人外召喚士が異世界から来るそうですよ?   作:猫屋敷の召使い

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活動報告に質問や疑問用の場所を設けました!

そしてキャラクター紹介も同時に投稿しました!







来訪&石化

あの襲撃以降は特になにもなく風呂に入って寝てしまった。少しジン君と十六夜の声が聞こえた気がするが、気のせいだと思う。うん、気のせい。『負けたら俺と蒼奇、コミュニティ抜けるから』とか聞こえてない。

・・・それにしても髪が戻ったら頭が重いな・・・。とりあえず髪は・・・ポニーテールでいいか。

 

「ネロ、おいで」

「・・・(ピョン」

 

ネロをフードの中に招き入れ、キッチンへと向かう。するとそこには狐耳と二本の尻尾を生やした少女がいた。

 

「・・・あ。お、おは、おはようございましゅ!」

「・・・ああ、うん。おはよう。・・・えっと」

「り、り、り・・・りりりともしましゅ!」

「・・・りりりちゃん?」

「え?ま、間違いました!リリです!」

「あ、うん。とりあえずリリちゃん。それ、焦げるよ?」

「え。あ、あわわわわ」

 

僕が指さす方向には噴き出す鍋や若干煙をあげるフライパンがあった。リリちゃんは慌てて駆け寄る。

 

「はあぁぁーーー・・・危なかったー」

「うん。間に合ってよかったよ。とはいっても話しかけた僕が悪いんだけど・・・」

「い、いえ違います!」

「お詫びに手伝うよ。いや、手伝わせてくださいお願いします」

「いえ!悪いですよ!?」

「いや、料理ってやらないとすぐ腕が落ちちゃうから・・・」

「・・・わかりました!ではそっちをお願いします!」

「うん」

 

この子は優しいなぁー。まるで天使・・・いや、あのキチガイどもと同類はだめだ。なにが『主の糧になれ』や『殺らないか?』だ・・・お前らが死んでろっての・・・。

でも、あの問題児三人にもこの子ぐらいの優しさがあれば・・・いや、それはそれで怖いな。

 

 

そのあとはリリちゃんと話しながら、料理をすべて作り終えた。

 

 

 

 

・・・・・・上手に焼けましたー♪

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

朝食も終わり全員の身支度が済むと黒ウサギが声をかけてくる。

 

「では、皆さん!〝フォレス・ガロ〟の居住区へ向かいましょう!」

「うん、行ってらっしゃーい」

「はい!行ってきますデスヨ!」

 

そして僕はみんなを送り出す。

がんばってねー。

 

「ってなんで蒼奇さんは残ろうとしてるんですか!?」

「んー?昨日、ガルドの手下が襲撃に来たから子供たちの護衛として、かな?ゲーム中に来ないとも限らないからね」

「え、ええ!?そ、それで子供たちは!?」

「朝、全員いるの確認してるんでしょ?つまり、そういうことだよ」

「そ、そうでした・・・ではなく!なぜ黒ウサギに教えてくれなかったのですか!?」

 

そう、この黒ウサギ。子供たちを全員覚えているどころかあの素敵耳で確認もしているのだ。・・・黒ウサギ・・・恐ろしい子・・・!

 

「対処できたからね。まあそういうことで、僕は留守番してるから。・・・負けないでよ?」

 

僕のスローライフのためにも。

 

「あら、私達が負けるとでも?」

「・・・ひどい」

「・・・それだけ自信があれば大丈夫そうだね」

 

それを終わりにしてみんなはギフトゲームのために出かけて行った。

・・・さてと!

 

 

「これで少しの間は平和だ」

「蒼奇お兄ちゃーん!これ運ぶの手伝ってー!」

「今行くよー!」

 

子供の相手をして一日を過ごすのはいいねー、平和的で。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

一日中子供たちを手伝ったり遊んだりしてたけど、いや、うん。子供の体力って本当に底知れないよね。

結構動きっぱなしなのにまだ動けるのはすごいな。

ネロも子供好きみたいでみんなと遊んでいた。

・・・結構力あるんだね。でも触手で子供御手玉は危ないからやめなさい!

ん?子供好きのしまさん?陰から見守ってるよ。たぶんYESロリータ!NOタッチ!の精神だろう。今『違う!』と聞こえたのはおそらく気のせいだね。

 

 

ん?んー、この気配は黒ウサギ?と、耀?・・・随分と小さくなってるなぁ・・・。この感じだと向かった方がいいかな?

進行方向は・・・工房、だっけ?あそこは。

 

 

「ごめんね?少し用事を思い出したからあとは自分達でできる?」

「うん!」

「大丈夫!」

「平気だよ!」

「よし、いい子だ。ネロは置いて行くから。ネロも子供たちをお願い」

「・・・(グッ!」

 

 

ネロは触手で拳?を作って『任せろ!』というように意気込んでいる。

じゃあしまさん、お願いします!転移!

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

「蒼奇さん!」

「・・・あー、と。何があったか聞く前に、治療が先だね」

 

転移したさきには、今到着したと思われる黒ウサギと血を腕から流している耀がいた。

 

んー、とりあえずエリクサーぶっかけとこう。エリクサーさんマジ便利。飲んで良し、かけて良しなんて使い勝手良すぎるよね。

 

「えい」

 

エリクサーを傷にかけると傷痕も残さずふさがっていく。

服に着いた血は〝再生〟で消そうかな。ブライト、お願いするよ。・・・君もたいがい便利だよね。本当、お世話になってます。

 

「あの、蒼奇さん・・・いまのは?」

「エリクサー」

「!!?」

「その反応は飽きたよー。テイク2を要求します!」

「・・・!?・・・?・・・!!?」

「・・・おお、やってくれるのか」

「違います!い、いえ、そういうことではなく、そんな貴重なものを・・・!!」

「数万本はあるから平気」

「・・・」

 

あ、口から魂でてきた。・・・初めて見たなー。・・・結構神秘的なものなんだね。おお!?うさ耳がはえてる!!

 

ってそれどころじゃない。

耀は・・・うん、傷はふさがったけど血を流し過ぎたからか顔が青いね。少し休ませないといけないかな。

 

「黒ウサギ。耀を部屋に運んで寝かせてあげて。・・・黒ウサギ?」

 

・・・ああ、まだ出てる。さっさと魂を戻さなきゃ。

 

「起きなさい」

「痛っ!はっ、黒ウサギは何を・・・」

 

黒ウサギを叩く。するとすごい勢いで、なんか、ちゅるん!という感じで魂が体に戻っていった。

 

「黒ウサギ、耀を部屋に」

「え、あ、はい!すぐに運びます!」

「ああ、でも増血の類だけでも可能ならお願い」

「はい!」

 

 

 

ふう、これで黒ウサギも耀も平気かな。・・・あとで見舞いに行った方がいいのかな?

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

 

談話室で寛いでいると十六夜と黒ウサギが入ってくる。

 

「やあ、耀の調子は?」

「ダルそうだったぜ」

「あれだけ、出血すればそうなるだろうね」

「・・・で、エリクサーを使ったんだっけか?」

「あ、そうですそうです!なんでエリクサーなんて貴重なものをそんなにたくさん持っているのですか?」

「・・・僕の教え子のね、等価交換に喧嘩売ってる錬金術師のせいだよ・・・」

「へぇ。どう喧嘩売ってるんだ?」

 

喧嘩どころか裸足で逃げ出すレベルかもしれないけどね・・・。

僕はエリクサーを一つ取り出し、二人に見せる。

 

「これの原材料、わかる?」

「え、魔草や霊草、あとは神水など・・・」

「普通はそうだね。・・・でも、これの原材料は違う」

「な、なんでございますか?」

 

十六夜も答えを黙って聞こうと身構えている。

・・・うん。でもね、身構えても無駄だよ。

 

「水道水だよ」

「「・・・は?」」

「あいつは水道水をエリクサーに、道端の石を賢者の石に、鉄から金どころか無からオリハルコンを作り出すような錬金術師だよ」

「「・・・」」

 

ああ、だよね。固まっちゃうよね。僕も聞いたときそんな感じだったし。

 

「ほら起きて!とりあえず僕の話はこれで終わりだよ!・・・ってことで、話題プリーズ」

「あ、ああ。・・・じゃあ、例のゲームの話を黒ウサギから聞くか」

 

僕は無理やり話を切って、変えさせる。

でも、例のゲーム?・・・全然わからん・・・。

 

「・・・ごめん。その時点でついていけてないから概要だけお願い・・・」

「以前の仲間が景品として出されるゲームの話だ」

「・・・ああ、そういう。それで?」

「・・・ゲームは延期。このまま中止の可能性まで・・・」

 

黒ウサギが悲痛の表情で説明する。

・・・は?なにそれ?

 

「うわー、つまんな」

「まったくだぜ。白夜叉に言ってどうにかならないのか?」

「どうにもならないでしょう。どうやら巨額の買い手が付いてしまったよそうですから」

 

気に入らないなぁ。結局は金かよ。主催者として出したものをひっこめるのはダメだろうに。

 

「チッ、所詮は売買組織ってことかよ。エンターテイナーとしちゃ五流もいいところだ」

「本当だよ。でも、〝サウザンドアイズ〟も組織だから仕方ないね。そりゃ利益を優先するよ」

「はい、その通りです。今回の主催は〝サウザンドアイズ〟の傘下コミュニティの幹部、〝ペルセウス〟です」

「・・・傷がついても、痛くないレベルの売買ということかな」

「おそらくは・・・」

 

・・・その買い手を上回るくらいのギフト攻めしたら気が変わるかな?エリクサーとか賢者の石ならものすごい余ってるけど。それ以外にもキチってる性能のもの()()ないけど、山ほどある。

 

「まぁ、次回を期待するか。ところでその仲間ってのはどんな奴なんだ?」

「あ、それ僕も気になる」

「そうですね・・・スーパープラチナブロンドの超美人さんです。指を通すと絹糸みたいに肌触りが良くて、湯浴みの時に濡れた髪が星の様にキラキラするのです」

「ああ、もしかしてあんな感じ?」

「え?」

「おや?バレてしまったか」

 

僕が指さした窓の外には、まさにそんな髪色の少女が浮いていた。

 

「レ、レティシア様!?」

「様はよせ。箱庭の貴族がモノに敬意を払っていては笑われるぞ」

「・・・あ、ごめん。そういう気分悪くなる話はパスで」

 

黒ウサギが錠を開け、招き入れる。

 

「こんな場所からで済まない。ジンには見つからずに会いたかったのだ」

「そうでしたか・・・。あ、すぐにお茶をお持ちします!」

 

黒ウサギがお茶を淹れに茶室へ向かう。

この人が以前の仲間か・・・それにしては弱すぎる。気配的には黒ウサギより弱いかな・・・ギフトを失ったか奪われたかしてるね。

ん?十六夜がレティシアを見ているけど・・・ま、まさか!?

 

「十六夜。まさか惚れたのかい?」

「いや、美少女だから目の保養にしてただけだ」

「ありゃ、残念。・・・でもまぁ、そうだね」

「ふふ、なるほど。君らが十六夜と蒼奇か。白夜叉の言う通り歯に衣着せぬ男と掴みどころのない男だな。しかし観賞するなら黒ウサギも負けてないと思うのだが」

「あれは愛玩動物なんだから、弄ってナンボだろ」

「そうだね。あれは愛でるより弄る方が映える」

「ふむ。否定はしない」

「否定して下さい!」

 

あ、おかえりー。お茶ちょうだい、お茶。

僕はお茶をもらいに駆け寄る。

 

「それで、ご用件は?雑談のためだけに抜け出してきたわけじゃないんでしょ?」

「ああ。新生コミュニティの新人達の力を見に来たんだ。結果としてはお前達の仲間を傷つけることになってしまったからな」

「いいよいいよ。死なない限りは治せるし、いい経験になっただろうし」

「・・・お前はきびしいんだな」

「まぁねー。甘やかしてのびるならそうするけどそういう子じゃないし」

 

そこからはレティシアについての話が始まった。

 

ふむ。こんな感じかな?

 

・レティシアは吸血鬼で〝箱庭の騎士〟って呼ばれてる。

・〝純潔〟の吸血鬼が恩恵を与えると、与えられた人は吸血鬼っぽくなる。

・そういう人はゲームを開いてチップに血をもらってるよ!

 

・・・うん平和だね!僕のところの問答無用な吸血鬼とは大違いだ!根絶やしにしたけどね!

 

「だが、神格保持者と神格級のギフト保持者が、コミュニティに参加したと耳にした」

 

レティシアはそういうと僕と十六夜を、黒ウサギと十六夜は僕を見る。・・・って、なんで?

 

「いや、十六夜もでしょ?誇りなよ」

「黙れ人外」

「・・・」

 

・・・黙りますよ。黙ればいいんだろう・・・。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

それから十六夜とレティシアが話し、なんか力試しのゲームをすることになった。

うーん、一応助けられるようにしとこうか。しまさん、カモン!

 

「双方が共に一撃ずつ撃ち合い、それを受け合う。受け手は止められねば敗北」

「いいね、シンプルイズベストって奴?」

「そうだ。だが先手はもらうぞ」

「好きにしな」

 

レティシアがランスを掲げ、投げる。

 

「ふっ―――――!」

 

おお、さすが吸血鬼。地力パネェ。さてと、十六夜は・・・

 

「カッ―――――しゃらくせえ!」

 

・・・殴った?って見てる場合じゃない!転移!

 

「ちょっとごめんね!」

「なっ―――――」

 

驚いてるレティシアを抱きかかえ、地上に転移する。

そして抱えた時にギフトカードを盗み取る。

 

「間一髪っ!」

「レティシア様は!?」

「無事ですよー。とりあえず、黒ウサギ。これ、レティシアのギフトカードだから確認して」

「な、いつの間に!?」

 

黒ウサギがギフトカードを確認する。

 

「ギフトネーム・〝純潔の吸血姫(ロード・オブ・ヴァンパイア)〟・・・やっぱり、ギフトネームが変わっている。鬼種は残っているものの、神格が残ってない」

「なんだよ。もしかして元・魔王様のギフトって、吸血鬼のギフトしか残ってねえの?」

「まあ、これだけ気配が小さいしね」

「・・・はい。他には武具しか・・・」

 

レティシアが目を下げる。黒ウサギも苦い顔をする。

 

「とりあえず、またお茶でも飲みながら話そうよ」

「まあ、そうだな。戻ろうぜ」

「・・・はい」

 

「・・・それで、いつまで抱きかかえてんだ?」

「意外と抱き心地が良くてね。まあ、屋敷に戻るまでかな。十六夜も抱いてみる?」

「・・・あっそ。遠慮しとくぜ」

 

 

 

しかし屋敷へ戻る途中に遠くから褐色の光が向かってくる。

それに気づいた腕の中のレティシアが顔を上げる。

 

「まさか・・・ゴーゴンの威光!?お前達、逃げろ!」

 

十六夜と黒ウサギの二人はすぐに離れるが、僕は動かないし、放さない。

 

「私を放してすぐに逃げろ!お前も巻き込まれるぞ!」

「へーきへーき」

「そんなことを言っている場合では・・・!」

「うん、もう遅いけどね♪」

「っ!!」

 

そうこうしてるうちに僕らは光に飲み込まれる。

 

 

 

 

 

 

 




次話は三日後に予定。

けれど、リアルが忙しくなり始めたのでこれからは少し遅れるかもしれません。そこのところご了承ください。申し訳ございません。





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