俺は地下室の入り口に戻った。
「遅いぞ改。何やってたんだ?」
「ああすまん。これを見つけて読んでたんだ」
手に持った書類を渡した。
「なんだこれ」
「いろいろ重要なことが書いてあった。それよりみんなは何か見つけたか?」
「ああ、玲奈が薬剤を持ってきてな」
「薬剤?何のだ?」
「俺にもわからん」
元希はドヤ顔で言った。
「誇ることじゃないでしょ!結構重要な薬みたいだよ?」
俺は玲奈に薬を受け取り、薬のラベルを見た。
「なになに……Xプロテクス解読薬……なんでこんなものが?」
「毒性はないって言ってたのは嘘なんですか?」
真紀は海斗に言い寄る。
「いや、嘘ではない。俺もそんなものがあるのを知ってびっくりしたんだ」
「そうなんですか。でも知らなくても当然だと思います」
「どういうことだ?」
「その書類にXプロテクスについて書かれていたんです。Xプロテクスには毒性があると。それに気づいた科学者はおそらくその記録を書いた人だけでしょう」
海斗は元希から書類を受け取り読む。
「……これはかなり重要そうだが……ここで読むより小屋で読んだ方がいいな。いったん小屋に戻ろう」
俺たちは研究所の入り口を目指した。
研究所を出ると外はもう夕暮れ時だった。夕方の森は暗い。
「これはすこしまずいな……早く帰ろう」
俺たちは来た道を戻り小屋へ向かった。
小屋まであと半分というところで純が口を開く。
「ねぇ何か聞こえない?」
「え?何も聞こえないけど……」
俺たちは耳を澄ます。
ぶぅぅん……
虫が羽を羽ばたく音が聞こえる。
「蚊か?」
「それにしてはすこし大きい気がする。それに近づいてきてるような……」
俺はそれで察した。
「まずい!奴らが動き出したんだ!」
俺はみんなに聞こえるくらいの大きさで言った。
「相手にはこっちの居場所がわかっているようだな……急ごう」
海斗はみんなにそう指示し、走り出した。
ぶぅぅぅん……
バサバサ……
ざわざわ……
虫が羽ばたく音……鳥が羽ばたく音……木々が揺れる音……数々の音が静かな森にこだまする。
はぁ……はぁ……
俺たちもかなり急いでいるため息遣いが荒くなってきた。
「いたっ!!」
真紀が木の根に躓き転ぶ。
「大丈夫か?真紀」
元希が真紀に手を貸す。みんなも止まる。
「膝をすりむいちゃったみたい……」
「これじゃあ走れないな……とりあえず傷口を綺麗な布か何かで覆っておこう」
真紀はポケットからハンカチを取り出し膝に結ぶ。
「玲奈、真紀に肩を貸してやってくれ。もうすぐ夜だ。あいつらがいつ来るかもわからない。準備をしておけよ」
みんなは静かにうなずく。
海斗の指示で、先頭海斗、俺、玲奈、真紀、純、元希の順番で歩くことにした。
サクサクサク……
地面に落ちた枯れ葉を踏みしめる音が聞こえる。俺たちの足音だ。周りの音は今もなお聞こえる。
「もうすぐのはずなんだが……」
海斗は独り言のようにつぶやく。みなに疲れが見えてきた。あれから3時間。ついていてもおかしくない時間だ。
「まさか道を間違えたなんてことは……」
「いや、それはない。研究所に来る際に目印となる赤い紐を木に結びつけながら来たからな。それを目印にきたんだから間違えることなんてないはずだ」
「もしかしてこれも呪い……」
「どいうことだ?」
海斗は立ち止まり俺に問いかける。後ろのみんなもこちらに注目しているようだ。
「さっきの書類に書いてあったんです。どれだけ歩いても森からは出られなかったと。俺たちもあそこに入ったことで呪いにかかったのかも……」
「そんなことがあってたまるかよ……俺たちどうなるんだ!」
元希が声を荒げる。俺は無言。どうなるかはわからないからだ。
「そうだ!呪いはXプロテクスのせいだとそんな感じに書かれていた。さっき玲奈が見つけた薬をみんなで飲めば……」
「Xプロテクスも薬だ。そのせいで呪いにかかるなんてそんなことがあるわけないだろ。呪いってのは妬み、恨み、悲しみ、苦しみなどから生まれてくるんだ。薬で呪いなんてありえない」
「で、でも……」
「いい加減にしろ。改。お前は疲れてるんだ。精神的にも、身体的にも」
俺は黙った。
海斗は少し休みを取るように言った。俺たちは休んでるときも無言だった。
しばらく休み、また歩き出す。もうあたりは真っ暗だ。時計はすでに1時を過ぎている。
水無月キターーーーー!!……あ、どうも現在艦これの夏イベに熱中しているfirefly1122です。
投稿遅くなってすみませんm(__)m。思ったより夏の行事が多すぎて忙しかったのですよ。……嘘です。やる気が出なかったのです。これ読んでる人が果たしているのかはわかりませんが、読んでる人はおそらく、「投稿おせぇよ!次の小説いつ出すんだよ!」「もう8月入ったぞ!このやるやる詐欺が!」「もうこの小説途中切り上げでいいからさっさと次の小説だせよ」などなどと考えていることでしょう。頑張りますので暖かい目で見てください。
さて、前置きはここまででうれしいことが一つ。なんととあるゲームで仲良くなった方に私の小説を読んでいただけて、「この小説をフリーゲームにしてもいい?」と言っていただき、フリーゲーム化が決定しつつあります!まさかこんな小説がフリーゲームになるとは思ってもいなかったのでびっくりですwまだできるかどうかもわからないけどw完成したらぜひプレイしてくださいね。
最後に閲覧ありがとうございました。次回も見てくださる方は気長にお待ちください。