やはり、俺がもう一人の天災なのは間違ってる(凍結中、リメイク版を作成中) 作:形右
二人目のヒロインです。なんだかこの子は動かしやすかったので、とり合えずさらさら~と書いてみましたが……。
いかがなものでしょうか?
例の少女、由比ヶ浜結衣との出会いを果たして数日が過ぎた。
そんな少女との出会いから数日の後、比企谷八幡はまた奇妙な出会いを果たしていた。
―――――――――――どうしてこうなった?
何だか少し前にも似たようなことを散々考えさせられたような気がするセリフを頭に浮かべる八幡の目の前には……。
一人の少女が未だに居座っている。
***
某日
あの調子を狂わされっぱなしの上なことこの上ない少女との出会いの後、どこかしらぼーっとした日が続いたが。特に変化はない……はずだ。
そんなことを考えてしばしの現実逃避に浸り気味な彼の目の前にまたもう一人、少女が現れた――――――――――
これまた似たようなことになり、不良が道塞いで中学生を連れ去ろうとしてたからぶっ飛ばしたのだが……。妹を思い出してなんとなく手を貸したのがまずかった。
「あの~」
「……なんだよ」
「あ、いえ…一応助けていただいたわけですし、お礼にお茶とかどうかなぁ~なんて?」
えへ♪、みたいなしぐさと共に甘ったるい声を出している少女が目下彼の目の前にいるのだが……何というかうざい、というかあざとい。
「別に要らねぇっつの。泣きべそかいてた〝お子ちゃま〟の喚き声がうるさかったからこうしただけだ」
「な!?お、お子ちゃまだなんてひどいですぅ~」
ぷんぷん、とでも言いそうな雰囲気でそんな仕草を重ねてくるが作り物感がひどい。こういう仕草は狙いすぎると逆に滑稽というものだ。
こんなのが通用すると思ってるとか、コイツはどういう感性してやがるんだ?そう思ったままに、今後痛い目を見ないための忠告と呆れを込めてそいつに向けて警告する。
「……お前、んな作ってるキャラと仕草で誰かに媚びるとか恥ずかしくねぇのか?大体、そんなんでだまそうだなんて浅はかすぎるだろうによ……」
「んな!?つ、作ってるキャラなわけないじゃないですかぁ~素ですよ素♪」
「知ってるか?本当に素の奴ってのはそもそも否定しないんだよ…挙句の果てに勝手に動き出すし」
なんとなく妹とこないだエンカウントしたアホを思い出す。まったくもって天然が入ってるやつは扱いづらい……。
「ぐ、ぐぬぬぬ……」
「分かったなら〝そういうの〟はやめとけ。はっきり言って不快だ」
そういって立ち去ろうとした八幡の背に何やら冷たい視線が来る。
これは何というか今まで味わったのとはまた別ものだ。殺意ではないし、別に軽蔑とかそういう類のものでもない。
「何だ?」と思って後ろの少女へと視線を戻すと何やら黒いオーラを纏っている様に見えなくもない少女がいた。
「そぉですか…そこまで言いますか……」
「あのさ?逆切れはやめた方がいいぞ?下手に能力使うとホントにボロボロになるから」
主に俺が遮断してプライドとかがズタズタに(直接攻撃するタイプの力だったらもれなく身体的外傷もサービスで)
これで高位能力者とかだったらまた面倒だ。またなんかされるのは御免被る。
「ほほぉう……この私をそこまでコケにしてくれやがりますか…いいでしょう!だったら私が超絶優良物件だってことを教えてあげますよ!!」
さすがに怪我とかして文句言わるのも御免なので、攻撃以外ならどうにかして適当にあしらって帰るつもりだったのだが、襟首つかまれて「付いて来てください!」と言われて……こうして冒頭へと戻る。
***
こうして小洒落た喫茶店とやらに連れてこられたのだが、さっさと逃げればよかった。と今更ながら大分後悔している……。
こないだのことがデジャブってなんだか流されてしまったのだが、何なら多少目立つが『翼』出して飛んで逃げてもよかったのに……。
「ちっ、なんでこうなってんだよ……」
「せんぱい?こぉ~んな可愛い後輩とデートできてるんだから少しは喜んだらどうです?」
「何がデートだ、テメェが勝手に価値証明とかで連れてきたんだろうが?大体俺は過去・現在・未来においてお前の先輩になった覚えはない」
「ぶぅ~少しくらい釣れてくださいよぉ」
「うぜぇ……なぁ俺もう面倒だから帰ってもいいか?」
そう提案した八幡に対して、自称後輩はこう答えてきた。
「えぇ~まだ駄目ですよぉ、大体まだ名前だって聞いてないじゃないですかぁ」
「聞く意味あんのか(最近見ず知らずの人に名前聞くのが流行ってんのか?)」
どうにも今時のオンナノコというやつは理解しづらい……。(もちろん妹は除くが)
「ありますよぉ、命の恩人で颯爽と登場したヒーローさんですしぃ~♪」
(滅茶苦茶うぜぇ……)
「あ、名乗るなら自分からですよね?私は一色いろはっていいます。よろしくお願いしますね?せんぱい♪」
何だろうか、この語尾に♪でもついてそうな甘ったるいノリは……。普通の学校ってこういうことあるのか?いや、一応常盤台みたいだから……ああ、妹が特別良い子なだけか。
そう勝手に納得し、最近の子供の常識力の低下を嘆くが、それにしてもしつこい。
名乗ってさっさと帰ろうと思い名前を出す。
「比企谷八幡……これでもういいか?俺は帰るぞ」
「ひきがや……?ひきがや……、比企谷?」
しかし、少女の方は何かひっかかったような表情をしている。今度はいったい何なのだか……。
何だか『不運』を嘆いているどこぞのウニ頭の気分が分かったような気がした。(誰だよそのウニ頭って…そもそも会ったことねぇだろうが……)
なんだか変な電波まで受信したがさっさと帰ろうとテーブルを立つと「待ってください」と引き留められる。
「今度は何だってんだよ……?」
「あのぉ……もしかしてせんぱいって、小町ちゃんのお兄さんだったり…します?」
ナンダッテ?
今なんだか知ってるワードが飛び出してきたような……?
「あ、やっぱり。その顔は知ってる顔ですね」
「……何の話かな?」
「せんぱい?言っときますけど、女の子の本性知った気になって調子にのってるのはそれは男性側の思い上がりというものです。そもそもですけど、男の子の方がよっぽど分かりやすいんですよ?大体にして」
そう告げられた瞬間に八幡は、妹以外に味あわされる敗北というものを人生で二度目に味あわされ、最近負けやすくなっていることを自覚した。(本当は認めたくないだけだが……妹の名を出されちゃしょうがないだろうに)
むしろただのシスコンだった。(オイッ!?)
そんな思考の海にダイブ中の八幡に対し、一色いろははここぞとばかりに攻撃を畳み掛ける。
「はぁ~ん……ナルホド、じゃあ小町ちゃん呼んでもいいですか?トモダチですし♪」
(やばい、弱点に近いところ知られたかもしんない。)
絶望とか敗北と無縁のはずの【天災】はここにきて不利な材料を、感じたことのない……というか初めて会うタイプ(妹の友達だった)の攻撃にこういう不利な情報の洩れ方ってあるのか、と知った。
心配するな八幡。ラノベの主人公とは大体そんなものだ……。
そんなわけで、これまた他に類を見ない(ただ単に交友関係皆無なだけ)タイプの襲撃に、タジタジにされる八幡はどうなってしまうのだろうか……。
いろはすの登場でした~。
この子動かしやすいですねぇ、雪乃みたいに煽れば乗ってくるし、ここでは八幡が高一設定ですから中三というわけなのでいっそのこと攻める材料を与えてみました。
この八幡はこの責められ方は慣れてないだろうと思い書いてみましたが、意外とすらすらか書けたつもりなのですが……どうでしょうかね?
次の話も書き終わり次第投稿していきますのでぜひともよろしくお願いします。