黒子のバスケ 日記 作:sil
×月$日 元気な事が一番だ
今日は準決勝の対戦相手の偵察に行ってきた
東京三大王者の一角、北の王者・正邦
当たり前だけど、今までの相手とはレベルが違う。特にディフェンスが固い。流石東京最強のディフェンスと言われるだけあって、かなりのものだった。特にその中でも一年生の・・・坊主頭、この一年生のディフェンスのレベルは他のメンツより頭一つ程抜き出ていた。もしかしたら全国クラスはあるんじゃないかな
あと、自分の他にも偵察の目があった為か、このチームだけがやっているという練習は見る事が出来なかった。だけど、練習風景を見ても正邦の選手達の動きは普通とは違い、かなり特殊だった。頼まれた通りビデオも撮っておいた、帰ったら皆で研究する用に
正邦は先輩達が去年、決勝リーグで苦杯を嘗めさせられた一つ。雪辱を晴らし、先輩達が本当の意味で前に進む為にも負けられない
その帰り道で偶々会った矢田さんと一緒に弟君のお見舞いに行った。とても明るい男の子で、退院したらバスケがしたいそうだ。だから退院したら自分が少し教える事を提案したら物凄い喜んでくれて、矢田さんにもお礼を言われて少しばかりこそばゆかった
でもお蔭で、昨日の事もあって少し曇っていた気持ちが晴れた感じだ
ただ、弟君が自分の事をお兄さんと呼んだ時にえらく慌てていたけど、あれは一体何だったんだろう?
×月=日 心配だ・・・
今日は黒子にノートを見せた。ほぼ全教科
何気に忘れてたけど、来月の上旬には中間テストがあったんだった。本当にすっかり忘れてた
自分は一応授業もちゃんと受けてノートも取っているけど、同じクラスの黒子や火神は寝ている事が良くあるし、大丈夫かな?
黒子はテスト前にちゃんと勉強してて成績も普通だったって記憶してるけど、火神の方は正直勉強が出来る様に見えない。本当に大丈夫かな?なんか成績悪くて試合出られませんでした、って事にならないと良いんだけど
今も古典の授業を爆睡している火神を見て、本気で心配だ
×月&日 いよいよだ
今日はいよいよ準決勝、勝てばその後にも決勝が控えている。けど、今は目の前の敵だ
にしても向こうの・・・ディフェンスの強いあの坊主頭の一年
一言で表すと、餓鬼。それも悪い意味での
ストレートに失礼な発言や態度だったり。人間的にあぁいう人とは関わりたくないな
あと、試合とは関係ないけど土田先輩の彼女さんが応援に来ていた。土田先輩と似て、優しそうな雰囲気の人だった。それとまた呪詛が聞こえた、ホント誰?
試合前の控室、緊張の為に皆固い感じだ。黒子と火神はいつも通りだったけど
そんな皆の緊張を解す為に、相田監督が勝ったら皆の頬にキスをしてあげると宣言したけど・・・結果は相田監督が借金取りみたいな言葉遣いになって荒れた
でも、そのお蔭なのか空気は解れた。日向先輩の言う通り、あとは勝つだけだ
始まった試合。第1Q6分、未だウチは点を取る事が出来ない。正邦は常に一対一のべったりマンツーマンディフェンスを取り、攻め切る事が出来ない
その中でもあの坊主頭のディフェンスはぴか一で、火神は今現在完全に押さえつけられている。パスも出せないから黒子との連携も使えていない
しかも今火神が2つ目のファールを貰ってしまった。流れは今、完全に正邦チームだ
あれだけ激しいディフェンスは、普通なら最後まで体力が持ちそうにもないんだけど正邦の特徴、古武術を取り入れた動きで体力の消費を抑えている為にそれもない
正邦の強み正体であり、あの特殊な動きの訳なのだ
だけど、まだ焦る所じゃない。やっているのはバスケ、相手は同じ高校生なんだから
相田監督のその言葉を背に、早速やって見せたのは火神。坊主頭を抜き去り、ダンクを決めて初得点
その勢いに乗りたい所だったんだけど、まだ微妙に乗り切れない感じだ。あと火神がファール3つめ
あと自分、あまりそういう人いないんだけど、坊主頭は本気で嫌いになりそうだ。黒子も坊主頭の言葉を受け、いよいよ全開らしい
9点差で第1Q残り4分を切った所、伊月先輩から黒子の中継により鉄壁のディフェンスの裏からパスが通り、水戸部先輩がシュートをを決め7点差
さらにその後の攻撃をブロックし、大分勢いに乗ってきて点を重ね、終わり間際に日向先輩の3Pが決まり同点!追いついて見せた。この流れのまま行きたい
インターバル開け、今まで以上に坊主頭のプレッシャーが強くなったけど、黒子との連携で連続二人を抜き去り得点。最近の特訓でこの間よりも黒子との息もかなり合って来た成果だ
坊主頭にしてやられた。第2Q前半、火神はもうファール4つ目、当然火神はベンチに下げられる事になった。しかもあのディフェンスでかなり体力も消耗させられていたみたいだ
それと同時に黒子もベンチに下げられた。なんでも、二年生の間で最初から決められていた事で、次の決勝の為に2人は前半までだったようだ
マネージャーなのに知らされていなかったことがちょっと不服
2人と交代で小金井先輩と土田先輩が入り、坊主頭の言葉に日向先輩がクラッチタイムに入って試合再開
日向先輩が二人引き付けた所でパスを出し、それを水戸部先輩がダンク!初めて見ました
さらにその後にはあの難しいフックシュートまで決めていた、水戸部先輩めっちゃカッコいいです
空間把握能力に長けたPG伊月先輩の鷹の目(イーグルアイ)によるゲームメイク、素直に凄いと思ったのにその後のダジャレで台無しだー
土田先輩はリバウンドが得意で、向こうのゴツイ主将にも負けていなかった。カッコ良かったです
小金井先輩はアウトレンジからシュートが出来、サポートも上手かった。でも、シュートの精度はそこそこで、シュート外す→土田先輩リバウンド→また外す→土田先輩リバウンド&怒るというまるで漫才みたいな流れだった
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ビックリした、零れたボールをセーブしようとして小金井先輩がベンチに突っ込んできた。止まりきれないで軽く頭を打って目を回していた
これじゃぁ試合は続けられないので交代。火神が先輩の力になりたい+坊主頭に借りを返したいという事で出させてくれ、って言っていたけど当然却下。代わりに残り5分で6点差という事で黒子が出る事になった
というか、火神が黒子にアイアンクローすると綺麗に腕が水平になるんだね
ちなみに、少し字が歪んでいるのは今現在、倒れた小金井先輩を扇ぎながら書いているから
火神の代わりに借りを返しに来た黒子に、坊主頭がマークに付いて再開された第4Q
ミスディレクションで坊主頭のマークを躱し、伊月先輩→黒子→日向先輩とボールが渡りシュート。さらにはその後、パスカットからのカウンターでシュートが決まった
放課後に二年生だけで残り、ビデオを何度も見返して正邦の動き独特の癖を見抜き、動きを予測する事を目標に今日まで研究を重ねて来た成果が出た
厳しかったけど後半の今、対応する事に成功したのだ
そして試合終了30秒前、土田先輩のシュートが決まりついに1点差で逆転。が、その後すぐにやり返され再び逆転。それだけで終わらず、正邦はオールコート・マンツーマン・ディフェンスでさらにもう一本取りに来た
水戸部先輩のスクリーンで相手選手を抜いた伊月先輩から黒子へパス。そしてゴール下でマークを外した土田先輩へパスをしようとした所で坊主頭がパスコースから逆算。黒子の位置を察知し、今まさにパスが放たれようというタイミングでその間に立ち塞がった
しかし、黒子はその上を行った
振るう腕の軌道をワザと逸らしてボールを一度スルー、そして間髪入れずに反対の手でフリーの日向先輩にパスを放った
皆が見送る中、日向先輩が放ったボールは綺麗なループを描いて吸い込まれる様にリングを潜った
それと同時に試合終了のホイッスルが鳴り、73対71で誠凛が勝利!
復活した小金井先輩と共に皆の輪に入って勝利を喜び合った
誠凛高校バスケ部、決勝進出だ!
p.s これは日記なのかな?