ブリーチ 蒼い稲妻   作:ki4

13 / 18
第三話 明奏の危機、コウの覚醒

コウ、明奏、美夏の三人が入学してから半年が経過したとある日

「それじゃ行ってくるね、お父さん、お母さん」

と言って明奏が元気よく出て行き

「気を付けてね」

「はーい!」

「今日も何もなければいいんだがな」

「もー、シロちゃん明奏のこと心配しすぎだよ」

「心配のしすぎもなにも俺は隊長、おまえは副隊長だぞ。それにそのことでいじめられるんじゃねえかってな」

「いじめられるもなにも大丈夫よ」

「どうしてそんなことが言えるんだよ」

「いつも言ってるけど女性は思った以上強いしね。後は女の勘かな?それと」

「なんだ」

「余計なこと考えすぎると背が伸び無い以上に髪の毛はげてくるかもね」

「ったく、余計なお世話だ!」

冬獅郎はずかずかと出て行き

「もう、シロちゃんったら」

 

明奏はというと霊術院の正門をくぐりコウと美夏の二人と合流して教室に向かって歩きだし

「おはよー!美夏ちゃん、コウ」

「おはよう明奏ちゃん」

「よう、明奏」

「さーてと今日も一日頑張りましょうか」

「朝から張り切りすぎだぜ、明奏」

「別にいいじゃん!」

明奏がコウの腕に抱きつきそれを見た美夏はと言うと

「どうしたんだ、美夏」

「どうしたって、何か二人を見てたら兄妹みたい見えてくるわ」

「コウと兄妹か・・・なんかいいかも!」

と明奏がそう言って微笑み

「今度は世話の焼ける妹かもな・・・・」

「コウ、今の言い方だと妹がいたかのような言い方じゃないの?」

「確かにいるよ、美夏」

「これは初耳だね!お兄ちゃん」

「明奏、いつからお前の兄弟になったんだ?」

「今さっきかな?」

三人は話しながら教室に向かいその影から数人コウたちを見て話し込む者がいたのであった。

 

そして時間は過ぎ昼過ぎ美夏とコウは担任の六車拳西の手伝いをしに行き明奏は一人で昼食を済ませてブラブラと霊術院内を歩いていると同じクラスメイトに声をかけられて

「明奏さんちょっといいかな」

「伊豆木君どうしたの?」

「ちょっと用があって手伝ってくれないかな?」

「別にいいよ。今暇だしね」

明奏は伊豆木の後を追いかけて行き明奏をひと目のつかない場所まで連れて行き

「ねぇ、伊豆木君どこまで行くの」

明奏が聞いたとき「ちょっとそこまでさ」と低めのトーンで返してきて途端に明奏の周りに数人の男子生徒で囲まれてしまったのであった。

 

その頃コウと美夏は担任の手伝いが終わり二人は話しながら教室に向かっており

「全く六車先生も人使いが荒いなー」

「まあいいじゃん」

「まあいいじゃんじゃねえし、なんの手伝いかと思いきや倉庫の整理をするとは思わなかったしな」

「そんなことより明奏ちゃんどこいったんだろう?」

「教室じゃねえのか」

「教室の入口についたんだけど居ないよ」

「マジで?」言いつつコウは扉を開けて中に入り明奏を探しており

「・・・・いねえな」

コウがそう呟いているといつの間にか美夏がクラスメイトに明奏のことを聞いて回っておりそのうちの一人が明奏を見たという情報を得ており

「ありがとうね」と言ってコウの元に戻っていき

「で、どうだったんだ?」

「伊豆木君と一緒にどこかに行ったってさ」

「伊豆木と?」

「そうよ」

コウはそんな疑問を持ちつつその裏方嫌な予感が芽生えていたのであった

「その情報は本当だろうな」

「恐らくは」

美夏がそう言うとコウは教室を飛出していき美夏も咄嗟にコウの後を追いかけて行き人気のないところに来て

「コウ、突然飛び出してどうするつもりなのよ」

「・・・ちょっとな、南の心臓北の瞳西の指先東の踵風持ちて集い雨払いて散れ!」

コウ詠唱を開始しておりそれを見た美夏はあいだに入り

「ちょっとコウ院内じゃ鬼道は禁止よ!」

「わかってるさ、そんなこと」

「そんなことしたら退学になるかもしれないのよ」

「承知のうえさ、それに大事な友達をこんなところで見捨てるなんて俺にはできない」

「それじゃどうにでもしなさいよ!」

「掴趾追雀(かくしついじゃく)!」

コウは明奏の位置を特定してすぐさまその場所に向かって走っていったのであった。

時は戻り明奏が数人の男子生徒に囲まれておりそのうちの一人が前に出てきて

「よくやったな、伊豆木」

「ちょっと伊豆木君!これはどういうこと」

「騙してごめん、明奏。実はそこにいるのは俺の兄貴っていうか兄貴的な存在なんだ、断ろうにも断れなかった」

「ちゃんと説明して」

「実は・・・・兄貴と兄貴の後ろにいる二人は護廷十三隊の試験に何度も失敗しててなそれで今回受からなかったら退学にすると警告をもらってね。それで今年お前が入学してきたっていう話を兄貴に言ったんだ」

「イマイチわからないんだけど」

「伊豆木が言いたいのはお前を使って護廷十三隊の入隊の手伝いをして欲しいってことだ」

「私を使って偽造しようってとこかしら」

「そうだ」

「お断りよ!」

「何だと」

「だからお断りって言ってるのよ」

「断ったら断ったでどうなるかわかってんのか」

「知らないわよ!そんなこと」

「だったらいたぶってやるよ。やれ」

後ろにいた二人が掛け声とともに動き明奏も抵抗したが体格に差があり殴られ蹴られており

「い・・・・・ず・・・・き・・・くん」

明奏が伊豆木に助けを求めたが微動だにせず

「これでもまだ断るっていうのか?」

「そう・・・よ」

顔を引きずりながらもかたくなに拒み

「まあいいや」

と言って立ち去ろうとした時コウが到着して

「誰だお前?」

「先導に戸倉」

「伊豆木、お前の知り合いか」

「クラスメイトです」

「チッ、厄介なことになったな」

そういうやりとりをしており四人の後ろに横になってぐったりした明奏を見てすぐに近寄り

「おい、明奏、明奏、しっかりしろ」

必死に声をかけ弱々しい声で

「こ・・・う・・・たす・・・けに・・きて・・・・くれたん・・・・だね」

「無理してしゃべるな」

明奏は意識を失い

「明奏、明奏」

叫んだが返事はなくコウは明奏の体を強く抱きしめその反対側に美夏がおり教科書に載っていたことを見よう見まねで鬼道で応急処置をしようとしており、その場から立ち去ろうとしていた奴らに向かって

「誰だ・・・・誰が明奏をこんなことをしたんだ!」

コウが怒鳴り散らして

「さぁ、誰だろうな」

「・・・・許さねえ」

「なんて言った?小さくて聞こえなかったな」

「許さねえ」

「なんだ?」

しつこく聞き返して

「許さねえって言ってんだろうが!クズ野郎が!」

コウの感情が爆発してそれと同時に体中から蒼く輝き体から放電しそれがその輝きは天高く登りこの霊圧は瀞霊廷全土に広がり近くにいた美夏は風圧により壁に強く体を打ち付け気を失ってしまい強く抱きしめていた明奏は未だに意識を失っている状態であり少し離れていた四人組のうち上級生三人は咄嗟に空中に飛んでおり伊豆木は風圧で飛ばされてしまってそして三人は地上に降りて

「なんだ・・・・何が起こったんだ!」

「わからない」

「だけどあいつ自身何をしたのかしらないしな」

土埃が晴れてその中から明奏を抱きしめたコウがおり髪の毛は逆だっておりコウの体からは青い稲妻が迸っておりそしてコウは明奏をその場におき三人に目線を向けコウは明奏のいるところから一瞬にして三人のところまで来てそして反射的に

「さっきは悪かったしらばくれちまってさやったのは俺たちなんだ。な、な!だからさ・・・・」

切り出したがコウの耳には届かず後ろに立っていた二人はいつの間にかおらず遠くから壁が崩れ落ちる音がして

「・・・・・え?」

振り向きいつの間にか飛ばされておりそいつは腰を抜かし尻餅をつき

『こ、こ、殺される』体中ガタガタ震えておりコウが止めをさそうとしてその拳が相手の目の前にとまりそして気を失い

「これほどのやつが入っておったとはのう・・・・」

そこには山本総隊長の姿がありコウの右腕を掴んでおりコウは鋭い目つきで総隊長を睨みつけたが突然コウは意識を失いそれと同時に青く輝いていた光と稲妻は消え去り背後には雀部副隊長が片膝をつき

「総隊長、四番隊に手配を回しました。それと今のは・・・・」

「恐らく雷帝の可能性があるのう」

「まさか」

「古よりソウル・ソサエティの三つの守護神と歌われたうちの一つがこやつの霊力(チカラ)なのかもしれぬ」

「・・・・となると残りの二つは」

「分からぬ、それよりこやつ・・・先導コウ、日番谷明奏、戸倉美夏の三名は治りしだい儂が直伝に教える。しばらくの間一番隊は雀部・・・お主に任せる」

「御意」

壁の崩れる音と共に体中傷だらけで意識が朦朧とした美夏が現われ

「こ・・・う・・・明奏・・・ちゃん」

かすれた声であたりを見回し総隊長と雀部副隊長の方を見て同時に強風が吹き美夏は意識を失い倒れこみ

それと同時に四番隊隊士が到着してその場にいた霊術院生徒達五名はすぐさま四番隊隊舎に運ばれ内六回生二名は内蔵の損傷が激しく重症で油断ができない状況で残る一名は意識は戻ったものの精神的な傷が大きく問いかけにはなにも答えずにいたのであった。

明奏の方では日番谷隊長及び副隊長の二名は裏廷隊により連絡を受けすぐさま四番隊隊舎に向かい病室から出てくる虎徹副隊長がいて

「虎徹!」

「日番谷隊長、それに副隊長」

「それより明奏はどうだ!どうなってるんだ!」

普段なら冷静に物事に対処していたが自分の娘が上級生に襲われたと聞いて取り乱し

「落ち着いてください、日番谷隊長」

虎徹副隊長と妻の桃の二人ががりで落ち着かせようとしたが

「離せ、それにどうなってるんだ!」

「落ち着きなさい、日番谷冬獅郎!」

虎徹副隊長の後ろから卯ノ花隊長が現われ

「卯ノ花・・・・隊長」

「普段のあなたらしからぬ行動です」

「そんなことは分かってる・・・・だけど自分の娘が襲われたんだ!黙ってられるか」

「そうですね・・・」

「・・・・・それで、明奏は?」

冬獅郎自身からこみ上げてくる怒りを抑えながら状況を聞いてきて

「明奏さんなら大丈夫です。それに怪我の具合はそれほど重症ではないのですが・・・・・」

「なんだ・・・・何か言ってくれ」

「・・・・怪我が治り目が覚めても精神的なダメージがあるかもしれません」

「精神的なダメージ・・・・か」

冬獅郎は唇を強く噛み締め壁を力いっぱいに叩きそして床にしゃがみこみ

「明奏が産まれたとき必ず護ってやろうって誓ったのに!・・・・なにもできなかった。俺は無力だ」

何度も何度も泣きながら床を叩きつけ

「シロちゃん」

桃がそっと冬獅郎を抱きしめ

「今、後悔しても過去は変えられないだけどこれから先は変えられる。だから明奏の意識が回復するまで待ちましょうね」

冬獅郎の中にあった悲しみと怒りはなんとか収まり

「すまない・・・・桃」

「卯ノ花隊長、虎徹副隊長、お見苦しい光景ですいませんでした。そしてありがとうございます」

桃は深く頭を下げ

「そうですね、それと現段階での怪我の具合は良好です。意識はここ数日で取り戻すでしょう」

卯ノ花隊長と虎徹副隊長はすぐに立ち去っていき冬獅郎と桃の二人は明奏の意識が戻るまで四番隊に通ったのであった。

そして卯ノ花隊長はすぐさま総隊長のところへ行き

「総隊長、明奏さんのことでお話があります」

「では申してみよ、卯ノ花隊長」

「明奏さんは守護神の一つ不死鳥のチカラを宿しモノではないでしょうか」

「どうしてそのように思う」

「重症の明奏さんの治療を開始しようとした時外傷はほぼなくなっておりあざの方もなくなりつつありそれに内蔵損傷もほぼなくなっていたのです」

「何が言いたい」

「つまり男三人に相当な暴行を加えられたのにも関わらずそれに現場から四番隊まで運び込まれるまでの間ここまで怪我が治るなんてありはしないのです」

「つまり日番谷明奏が守護神の一人、不死鳥のチカラをもっておるのかと」

「そのようかと」

「わしも実際には見ておらぬが恐らくは先導コウの影響で明奏のチカラが覚醒したのかもしれぬな」

「他に報告はないか」

「いいえ」

「では下がれ」

卯ノ花隊長は下がり総隊長は小言で

「三つの守護神の内二つがこうも見つかるとは残る一つはやはりあやつか」

 

コウは怪我の損傷はなく目立った外傷もなく二日程で目を覚まし美夏は全身に打撲とカスリ傷と左腕の骨折ですみコウと美夏の二人は三日目にして退院して隊舎から出てきて

「やっと退院か」

「そうね」

入口付近で背伸びをして深く深呼吸して

「コーちゃん」

「ユリ姉」

コウは九番隊隊長の臼井ユリに近寄っていき

「取り敢えず退院おめでとう」

「ハハッ、別に大した怪我もなかったけどね」

「そんなことよりコーちゃんあまり無理しないでね」

「ああ、分かってるよ」

「そんなことよりコウ、この人誰?」

「そういえば紹介してなかったな」

「自己紹介がまだだったわね。私は九番隊隊長の臼井ユリよ」

「九番隊隊長!」

美夏は慌てふためき出し

「可愛い!で、この人コーちゃんの彼女?」

「違うよ!ユリ姉」

「こんなやつの彼女じゃないですよ」

コウと美夏は顔を真っ赤にして否定して

「二人とも可愛い!で、あなたの名前は?」

「戸倉・・・美夏です」

美夏は緊張しながら自己紹介して

「美夏さんね・・・・いい名前ね。それとコーちゃんのことよろしくね」

「え?」

「コーちゃんったら昔から自分のことよりほかの人の心配ばっかりしててね、何かあると自分の力だけでどうにかしようとするバカな子でね」

「馬鹿って言いすぎだよ」

「昔からそうじゃない、自分の妹を護るために身を挺して護ったりしさ」

コウは黙り込み

「こんなやつだけどいつ命を落とすかわからないからさちゃんと見ててね」

「はぁ・・・」

美夏はそう言ってユリは立ち去り

「それよりコウ」

「なんだよ」

「知り合いに隊長がいたなんて初耳よ」

「そういえば言ってなかったな」

「どうしてよ」

「特に聞かれてなかったしまいっかなって思ってさ」

「確かに・・・・・ま、あんたもあんたで無茶しちゃダメだよ」

「わかってるさ」

美夏は先に歩きだし

「待てよ!美夏」

コウは美夏の後を追いかけて行き、そして明奏はコウと美夏が退院した一週間後に退院したのであったとさ

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。