末。

  どうせ質問されるだろうなと予想した球磨川の思惑は当たり、伯爵を含め機転が利く者は人体への効果についても言及しようと考えた。ただ、他人の腕を切り落としてまで効果を確かめようとするほど、勇気ある人間はいなかった。……一人を除いて。

 

「クマガワ様。少なくとも私個人は、この目で見た後では、奇跡とも言える貴方のスキルを疑うつもりはありません。けど、人間ってのは感情で動く生き物でしてね。貴方の仰る通り、人体への効果も確認しなくては、皆が納得しないし、話も進まないでしょう」

 

  唯一、球磨川に声をかけたのは若き議員。カイネル=ロープ。

  まあ、そうくるのも球磨川の予想通りだ。

 

『うん、そうだねっ!じゃあ、思う存分僕の腕を切り落としてみてよ!なんだったら、両腕だって構わないさ』

 

  なんでもないかのように、腕を切り落とせと言う球磨川に、アイリスは隣で恐怖を感じる。

 

「いいや。それには及びません。」

『……ん?』

 

  せっかく球磨川が、袖をまくって腕を差し出したというのに。カイネルは手で制すと。

 

「むんっ……!」

 

  突き出したのとは反対の手で腰に携えていたサーベルを抜き、迷いなく己が腕を切り落とした……!

 

『うわぉ!猛烈ぅ〜!』

 

  鋭利なサーベルは、殆ど抵抗を感じさせずに骨まで断ち切った。カイネルの隣に座っていたバウロが、頓狂な声と共に後ずさる。アイリスも、キシュメア伯爵も。あまりの痛々しさに絶句した。気でも触れたかと、皆一様にカイネルを伺う。

  だが。張本人であるカイネルは、真っ赤な血を垂れ流しながら、ケロっとした顔で球磨川に問う。流石に冷や汗はかいているが。

 

「さて、クマガワ様。貴方の言葉が正しければ、この程度は治せるのでしょう?」

『いやいや。ここで治せないって言ったらどうするつもりだったのさ……。信頼してくれて嬉し泣きしそうだけれど、なにもゾロが刀を選んだ時みたいな真似しなくてもいいじゃんか!』

 

  某海賊漫画において。昨今、離反するターンが予想されている三刀流の剣士は。刀を購入すべきかどうかを、抜き身で腕の真上に放り投げて、自由落下した際に腕が切り落とされるか否かで判断した。まるでそのキャラクターのようだと球磨川は思う。ただ、眼前の貴族はそんなキャラをも上回る、危ない男だと認識する。だって、ギャンブル要素も無く平然と腕を切り落としてしまったのだから。球磨川も引かせる人間なんて、そうはいない。

 

「……貴方が自分の腕を直しても、治癒の効果は自身に限定されるものである可能性を否定出来ない。他者の傷を癒すパターンがどうしても必要です。その場合も、ちょっとした切り傷ではそこいらの回復魔法と差別化出来ませんからね。この行動は、全員が貴方を信頼する上で欠かせない」

 

  やり過ぎだ、と。ほぼ全ての議員が思う。だからと言って、球磨川の発言の信憑性を確かめない事には、議論が平行線になるのは目に見えている。かなり過激だが、カイネルの行動は現時点で最も的確だといえよう。これで球磨川が腕を元に戻せなければ、騎士団の派遣など言語道断。カイネルはその身を犠牲にして、内紛を回避したことになる。

 

(クマガワミソギ。カイネル殿の腕を治せなければ、王族の回し者として、この場で処刑してくれるわ……!)

 

  キシュメアはまだ球磨川を信用していない。なるほど、湯呑みを復元したのは見事だった。真にスキルでアレをやってのけたのなら、褒めても良い。手品の類であっても、どんな細工をしたかまではわからないが、見ているものにタネを悟らせない手際は賞賛に値する。……だとしてもだ。カイネルが言うように、多数の死者を蘇らせることが可能かの証明にはなっていない。

  他者の、切り落とされた腕を治せて初めて、少しは説得力を持つくらいのものだ。本来であれば、複数の犯罪者を使い、死者の蘇生まで試さなくてはならないが……まあ、そちらはおいおいでも構わない。とにかく今は、球磨川が会議の場で嘘をついたのかどうかが肝心だ。

 

「さぁ!クマガワ殿っ!早くカイネル殿の腕を治癒して見せよ!!不可能などと抜かしてくれるなよ?貴殿は、この国が滅びても元どおりに出来ると豪語したのだ!これが出来なくてど……」

『もう治しちゃったよ。』

「………はぁっ!??」

 

  慌ててカイネルを見るキシュメア伯爵。1秒に満たない僅かな時間で。しかも、予備動作も、スキル名も必要とせずに。球磨川はカイネル=ロープの腕を元に戻してみせた。

 

「こいつは……素晴らしいな」

 

  切り落とす前と一切変化がない腕の感覚に、カイネルが球磨川を見る目を変えた。

 

現実(全て)虚構(なかったこと)にするスキル】

 

  腕を切り落とした事実が、なかった事にされた。……まさしく。

  敗戦しても責任がとれると抜かした際は、多少の武功をあげただけの法螺吹き漢だと思っていたが……湯呑みのくだりでその認識が過ちだと分かった。それから、この腕だ。少なくともクマガワは、現実離れした神業を実際にやって見せた。自分の腕さえ切り落とす覚悟で。元老院議員の信頼を得る為に、ここまでの決意を見せたのだ。議員の側としても、ある程度は敬意を払うべきだろう。

 

「キシュメア伯爵。クマガワ殿は、信用出来るお方のようです。もしも、これでも懐疑的であるならば……。私を切り捨てて下さって結構。クマガワ殿が治してくださる事でしょう。」

 

  若い才能。伯爵をもってして天才と認めざるを得ないカイネルにここまで言われては、引き下がるしかない。

 

「わ、わかりました。クマガワ殿、無礼をお許しください」

 

『いいよ!これでようやく、フラットに話し合いが出来るね。めぐみんちゃんを助けた後は、このスキルを使って魔王軍と戦うつもりだから、大いに期待してよ!』

 

「それは……心強いですな」

 

  まだぎこちないが、キシュメアも少しは球磨川を認めた様子。カイネルが腕を犠牲にしなければ、まだ難癖つけていただろうけれど。

  これだけのスキルを魔王軍討伐に使えるのなら、めぐみん捜索に騎士団をちょっとくらい使用してもお釣りが来そうだ。脳内で打算し、妥協点を出すべく話し合いをしていこうと方針を変える。

 

  頑固で知られるキシュメア伯爵は、不思議体験の連続に心が折れたようだった。

  でも、こんなに凄いスキルをもった冒険者がベルゼルグにいるのは素直に喜ばしい。戦闘は勿論、病院などでも球磨川のスキルは輝くはずだ。

  国の行く末を想えばこそ、平民も悪いところばかりじゃないと発見が出来た。

 

  まずは球磨川を受け入れてもらえたらしいと、アイリスも肩の荷が下りた。ダクネスの注意があったから、不安も大きかったのだが。なんてことはない。アイリスが手を打つまでもなく、過激な手段を用いたとはいえ、球磨川が自身で元老院の信頼を得てしまったではないか。

 

(ララティーナってば、全く大げさなんですから)

 

  昔から知っている、近しい貴族の娘。アイリスにとっては、お姉ちゃんのような存在でもあるダクネス。彼女には、会議が終わったら球磨川への認識を改めさせる必要があると王女は思った。

 

『さて、と。アイスブレイクも終えたところで!まずはさっきの話の続き。アイリスちゃんが僕のパーティーに参加してもらえるかの話し合いを続けようか!』

 

  僅かだが元老院に信頼されたことに気を良くして。仕切り直しだとばかりに、過負荷がとんでもない発言をした。

 

(ララティーナ、貴女が正しかったようですわ!)

 

  めぐみん救出はどうなったのか。騎士団派遣の件は?アクセルのギルド長捜索は??

 

  誰もが置いていかれた状況で。球磨川だけがご機嫌にお茶を啜り、『おいしっ!』なんてマイペースに発言した。

 

 

 

 

 

 




よくさぁ、半沢直樹とかだと、ムカつくやつに散々喋らせておいて、最後に反論してカタルシスを得ますでしょ??
クマー書いてたら、速攻で反論しちゃうんだよね。必然スカッと度も下がるけど、こればっかりはね。堪えるなんて、球磨川禊じゃないと思います。

大嘘憑きの説明、何回目だろう。そして、カイネルが死んでたら、劣化した大嘘憑きじゃ生き返らせるの無理だったんじゃないか?まあ、いいんですが。

そして今回は、なんと!イラストレーターの山田サトシ様にイラストを製作して頂きました!!クマーとアイリスの、スタイリッシュな一枚絵です。
クマーは、物語初期寄り感あるわね。最初見たときは、鼻血出るかと思った。


【挿絵表示】


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