人外召喚士が異世界から来るそうですよ?   作:猫屋敷の召使い

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一週間以内と言っていましたが、GWなので投稿します!







勝利&後日

蒼奇は鏡夜に勝利してから休んでいると数時間ほどで、黒い契約書類が光って、参加者側の勝利を告げた。

そこからは祭の続きのためにゲームの後片付けを全員がはじめた。

その後の二日間は誕生祭の続きやゲームの祝勝会などで終日大盛り上がりだった。

 

「・・・みんな、楽しそうだねぇ」

「おい。隣いいか?」

「いいよぉ、十六夜」

 

蒼奇に声をかけ、隣に座る十六夜。

 

「どうかしたのかい?」

「いや、一つ聞きたくてな」

「くふふっ、今は気分いいから一つじゃなくてもいいよぉ?」

「・・・酔ってんのか?」

「ほろ酔いってところかなー。泥酔まではいってないよー?それに、今日はもう飲むつもりはないよ。二日酔いが怖いしね。・・・それでー?本題は?」

「・・・あいつを殺さなくてよかったのか?」

「・・・・・・・・・」

 

蒼奇は先ほど、マンドラとした密会を思い出す。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 蒼奇はある人物を連れてマンドラの執務室へ向かって歩いていた。すると途中で十六夜と遭遇した。

 

「あれ?十六夜もマンドラに用があったのかい?」

「・・・ああ。それで、後ろの奴は?」

「ああ、彼かい?彼はシン。ほら、挨拶して」

「は、初めまして。シンと言います。一人でいるところを蒼奇さんに保護していただきました」

「・・・そうか。・・・あとで聞きに行くからな」

「だと思ったよ。じゃあ、あとで」

「ああ」

 

そういって蒼奇とシンは十六夜と別れた。改めてマンドラの執務室にむかって歩いていく。

少しすると執務室のドアの前に着き、コンコンとノックをする。

 

「入れ」

「失礼しまーす」

「し、失礼します」

 

蒼奇とシンは部屋に入る。

 

「・・・なぜそいつがいる?」

「あー、その、突然だけどさ。彼を、雇わないかい?契約で君とサンドラの命令以外では他者を殺せないようにはしてるからさ」

 

 

「・・・だがっ!?・・・そいつは魔王に協力していたものなのだぞ!?」

 

 

そう。シンとは蒼奇が【暴食】によって記憶を喰らわれた久留井鏡夜のことなのだ。

 

「・・・その節は、本当に申し訳ありません」

 

シンは本当に申し訳なく思い、素直に謝罪して頭を下げる。

 

「記憶はないし、契約によって安全だよ。そのうえ彼はほとんど姿を見られていないから魔王の仲間とも思われないよ。もしバレても隷属させたって言えばいいんだし。そんなに心配ならこの契約書を見てよ」

 

蒼奇は一枚の紙を出してマンドラへ渡す。

 

『契約書

 

・シンこと久留井鏡夜はサンドラもしくはマンドラの命令は絶対に逆らうことも破ることもできない。

・シンはサンドラもしくはマンドラの命令以外では他者を殺す事を禁ずる。

・上記二つを破った場合はシンに激痛が与えられる。

 

シンはこの契約書に同意し、承諾したものとし、ここに契約を成立させます。

 

〝館野蒼奇〟印』

 

紙にはそのような内容が書かれていた。

 

「・・・」

「どうだい?悪くないだろう?何かあったら、すぐ僕に連絡できるギフトも渡しておくし」

「・・・この内容は絶対なんだろうな?」

「絶対だよ」

「・・・・・・わかった、いいだろう。〝サラマンドラ〟で雇わせてもらう」

「・・・!!ありがとうございますっ!」

 

マンドラはシンを雇うことを承諾し、話はまとまった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

 

蒼奇は鏡夜の記憶、そして悪意を【喰った】だけで命までは奪わなかった。まだ裏にシンを洗脳していたものがいると判断したからだ。しかし、記憶を覗いても、その正体はわからなかった。その部分だけが記憶からきれいに消えてしまっているのだ。

 

「・・・よかったんだよ、これで。まだ彼は元の道に戻れると、そう判断したから」

「・・・そうか」

「それに剥奪したギフトも返すついでに別のもさらに貸し与えたから、また操られる心配もない」

「へえ?どんなギフトをやったんだ?」

「流石に秘密だよ。いずれゲームであたるかもしれない相手の情報なんて、与えないよ。知りたかったら自分で調べるなり聞くなりしなよ」

「・・・ヤハハ!それは楽しみだな!」

「くははっ・・・そうそう楽しみにしてなよ。今度はこういう魔王のゲームじゃなくて、ちゃんとした公式のゲームなんだからさ・・・」

 

それを最後に十六夜は蒼奇から離れて行く。

 

そして、蒼奇はシンに貸し与えた二つのギフトを思い返す。

 

 

 

 

 

不干渉(ドント・タッチ・ミー)〟と〝信念継承(マイ・ジャスティス)

 

 

 

 

 

〝不干渉〟は他者からの影響を一部例外を除いて無効化するギフト。例外とは自身が同意して契約したものだけは無効化することはできない。これによって、シンが洗脳される心配はない。

 

そして〝信念継承〟。このギフトは自身の抱いてた志を忘れず、それを成そうとするギフトだ。シンの場合は洗脳時は第三次世界大戦の勃発だったが、蒼奇が悪意と洗脳の概念を【暴食】により喰ったので、今は鏡夜が最後に漏らした本音、みんなに慕われ、守れる存在になるという思いにこのギフトは作用している。

 

さらに蒼奇はシンの記憶をなくしたが、自身のギフトや箱庭について最低限必要な知識は逆に植え付けていた。これでこの先で困ることはないだろう。

 

一つを除いて。

 

 

「あいつ・・・生活能力ゼロだけど、平気かなぁ?」

 

 

シンは体は鏡夜、というよりは洗脳される以前の鏡夜に戻った状態なのだ。したがってその頃の鏡夜が出来なかったことはシンにもできないのだ。

 

「・・・・・・あとでマンドラに連絡して伝えとこうか」

 

ちなみにシンの生活能力は豪邸を一日でゴミ屋敷にするレベルだと言っておこう。

 

 

「・・・とりあえず、シンを裏で操っていた奴を捜し出さないとな・・・駒はあと何人いる?一体誰が?そいつは魔王なのか?強さは?・・・そこらへんの情報も集めないといけないか・・・」

 

蒼奇は考える。黒幕のことを。情報の集め方を。

 

「・・・情報は他のコミュニティに頼む?・・・いや危険が大きすぎる。逆に駒にされるな。・・・白夜叉?・・・視野には入れておくか。・・・こうなったら教え子を何人か拉致って手伝わせるか?・・・やめよう、箱庭が崩壊する。・・・やっぱり、自分でやるしかないか・・・そうなると、必然的に〝ノーネーム〟が巻き込まれることに・・・それについては最善の注意を払うことにしようか」

 

蒼奇は仲間たちをもしも巻き込んで死なせてしまわないようにしようと心に刻んだ。

 

 

そして、黒幕は絶対に殺すとも。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

「ああ、彼はやられたか」

 

とある場所で一人の男が呟く。辺りは暗く男の姿はよく見えず、声だけが響く。

 

「でも、まだまだたくさんいるし一人ぐらいはどうでもいいか。それに彼は失敗作だ」

 

男はそういうとある方向を向く。そちらには―――――

 

 

 

「彼、館野蒼奇は自身の教え子相手に、どう戦うのかね?」

 

 

 

―――――数十人もの人が眠らされて床の上に並べられていた。

 

 

 

 

 

「ああっ、楽しみだ!彼は一体どういう表情を見せてくれるのだろうか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

~今日の分身その3!最終話だよ!~

 

 

「・・・・・・」

 

「(り、リリちゃんが暗い!?そんなに羨ましかったの!?)・・・り、リリちゃん?ど、どうかしたの?」

 

「・・・買い物に行った時に北側で魔王が現れたと聞いたんです。・・・皆さんは、大丈夫でしょうか?」

 

「あ、さっき無事に勝ったって本体から連絡あったよ」

 

「え?」

 

「え?」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「え?」

 

「いや、勝ったって連絡あったって」

 

「「・・・」」

 

「え?」

 

「いや、だからね―――――」

 

蒼奇とリリはそんなやり取りを彼女の理解が追いつくまで、しばらく続けていた。

 

 

 

 

 

 




正直GWの存在を忘れていました。

とりあえず明日も投稿します!

とはいっても、次話は三巻の突入前の閑話ですが・・・。
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