やはり、俺がもう一人の天災なのは間違ってる(凍結中、リメイク版を作成中) 作:形右
そんなイカレた
とあるマンションの一室に住んでいるこの少年、名を比企谷八幡という。この都市の高校に通っている高校一年生で、この都市において〝もっとも異質〟だとされている能力者である。
彼の能力は能力としての力は超能力者並ではあるのだが、彼の力が
彼の力は、『現象』として〝発現しても〟それが『能力』によるものだという〝確認がされない〟ものである点が、能力者のあふれているこの都市において【異質】と称される所以である。
しかし、確かに彼の力は〝存在している〟。
だからこそ、彼の力は超能力者の序列にこそ入れられないものの、この街におけるイレギュラーの一つとして重要視されている。
『奇妙』で『異質』な―――
そんな彼に研究者たちがつけた能力名と異名は……。
能力名:
異名:
とそう称される彼の力はなんとも言い難いものだといえる。
能力名の通り、怪奇・奇妙……詳細不明の幻影か幻想のような力。
元から能力が発言していた所謂『原石』――――なのだが本当につかめない、解析できない。
しかし、それでも確かに存在している。強力な能力が、彼という器に宿っているのだ。
――――とはいえ、彼の力はその根底がはっきりしない。
『防壁』:所謂バリアのような物理的な防御の壁を作りだすものかと思えば、『視覚阻害』に準じるような〝周囲から認識されない〟正確には〝誰にも存在を悟らせない〟自己を周囲から隔絶する壁を作り出すような力を彼は有している。まるで誰にも侵されない
通常の『視覚阻害』は光の反射を変えたりして自分の存在を文字通りに消すようなものだが、彼の力はまるで精神系の能力者のように相手に自身の存在から意図的に目をそらさせるようなものだ。
これだけでも研究者たちもお手上げ状態になりそうなものだが…なんと彼にはそのお手上げな状態ををさらに加速させる力を持つ。
それは……『光の翼』とでも称するしかないもの。
一体全体何でできているのかすらわからないそれは、第二位の
おまけに彼はそれでとどまらずに『光の翼』と同様の物質(?)で『光の剣』を作り出したり、果ては『光線』まで出すことができる。
第七位もこれと似たような不明の筆頭なのだが、彼の能力はそれを超えている。
この剣や光線、どうにも能力者本人にかなり強く影響されるようで…攻撃する対象、より正確に言えば〝効果をもたらす〟対象を〝選んでいる〟かのように放たれる。
手前の対象をすり抜け、後ろの対象にだけ攻撃を当てたりすることも確認されている。
彼の力は異質そのもの。『特殊』を体現しているかのような能力、力を宿している。
そもそも、本来能力というのはその根本にあるのはたった一つの
それなのに、彼の能力はその大本を一つに絞れない。
そんな異質を背負った彼は、研究者に引っ張りまわされる日常を振り切りそこから無理やり脱して自由になった――――
――――つもりだった……。
***
とあるマンションの一室にて
この都市のイレギュラー、比企谷八幡はベットでだらだらと眠っていた。
彼は先述の理由により序列外だが、それでも待遇は超能力者と同等なので学校の適当なところをチョイスし、途方もない額の奨学金で今後をどう過ごすのかをゆったりと考えるつもりだった。
まぁそう考えるに至るには十分すぎる理由が彼にはあった。
そもそも、なんでこの街に来たのかというところから始まる。
彼は
その理由は単純明快で、彼と妹が親を含めた周りの人間から見て『異常』だったから。
幼くして能力を発現させた兄妹はつま弾きにされるなんてことすら経験しないままに捨てられた。まるでいないことが当たり前、そもそも関わりというもの自体が存在しないように捨てられた。
ただ怖かったから、それだけの理由。しかしだからこそ、何よりも納得しやすい理由。
だから、捨てられた。
しかし、それを理解できるようになったのはこの都市に来てからだ。
なぜ後になってから気づいたか、それは簡単。
彼らがこの都市にとって何よりも有益な『物』だったから。ただそれだけ……。
この都市の研究者たちはこの兄妹を見たときこう考えただろう……。
価値の分からない馬鹿が最高の『研究素材』を落としてくれた。こんなに都合のいい話というのもそうないだろうな、と。
まあそう考えるのは無理もない。
なにせ磨かれ切ったダイヤのような『原石』がただで手元に転がり込んできたのだから。
しかし、そんな汚い『裏』の世界ばかりを盥回しにされた二人だったが、今から五年前……その『偽物』だらけの世界から抜け出すことになる。
そのきっかけは当時十歳だった八幡と八歳だった妹を別々の施設で研究することに決めた研究者たちを八幡が八つ裂きにしたのだ。
なぜそこまでしたのか……その理由もまた単純明快。
妹が離れたくないと泣いていたから…自分たちを『物』、
そして、次に彼が正気を取り戻したときに視界に広がったのは、腕の中にいるボロボロの妹と完全に原型を失った研究施設、そして……あたり一面に広がる研究者たちの死体の山だった――――
―――――そんなことがあり、研究にかかわらないと決めた兄妹が別の学校に行っても、研究者に会うことがなくなっても二人の口座には莫大な奨学金が毎月振り込まれる。
まるで〝そう〟なることが〝決まっていた〟……『それでいいのだ』とでも言わんばかりに。
しかし、特にツテもなく幼い二人が生きるには大変都合がよかったことも事実なので、考えないようにして過ごした。
そんなことがあったが既に五年もの時が過ぎた。 兄は高校一年生になり、妹も中学一年生に成長した。
もともと、力があるこの兄妹はこの都市にいる限りでは生きることに苦労はなかった。
こうして妹と共に生活している。
そして今、兄は長点上機に妹の方は常盤台中学に通っている。
しかし、兄八幡は特別クラスという名目で授業が免除されているため学園生活とか青春等といったものからはかなりほど遠いのだが……。
しかし、そんな彼がなぜか何人かの知り合い……というかお節介な連中と出会ってしまい、物語は進む方向を変えていく。
これはそんな『異質』な能力者のどこか間違っているような物語。
『表』と『裏』の抗争と『科学』と『魔術』が交差するとき物語はやはりどこか間違ったように進んでいく。
次の話から本編スタートにできるように頑張ります。
駄文ですが今後も読んでいいただけたら幸いです。