D.Gray-man 少年元帥の物語   作:亀さん

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ブローカー

薄暗い院長室で電話で話している男が一人いた。

「はい、はい、大丈夫です。一組提供できなくなりましたが数日後にはもう一組・・・・・」

「誰と話してるんです?」

ドアを蹴破り、アレンが中へ入って行く。

 

「なっ・・・・・・・・」

「誰と話しているんですか?」

「わ、私の知り合いの方だ。薬を届けようと思っていたのだが届けようと思っていた片方が駄目になってしまってね」

院長が額に汗をにじませながらアレンの質問に答えるが、アレンは静かに怒りを燃やしながら呟いた。

 

「院長がブローカーだったんですね・・・・・・」

「な、に・・・・・・」

「千年伯爵に魂を売り、人々の悲劇を多額の報酬と引き換えに伯爵にアクマの材料を引き渡す、伯爵の味方」

「お、お前は・・・・・・」

秘密にしていた事がばれている事に院長の顔が青ざめる。

 

「エクソシスト、貴方の敵です」

 

「くっ、あの方の敵かっ」

院長が拳銃を取り出しアレンに発砲するが、普段使わない素人の撃った銃弾はアクマを相手にしているアレンを捉える事は出来ず後ろの壁に穴を開け、茫然としていた院長はアレンに殴り飛ばされた。

 

地面に倒れ伏せながらもぞもぞと動きつつアレンを見上げている院長にアレンはにっこりと冷徹な笑みを向ける。

「あ、あ、あああ、・・・・・」

「あ、子供だからそんなに厳しくは無いと思いました?残念ですね、それははずれです。あなたにはしかるべき所で死よりも恐ろしい目にあって貰いますよ。あなたが伯爵に悲劇を売ったせいで新たな悲劇が降り注いだ人の為にね」

すばやく縛り上げた院長をゲートを開き、鴉達が待機している拷問所に放り込んだ。

 

アレンに気が付いた顔を布で隠している鴉達が頭を下げる。

「お疲れ様です」

「お疲れ様。そこにいるのはブローカーですから、死ななければ何やってもいいですよ」

「了解しました」

「じゃあお願いしますね」

 

「た、助けて・・・・助けてくれぇえええええええええ」

悲鳴を上げて、立ち去ろうとするアレンの足に縋りつこうとする院長の手を無言で思いっきり踏みしめる。

院長の手からボキッと音が鳴り、院長が絶叫を上げているがアレンは気にもせずついでとばかりに蹴り飛ばすとゲートに向かう。

「ま、まってくれ・・・・・・。助け・・・・」

 

 

「それをあなたがアクマにしていった人たちの前で言えるんですか?」

言い捨てたアレンはもう話は無いというようにゲートをくぐり、立ち去ってしまった。

 

 

「こっちだ・・・・・」

「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ」

ゲートが完全に閉じてしまった後、千年伯爵に魂を売った哀れな男は絶叫を上げながら地中深い牢獄に閉じ込められ、アクマにしてしまった人達の為に長い長い賄罪の時間が始まった。

 

 

ゲートをマザーの家の近くに繋げ、家により彼は荷物をバーバから受け取ると、歩きだす。

「立ち止まるな、歩き続けろ・・・・・だったかなマナ?それに父さん・・・・・・」

 

 

「さ、向かいましょうか。黒の教団に」

新人エクソシスト、アレン・ウォーカーは黒の教団に向かい始めた。

 

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