人外召喚士が異世界から来るそうですよ?   作:猫屋敷の召使い

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雑談&観戦

サウザンドアイズの支店に戻って来ましたー。

でも、勝手に歩き回るのは不味いかな?誰か・・・あっ。

 

「店員さーん。皆はいる?」

「・・・久遠様とレティシア様以外はいらっしゃってます」

「そう。それならいいかな。・・・ちなみに休める部屋とかってある?」

「・・・ございます。ご案内しますか?」

「そうしてくれるとうれしいかな。・・・ああそれと、これをあげるよ」

 

僕は店員さんに瓶を一つ渡す。

 

「・・・?これは?」

「前に言ってた胃薬だよ。使用方は書いてるから。それに一応疲労やストレスに効くサプリメントもあげるよ」

「・・・ありがとうございます」

 

そういって、胃薬以外にもいくつかのラベル付きの瓶を渡す。

 

「なくなった時は言ってくれればあげるからね」

「はい。・・・ではこちらです」

「うん。ありがとう」

 

そういって案内されたのは十畳ぐらいの和室だった。

 

「・・・少し寝ようか。朝は飛鳥にとんでもないことされたし」

 

そして僕は案内された部屋で少し仮眠をとった。

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

「・・・さん・・奇さん!蒼奇さん!」

 

・・・ん~・・・だれですか~?・・・くろうさぎ~?

 

「・・・なんぞや・・・?」

「飛鳥さんがけがをしたのでエリクサーをください!乙女の柔肌に傷が残ってはまずいです!」

「・・・黒ウサギ、君も図太くなったよねぇ・・・はい、これ・・・」

「はい!ありがとうございます!」

 

忙しそうだねぇ・・・。んー、どうしようかぁ・・・とりあえず十六夜のほうにぃ・・・ああ、ねむい・・・

ふらふらと気配のする部屋へと歩いていく。

 

「十六夜とぉ・・・ジン君ぅ・・・おはよぉ・・・」

「・・・大丈夫ですか?」

「・・・ごめん・・・おやすみぃ・・・」

「えっ、ちょ、ちょっと蒼奇さん!?」

「御チビ、面倒だから寝かせとけ」

 

そして僕は倒れるように寝る。

なんだか今日は、無性に眠い・・・まぁいまはぁ・・・とりあえずねるぅ・・・。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

 

「おい、蒼奇。この眺めをどう思う?」

「ふぇ?」

 

十六夜に起こされ、指さす方を見る。

するとそこには浴衣を着た、湯上がりなのか上気した肌が見える女性陣がいた。

 

「ごめん、十六夜。目の保養にはなるけど、さすがに五百年以上生きてると性欲が枯れてね。彼女達を見てもかわいい孫娘を見るおじいちゃんのような気持ちで複雑なんだけど・・・」

 

やっぱり同年代ぐらいなのが僕は好きなんだ。相手が好きになってくれた場合はその限りじゃないけどさ。

そういうと十六夜が僕のことをあり得ないという目で見てくる。

 

「・・・」

「まあ十六夜も五百年ぐらい生きればわかるよ。僕の気持ちが」

「なら、一生分からねえな」

「なんかそういう目で見られないのは逆に女性として複雑な気持ちになるのだけれど・・・」

「うん・・・よくわからないけど、なんか複雑な感じ・・・」

「黒ウサギもそう思います・・・」

「くくっ、なら私はどうだの?年齢的にはおんしより年上じゃが?」

「ごめん。合法ロリは愛でる分には有りだけど守備範囲外なんだ」

「・・・」

 

僕に言われ、落ち込む白夜叉。・・・なんで落ち込むの?コンプレックスなの?

 

 

「かわいいとは思うけど欲情はしないかなー・・・」

 

 

僕も・・・歳かなぁ・・・。

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

「それでは皆の者よ。これから第一回、黒ウサギの衣装をエロ可愛くする会議を」

「始めません」

「始めます」

「始めませんっ!」

「え、違うの?僕はそう聞いて引き留められたんだけど・・・」

「違いますっ!」

 

それならよかった。興味はなくはないけどね。

どうやら話とやらは黒ウサギに明日から始まるゲームの決勝の審判の依頼だった。なんか問題を起こして黒ウサギの存在が公にバレたらしい。

・・・あの時計塔はやっぱりこいつらか・・・。

黒ウサギはその話を受けるようだった。まあ、貴重な収入源だからね。

 

「白夜叉、私が明日戦う相手はどんなコミュニティ?」

 

ああ、耀が参加するゲームなんだ。ぜひとも勝ってほしいけど・・・相手によるか・・・。

 

「すまんがそれは教えられん。せいぜい教えてやれるのは相手のコミュニティの名前ぐらいだの」

 

〝ウィル・オ・ウィスプ〟に〝ラッテンフェンガー〟ね。・・・うん、どんなのかはわからん。

 

「へえ・・・ラッテンフェンガー?じゃあ明日の敵はハーメルンの笛吹きか?」

「ハ、ハーメルンの笛吹きですか!?」

「まて、小僧。どういう事か詳しく話せ」

 

?なんか・・・二人が驚いてる・・・どういうこと?

 

「ああ、そうか。最近召喚されたのだったか。・・・〝ハーメルンの笛吹き〟とは、とある魔王の下部コミュニティだったものの名だ」

 

どうやら僕と同じ召喚士がリーダーのコミュニティがあったらしく、しかもかなりの数の悪魔が呼び出せたこともありかなり強力な魔王だったらしい。が、滅んだはずだという。・・・むぅ、同業者として一度会ってみたかったが・・・残念だ・・・。

・・・じゃあペストが魔王かな?・・・うん、たぶんそうだね。

 

「―――――おい、蒼奇」

「え、なに?」

「・・・おんし。話、聞いてたのかの?」

「一応。なんか魔王が来るんでしょ?でも、僕はあまり手を出す気はないよ?」

「・・・はあ。おんしはどう思ってるか聞こうとしてたんだが、よいか?」

「・・・なんで僕なの?」

 

僕に知識は期待してほしくないんだけど。それに今回は一人を除いて誰かと戦うつもりはないし。

 

「おんしがこの中では一番実力があるからの」

「・・・そんな理由で?いや、まあ、いいけどさ・・・じゃあとりあえず・・・」

 

みんなが黙って僕の話に耳を傾ける。

そこに僕は爆弾を投下する。

 

「昼間に魔王と思しき人物とデートしてました。サーセン」

「「「「「・・・は?」」」」」

「いや、不穏な気配に接触したらさ、なんか成り行きで?多分あの人が今回の魔王勢力のリーダーかな?・・・なんか、その、ごめんなさい」

「・・・詳しく話せ」

「え、それはやだよ。つまんないし」

「「「「「・・・ほう?」」」」」

 

あ、やべ。デジャブだ。今回は一人多いけど。

さすがに状況が状況だから黒ウサギもそっち側か。

危険を感じた僕は五人に対して先手を打つよ!

 

「ま、待って!・・・じゃ、じゃあ!一個だけ!一個だけ話すから!」

「・・・なんだ?」

「・・・〝ラッテンフェンガー〟は魔王ではない。それだけは言ってもいい」

「・・・そうか、わかった。これ以上は話さないんだの?」

「うん、話さない。なにされてもね。なにかするようなら北側を壊滅させるぐらいには全力で抵抗しちゃうよ?」

「・・・はあ、わかった。ではこれで解散としようかの」

 

よっしゃ!寝るぞー!

 

けれど僕は部屋を出ようとしたときにあることを思い出してみんなに告げる。

 

「ああ、あともう一つだけ」

「「「「「・・・?」」」」」

 

 

 

 

 

――――――魔王に協力している奴は、()が相手をする。誰も、邪魔はするなよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

そして翌日、僕らは運営側の特別席に座っていた。どうやら〝サラマンドラ〟の新しいリーダーのサンドラちゃんが取り計らってくれたらしい。

・・・でも耀の対戦相手、なんか教え子の異世界渡航魔女っ子の気配の残り香があるんだよなぁ・・・。あとで少し話しを聞いてみようか。

 

「蒼奇君。あなたから見て春日部さんは勝てるかしら?」

「たぶん無理。気配の大きさに差がありすぎるから」

「・・・そう。あなたもそう思うのね」

「まぁね。でも、負けるのもいい経験だよ。とりあえず結果なら見てればわかるよ。ほら、始まる」

 

舞台の上には黒ウサギがいた。そして息を吸い、観客席に笑顔を向ける。

 

『長らくお待たせしました!火龍誕生際のメインギフトゲーム・〝造物主達の決闘〟の決勝を始めます!進行と審判はお馴染み黒ウサギが務めさせていただきます♪』

「月の兎キタアアアアアアァァァァァ!!」

「黒ウサギいいいいい!お前に会うためだけに来たぞおおおおおおお!!」

「今日こそスカートの中を見るぞおおおおおお!!」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

同情するよ、黒ウサギ。あぁ・・・ウサ耳がへにゃってる・・・。

 

「・・・・・・・・・・・・。人気者ね」

「飛鳥、言うな。こんな光景は受け入れるべきではない。後で黒ウサギを慰めてやるべきだ。この文化は日本でも箱庭でもダメな部類の代物だ。それと横にいる馬鹿どもはいないと思え。サンドラ様もそこの二人は無視してください」

「・・・そう、異常なのね」

「は、はい。わかりました・・・」

 

僕らの横には双眼鏡で黒ウサギのスカートの裾を目で追う白夜叉と十六夜がいた。

・・・ゲームが始まったらゲームの方を見てくれればいいけど。

 

ついに耀が通路から出てくる。が、急に耀の目の前を火の玉が横切った。

その火の玉の上にはツインテールの少女がいた。そして火の玉の中心にはカボチャのような頭部のシルエットが見えた。

 

「YAッFUUUUuuuuuuuuu!!」

 

そして火の玉が身の周りの炎を振りほどき、手にランプを持ったカボチャ頭の幽鬼が姿を現した。

 

おお!ジャック・オー・ランタン!

あの彼から残り香を感じる。ぜひとも時間があったら話したいものだね。彼に対してあの魔女が何もやらかしてないか不安だよ・・・。飛鳥はジャック・オー・ランタンをみてはしゃいでいる。そんなに見てみたかったのかな?

でも、さすがの僕でもジャック・オー・ランタンは召喚獣にはいないからなー。

・・・それに結構強そうだね。耀に無理言ってでもサポート役で参加すればよかったかな?

 

「むぅ・・・」

「・・・?どうかしたのかしら?蒼奇君」

「いや、あのカボチャ、強そうだから戦ってみたいな、と」

「・・・貴方はそれしか考えないのね」

 

最近、楽しい戦いや燃える殺し合いとかしてないからね。ちょっと禁断症状的な感じでヤバイ。

早くペストちゃん来ないかな~。協力者君には結構期待してるんだよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~今日の分身その1!~~~

 

 

 

「・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・静かだねえ、リリちゃん」

 

「・・・そうですね」

 

「あの三人がいないだけでこんなに静かなんだねー」

 

「・・・そうですね」

 

「・・・もしかして、少し拗ねてる?・・・お祭り、行ってみたかったの?」

 

「・・・はい。少しだけ」

 

「・・・今回は諦めよう?また今度機会があったら、一緒に連れて行ってあげるから」

 

「本当ですか!?約束ですよ!?」

 

「・・・う、うん。約束」

 

「~~~♪」

 

「(さっきの食いつきようといい今の上機嫌さは、絶対に少しじゃないよね?)・・・さ、休憩終わり!そろそろ仕事しようか、リリちゃん」

 

「はい!」

 

 

二人は家事をしながら平和な一日を過ごした。

 

 

 

 

 

 

 




次話は一週間以内の予定です。
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