ホロウに襲われてから十日ほど経ったある日の昼過ぎコウは一人で日向ぼっこをしていた。
「あれから十日が経つのか・・・・」
ぼんやりと空を見ながらつぶやいているとき遠くのほうからコウを呼ぶ声がしてコウは一息ついてから起き上がり
「おーい、コーウ!」
「なんだよ、森崎!」
「こんなところで何してんだよ」
「見ての通り日向ぼっこだよ」
「なにが日向ぼっこだぁ!」
「別にいいじゃねぇかよ、俺が何しようが」
「まぁ、まぁ喧嘩はよくねえよ」
倉野が二人の間に割り込んで
「「んなことしてねーよ!」」
森崎とコウは同時に倉野に言い返し
「それで森崎と倉野・・・お前たちは何でここにいるんだよ」
「別にいいだろ、暇だったからさ」
「そっちこそ何でここにいるんだ、コウ?」
森崎が聞いてきた。
「ホロウに襲われてから今日で十日は経ったなって思ってここでいろいろ考えてたんだ」
「考え事?」
「ああ」
「何を考えてたんだよ」
「俺さ・・・決めたんだ」
「何をだ?」
「俺さ、死神になる!」
突然コウが森崎と倉野にそう言ってきて
「もう一回言ってくれねぇか、よく聞き取れなかったんだけどよ」
「だからさ死神になるんだよ」
「誰が死神になるって?」
「だから、俺が死神になるんだよ」
「お前・・・本気か?」
「ああ、本気だよ。だからこの十日間考えてたんだよ、だから・・・」
「だからってお前な、それはねぇだろう!死神になるなら俺たちにぐらい何か言ってくれよ!俺たち親友じゃななったのかよ。もうういい、お前とは口聞いてやんねー」
森崎がそう言って怒って村に戻って行った。
「あいつもあいつでああいうとこあるけどさ、コウ・・・お前さ・・・そのことお袋さんに言ったのか?」
「いいや、まだだ」
「それもそうだよな、お前の親父さんも死神だったよな・・・何か言い出しづらいところもあるんだな」
「・・・・」
コウはそのまま黙り込みしばらく二人の間に沈黙が続き倉野が心の中で『俺・・・・今のちょっとまずかったかな・・・』思いあせり始めていた。
再びコウが口を開き立ち上がり
「俺、決めた!」
「な、なんだよ!急に・・・」
「俺さ、今すぐ母さんに言いてくる!その後、森崎に土下座でもして謝ってくるよ」
「別に森崎はたぶん許してくれると思うけどさ・・・お袋さんが許してくれるか?」
「たぶん無理だと思う・・・だけど何も言わないよりかは自分が考えていることちゃんと言ってくるよ」
「そう・・か、それは頼もしいな」
「それじゃ今から帰る、それに一番最初に言えたのがお前たちでよかったよ、ありがとうな」
走り出し
「おい、待てよ!コウ、俺を一人にするなよー」
コウの後を追いかけて行った。
コウと倉野の二人はコウの家の前に到着して
「フゥー、いざとなると・・・なんか緊張するな」
倉野に言ってきて
「お前が決めたことだろ、こんなところに突っ立ってないでちゃんと言えよな」
「一体、何の騒ぎ?」
そう言いながら母親の明美が家の中から出てきて
「あら、コウ帰っていたのお帰り、それに倉野君こんにちは」
にこっと笑い
「こんにちは」
「・・・ただいま」
「あなたたちはこんなところで何しているの?」
「帰りにこいつと会いまして一緒に帰ってきて俺もそろそろ自分の家に帰ろうかなって思ってたところで・・・」
倉野はそう言ってごまかし
「それは残念ねぇ」
「それでは」
別れ際に倉野は小声で
「あのことちゃんと言えよな」
「わかってる」
「頑張れよ!」
倉野とは別れ
「一体何の話をしてたの?」
「別になんでもない、何でもない」
ごまかし、明美は家の中に入っていき続いてコウも入った。
家の中ではコウがもぞもぞしており
「ねぇ、コウ何かあったの?」
「べ、べつに・・・何もないけどさ・・・」
ぎこちなく返し
「そぅ」
「ねぇ、母さん」
「なに、コウ」
「変なこと聞くけどさ、もしも・・・・もしもだよ、僕が死神になりたいって言ったらどうする?」
「急にどうしたの?コウ」
「だからさ、もし僕が死神になりたいって言ったら母さんならどういうのかなって・・・思ってさ」
「・・・・」
明美は少し悲しい表情を浮かべており
「あなたさ・・・死神になりたいの?」
「え、あ、それは・・・」
コウは言葉を詰まらせて
「やっぱりね・・・」
「?」
「コウ、本当はさ死神になりたいんでしょう」
「えっ・・・?」
「さっき倉野君と話している様子や今の行動を見ているとあなたの考えていることがそうじゃないかなって思ってね」
「それじゃ・・・」
「私もエミナもさみしくなるけど・・・あなたが決めたことなら立派な死神になりなさいよ、母さんとの約束だよ」
「うん、約束するよ。でもさなんで僕の考えてることわかったの?」
「だって私の息子だもの!それにあなたの夢のことやこの前のことを考えたらね、こういう時が来るんじゃないかなってずっと思ってたの・・・」
「母さん、ありがとう」
「母さん、コウのことずっと応援してるからね」
コウの頭をなでた。
それから森崎とは倉野の協力もあり許してもらい丸く収まったのであった。
次の日からコウは真央霊術院に向けて特訓と勉強をし始めたのであったとさ・・・・
もう少ししたら今度は真央霊術院編を作成中で上手く書けているかどうかはわかりませんがお楽しみください