人外召喚士が異世界から来るそうですよ?   作:猫屋敷の召使い

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魔王襲来のお知らせ?
招待&祭典


ある朝、〝ノーネーム〟の敷地内でそれは起きた。

 

「く、黒ウサギのお姉ちゃぁぁぁぁん!」

「おーい、黒ウサギー!」

 

リリと蒼奇が黒ウサギを呼びながら駆け寄る。

 

「リリ!?蒼奇さんも!?どうしたのですか!?」

「じ、実は・・・皆さんがこれを置いていって!」

 

リリが慌ただしく黒ウサギに持っていた手紙を渡す。

 

『黒ウサギへ。

北側の四〇〇〇〇〇〇外門と東側の三九九九九九九外門で開催する祭典に参加してきます。貴女も後から必ず来ること。あ、あとレティシアもね。

私達に祭りの事を意図的に黙っていた罰として、今日中に私達を捕まえられなかった場合四人ともコミュニティを脱退します。

P/S ジン君は道案内に連れて行きます。

P/Sその2 蒼奇君の分身をコミュニティの護衛に置いていきます』

 

「・・・・・・!?・・・・・・!?」

 

時折蒼奇の方を見ては固まり、また手紙を見て固まる。

 

「ご、ごめんね?僕の本体も行きたかったみたいで・・・止められなかったよ・・・」

「・・・な、何を言っちゃってんですかあの問題児様方ああああーーーーー!!!」

 

黒ウサギの叫びが〝ノーネーム〟全体に響いた。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

―――時間は蒼奇が目を覚ました頃まで遡る―――

 

 

 

「・・・んー!・・・はあ」

 

ああ、大分疲れはとれたかな・・・?ネローおいでー・・・

ネロは僕に呼ばれると流れるようにフードの中へと入る。

やっぱりフードの中なんだ・・・ん?扉の前に気配が・・・?

 

「蒼奇君、起きなさい!」

「ゴパァッ!!」

 

ドアが突然開き赤いドレスを着た少女、飛鳥が飛んでくる。

なぜか膝を突き出して。

な、なんで急にシャイニングウィザードを・・・!?あ、でも下着が見え・・・うわなにをするやめっ!?

 

 

 

 

 

どなどなどーなーどーなー♪蒼奇を引いてー♪

 

「・・・蒼奇、そろそろ自分で歩いて」

「なら僕の首の向きを元に戻せ」

「・・・ごめんなさい」

「謝るくらいなら首を戻すか鏡をよこせ」

「・・・」

「無視ですかそうですか」

 

はあ、飛鳥にボコボコにされた顔は治したけど・・・誰か、シャイニングウィザードによって曲げられた首を元に戻してください・・・・・・。

 

 

 

 

 

僕らが図書館へ行くと十六夜とジン君がそこにはいた。

 

「十六夜君!起きなさい!」

「させるか!」

「グボハァ!?」

 

あ、十六夜いた。ていうか飛鳥学習したね。下着が見えない蹴り方をしてる。・・・それよりジン君は平気かな?彼は僕みたいな耐久ないよね?

 

「ジ、ジン君がぐるぐる回って吹っ飛びました!?」

「大丈夫だよリリちゃん。死んでなければ問題無いよ」

「デッドオアアライブ!?」

「ほらリリちゃん、死んでないよ。ちゃんと生きてる」

「ちょっと蒼奇さん!?酷くないですか!?」

「死んでなければ治せるって意味だよ。それにこの扱いは諦めて受け入れなさい。それが君の運命デスヨ?・・・さてとりあえずジン君、首の向きを元に戻してくれないかい?」

「ってうわぁ!?どうしたんですかその首!?」

「ジン君と同じ目にあったんだ」

「・・・」

 

そう言うとジン君は自分の無事を静かに喜び、僕の首を元の向きへと戻した。

あーよかったー。安心したよ。

僕とジン君のやり取りの間に飛鳥と耀が十六夜に事情を説明し終わったようだ。

 

「って、あっ!?そ、その手紙はなんですか!?」

「北側の祭りについての手紙だけど?」

「北側の祭りっ・・・!?まさか行くというんですか!?何処にそんな蓄えがあるというのですか!?此処からどれだけの距離があると思って・・・!?リリも、大祭の事は皆さんには秘密にと―――――」

「「「秘密?」」」

「・・・あちゃー」

 

あーあ、口滑らしちゃった。痛い目見るぞー・・・。

 

「・・・そっか。こんな面白そうなお祭りを秘密にされてたんだ、私達。ぐすん」

「コミュニティを盛り上げようと毎日毎日頑張ってるのに、とっても残念だわ。ぐすん」

「ここらで一つ、黒ウサギ達に痛い目を見てもらうのも大事かもしれないな。ぐすん」

「ごめんジン君。これ以上君を弁護できない。心苦しいが、諦めて罪と罰を受け入れてくれ」

 

ジン君の顔が凄い引き攣り、汗が滝のように流れてる。

うん、ご愁傷さま。何度も言うけど諦めてね?

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

北側に僕の転移で行こうなんて話も出たけれど、先に差出人のもとへ行くべきという僕の意見で〝サウザンドアイズ〟へと向かう。

 

「というわけで来たよ」

「うむ。よく来たの」

「じゃあこの子たちよろしく。じゃあね!」

「うむ。ではの・・・っておい!?」

 

これからはじまる話が長そうだと感じた蒼奇は早々に退散する。

 

悪いね白夜叉!僕は長い話が嫌いなのだ!さあ、いざ行かん、まだ見ぬ北の大地へ!転移!

 

 

 

「っと、到着!・・・おお・・・すごいな・・・」

 

巨大な赤壁、ガラスの回廊、数多のペンダントランプ。すべてが蒼奇の興味をそそる・・・。

街中に感じる不穏な気配も含めて・・・。

 

「・・・すこし、四人を待とうかな」

 

〝サウザンドアイズ〟の支店を見つけて、その前で白夜叉と四人を待つ。

それから十分ほどで気配が建物内に現れ、素早く出てきた。

 

「「「あっ」」」

「やっほー」

「先に行くなんてずるいわ」

「・・・ひどい」

「そうだな。今度なにか埋め合わせしてもらおうか」

「「そうね/うん」」

「あ、僕の意思はないんだね。わかってた、うん。・・・まあそれよりさ、見なよ」

 

三人は僕に促されて街に視線を向ける。

すると三人は眼下に広がる街並みに息を呑んでいた。

でもね、そんな暇はないよ?

 

「さて、そんな君達にお知らせだよ」

「「「・・・?」」」

「黒ウサギ到着まで三秒前です」

「「「ッ!?」」」

「みぃつけた―――――のですよおおおおおおおおおおおおお!!」

「ほら到着ー♪・・・さぁて、逃げないと・・・捕まっちゃうよ?」

 

僕の言葉を聞いた十六夜は隣の飛鳥を抱えて、飛び降りる。耀はグリフォンのギフトで飛び上がろうとするけど・・・ちょっと、遅かったかな?

 

「耀さん、捕まえましたヨ!!」

 

あーあ、やっぱり捕まった。・・・ってこっちに投げるの!?

 

「きゃ!」

「っとと!」

「グペッ!」

 

間一髪でキャッチできたけど・・・なにか(十中十白夜叉だけど)を・・・踏んでしまったよ・・・。

耀を受け止めた僕は黒ウサギに言葉を返す。

 

「あー、耀のことは任せてくれていいよ。気にせず行ってきなよ」

「はい、お願い致します!それでは黒ウサギは行って参りますので!」

「がんばってー」

 

そういって黒ウサギは跳んで行った。

 

「いつまで踏んでおるんじゃ・・・!?」

「んー?耀を降ろすまでかな?」

「そこはすぐどかんか!?」

「耀、降ろすよー?」

「うん」

「無視かおんし!?」

「じゃあ、白夜叉どくよー?準備は良いー?それとも、もうちょい踏まれてるー?」

「さっさとどけい!!」

「はーい」

 

渋渋僕は白夜叉の上から降りる。

 

「はあ・・・ああ、そうだ。耀よ、おんしに出場してほしいゲームがある。詳しい話は中でしようかの」

「私に?」

「僕には?」

「失せろ」

「えー・・・」

 

むぅ、残念。少し弄りすぎちゃったかな?

んー、じゃあ散策でもしようか。街を歩いてる不穏な気配を感じる辺りを・・・。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

「ふふ~んふ~ん♪祭りってだけあって賑わってるなー」

 

店もそれなりの数と種類あるし、展示物も多い。

 

「・・・さて、あの娘かな?この不穏な気配は」

 

僕の視線の先には斑模様のワンピースの少女がいた。

 

「・・・声、かけるべきかな?」

 

むむむ、悩むな・・・。

僕は道の端により思考の海に潜る。さて、どうす

 

「私になにか用かしら?」

「ん?ああ、って誰?」

 

かなり早めに思考の海から戻されると、目の前にさっきの斑模様の少女がいた。

 

「あら?私のことをずっと見ていたと思ったのだけど?」

「は?自意識過剰すぎるんじゃ・・・冗談ですごめんなさい許してください頼みを一つ聞くのでお願いします」

「・・・わかったわ。じゃあ私と付き合って♪」

「・・・ああ、買い物とかか・・・びっくりした。別にいいよ」

「そう、ありがと!それじゃあまずはあっちからね」

 

そういって僕の腕を引っ張っていく。

 

「ああ、そうだ。僕は館野蒼奇。君の名前は?」

「・・・ペストよ」

「あーなるほど」

「・・・わかったのかしら?」

「なんとなく?まあ、モノによるけど手はあまり出さないよ。特に戦闘に関してはね」

「・・・そう。バレてるのね」

「それより、あれが食べたいの?」

「あら、買ってくれるのかしら?」

「もちろーん。女性にお金を払わせるつもりはないよー。それに僕は個人的に君が欲しいし」

「・・・・・・プロポーズかしら?」

「・・・ハ、ハハハハッ!!いやそういう風に聞こえたかもしれないけど、違うよ。僕は君とその仲間が戦力として欲しいんだ。ただ、君の協力者は少し確かめたいことがあるけどね。まあ、そいつは場合によっては殺すかもしれないね」

「・・・そう。そこまでバレてるのね・・・」

 

彼女の協力者は気配の隠し方に少し覚えがあるからね・・・。それに何人かの教え子の気配の残り香があるのがなおさら気になる。

教え子に手を出して、もしも殺せたのなら少し期待したいけど・・・。

 

「・・・と、ところでフードの中のそれ・・・」

「ん?・・・あ、ネロのことかい?」

「そ、そう、ネロっていうのね。・・・そ、その・・・さ、触ってみても、いいかしら?」

「ああ、そういうこと。別にいいよ。はい」

 

そういってネロをペストに渡す。

そうするとペストの顔がニヤケて、とろける。ってネロもとけてるな。・・・ネロの奴、誰でも良いのか?

でも・・・うん、どっちもかわいいね。

 

 

 

とりあえず、

 

 

 

「・・・(ニヤニヤ」

「ハッ!?」

「幸せそうですねー(ゲス顔」

「こ、これはっ!その・・・!」

「いいよいいよ。わかってるってば。ネロは気持ちいいもんなー」

「うっ・・・」

「だから、一緒にいる間は持っててもいいよ」

「・・・ええ、わかったわ」

 

そこからは僕とペストとネロの三人で一通り祭りを見て回って屋台で食べ物を買ったりなどして楽しんだ後、

 

「そろそろ戻らないといけないわね」

「そうかい?それじゃあネロ、おいで」

「・・・(ピョン」

「あっ・・・」

 

僕が呼んだらネロはフードの中に跳び入る。

 

「じゃあまたね、ペストちゃん♪」

「・・・ええ、そうね。・・・また早いうちに」

「あはは、楽しみにしてるよ」

 

 

そうして僕は白夜叉と問題児達と黒ウサギの気配を探って、そちらに向かう。

ああ、楽しみだなぁ・・・。あの三人は今回のことでどれくらい成長するかなぁ・・・。

それに彼女の協力者・・・。誰だろう?気配的にはあのイカレ野郎の気配に似てるんだよなあ・・・。

 

 

でも、もし本当にそうなら、

 

 

 

 

 

 

殺さなきゃ、ダメかな?

 

 

 

 

 

 

あいつの行動や考え方は危険だったから何もできないようにすべてのギフトを剥奪した筈だけど、誰から力をもらったのかね?

 

まあ、その力で少しは楽しませてくれるといいけど。

 

 

 

 

 

 






次話は25日の予定
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