あの日。俺は見てしまった。
夕食時、食堂で大人気女子学生バンド[ガールズデッドモンスター]略して[ガルデモ]のライブが行われていた。
俺は別に音楽には興味なかったが、彼女たちの何かをやり遂げようとするその姿勢が好きでいつも欠かさず見ていたのだが、その日は補習によって、開始時間に間に合わなかった。そんなときに食堂前で見てしまったんだ。
一人の少女に向けてライフルの銃口を向ける学生たち。
その数はおよそ10人ほど。
「うてぇ!!」
一人の男の合図によって引き金を引き、銃声の乾いた音がガルデモの演奏と同じくらい大きく響く。
おもわず目をつぶった。
あんなことをしたら死んでしまう。
[生前]の習性からつい目をそらしてしまった。
しかし、数秒後目を開けると彼女は生きていた。
それどころかロケットランチャーやハルバートすら右手のなにかで弾いていた。
(刃・・・物?)
暗くてよく見えないがその女の子はなにかを持っている。
やがてガルデモのライブが終わると、彼らは先程までの剣幕が嘘のように彼女に背中を向けて食堂に去っていった。
そこにひらひらと落ちる食券。
彼らは食券を奪うために女の子にあんなことをしたのだろうか。
それも複数で。
「ゆる・・・さない。トリプルエス。
いくらなんでも、たとえここが死なない、死ねない世界であっても一人の敵意がない女の子にやることじゃないだろ・・・」
怒りとは少し違う。なにか良く分からない感情が俺の心を絞める。
「・・・・よし!」
俺は決めた。彼女を守りたい。好きとかそんなアレじゃないけど。彼女が悪いことをしてるとはとても思えなかったから。
俺は食堂に向かう彼女に近づき、
「一緒にご飯をたべませんか?」
と聞いてみる。
「っ!!?」
少し、いや、だいぶびっくりして少し距離をとってるけど、ここで引いてしまうと逆に怪しい。
「あ・・・えーと。俺・・・・」
そういえばなんて名乗ればいいのだろう。
彼女は[天使]と呼ばれている。SSSの人たち曰く、彼女が神の居場所を知ってるだろうから、だそうだ。
それにあやかってエイジにでもするか。
「・・・・・・」
そんな俺をまるで気にもせずに彼女は背を向け再び歩き出した。
「あ、ちょ、その・・・俺はエイジって言うんだ。飯、一緒に食べていいか?」
今度は砕いた感じの口調で言うと、彼女は言葉にはしなかったがこちらを向いて頷く。
俺は少し安心した。ここで拒否られてもしたらどうしようもなかったから。
そんな俺の気持ちを全く理解してないであろう女の子はこの時激辛マーボーのことしか考えていなかった。
作者のロウジーです。
今回はご覧頂きありがとうございます。つたない文ではありますがどうかよろしくお願いします。
さて、今回はエンジェルビーツ1話後半のあの戦闘を主人公が見てるという設定です。
この後の構成として先に言いますと2話の前に2週間の空白があるという設定です。
そのため2話以降はほぼオリジナル展開となります。
あと、基本的に主人公はゆりっぺたち死んだ世界戦線に中盤まで敵対しますので彼女たちにグロイ展開が今後あるかもしれません。あわせてご了承ください