やはり、俺がもう一人の天災なのは間違ってる(凍結中、リメイク版を作成中)   作:形右

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 学校始りました~だいぶ更新遅くなると思いますが、よろしくお願いします。



幻想殺し《もう一つの天災》

 

 

 

 

 夜の交差点にたたずむ二人の男女。

 

 片方はツンツン頭の高校生くらいの男、もう片方はTシャツにジーンズを着ている背の高い女だが、なんといえばいいのだろうか……。かなり奇妙な格好をしている。

 まず、Tシャツをかなりまくり上げてへそ出しようの服みたいにしている。ジーンズに至っては片足の方をまた下ギリギリで裾を無理やりぶった切ったような、とんでもないものになっている。

 最後に極め付けなのはなんでこの日本でそんなもの持っているのか?と疑いたくなるのだが……。その女が手にしている長さが二メートルは有ろうかという巨大な刀だ。まさしく銃刀法違反に真っ向から反発してますと言わんばかりのそれに、俺は絶句した。何考えてるの?通報でもされたいの?

 とそんな考えが頭に浮かぶほどだった。

 

「……人払いをかけておいたはずだったのですが、まさか一般人が紛れ込んでくるとは思いませんでした」

 

「そこのお前、逃げろ!こいつは魔術師とかいうやつで……とにかく逃げろ!!」

 

「……逃げろ?俺がか?」

 

 すると女の方がそれに答える。

 

「そうですね、彼の言うことはおおむね正しいです。逃げた方が身の為かもしれませんよ」

 

 その言い方だと、まるで俺が格下だとでも言っているように聞こえるのだが……。こいつらこそ、目の前にいるのが人間では決して勝てない『もの』(存在)だということに気づいた方がかえって賢明であるように思われるのだが、どうやらそれが分かっていないようだ。

 

「お前らこそ、自分たちがネギしょって両氏の前に立ってるカモってことを理解しろよ。明らかに負けてる試合でこれ以上頑張るのが楽しいのか?それともあれか、『やることに意義がある』とかっていう綺麗ごとでも並べたいのか?」

 

 何それ恰好の獲物過ぎる。夕飯時前だと何そのちょうどいいメインディッシュみたいな感じで卓上のスターになれるだろう。その後は消え去るのみだがな。風化……いや、消化待った無しだ。

 

「そうですか…では、この場から退場願いましょうか」

 

 そういって手にしている刀を鞘から引き抜き、居合切りでもしたいのだろうかこちらへそれを放とうとする。その後ろでこっちを見ながら逃げろと連呼している高校生君がいるが……。そんなことどうでもいい。だってそもそも避ける必要もかわす必要がないし?そもそもこの痴女?も気づくだろう。

 この一太刀で、いったい自分が何に立ち向かっているのか、が。

 それにしても、この女がその刀を抜くところを眺めていたのだが一つ気づいたことがる。どうやらこいつの放とうとしている技は居合ではないらしい。まぁ、攻撃が当たらない余裕からボーッ、っと見ていただからなのだが。

 すると、刀の刀身が出てくるのと同時に何やら鉄線?のようなものが出てきてそれと共に攻撃が放たれる。

 

「――――七閃―――」

 

 技名だろうか、ご丁寧にそれを口に出しつつ攻撃を放って来たが――――――

 

 

 

 

 ―――――もちろん無駄だ。

 

 

 ガキンッ!というような音共にその攻撃ははじかれる。と予想していなかったのかそいつらは驚愕している。

 何?自分があるいは先ほどまで戦っていた……のでいいのか?まぁその相手が世界最強だとでも思っているのだろうか?

 だとしたらとんだお笑い草だ。そもそもお前らの世界観で他の誰かの世界観の強さとかそれに類する一定の基準を持たないものを論ずるなんて愚の骨頂だろう。そもそもの基準がないのだから、少し何かを間違えるだけで決算セールか閉店売り尽くし状態になって異常が、通常に変わる。その逆もまたしかり。

 要するに挑む相手を間違えたねご愁傷さま、だ。

 

「貴方も、何かの能力者……というわけですか?」

 

「まぁそんなところだな」

 

「そうですか……しかし、あなた方には倒されてもらわなくてはなりません。私たちの目的の障害になりかねませんから――――――――しかし、魔法名を名乗るわけにはいきません。これを名乗ると……相手を殺しかねませんので名乗らせないでください」

 

 何だそりゃ、魔法名って……。何?電波なのか?いい年して中二病、とか?

 行き遅れするなこういうのって。何だろうか、この作品には出てこないはずのアラサー教師が……。いや違う!?こ、これは!ラノベにありがちな2●歳教師にありがちな行き遅れオーラだ!怨と念の融合とかどこの狩人たちだよ。

 何だか変な電波を受信してしまったな。電波痴女のこと考えていたらいつの間にか自分も電波受信とは……何その悪魔の罠みたいなの。

 

「お前何なの電波?それともいい年して中二病か?行き遅れるぞ?」

 

「なっ!?何言ってるんですか!?」

 

「だって、お前明らかに……いやなんでもない」

 

「いうならはっきり言ってください!?」

 

 いや、真実は時として人を傷つけるからな。言わないのもやさしさというやつなのだろう……。俺マジ優しいな。

 ゆえに、沈黙を貫く。

 

「………、」

 

「そうですか……分かりました。そうですね、わかりましたよ。それでは………全力で倒させていただきましょうか!!」

 

「なんだよその変わり身は、完全にキャラ崩れてるんですけど?さっきまでのカッコつけてます的なのはどうした?」

 

 電波や中二はキャラがぶれやすいってのは本当みたいだ。

 

「もう……怒りました」

 

「ほう」

 

「その自信を、粉々にしてあげます………そうですよ、あなたがそこまで言うんですから」

 

 コイツ……。ぜってぇ個人的に恨みだ。それしかない、というかそれ以上の理由が要りますかとか言われちゃうまであるんじゃないかな?これは。

 

 魔法名……―――――salvare000(救われぬものに救いの手を)――――――

 

「これを名乗った以上、もう手加減などできません。あなたのそのご自慢の防御力で防いでください、死ぬことが無いように……」

 

「……、」

 

 名を名乗る、そんなことに何の意味があるのか。それは理解できないが……。何かしらの大技をぶつけてくることは理解した。

 実際そいつは再び鞘に納めた刀を構えているし、先ほどの技以上のものが来るのは容易に想像できるからな。というか真名とか益々中二っぽいな、そんなので能力向上したら苦労しねぇだろうに。

 

「では……気をつけて死なないようにしなさい!!」

 

 その刀を抜き放ち、彼女の持ちうる最大の攻撃……だと思われるものを放つ。

 

「――――――唯閃――――――」

 

 地を裂き、アスファルトを引きはがしてそこらじゅうのビルにまで被害をもたらしてしまう程の技だが……。

 

 しかし、それももちろん当たり前だが、効きはしない。

 

「なっ……!?」

 

「無駄だな、確かに今まで出会った中ではずば抜けてた。とんでもなかった、だけどさ……やっぱり、つまんないな」

 

 つまらない、と切り捨てられた。自分自身の最大の攻撃を。その事実が目の前の女を動揺させた。

 

 こんな相手は初めてだ。

 強い敵にはいやという程出会った、越えられないかもしれない実力者の名もいくつか知っている。

 だが、今この瞬間対峙しているこの少年は……その領域の外にいる。

 

「貴方……いったい何者なんですか………?」

 

「この都市の【天災】、『序列外』で『レベル無し』だそうだ」

 

「………そうですか」

 

目の前の少年の力量を目の当たりにした彼女は、刀を鞘に納めると少年に向かってこう言った。

 

「これ以上の諍いごとは互いに無益ですし、何より私やそこにいる彼の本来の目的に関して時間も押しいですし……ここまでにしておきましょう。そこで、あなたに二つほどお願いしたいことがあるのですが……」

 

「確認するくらいなら初めから聞くなよ」

 

 バッサリと言われ、それもそうですね、と彼女も思ったのかでは勝手にお願いさせていただきます。と言ってくる。

 

「まず一つ目は、そこにいる少年を病院にでも連れて行ってあげてください。先ほどあなたの乱入の前に大分傷ついていますから」

 

 コイツ……敵同士なのに相手のことを案じるとか、お人好しだな。あれだな、訳ありヒーロー的な感じなのか、とそんなことを考えてしまっている八幡に対し、彼女はさらにもう一つの方のお願いを口に出す。

 

「もう一つは、あなたの名を教えてもらいたい。ということです」

 

「……、」

 

 これは予想外。いや実に予想外だ、まさか名前を聞かれるとは……。

 これはアレだろうか、今は勝てませんが強くなってもう一度再戦してあなたをたたきのめします。とかそれとも仲間がいるので彼らと共にあなたを討ちます、とか言うやつなのだろうか?

 だとしたら、お笑い草だ。そんなことできやしないのに。まぁ、何?こういう悪の組織的な存在を敵に回すとアレか?私は四天王とか五人衆の中でも最弱…次なる資格がお前のもとに、…かはっ、的な展開が待ってるのか?

 それはかなり面倒だし、こちらとしても都合の悪いことこの上ない。

 何せ、そうやって来れば来るほど誤解……ではないかもしれないが争いの種は少しずつ大きくなっていくだろう。

 まぁ、こちらはほぼ無敵なわけで、次々と《武器》を投入すればするほど向こうの被害が増えるだけでこっちには何の衝撃もない。つまるところこっちにケンカ売っても相手が負けるだけだ。

 仮にこの間会ったえっと…由比ヶ浜結衣、だったか?あいつをよこしたところで俺の『領域』を侵すことができても突破はできない。

 だってあいつは別に俺の『領域』に入れるけれど、あいつ自身も無敵の防御を持ってるわけではないのだからこちらが『翼』やらまだ出してもいない『光線』やら『光剣』なんかで一撃粉砕して『領域』を取り戻せば何も変わらない。あっさり防いで終わりだ。

 もし、この世の全ての力を無効化できる力があって、それを持った奴が『正義』(ヒーローサイド)に立ってこちらに牙をむき俺に勝てるくらいの力があるっていうならそれもできるだろうが……。まぁ、そんな能力あるわけないだろうし――――いやまぁ、噂くらいは聞いたことがある。都市伝説やら、アレイスターが何かそれっぽいことを口に出してきたこともある。

 だが、その時に都合よくあらわれるのだろうか?

 ないだろう。そんな風にヒーロー参上なんて都合のいい人間いるわけない。仮にいても、そいつが成し遂げられるような人間でなければ話にならない。成し遂げられないということは、初めからヒーローなどいないことと同意なのだ。

 いないもできないも同じことだ。

 だからこちらとしてはそういう争いに発展しても何ら困らない。妹が迷惑を被ることと人間らしい生活を放棄すること以外では。まぁおれの力は第一位みたいに跳ね返すわけじゃないから?手加減もできるし、滅ぼさないこともできる。だから、まぁむこうがしつこくなければ相手が恐怖して終わりなのだが……。とはいえ、いやだといってもそれはそれでまた面倒なことになりそうなのが困ったところだ。

 どうするべきか……。

 

 しばしの試行錯誤の結果、結局とりあえず引き下がってもらう方向にすることにした。

 

「……。比企谷八幡」

 

「ひきがや……はちまんですか……いい名です。戦神の名を関しているとは、さすがというところでしょうか」

 

 コイツ、やっぱり中二病だろ。絶対。

 

「何か?」

 

「なんでもねぇよ……」

 

 思考読まれたのか?コイツ読心能力(サイコメトリー)でも持ってるのかよ?

 

「……とにかく、そこにいる少年の事頼みましたよ。それでは」

 

 名乗らせといて名乗らねぇとかこいつ何なの?行き遅れアラサー女が立ち去るのを見た後、視線の先に転がっているさっきのやられてた方の男の方に話しかけていた。

 

「おい」

 

「えっ?俺?」

 

「ああ、ちょっと聞きたいんだが……あいつは何だ?肉体強化系の武人かなんかなのか?」

 

「えっと…――――――」

 

 取り敢えず今後の為にあの連中のことを聞いておくことにした。もし妹の方狙うなら即つぶせるようにしておかねばならない。

 しかしどうやらその心配はいらないようだ。連中は『外』の能力者で……魔術師というのだそうだ。

 それで、その目的はこの目の前の見た感じ俺と同い年くらいの男、上条当麻の部屋にやって来たという少女―――――禁書目録(インデックス)というらしいが、その少女の有する10万3千冊の魔導書とやらが狙いらしかったのだが、先ほどの女がこいつにその裏にあった目的とやらを暴露したようで、なんでもその魔導書とやらを覚えているのはそのインデックスとかいう少女の『完全記憶能力』故で、その魔導書を記憶しているために脳の85%を使ってしまい記憶を消さざるを得ないということ。その少女は元親友で記憶を失っているために覚えていない。だが、命を保つために一年ごとに記憶は消さねばならない。仕方なくやっていることで、コイツには関係ないから手を引かせるため、そしてそのインデックスを回収するためにあの女はこいつと戦っていたんだとか。

 あの女、どうやらこいつには名を名乗っていたようでこいつが聞いたところによると――――――名を神裂火織というらしいが、あの女の本当の目的はこちらなんだということらしい。

 だが、しかし……。

 

「―――――――そういうわけで、あいつらにはインデックスを渡せない。いくら魔導書を記憶しちまってるからって……。こんな残酷な運命、あんまりだろ。何か方法があるはずだ、だから……。確か第五位は記憶や感情を操る能力者だって言うし、そいつにあるいはそれに近いやつに頼めば何とか!」

 

「……。バカだろ、お前」

 

「なっ!?何だとテメェ!じゃあお前はインデックスがどうなってもいいってのかよ!?こんな残酷な役目を負わせれて傷ついちまってる女の子をテメェはあっさりと見捨てられるってのかよ!?」

 

 コイツ……。本気で信じてやがる……。マジでバカだ。おまけに、見ず知らずの他者の為に本気でどうにかしようとしてやがる。力不足を嘆き、それでも前に進もうとしてやがる。

 こんなタイプに会ったことが無いため、熱血バカ・ヒーロー気質なこいつに何と返せばいいか少々迷ったが、正直に思ったことを全部言うことにした。それでこいつの真価が分かるだろうし。

 

「ああ、べつに俺はそのインデックスとか言うのがどうなっても別にいい。特に何も思わない、俺には関係ないしな。渡してほしがってるなら渡してやれよ。それであいつらも仮初の、あいつらの中で完成した都合のいい『幻想』(ゆめ)に浸れるだろ?自己犠牲で誰かの為で、そしてかつての友人を最低な方法で守ってますよっていうあいつらにとっての甘い幻想にな」

 

「……けんな」

 

 すると、そいつはうつむいたまま、何かをつぶやいたが小声で聞き取れない。

 

「なんだって?」

 

 思わず聞き返すと、そいつは――――――――――

 

「ふざけるな!!このクソ野郎!!」

 

 ―――――――――俺の胸倉をつかみ……。ドガッっ、と音のするくらい強烈に()()()()()()()……。

 

 

 

 その時、俺は……。何が起こっているのか分からない、という状況を生まれてから二度目になるが……。このとき感じた衝撃は―――――――――――――一度目同様の訳の分からない疑問と、それと共に久しく感じていなかった()()()()の両方の合わさったものだったのだが……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






 ついにヒーロー登場なのですが……。本格的な参戦は次回からとなります。

 なんだか、本編書いてて思ったのですが……。俺ガイルのヒロインの関係どうしようか迷って設定固めがてら短編みたいなの出すくらいだったら初めからこっち書いてからでもよかったんじゃないかんぁ……。なんて思ってしまいました。

 初めてゆえにだらだらと最初の方で見苦しい面が目立ちましたが、今後はそういったところにも気を付けていくので何卒よろしくお願いいたします。
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