朝霧と会えなくなって十日が過ぎた。御坂はもう動ける気力も少なく
なっていて、授業には出るが、集中ができていない。
それで、何度か先生に呼び出されたりして、御坂が調子がおかしいと
学校内でも少し話題になっていた。
なので御坂は授業が終わるとすぐに教室を出て、外に出る。
どこに行くあてもないが、やはりこの公園に来てしまう。でも
朝霧はそこにはいない。
自販機に手を当て、そのまま下を向く。ため息をつき
御坂はいつも二人で座っていたベンチを見る。少しの間そう
していると雨がしとしと降ってきた。それでも御坂は動かず
いや、動けなかった。
そして、雨に紛れて御坂が涙を流した時、急に雨が止んだように
感じた。
御坂は振り向くと、そこには傘をさしてくれていた朝霧の
姿があった。
「!?せ、先輩!!」
「おっ!!?どうした?いきなり」
「先輩!!」
御坂は朝霧に抱き着いた。やっと会えた事にほっとし
思いっきり甘えたかった。
少しして雨もあがり、二人はベンチに座った。御坂は
朝霧の膝の上にまたがり、抱き着いている。
「大丈夫か?」
「うん。ごめん。ちょっと混乱しちゃって」
「何かあったのか?」
「あったのは先輩の方ですよ。急にいなくなって
それで私」
「ああ、悪かった。昨日まで学校のテストでな!
外出できなかったんだ」
「テスト?この時期にですか?」
「ああ。高校と中学じゃ少し違うからな。お前らの
所はこれからだろ?」
「そういえばもう少し後ですね」
「まぁそういう事だからな。悪かったな」
「いえ、私も先輩の学校の事、調べればわかったのに
それもしなくて、その、先輩に会えない事がつらくて」
「俺に会えないだけでか?」
「ハイ。先輩!!私・・・」
御坂は告白しようとしたが、断られたらと思うと
怖くて、すぐには言えなかった。さすがの朝霧も
御坂の思いに気づき、返事をする。
「お前も物好きだな。俺なんかに近寄ってくる
なんてな」
「ハイ。物好きです。だからこうして先輩に!
クシュン!!」
御坂はくしゃみをした。さっき雨に濡れて体が
冷えた様だ。
「・・・御坂」
「ハイ」
「俺の部屋に来るか?」
「え!?せ、先輩の部屋にですか?」
「ああ。お前の学校の方が近いだろうが、そこは
女子校だろ?俺の方が共学だからお前が来ても
平気だからな。まぁ男の部屋に入りたくなかったら
別にいいが」
「いや、あの、い、行きたいです。先輩の部屋」
「わかった。じゃぁ行くか」
二人は公園を離れ、朝霧の部屋に向かった。朝霧も
学校の寮に住んでいるが、一人部屋なので、誰を
呼んでも平気だった。
御坂は移動する時、ずっと朝霧の腕をつかんで
離さなかった。学校につき、寮の前で御坂の手続きを
する。本当は学校の方も見たかった御坂だが、まだ
生徒もいるので、それはさけた。なにせ、御坂は
レベル5の有名人だ。しかも常盤台の。そんなやつが
こんな最弱校に来たなんてなれば、あっという間に
学園都市中に広まってしまうからだ。
寮に入り、御坂は朝霧の部屋に入る。そこは普通の
一人暮らし用の部屋で、御坂は男の部屋だからもっと
汚れてると思っていたが、部屋はきれいだった。
それは朝霧がなんの趣味もないので、物がなく
普通にしていただけだった。
「ここが先輩の部屋」
「御坂、先に風呂に入りな!」
「ふ、風呂!?い、いきなりですか?」
「いきなりってなんだ?お前を温めるために
来たんだから、風呂使うだろ」
「あ、そ、そうですね」
御坂は少し期待したが、朝霧の性格もわかっているので
そういう展開ではないとすぐに気付いた。
「じゃ、じゃぁ借りるね。えっと、の、覗かないでよ」
「わかってる」
御坂は風呂に入った。本当は覗いてほしいし、なんなら
一緒に入って、そのままエッチもしたいと思った。
でも、相手は朝霧なのでそんな事にはならないから
自分から誘うしかなかった。御坂は風呂ですぐに
誘おうかどうかを迷っていた。赤面しながら。
30分ぐらいして、御坂は風呂を出た。着替えは
朝霧の体操着を借りたが、当然、サイズはデカすぎるので
腕まくりをし、ズボンも、膝を出すまでまくった。
「落ち着いたか?」
「はい。ありがとうございます。あの、先輩」
「なんだ?」
「明日、休みですよね?休日だし」
「そうだな。うちは連休に入るな。テストが
終わったから」
「そ、それじゃぁその、ここに泊まってもいいですか?」
「泊まりか?お前のとこだと外出許可がいるんじゃ
ないのか?」
「そうですね。本当は先に居るんですけど、後でも
大丈夫です。注意されるだけだし」
「まぁお前がそうしたいならいいが、本当に
こんな所に泊まるのか?」
「ハイ。先輩とずっと一緒に居たいから」
「わかった。じゃぁ好きに使いな」
「ハイ。あの、先輩!!」
「なんだ?」
「・・・うん!」
「!?」
御坂は抱きつき、キスをした。長いキスをしそして
そのままベッドに朝霧を押し倒した。
その後は朝霧も断らず、黙って御坂に身を任せた。