更新遅れて、申し訳ありませんでしたぁぁぁぁ。
部活やらテストやらで忙しかったんです(言い訳)
次から頑張ります!!
四葉の双璧 パラサイト編2
二九九五年十二月二十四日、アイネブリーゼ。
世間ではクリスマスイブと呼ばれるこの日、アイネブリーゼは、クリスマスの賑わいは無く、学生達しかいなかった。
その理由は簡単で貴将達が雫の送別会のために貸し切っていたからであった。
そして、全員にグラスが行き渡った頃、貴将が立ち上がっり
「皆、グラスは、行き渡ってるな?じゃあ、送別会とは些か異なるが、前日でもあるし、この挨拶で行こうか。
皆、メリークリスマス」
「「「メリークリスマス!!」」」
こうして雫の送別会兼クリスマス会が始まった。
「ねぇねぇ貴将君。お正月皆で初詣行くんだけど来るよね?」
グラスに入ったジュースを飲みながら、エリカが問う。
「んー…そうだなぁ、母さんと真由美がいいって言ったら行くよ」
「あ、そっか、貴将君フツーに話してるけど四葉の次期当主だもんね…」
エリカのこの返しによって、一応四葉家の次期当主候補である深雪の顔が少しだけ青ざめていたがそれに気づく人は達也と貴将以外いなかった。
そんなこんなで、楽しく会は進んでいた。が、いくら魔法科高校でも彼等はただの高校生(二人を除く)である。つまり、そんなに長くいることはできないのだ。
皆は、雫との暫しの別れを惜しみながら、帰っていった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
その日の夜、七草邸、リビングルーム
今貴将は電話で四葉家現当主である四葉真夜と話している。
「お久しぶりです母上」
相手は母である以前に当主。
例えモニター越しでも、貴将がお辞儀を忘れる事はなかった。
『えぇ、お久しぶりですね貴将さん。それで、どうしたのですか?』
「はい、実は今年の正月の慶春会の件なんですけど…」
今回、貴将が真夜に電話したのは他でもなく、今日達也達と話していた初詣についてだ。しかし、四葉ならではではあるが、正月には慶春会というものがある。つまり、これに出る場合は絶対にほかの人と正月を過ごすことはできない。
『あぁ、貴方は参加しなくてもいいですよ。』
「ホントですか!!なら今年は『ですが…』…?」
『ですが、その代わりに貴方には真由美さんと一緒に九島家の方に行ってもらいます。』
「………ッチ、分かりました母上」
『今舌打ちしましたよね!?しましたよねぇ!?』
…前記した母である以前に当主であるというのは間違えであった様だ。
あからさまに舌打ちをしたが、しかし相手をすると面倒であると判断した貴将がいた。
そしてそんあ判断を下した後、電話を切ら上げるために最高の笑顔でこういうのだ。
「…気のせいですよ」
そしてすかさず、
「それではおやすみなさい」
『ちょっと、待ちなさい!貴将!?』
真夜の部屋には電話が切れた事を示す音が響いていた。
しかしそれだけで真夜が諦める筈も無く。再度、プルルルルプルルルルと、電話が鳴る。
「…真由美?いる?ちょっと電話の電源切っといて〜、あ、あと、話がある」
リビングの電話が再度鳴るのを聞いて、渋い顔でスルーしながら、貴将は真由美から伝言として伝わって来ない様に頼む。
「いいわよー」
(誰からだろうなぁ?)
ちょっとした疑問、程度に思いながら、真由美は愛しの貴将の頼み事を聞くのであった。
その頃真夜は…。
「まだリーナが来ること言って無いのに…」
コール画面のままの固定電話(秘匿回線ver)を見つめながら呟いていた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「貴将君?どうしたの?」
真由美は貴将に言われた通り電話の電源を切ってリビングルームにやって来た。
…その時貴将が満面の笑みを浮かべている事を訝しみながら。
「実は………」
貴将は先ほどの真夜との会話で重要なところ、つまり正月に二人きりで(ココ重要)、九島本家に行くということを伝えた。
「わかったわ。父に聞いてくる。………二人きり///」
それを聞き、真由美はと言って赤面しつつ去っていった。
(少しからかい過ぎたか…?ま、可愛いから仕方がないな)
貴将は目を瞑って考える。
ちょうどその頃、司波家でも達也が今年あったことについて目を瞑って考えているがそんな事を貴将は知る由もない。
にも関わらず同じ行動をするというのはやはり双子の為せる技というものなのか。
しかし、この2人で違うのは達也が過去を想っているのに対して、貴将は未来を考えていた。
(やっとの事で外に出れた。真由美と会えた、達也や深雪とも会えた)
いつも笑い、楽しそうな貴将。しかし、今まで持つことのなかった『友人』という存在によって失うということに対する恐怖が芽生え始めていた。
(強すぎる力は、守るばかりでなく、時として大きすぎる不幸で、周囲に被害を及ぼす…ハハ、笑えないな)
自分が世界最強である事を自覚しながら、貴将は考える。
貴将の使う『天照』は、対象の精神、そして存在を灰に変える。
それはたとえ『再成』を使っても戻すことはできない。そしてその力は、感情によって威力が左右される。故に、暴走することもありえなくは無いのだ。
『コキュートス』と真反対の力、相手を凍らせるのではなく焼き尽くす。たとえ、凍った心を解かせても灰となってはもう元には戻らない。
貴将は生きている間ずっとこの恐怖と戦わなければならない。
(そうならない為にも俺は…俺はもっと強くならなきゃいけねえ!)
その決意で今年は締めくくられた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
同年大晦日、アメリカ。
リーナは日本に行くための荷物の最終確認を行っていた。
「あとは…良し!!これで大丈夫」
準備の確認を終え、一息つこうとする。
が、盗撮でもしているのか?という様なタイミングで、秘匿回線から電話がかかってきた。
『リーナ、少し話せるかい?』
相手は、バランス大佐、つまり軍隊の階級上の上司だった。
「ハッ!!どのような要件でしょうか?」
貴将とは違い、礼儀をわきまえている様であるリーナは、相手が見ていないにも関わらず敬礼し、敬語で返した。
『どうやら、日本についてのことのようだ』
「どうやら………?誰からですか?」
日本からの用件と聞き、心当たりがないのか、リーナは首を傾げる。
言いにくいのか、バランスは口籠りながら、返答をする。
『…十師族九島家前当主、九島烈閣下だ』
「…えぇ?」
実家から。
全く視野に入れていなかった場所からの用件であったと聞かされ、彼女は間の抜けた声を出してしまった。
「しかし、たった一人のためだけに仮にも十三使徒である私に命令など」
そう、いくら九島烈とて、地盤もクソも無いアメリカの軍事部にまで関与できない"はず"だ。
悪い予感を感じながらも、一応の反論をするリーナであったが、
『既に上からの許可は出ている。これはアメリカの命令だ。』
「ですよねぇー」
しかし悪い予感という物は往々にして当たる物であって。
最早キャラ崩壊を起こしているリーナは日本についてから九島本家に行くことを命ぜられ、嫌な汗を書きながら音速軍事ジェット機に乗った。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
東京都某所、真夜中。
暗闇の中、一般人には羽虫が飛んでいる様な音の中で一人の女性が立っていた。
(これもダメだったか…)
その前にはベンチに寝そべっている男性がいる。
が、女性はその男性に目もくれず、その姿を闇に眩ませ、そして闇と同化し消えた。
こうして、人の世にいる人ならざるものの動きは、本格化した。